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彼と彼女の場合(仮) 2

こんにちは。♪
本日も二度目の更新です。
昨日の続きですがとりあえずネタバレです!(笑)
それではどうぞ~❤

暑い日々が続いておりますが皆さんもお体には気を付けてお過ごしくださいませ。





私信です。
葉◯様
こんにちは~😊
コメントありがとうございます。♪
新作楽しんで頂けてうれしいです。
いろいろと裏がありそうな展開なのでこの先
どうなるのか?最後まで楽しんでいただければ嬉しいです!❤
リクのお話の続きも書いていますのでもう少しお待ちくださいませ~☀


m様
こんにちは~♪
コメントありがとうございます。😊
ハイ!惜しんで妄想しますっ!(笑)


☆様
こんにちは~❤
コメントありがとうございます!♪
ムフフ♥絶対、裏で何かがうごめいてますよねぇ~(笑)
本当に暑いですよね…☀
嫌になっちゃいます( ;∀;)
お互い気を付けて乗り越えましょう~!











RRRRRRRR…

RRRRRRRRRRR…

RRRRRRRRRRRRRRR…

真夜中3時

枕元で鳴り続けるスマホ

無視したいのに鳴り止まない

サイドボードに置かれている時計に手を伸ばし
時間を確認すると午前3時を少しだけ過ぎたところ

寝惚けた頭のままで鳴り続けるスマホを
枕の下に隠してみても鳴り止んでくれないどころか
その存在を主張するかのように枕を通して振動が伝わってくる

頭を過ぎったのは

こんな真夜中に誰だよ!?



間髪入れず

俺様だよ!と

考えるまでもなく瞬時に答えに辿り着いた俺


真夜中の非常識な時間にプライベート用のスマホを鳴らす奴なんて
NYにいるあいつぐらいで諦めのため息と共に
手にしたスマホの画面に記されていたのはやっぱりあいつの名前だった

あの事件の後、傷が癒えたと同時にNYへと渡った司とは
見送りに行って以来で向こうに行った司は
今まで遊んでいたツケを払わされている

英語にしても学業にしてもガキの頃からの下地はあるにはあるが
それがすぐに通用するほど甘い世界ではなく

特に生きる事にさえ興味を失っていた司は
こっちじゃ王様でも向こうじゃ赤子同然で
かなり苦労しているらしいと先月、日本文化のなんちゃらかんちゃらで
NYを訪れていた総二郎が笑いながら話していた

まぁ、あれだけ追いかけ回していた牧野のことだけ忘れてしまうようなアホな男だから
仕方ねぇとは思うがそんなことより突然掛かってきた真夜中の電話に
嫌な予感しかしない俺は司だからしょうがないというほんの少しの諦めと
真夜中に叩き起こされた怒りと共に未だ鳴り続けているスマホの画面をタップした

開口一番怒鳴ってやろうと思っていた

だけどタップした途端、耳に飛び込んできたのは
奴の怒鳴り声でまだ寝惚けていた脳ミソが揺れた

「遅ぇーんだよ!さっさと出ろ!」

怒鳴り返したいのを堪え身体を起こし
ベッドの上で胡座をかき欠伸混じりの声で

「何時だと思ってんだよ!?
こっちは真夜中なんだぞ!
時差とか考えて掛けてこいよ!」

と返すと珍しく

「お、おぅ、わりぃ」

と返ってきて

思わず暗い室内で唯一光を放っているスマホの画面を確認してしまった

こいつ本当に司か?!

でも続いて聞こえてきた声は紛れもなく奴で
その横柄な物言いで確信する

「おい!聞いてんのか?!」

「んだよ?聞いてるよ!
で、なんの用だ?!」

「お、おぅ・・あいつ・・今、どうしてる?」

「はぁ?・・・って!お前!思い出したのか?!」

「あぁ・・全部、思い出した・・」

「・・・そ、そうか・・よ、良かったな・・」

ん?

良かったのか?

良かったんだよな?

「あぁ・・心配かけて悪かったな」

「い、いや・・・」

愁傷な言葉を吐く司に調子が狂うが
きっと奴もそうで
俺以上に動揺しているのだろう

そして牧野の近況を伝えてやった俺に対し
続け様に奴が発した言葉に俺達は数年に渡り翻弄されることとなる

司の衝撃は分かる
牧野の事を思い出したと同時に
記憶の無かった自分が牧野にした仕打ちや
吐いた言葉も思い出し
そして現在の自身の状況など

記憶が戻った詳しい経緯は聞いていないが
きっと奴はNYで一人頭を抱えていたのだろう

だけど奴はどこまでも俺様で
自分勝手で我がままで自己中だった

一応、奴も奴なりに考えたようで
現在、自身が置かれている状況やらを珍しく考えた結果

俺達に迷惑を掛けることを勝手に決めたらしい

司曰く

将来の事を考えると今はNYを離れられない
離れられないが牧野の事を諦めるつもりもない

近い将来

この先の未来を牧野と共に歩いて行く為に
今はNYで足場を固めるから
お前らあいつを見張ってろ!と言いやがった

言うのは簡単だ!

言いのは!

特に男は絶対に近付けるな!

って言うのは簡単だ!

けどな

あの牧野だぞ!

牧野は現在、三年生にと進級し家族で力を合わせ
英徳学園に通い続けてはいた

将来の夢は弁護士になること
その為にバイトをしながらも猛勉強をしているのを知っている

だけどどう考えても学費が高い英徳の大学部に進学することは
牧野家の経済状況ではムリで
外部のそれも学費の安い国立の法学部を目指している

あいつは勉強は出来る
それに元来の真面目な性格が加わり
司には気の毒だが司に追いかけ回されることも無くなり
勉学に励める環境は整っている

牧野の成績なら英徳の法学部も夢じゃないと思うが
今のところ本人にその気は無い

経済的な面で無理だと決めつけているようだったが
裏を返せばそれさえクリアされれば
英徳でもOKだってことだろうけれど
英徳にいい思い出の無いあいつは
寧ろ外部の大学に行ける事を楽しみにしているような節がある

それを英徳に変更させるのはかなり至難の技

何より今はまだ帰れない司は記憶が戻ったことを話さないと言っていた

今はまだ帰れない

この先、いつ帰れるのかも分からない

その状況では牧野とキチンと話す事が出来ない
だから暫くは記憶が戻っていることを内緒のままで
お互いの将来の為に脇目も振らず

ってことらしいが

牧野には内緒だったら

脇目も振らずもなにもねぇだろ!?

と思ったが言わなかった

言ったところで・・だろ?

牧野の気持ちを一切確かめることなく将来の話をする司には呆れるが
ここで俺が正論を垂れたところで何かが変わるとは思えないから
真夜中の自室のベッドの上で胡座をかきながら
海の向こうの奴の声に相槌を打っていただけだった

言いたい事だけ一方的にまくし立てると電話を切った司

切れたスマホを適当に投げ置き
再びベッドへと潜り込んだ俺

目が覚めた時、真夜中のアレは夢だったんだと

質の悪い悪夢だったんだと思いたかった

だけどスマホに残る履歴が現実だと告げていて

あんまり乗り気じゃない総二郎と
全く乗り気じゃない類を巻き込み
数年に渡り牧野プロジェクトを秘密裏に遂行してきた

まず渋る牧野を英徳の大学部に進学させる

これがなかなか骨の折れる作業だった

全くその気の無い頑固女に対し
英徳の法学部がいかに充実していて
司法試験に現役での合格率が高いかを説明しながら
学費に関しては司が秘密裏に牧野の為に新設した奨学金制度があり
牧野の成績ならその制度の対象者だから大丈夫だと呪文でも掛けるように言い聞かせ
最後は類でダメ押しさせなんとか英徳の大学部に進学させた後は
牧野がフラフラして変な男に引っかからないようにと今の弁護士事務所でバイトするよう誘導していた

牧野が不審に思わない規模の弁護士事務所を
わざわざ大学が斡旋したように見せかけ
そこでバイトをさせ事務所には類がSPを潜り込ませていた

って今でもそのSPは牧野のパラリーガルとして勤務している

そして一番の難問

男を近付けるな!

これが意外と大変だった

大学時代は俺達が同じキャンパス内で目を光らせていたから
まだそれほどでもなかったが
とにかくこの天然女は無意識に人を惹き付ける

特に男が多い学部内で無自覚にモテる

ちょっと目を離すとすぐに男に囲まれている

大学部は特に外部から進学してくる奴が多い

だけどそこは私立の中でも学費の高い英徳だから
外部と言ってもそこそこの家の奴らが多くいて
牧野のように奨学金で通っている奴は珍しい

圧倒的に男が多い学部内で成績はいいのに
お高く止まることなくいつもラフと言えば聞こえがいいが
Tシャツにジーパンででっけぇバッグを肩に掛け
化粧一つしていないスッピンで忙しそうにしている女なのに
何故か人目を惹き狙っている奴が多かった

そんな怒涛の学生生活の締めくくりが
司法試験で無事に合格した牧野は
そのままバイトしていた弁護士事務所に就職した

就職を機に引っ越した部屋も実は司が裏で手を回していた物件で
駅近で勤務先の弁護士事務所までは徒歩5分の距離で
間取りは2DKだが家賃は相場に比べると破格の安さ
不動産屋からはちょっと訳あり物件なんですと説明されているが
事故物件なんかよりある意味タチが悪いんじゃねぇか?って俺は思っている

だって考えてみろよ

司のやってる事って普通に考えればストーカーだぞ!?









応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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春の嵐  

(笑)ラスボスがとっくに暗躍してたんですね。何だかんだで結局協力するF3大好きです。3人の三者三様の性格も(笑)のつぼ。ハッピーエンドが希望ですが司くんその前にこってりつくしゃんに絞られてください。

2021/08/01 (Sun) 07:59 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

春の◯様

こんにちは~(^^♪
コメントありがとうございます。😊
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

ハイ!とっくに暗躍していました!(笑)
あきら君たちも巻き込まれて結局、司君の思い通りです!❤

2021/08/07 (Sat) 14:06 | EDIT | REPLY |   

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