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遥か 31

こんばんは~🎵
本日も『遥か』です❣
それではどうぞ~(≧▽≦)





私信です。
☆様
こんばんは~😊
コメントありがとうございます。🎵
西田さん・・どんな顔してたんでしょうね?
つくしちゃん並みに百面相してたかも?(笑)



















クソッ!

スケジュールは全てキャンセルさせたはずなのに
なにかと理由をつけて出社しろと言ってくる秘書

今朝だって当たり前のように迎えに来やがって!

いやいやながらも遥に促され仕方なく出社してみれば
大した仕事は無く出る必要の無い会議と
急ぎじゃない決済ばかり

それらを速攻で終わらせ
まだ引き留めようとする秘書を無視してオフィスを出た

時間的に遥はまだテレビ局だろうと
彼女のスマホに掛けてみるが留守電になるのみ

遥と連絡が付かないことにイラついていると
三条から連絡が入った

が、

その内容に

瞬時に頭に血が上る


西田が遥に接触した

西田は俺がNYへ移った頃からずっと俺の秘書をしていたが
ババァの引退を機に日本へと戻り今はババァの私設秘書をしている

その西田が遥に接触したという事はババァに遥の事がバレた

今さらババァにバレたところで何も問題は無い

ただ俺に断りもなく遥が一人の時に接触したという事実が気に入らない

ババァにしても40手前の息子の交際相手にいちゃもんつけてくるような事はないだろうし
もし何か言ってきたとして今や道明寺の実権は俺にある

ババァがそのつもりならいつだってひねり潰してやる


そんなことを考えながら車を遥のいるメープルへと向けた







メープルに入るとロビーには見知った二人

俺に気付き軽く手を挙げながら

「よっ!」

の声に近付くと今朝まで一緒だったあきらと類


「お前ら、こんなとこで何やってんだよ?」

「桜子から牧野と西田が密会してるから
行けって連絡があったんだよ!
ったく!気安く呼び出すなっつーの!」


とりあえずあきらを一発殴っておく

「密会じゃねぇーよ!」


「痛ぇーよ!で、密会現場はどこだ?」

「だから密会じゃねぇーってんだろ!!」


そんな会話をしていると着物姿の総二郎が
ホテルに飛び込んできて


「誰が死ぬんだ?!」

開口一番そう言った総二郎


「はぁ?」



「死人が出んだろ?!
誰が誰を殺んだよ?!」


「出ねぇーよ!死人なんて!」


「んだよ!?桜子の奴!
緊急事態だって言って死人が出るから早く行けとか言いやがって!
俺は稽古の途中だったんだぞ!」

前髪をかき上げながらそう言った総二郎の額には薄っすらと汗が滲んでいる

「プッ!総二郎、三条に担がれたんだよ」


「クソッ!桜子の野郎!」


「でも総二郎がそんなに慌ててる姿って久しぶりに見た」

確かに茶道の次期家元として
どんな場面でも慌てず騒がず
常に凛とした姿を貫いてきた総二郎が
あの頃のような言葉遣いであの頃のように髪を掻き揚げている様は
本当に久しぶりだった

「あぁ、だな。
とにかく西田が牧野と会ってるらしいから行くぞ」


「西田って・・司の秘書だったあの西田か?」


「今はババァの私設秘書だ!
クソッ!舐めたまねしやがって!ぶっ殺してやる!」


「まぁ、落ち着けって!
とりあえず二人のとこ行くぞ!」


あきらは俺を落ち着かさせるようにそう言うと
ラウンジへと四人で向かう


ラウンジへと向かうエレベーターの中でもあきらは


「西田がなんの目的で牧野と会ってるかは分からねぇけど
お袋さんにしても今さら反対とかしねぇーだろ?」


「反対したって構わねぇーよ!
もし邪魔してきたら全員ぶっ殺すまでだ!」



「分かったから。
誰が聞いてるか分からない所で物騒な言葉使うな!」








軽く二日酔いでまだ少しボーッとする頭のまま
せっかく日本にいるのだからと
秘書によってきっちりと日本でもスケジュールを組まれ
オフィスで仕事をしていた時に
桜子から連絡が入った


テレビ局を見学したいと言った牧野を連れて
生放送に出演するテレビ局へと行っていた桜子は
生放送終わりに牧野とは別れ
次の仕事場に向かおうとしていた時に
局の前で西田と一緒の牧野を見て
慌ててこちらに連絡をしてきた


司の秘書を辞めてからは会ってはいなかったが
司のお袋さんの私設秘書をしている事は知っていた

その西田が牧野に接触した

それも明らかに牧野が一人の時を狙って


そのタイミングが作為的で
あの頃の嫌な記憶が蘇り
類に連絡を入れて牧野と西田が会っているという
メープルへとやってくるとすぐに司と総二郎もやってきた


司の顔を見た瞬間

ヤバいと思った

かなり頭に血が上っている

そしてその司とは対照的に総二郎の顔には焦りが浮かんでいた

桜子にかなり脅されたようだが
類の言った通り確かに総二郎がこんなにも慌てている姿は久しぶり見た


いい歳した男が四人連れ立ってラウンジに入って行くと
すぐにボーイが飛んできて俺達を個室へと案内しようとしたが
それを断り奥まった目立たない席にいた牧野の元へと近付いて
全員足を止めた







ん〜・・・


どうしよう?


どうしたらいいと思う?


西田さんに本当の事を話してて

最初は全然信じてくれてなかったんだけどね

話してる内に段々と西田さんの様子がおかしくなってきて
とうとう泣き出しちゃったの・・

泣きながら謝られてるの・・


その姿にあたしも泣きそうなんだけど・・


何度ももういいですって
謝らないで下さいって言ってるんだけど

全然、泣き止んでくれなくてお手上げ状態


どうしたらいいんだろう?


って


困ってたら


四人が現れた


のはいいんだけど


助かった!って思ったんだけどね

四人も西田が泣きながらあたしに謝罪してるのを見て
固まっちゃってる


座っていたソファーから下に降りて
まるで土下座するかのように床に座り
あの事件の事を謝る西田さん

西田さんのせいじゃないのに・・


まるで自分の責任かのように
何度も何度も謝る西田さん


もう止めてくださいって言っても聞いてくれなくて
類がそっと近付いて西田さんを助け起こしソファーへと座らせてくれた








二人に近づいて異変に気が付いた

それほど大きな声ではないが焦ったような牧野の声と
くぐもったような西田の声が聞こえてきた

牧野の姿は頭だけが見えていて
西田の姿は見えない


そして俺達が目にした物は・・

ソファーの横

床に座り

まるで土下座でもしているかのような体勢の西田

そしてその西田が泣いている?

その光景に驚きと戸惑いで動きを止めた俺達

西田と牧野はまだ俺達の存在には気が付いていない

どうやら西田は牧野に謝っているようで

牧野は先程からしきりに

”もう大丈夫ですから”

だとか

”もう謝らないでください”

だとか言っている

が、

西田はそれを聞いているのか聞いていないのか

ずっとあの事件の事の謝罪を続けている


「どうなってんだ?!」


俺が言葉を発したことによって牧野が俺たちの存在に気が付いた

振り向いた牧野の視線はまるで俺達に助けを求めているようで

それを見た類が西田を助け起こしソファーへと座らせた













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kirakira
Posted bykirakira

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2021/11/12 (Fri) 16:38 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

瀬〇様

こんばんは~😊
コメントありがとうございます。❤

お疲れ様で~す!♪
いえいえ、こちらこそ!
私でよければいつでもなんでも書き込んじゃってくださいね。(≧▽≦)

寒くなりましたねぇ~この冬はラニーニャだとかで
また降雪量も多くなって寒い冬になりそうですね・・
私は暑いのよりは寒い方が好きで我が家は毎年スキーに出かけるので
(スノボじゃないところが年齢を感じさせますよね!(笑))
雪があった方がいいのですが多すぎるとスキー場までたどり着けなくなるので
スキー場には雪がいっぱいで道中は雪少な目で凍結してないのがいいです!(笑)

急に寒くなってきたので冬用のお布団を出したいのですが
こちらはここ2~3日ずっとお天気が悪くまだ出せていません・・😢
明日はお布団干せるかなぁ~と思っています❣

さてさてお話しですが西田さんまで登場していただきました!
西田さんにとってもあの事件は衝撃的でずっと罪悪感のようなものを抱えながら
お仕事をしてきたんだと思います。これで少し西田さんの心の重荷も取れたと思います!

2021/11/12 (Fri) 20:07 | EDIT | REPLY |   

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