130億とちょっとの女 6 -30億の女-
本日も『130億ちょっとの女』です❣(^^♪
え~やっと遭遇?(笑)
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~❤
コメントありがとうございます。😊
はい!それはもう・・腹ペコです!(笑)
訴状を持つ手が怒りで震える
そんなあたしを見て桜子は
「先輩、大丈夫ですか?」
「・・・大丈夫じゃ・・ない!何よコレ?
ひゃくさんじゅうおくととんで〜え〜っと・・ひゃくろくじゅうまんなんちゃらかんちゃらって!!」
「130億とんで160万8460円です」
「分かってるわよ!」
「流石にわたくしも
130億は持っておりませんわ、先輩」
「借りないわよ!
てかあいつに一円だって支払う気はないから!」
そうよ!
一円だって払うもんですか!
そもそもがおかしいのよ!
なんなのよ!?
上乗せ分の100億と160万8460円って
100億が婚約者
これってあたしの事らしいんだけど
あたしが道明寺の友人である類と
不貞行為に及んだ事実を目の当たりにした道明寺が
精神的苦痛の余り重要なプロジェクトの草案を失念してしまった事により
重大な損失を被った賠償金で
160万8460円がその時の精神的苦痛において
損害を被った万年筆とコーヒーカップに対する賠償金って書いてある
ハァ?
なのよね!
意味分かんないわよ!
婚約者じゃないし!
類はあたしの友人でもあるわけだし!
不貞行為に及んだ?
類とご飯食べてただけじゃない!?
食事したら不貞行為なの?
バッカじゃないの?
あいつの頭ん中どうなってんのよ?!
そもそも何回も連絡してるのに
無視してたのはそっちでしょーが!
あ〜〜!
もう!
マジムカつく〜〜!!!
ウキィ〜〜!!
「先輩、ちょっと落ち着いて下さい」
「コレが落ち着けるわけないでしょ!」
「分かってますけど興奮しても問題は解決しませんから!
まずは落ち着いて深呼吸して下さい!」
スゥ〜〜
ハァ〜〜
スゥ〜〜
ハァ〜〜
桜子に促されて深呼吸してみるんだけど
ちっとも落ち着かない!
直接文句言ってやる!
いや!
文句だけじゃなくて
ぶん殴ってやる!
ムカつく!
類からの電話に出たら牧野に変わりやがった!
それになんだよアレ?
牧野法律事務所の弁護士の牧野つくしですが
って!
知ってんだよ!
他人行儀なその言い回しに
類と一緒だったってことに
考えていたコンペのアイデアがぶっ飛んだ!
すっげぇいいアイデアだったんだぞ!
それが露と消えてしまった
損害賠償に上乗せしてやる!
バカ牧野!
俺様の気も知らねぇーで
類とイチャイチャしやがって!
俺としろよ!
俺様とイチャイチャしろよな!
あークソっ!
仕事になんねぇ!
この五年
俺がなんの為にこんなに頑張ってきたと思ってんだよ!
俺だって分かってんだぞ!
あの時は俺にも余裕が無くて
自分勝手で独りよがりだったって事ぐらい
だからこの五年間
この先はお前に寂しい思いをさせない為に
頑張ってきたんだぞ!
それなのに
お前はこの五年間
すっかり俺とは別れた気になって
類とイチャイチャしやがって!
類の野郎も分かっているくせに!
お前がワザとだってことぐらい
俺様はお見通しなんだよ!
ア゛〜仕事になんねぇ!
やっぱ類の野郎を一発ぶん殴ってやらなきゃ気がすまねぇ!
どうしよう?
勢い込んで事務所を飛び出して
タクシーに飛び乗って
道明寺HDまでやっては来たんだけど・・
いざビルの前に立って
ス~っと我に返った
勢いだけで来ちゃったけど
どうしよう?
勢いだけで来ちゃったから
領収書貰うの忘れちゃったし!
ここまでのタクシー代3580円!
痛い出費・・
あたしの一週間分の食費じゃん!
経費で落ちるかしら?
領収書無いんだから無理よね?
ハァ~
ここに来て
ここまで着といてなんなんだけどね・・
沢山の人が行き交うビルのロビー
セキュリティー対策だって万全
5年前まで通ってたんだけどね・・
今や別世界
ロビーのセキュリティーゲートの前で足が止まり
我に返る
それにね
今日
今
ここに
道明寺が居るとは限らないんじゃない?
アポとか取って無いし
会える保証だって無いし
そもそもがなんて言うの?
こんなデ~ッカイ会社のビルの受付の綺麗なお姉さんに
”道明寺いますか?”
不審者じゃん!
どう考えても完全に不審者じゃん!
ハァ~
出直そう!
うん!
そうしよう!
感じた事のゾワゾワした感覚に耐えきれなくて
踵を返す
回れ右!
帰ろっと!
勢いだけでオフィスを飛び出した俺の後を慌てて追いかけてくる西田とSP
「司様、どちらへ?」
そんな西田の問いかけには無視したまま
到着したエレベーターに乗り込んだ
ス~っと音も無くノンストップで降下していくエレベーター
ポンと小さく音が鳴り
目の前のドアが左右に開く
無言のまま足をロビーへと踏み出し
気が付いた
あいつの事は気配だけですぐに分かる
あいつが近くにいる!
どこだ?!
足を止め
ロビーに視線を向ける
いた!
いやがった!
視界にあいつの姿を見留めた瞬間
俺の足は勝手に動き出し
徐々に加速し
セキュリティーゲートに到達する頃には
トップスピードに乗っていた
そのままノンストップでセキュリティーゲートを飛び越えると
周囲に居た奴らが驚いて声を上げているが
構わず速度を速める
突然、走り出した俺に対しSP達が慌てているが関係ねぇ!
俺の全てがあいつ目掛けて駆け出していく
ズンズンと距離を詰める
5年ぶりのあいつまで後数十メートル
もう少し
手を伸ばせば・・
ぎゃぁ~~~!!!!!!!
俺に気付いたあいつがすっげぇ声で叫びながら
走り出す
俺とは反対方向へ・・
こら!待ちやがれ!!!!
い~やぁ~~!!!!!!
付いて来ないでぇ~~!!!!!!
ぎゃぁ~~!!!!!!!

応援ありがとうございます。