プリズム 12
本日も『プリズム』です。🎵
何やら不穏な空気が・・💦
それではどうぞ~❤
私信です。
葉◯様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ウフフ❤西田さんこちらでもやっぱりブラックでした!(笑)
何も知らないとはいえ無謀ですよね~✨
☆様
こんばんは~🌙
コメントありがとうございます❣(^^♪
ハイ!もちろん!西田さんはそのおつもりのようです!(笑)
ハァ〜〜
週の始めの月曜日
怒涛の週末をなんとか乗り越え
通い慣れた大河原の本社ビルを見上げて大きなため息
やっと解放された・・
いや・・
正確には解放はされていないんだけどね・・
土曜日
あれからどうしたかって?
あれからはね・・
全く眠れないあたしをよそに
道明寺はマジ寝しちゃって
二時間ほどあたしはただの抱きまくらと化していた
身動き取れなくて窮屈だし
お手洗いにも行けないし
頭の中では小さな女の子が走り回っているしで
ほんと意味不明な時間だったんだけど
こんなあたしでも
ハッキリと分かった事はあった
それはね
道明寺は本気だってこと
道明寺は本気であたしと結婚する気で
本気であたしが妊娠していると思っていて
仕事の事も改築の事もマンションの事も
全部本気だってこと
その全てが今のあたしにとっては有り得ない事ばかり
だってね
あたしまだ何も準備が出来ていないんだもん
失恋のショック?
これに関しては確かにショックだったけど
彼が既婚者だったって事がショックで
騙されていたって事がショックなだけで
彼に対する気持ちみたいな物はもう全く残っていないから
そういう意味では残っていない
残ってはいないけど
すぐに新しい恋が出来るほども回復はしていない
寧ろ恋愛なんて暫くムリって思っている
だからね
道明寺との結婚なんて考えられないから
目が覚めた道明寺にはそう告げたんだけど
道明寺の考えは全く違っていて
道明寺にとっては結婚は既定路線らしくて
会話は平行線のまま
それに慰謝料の件も
道明寺にしてみれば
西田さんに丸投げした時点でもう解決済みみたいで
問題は何も無いってスタンスなんだけど
あたしとしてはそうはいかない
これはあたしの問題なんだから
ちゃんとあたしが決着を着けなきゃ
そう思ったから
そう伝えたんだけど
道明寺は西田さんに任せておけばいいの一点張りで
取り付く島もない状態だった
だからね掛かった費用はあたしが払うって事を
強引に約束してもらった
痛い出費だけど・・
向こうの奥様にしたら
あたしの痛みなんて
比べ物にならないと思うから・・
でね
強引な約束の代償が引っ越しで
その日の内に道明寺が所有しているマンションへと引っ越されてしまった・・
引っ越されてしまったって変な表現だけど
まさに文字通りなの
引っ越す事に同意はしたけれどすぐになんてムリだから
普通そうでしょ?
引っ越すとなったら荷造りはもちろんだけど
色々な手続きなんかも必要で最低でも一ヶ月は掛かるじゃない?
それにね
あたしとしてはまだ道明寺との関係というか・・
この先の将来の事だとか・・
正直、このまま進んでいいのか
心は決まっていない
それなのに道明寺は善は急げと西田さんに電話一本で・・
その夜には引っ越しが完了してしまった
大抵のことは電話一本でなんとかなるっていうのは
ずっとF3と付き合ってきたから知ってるけど
スーパー秘書さんのフットワークの軽さには脱帽です・・
でね
引っ越した先は都内の一等地に建つ超が5つぐらい付く高級メゾンで
広さと豪華さに落ち着かない週末を過ごして今に至るって感じ
流されるのは嫌で
今までだってなるべく流れに抗ってはきたけれど
未だにあたしは常識離れした彼らの勢いに抗うスキルは
身に付けられてはいないって事を痛感した週末だった
今朝だってね
出社しようとするあたしに
妊娠しているのだからと出社を阻止しようとする道明寺とで
朝から大喧嘩になり
結局、通勤の行き帰りは車を使うって事でなんとか納まったけど
そもそもでしょ?!
妊娠していると譲らない道明寺
そんな彼をバッカじゃないの?!
って思っているあたし
確かに確率はゼロではないけれど
限りなくゼロに近いでしょ?
それなのに・・
それにねもし妊娠していたとしても・・
もしもよ
もしも
万に一つの確率でなくはないけど
もし妊娠していたとしても
妊娠は病気じゃないし
それを理由に退職するとしても
社会人としての筋は通さないと
道明寺が滋さんに連絡しておしまいなんて有り得ない
何よりもしそうなったら
あたしは自分の口から滋さんにちゃんと伝えたい
今までずっとお世話になってきたし
何より親友なんだから
桜子にしても優紀にしても同じ
まぁ、桜子に正直に話すのはちょっと?かなり?勇気がいるけれどね・・
それでもやっぱり
あたしの大切な人達にはちゃんと自分の口で伝えたいし
もし道明寺が思っている通りになったとしたら
他の問題も色々と出てくるだろうから
でもね
今はまだその時じゃない
そう思っているから
道明寺を振り切って出社した
出社したんだけど・・
所属する課のあるフロアーに足を踏み入れた途端
ん?
な、なに?
どうしてみんなあたしから目を逸らすの?
おはようございます
いつもとは違う空気を感じながらも
いつものように挨拶しながら自分のデスクへと向かう道すがら
いつもなら笑顔で返ってくる挨拶も疎らで
何故かみんなあたしから目を逸らしている
な、なに?
あたし何かミスした?
不穏な空気に不安になりながらも
いつものようにデスクの上のパソコンの電源を入れようとした瞬間
課長からお呼びが掛かった
「牧野さん」
「はい」
返事をして課長のデスクへと近づくとそのまま“ちょっとこっちで”と会議室へと連れて行かれた
会議室には既に人が居て
課長に伴われ会議室に入ったきたあたしを厳しい表情で出迎えたのは・・
「坂下部長、お待たせしました。
こちらが牧野さんです」
坂下部長って確か人事部の部長さんで
面識はあるけれどこんな大きな会社だから
きっと向こうはあたしの事なんて覚えてはいないのだろう
そう思って
「開発事業部の牧野です」
と挨拶をした
でね・・
呼び出された用件は
最悪・・
今朝、私の元にこんなメールが届いたのだが
と言って見せられた内容は・・
あたしが不倫をしていて
その相手側の奥様に慰謝料を請求されている
本人は不倫をしていたにも関わらず反省の態度は一切示さず
知らなかったの一点張りで慰謝料を支払う義務から逃れようと逃げ回っている
と書かれていた
「ここに書かれている事は事実かね?」
「・・は、はい・・概ね事実ですが
相手の方が既婚者だという事実はつい先日まで知りませんでした。
私は相手の男性が独身だと思っておりました。
それに支払いから逃れようとはしていませんし
現在、弁護士さんに交渉をお願いしている最中です」
メールの内容にショックを受けつつも事実を正直に話したんだけど
部長さんから返って来た答えは・・
「有給がまだかなり残っているね」
「は、はい」
「君も色々と大変なようだから
この機会に暫く有給でも取ってゆっくりとしてみたらどうかね」
「・・それは謹慎しろということでしょうか?」
「いやいや、謹慎ではなくあくまでも君の意志での有給取得だよ」
「・・分かりました」
納得はしていないし
言いたい事も多々ある
だけどどう足掻いても不倫は事実だし
慰謝料を請求されている事もまた事実
それに今朝の課のメンバーの態度を見ても分かるように
既に課のメンバーはこのことを知っている
あたしは悪くないと開き直れるほどメンタルも強くないし
何より滋さんに迷惑を掛けたくなくて
部長の指示に従い有給届けを出した

応援ありがとうございます。