Oh~! 23 (完)
本日は『oh~!』です。
一応、完結です。🎶
このお話し、最初は話数がこんなに多くなる予定じゃなかったのですが
纏めるのが苦手なのでダラダラと当初の設定から外れまくり…😅
とりあえずキリのいい所で終わらせます。\(^-^)/
(未だに終わり方がよく分からなくてキリのいい所で無理矢理終わってばかりですが‥)
内容的にはいつもと同じで大したことありません。m(__)m
それではどうぞ~✴
私信です
☆様
こんばんは。🎶
コメントありがとうございます。😆
マッチング!いいですね💕
司パパに伝えておきますっ!\(^-^)/
チビちゃん達‥自分達が犬だとは思っていないかもです❗😆💕✨
デスクワークなら出来ると思って出社したんだけどね
来て良かったのか…
悪かったのか…
西田室長には”出て来ていただけて助かりました。”なんて言われたんだけど
私が来ると連絡を受けた司が態々
ビルの前で待ち構えていて
車から降りる時には抱き抱え車椅子に乗せ
自らが車椅子を押してくれたりするもんだから
その光景を目の当たりにした大勢の人達が
皆一様に立ち止まりロビーから喧騒が消えた
磨かれたロビーの床に響くのは彼の足音だけで
私はただずーっと俯いて息を止めていた
専用エレベーターに乗り込んで大きく深呼吸
あ~あ…今までだって社内では結構な噂になっていたのに
これで決定的になったのね…
まぁ、これで嫌がらせをしてくる人は社内には居なくなっただろうからいいんだけどね
ちょっと展開が早すぎない?
展開が早いと言えばこちらも…
彼に呼ばれてオフィスに入ると
目の前に広げられたのは婚姻届
いつの間にしたのか保証人の欄には
道明寺のお父様と家のパパのサインがしてあって
ほとんどの欄は既に書かれていて
おまけに牧野の判子まで押してあって
後は私が名前を書けば出来上がりって…
至れり尽くせりの婚姻届
それに今すぐここでサインしろ!と迫ってくる彼
その余りの勢いにちょっと引き気味の私
「い、今ここで?」
「あぁ!」
「い、今じゃなくてもよ、良くない?」
「いいや!今すぐしろ!」
言い切られて戸惑う私と
万年筆を手に迫りくる道明寺
なんだか複雑な心境なのよね‥
分かるかな?
この女心が‥
婚姻届なんて人生を左右する大切な物を
サインしろ!と迫られて勢いだけで書きたくない!
のよね‥
ブリブリ乙女って訳じゃないし
長い付き合いだから
花束を手に跪いてなんてシチュエーション‥
全く憧れてないわけじゃないけれど
期待はしていないんだけど
プロポーズはそれなりにね‥
やっぱり女の子の憧れじゃない?
それなのにオフィスでさっさとサインしろ!は
希望とはかなり違う!
ん?
なんかすっごく睨まれてるんだけど‥
な、なに?
「お前、心の声がだだ漏れだぞ!」
「う、嘘っ!?」
言われて慌てて口元を押さえたけれど後の祭りで
「ど、どこら辺からも、漏れてた?」
「全部だ!」
「マジ?!」
「マジだ!
お前、女心とか言ってるけど
お前こそ男心が全然分かってねぇーじゃねぇーかよ!
俺は今まで何度もプロポーズしたよな?
その度にお前はまだ学生だからとか
もう少し社会人として経験を積みたいとか言って断ったよな?
最近では”はいはい、その内ね!”なんてめんどくさそうに流しやがって!」
「そ、そうだっけ?てへっ!」
可愛くて肩を竦めてみたんだけど
睨まれただけ
「てへっ!じゃねぇーよ!
誤魔化すな!バカ女!」
すかさずゴンッ!と響いた頭突き‥
「痛~ぃ!なにすんのよ?!」
「なにすんのよ?じゃねぇーよ!
183回だ!」
「な、なにが?」
「俺様がお前にプロポーズして
断られた回数だ!」
「か、数えてたの?」
「当たり前だ!」
そ、そんなに断ってた?
って‥
それ以前にそんなにプロポーズされたっけ?
めんどくさそうに流がしてたつもりもないんだけど‥
確かに見境なく何時でも何処でも
口癖のように”結婚しろ!”って言われてた時期があったから
適当って訳じゃないんだけど
私の気持ちをいくら話しても分かってくれなくて
ちょっとだけ‥
ほんとにちょっとだけよ
流してた事もあったかも?
知り合った頃から何故か私にだけは
優しくて我慢強くて
我が儘で自己中なのは今でも変わらないけれど
我慢なんてした事なかったお坊っちゃまの彼を
私は知らず知らずの内に相当な我慢をさせていたのかもしれない
そう考えるとサインを強要してくる道明寺がなんだか可愛く思えてきて
可愛い?
道明寺が?
って思ったら
なんだか笑いが込み上げてきた
クスッと笑った私を見て道明寺の額に青筋が浮かぶ
「なに笑ってんだよ!ムカつくな!
さっさとサインしろよ!」
だなんて頬っぺたを軽くつねられた
「プッ‥ふぁかったって!
はなひてよ!」
笑いながら道明寺の手を払いのけて
万年筆を手に取った
婚姻届を目の前に一番大きく深呼吸してから
書き慣れた名前を一気に書き上げると
すかさず横から手が伸びてきて
サインしたはがりの婚姻届を取り上げられてしまった
そんなに慌てて仕舞わなくてもいいじゃない!
あ~とうとうサインしちゃったんだって感慨に浸る間もなく
綺麗に折り畳まれたサインしたばかりの婚姻届を
大事そうにジャケットの内ポケットに仕舞った道明寺は
ソファーに座り彼の動きを目で追っていた私と目が合うと
ニヤリとこちらがゾクッとするような笑みを浮かべ
私を横抱きに抱き上げたまま悠然とした足取りでオフィスを出てしまった
「あっ!ちょ、ちょっと!
どこ行くの?!」
「区役所に決まってんだろ!」
「へっ?!役所って‥?!
ちょ、ちょっと待って!
まず下ろしてってば!」
「うるせぇーな!
暴れんな!落ちるぞ!」
「だ、だったら私の話しを聞いてよ!」
「聞かねぇーし全部却下だ!
大人しくしてろ!」
「せ、せめて車椅子!」
お姫様抱っこされたまま運ばれていくなんて‥
い、嫌だぁ~~!
エレベーターで下に降りるまでの間
なんとか下ろしてもらおうともがくんだけど
全く効果なしで何を言っても聞く耳持たずって感じで
一緒にいる西田室長やSPさんにも
助けて下さい!って視線を送るんだけど
みんな綺麗に視線をずらしてくれて万事休す
後はもう道明寺の首筋にギュッと腕を回して
顔を隠してやり過ごすしかなくて
道明寺HDビルのロビーをお姫様抱っこで王子様には程遠い暴君に運ばれていく私‥
早く!
もっと早く歩いてよ!
いつもよりゆっくり歩いてない?
シ~ンと静まり返ったロビーに響く足音
早く!
早く!
と思っているのに
突然、道明寺の足が止まった
何事?
ど、どうしたの?
恐る恐る道明寺の胸元から顔を少しだけ上げると
ちょうどロビーの真ん中辺りで
周囲には沢山の人々が足を止め何事かと私達を見ている
って!
ゲッ!
ギャッ!
目の前には‥
道明寺のお、お母様!
一瞬、息が止まるって感覚分かる?
そんな感じなの‥
ゲッ!とかギャッ!とかの後はね
私‥一回死んだと思う!
「お出掛けかしら?」
「あぁ、今から婚姻届出してくる。」
「そう。やっと出す気になったのね。」
「あぁ、だから邪魔すんなよ!」
「今さらそんな無駄な事しません。
お式はあなた達の好きにしても構わないけれど
披露宴はこちらで決めますからそのつもりでね。」
な、なんの話ししてんの?
この親子は?
お式に披露宴?
って!
その前に!
あなたの息子、変ですよ~!
白昼堂々と会社のロビーを恋人をお姫様抱っこしてるんですよ~!
おかしいでしょ?
おかしいと思いません?
二人してなんでそんな冷静に話ししてるんですか~?
「分かった、でもあんま派手にすんなよ!」
「それは約束出来ないわ。」
お母様の言葉に道明寺は捨て台詞のように
“勝手にしろ!”と言葉を吐いただけで
再び歩を進めようとした時、お母様と目が合った
どうしていいか分からなくて
でも目を反らせる事も出来ずにいる私に
お母様からの言葉は‥
“あなた、これからも大変ね。”
だって‥
お母様流の独特の言葉使い
私の脳みそはその言葉をポジティブに変換したみたい
“これからもよろしくね。”
だから返した言葉は
“はい、よろしくお願いします!”
そう答えた私に珍しく微笑んで行ってしまわれたお母様じゃなくて
これからはお義母様か‥
やっとリムジンに乗り込み耳元で囁かれた言葉は
“今夜は初夜だろ?
寝かせねぇからな!覚悟しとけよ!”
だった‥
やっぱり早まった?!
~fin~
最後までお付き合いありがとうございました。🎵

応援ありがとうございます。