暁 3
本日も『暁』です。🎶
司君が‥😅m(__)m
それではどうぞ~✴
私信です
書○様
こんばんは。(#^.^#)
コメントありがとうございます。😆
ごめんなさいm(__)m
この司君酷いですよね‥😅
でもでも私も司君ファンなので❗😆💕✨
目指せ!脱鬼畜です❗\(^-^)/
☆様
こんばんは。🎶
コメントありがとうございます。😆
ハイ!『fly』の司君はぶん回されちゃってます!(笑)
誰も逆らわないのをいい事に
ニューヨークでもやりたい放題やりまくっていた
大学を卒業した2年後には
パーティーで見かけただけの俺に一目惚れしたバカな女が
提携をエサに結婚を迫ってきた
誰とも結婚する気など無かったし
今時、政略結婚なんて流行らねぇもんに応じるつもりは無かったが
女の両親が娘可愛さに己の企業が不利になる可能性があるにも拘わらず
破格の提携条件を提示してきた
バカな奴らだ
だが利用する価値はあると思った
どうせいつかはババァが見つけてきた
どっかの令嬢とやらと結婚させられるのであれば
相手など誰でもいいのだから
この結婚話しを最大限に利用して
一気に相手の企業を丸ごといただいてやろうと考え
結婚証明書にサインさえすれば俺が手に入ると思っていたバカな女と結婚した
はなっから愛情など無い
俺の中にあったのは幸福な結婚生活が待ち受けていると
信じて疑わないバカな女に対する嫌悪感だけ
結婚する前から離婚に向けて準備していた俺は
結婚後も仕事を理由に女が暮らす屋敷には近寄らず
女が気付いた時には全てが終わっていた
3年弱の結婚生活の果てに
自分にはもう何も残っていないと気付いた時の
顔面蒼白になった女の顔を見ながら久々に酒が美味いと感じていた
この時期の俺は女も男も
自分以外の人間は意志を持たない人形のように感じていて
全て自分の思い通りに動かせると思い上がっていた
誰にも俺の邪魔はさせない
盾突き刃向かってくる奴には容赦しない
自分以外は信用していなかった
例えそれが幼い頃より唯一の理解者だった姉貴でさえ同じだった
お袋に至ってはその座から引きずり落とす事しか考えていなかったし
実際にそうした
役員会で実の息子から不信任案を突き付けられた時のお袋の顔は今でも覚えている
息子に引導を渡され静かにビジネスの表舞台から去って行ったお袋
一番の邪魔者を排除し
道明寺の全権を手に入れた俺は自らの浅はかさに気付く事なく
ただ悪戯に罪だけを犯し続けていた
俺はその後も変わりなく最低な人間を続けていた
相変わらずの毎日
仕事をしてそれが終われば部屋に帰るだけ
心を許せる友人などいなかったから
誰かと酒を酌み交わす事も無く
気まぐれに女を抱き
ドラッグにも手を染めていた
その日は新しい薬を試していた
蛇の道は蛇で
法律も世間の常識も関係無く生きている奴はどこの世界にも存在している
金を持っている奴だけが生き残る世界では
どんな物でも俺が望めば手に入れる事が出来る
自分に一番大切な物が何なのか忘れたままでも
十分生きていける
黒では無いが白でも無い
グレーゾーンすれすれの得体の知れない
真っ赤なカプセルをワインと共に胃に流し込むと
ものの数分で意識が混濁し始めた
ネクタイを外し喉元を緩めただけのワイシャツ姿のままで
ソファに座り細部まで装飾の施された天井を見上げていた
目の焦点が合わないまま
宙を漂う意識は記憶の奥底に封じ込めたままだった
誰よりも愛おしい彼女の笑顔を呼び覚ましていた
漂う意識の中で俺は懐かしい英徳の校舎の中を
牧野の姿を探して歩き回っていた
カフェに教室に中庭
お目当ての姿を探して最後にたどり着いたのが屋上へと続く階段
その階段を軽やかに昇りきった俺は
少し軋むドアに手をかけた
ドアを開けた瞬間、閃光が瞬いたように
一気に流れ込んできた光りの束
その眩しさに思わず目を閉じるけど
光りからは逃れる事が出来ず
光りに飲み込まれる感覚に
その場にしゃがみ込んでしまった俺を包み込むように逆流してくる記憶
楽しかった記憶
悲しかった記憶
忌まわしい記憶
その全てが最低な俺を包み込み
取り込もうとする
抗おうとするけれど勢いよく
あっという間に俺の全身を包み込んでしまった光りが
俺に見せる自身が犯してきた罪の数々
息つく間無しに展開するビジョンに溺れているような息苦しさを感じ
救いを求めるように伸ばした手が虚しく空を切り
身体がソファから滑り落ちた衝撃で目が覚めた
ソファから滑り落ちたままの体勢のままで
上がる息を整えるためしばらく荒い呼吸を繰り返していた
大きく上下する胸元から視線を己の手に移動させる
部屋を照らす人工的な明かりの元に手をかざすと
浮かび上がるのは罪に汚れた男の手
まだ薬の抜けきっていない意識の中でもはっきりと認識出来ていた
俺はたった今、自らの罪を全て思い出している事を…
背後のソファに手をつきヨロヨロと力無く立ち上がると
そのままバスルームへと移動し
洋服のまま頭から思いっきり冷水のシャワーを浴びる
どれぐらいの時間そうしていたのだろう…
冷水を浴び続けいるのに身体は熱を帯び息苦しさが治まらない
そして熱い身体とはうらはらに
冷え切ってしまっている心の轍が
指先の痺れとなって現れる
現実から逃れようと闇の中でもがき続ける神経が
無限に広がる地獄への扉を押し開けた

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