彼と彼女の場合(仮) 3
本日二度目の更新です。♥
それではどうぞ~✴
わたくし‥数日前から歯が痛く
段々と酷くなりとうとう痛み止めでも我慢出来なくなり歯医者さんに駆け込みました‥😞💦
診察の結果‥あ~前に詰めた所が虫歯になってるね~詰め物外してやり直しましょうねと言われました😢
久々の虫歯で余りの痛さに頭痛までしていて思考停止状態です‥(涙)
なので申し訳ありませんが頂いているコメントのお返事は少しお待ちくださいませ。m(__)m
久しぶりに会う友人達にテンションも上がり
楽しい時間はあっという間に過ぎていく
友人達とこの後どうする?なんて話ながら
幹事のスピーチを聞いていた
宴もたけなわって時間帯でそれぞれが思い出話に花を咲かせながら
この後はカラオケに行かない?って提案に相槌を打っていると
スピーチ中の幹事が
「みんな〜注目〜!これから大抽選会を始めますよ〜!」
とアナウンスした
「大抽選会ってなんだよ?!」
「なにが当たるの〜!」
ほうぼうから聞こえてくる声に答えるように
景品らしき品々が運びこまれてきて・・・
その豪華さに会場内のテンションが一気に上がった
だってね・・
景品だって並べられた品物が普通では考えられないくらい豪華なんだもん!
超高級ブランドのバッグや時計に
今流行の高級自転車や健康器具や美容器具なんかもあるし
ダイヤのネックレスなんかまであるし
大っきなテレビやらレア物のお酒なんかまであり
極めつけがハワイにあるメープルホテルのスイートルームのペア宿泊券と
ファーストクラスのペア航空券なんていうものまで
とにかく凄い数の品物が並べられていて
どう考えても支払った会費じゃ到底カバー出来ない豪華な品々が目の前に並べられていて
隣に立つ優紀も口が開きっぱなしになっている
「ねぇねぇ?どうなってんのこれ?」
不思議がる私達に答えをくれたのは
仲の良かった瑞希で彼女の説明によると
なんでも今回の同窓会にはすっごいお金持ちのスポンサーがいるらしくて
この会場を借りる時も格安で借りられたみたいで
お酒にしても食事にしても全て採算度外視で提供されていて
オマケにこれらの景品も全てそのスポンサーから提供された物らしいんだけど・・・
その話を聞いた私の感想は・・
誰だか知らないけれど奇特な人がいるものね
ぐらいでそのスポンサーがまさかまさかの相手だったとは
1ミリも結びついていなかった
抽選方法は幹事が箱から取り出したボールに書かれた数字と
会場の入口で貰った紙に書かれた数字が一致すれば当たりらしいんだけど
当たる気がしない私は少し後ろに下がり
当たって大喜びの同級生達を眺めていただけ
「キャ!」
横から響いてきた小さな悲鳴は優紀のもので
どうやらバッグが当たったみたいで
しきりに瑞希が羨ましがっている
「瑞希だって自転車当たったじゃない」
「そうだけど〜私はバッグの方が良かったなぁ〜」
「私なんて何も当たってないんだけど」
「つくしって昔っから肝心な時に運悪いわよね!」
なんて・・
「大きなお世話よ!」
なんて会話を交わしながらやっぱりあっちが良かったと欲張っている瑞希に呆れていた
「瑞希!欲張りすぎだって!」
「え〜だってぇ〜!あっ!
谷口君にダイヤが当たった!
私の自転車と交換してくれないかな?」
「谷口君って結婚してるんでしょ?
きっと奥さんにあげるわよ」
「え〜残念!
誰かいないかな?私、ハワイでもいいんだけど!」
「もぅ!まだ言ってる」
諦めの悪い瑞希を優紀と二人で笑っていると
“8番さん!8番の方いますか?”
って声が聞こえてきた
「あっ!はい!私です!」
当たったじゃん!
何が当たったのか分からないけど
ウフッ!
当たらないと思っていたからちょっと嬉しい
紙を持つ手を上げながら幹事に近付く私
「おぉ〜牧野!おめでとう〜!
お前にはこれだぞ!」
そう言って幹事が指差した先にあったのは目録で
“ハワイメープルスイート宿泊券&ペア航空券”
と書かれていた
ゲッ!
いや
嬉しいのよ
当たらないと思ってたから
例えアメ玉一つでも嬉しいんだけどね
ハワイでおまけにメープルっていうのがね・・・
微妙〜だし
ペアって・・
私、シングルだし!
まぁ、そこのところは優紀でも誘えばいいんだろうけど
もし行くとしたらだけど・・
で、幹事に呼ばれて目録を受け取る為に一歩足を踏み出しかけて
目の前から現れた人物に私の足は前に踏み出すのを止め
後ろへと後退りしてしまった
ゲッ!
どころじゃないの!
え〜っと
何年ぶりだろう?
宇宙の彼方に放り投げたはずの元カレが
目録を手に笑顔で近づいてくるの・・・
一歩近づいてくる元カレ
一歩後退る私
後退る私に笑顔が消える元カレ
一歩
また一歩
コンパスの差であっという間に間合いを詰められ万事休す
周りも突然の彼の出現に固唾をのんでいる
「よぉ!」
「・・・・・・・・・・」
よぉ!と言われてなんて返せばいいのか分からず
かと言って絡んだ視線を逸らすことも出来ずそのまま
黙ったままの私
「なんとか言えよ!」
「・・・・・えっ・・と・・お、おひさし、ぶりです・・?」
疑問形で微妙な返事を返した私に
彼は大して気にしている風じゃなくて
「あぁ、久しぶりだな。
長い間、待たせて悪かったな」
と言った
ん?
久しぶり・・は分かる
本当に久しぶりだから
でもその後が分からない
「・・・待たせたの?
誰が?誰を?」
「俺がお前をだ」
完結過ぎる返事にパニック
「・・・えっ?・・・えーーっ!?
イヤイヤ!ないない!待ってない!待ってない!」
全力の否定に元カレの額に何本もの深い深〜い縦ジワが浮かんでるんだけど関係ない!
だって待ってないんだもん!
例え深い皴がマリアナ海溝並みに深かったとしても
事実は事実として変えられない!
「ハァ〜」
すんご〜く深いため息とかつかれてるんだけど・・
「な、なによ?!」
「お前、新婚旅行はハワイがいいって言ってただろ?」
急旋回する会話の流れが読めず戸惑う
「・・ん?・・言ってたけど・・・それがどうした・・って!?
えーーー!イヤイヤ!ムリムリムリ!ないないない!」
目の前で元カレが手に持ちヒラヒラさせている目録と
遠い昔の記憶と
ついでに色々な事が結びつき全力で拒否る私
だってそうでしょ!?
そう思わない?!
何年ぶりよ?
ん?
何年だろ?
あー!分かんないけど
分かんないぐらい会ってなかった元カレだよ!
非常識な奴だって事は知ってるけど
この状況で彼が言わんとしている事って
非常識がとかってレベルじゃないと思わない?
思うわよね?
「何がムリで何がナイんだよ?」
「・・・あ、あんたの考えてること全部がよ!」
「なら話は早ぇな!
そろそろ行くぞ!」
私の返した言葉にニヤッと笑みを浮かべた元カレは
そう言うが早いか私の腕を掴んだ
「えっ!?ギャッ!イヤイヤ!行かない!行かないの!
こ、交換する約束なの!み、瑞希の自転車と交換するの!
だ、だからハワイには行かないし!
あんた行きたいんだったら瑞希と行って!」
そう言った私に対して元カレは
「お前、自転車が欲しかったのか?」
なんて斜めから攻めてくる
「い、いや、そういうんじゃなくて!
ハ、ハワイなんて行きたくないのよ!」
「んでだよ?!お前、新婚旅行はハワイがいいってただろ?!
だからわざわざハワイのメープルを改装して
チャペルも新しくしたし明日から一週間
貸し切りにしたんだぞ!何が不満なんだよ?!」
「な、何が不満って!?
全部が不満よ!私はいつあんたと結婚することOKしたのよ!?
してないでしょ?!突然現れてあんた頭おかしいんじゃないの?!
仕事のし過ぎじゃない?!ハワイでのんびりしてくれば?!」
瑞希まで引っ張り出して我ながら何言ってんだ?って自覚はあるのよ
でも腕を掴まれ引っ張って行かれそうになって
私も必死だったの
瑞希の方を振り返りながらそう言って抵抗する私
彼女は彼女で突然振られて後退りしながら
両腕を前に伸ばし大きく左右に振りながら全力で拒否っている
「言いたい事はそれだけか?」
「・・とにかく!私は結婚なんてしないの!」
「結婚相談所に30万も入会金払ったのにか?」
「・・・//////////////なっ!
なんでそれ知ってんのよ?!
って!あんた!まさか?!」
「まさか?なんだよ?
お前、30万も払って男探そうとしてたんだろ?
結婚したかったんだろ?
だから俺が結婚してやるよ!」
殴っていいわよね?
でも腕を掴まれてて殴れないから
ワンピースだけど蹴ってやろうと思って足を出した
ヒュンと空気を切る音がして
我ながらまだまだ衰えてないじゃん!
って思った会心の一撃だったのに
余裕綽々の笑みであっさりと私の足は元カレに捕まえられて万事休す
腕だけじゃなく足まで掴まれて立ってるのがやっとの状態
「ちょ、ちょっと!離しなさいよ!変態!」
「やだね!変態はお前の方だ!
お前こそスカートで蹴りなんて出してくんな!
そんなに見て欲しいのか?!」
「見て欲しくなんかないわよ!
とにかく私は行かないの!
いい加減離しなさいよ!」
「うるせぇな!とにかく時間切れだ!
行くぞ!」
「ウギャー!下ろせ〜!!」
掴んでいた腕を軽く引っ張られ
不安定な体勢だった私はあっさりと元カレの胸元に倒れ込むような形になり
そこをすかさず持ち上げまるで荷物のように肩に担ぎ上げられてしまった
クルリと反転した世界で入口付近で笑っているF3の姿を見つけた
やっぱりグルだったのね!
「る、類!助けてぇ〜!」
思わず類に助けを求めた私
「ん、面倒くさいからやだ」
「ちょ、ちょっと!ヤダ〜!
誰か〜助けてぇ!美作さん!西門さん!助けて!」
「諦めろ!牧野!」
「何事も諦めが肝心だぞ!」
ニヤニヤしながら手をヒラヒラさせている二人
「鬼〜!悪魔〜!人でなし〜!
ギャーー!助けてぇ〜〜!」

応援ありがとうございます。