Family 13
こんにちは。
本日は『Family』です🎶
ちょっと中途半端…(´д`|||)
それではどうぞ~✴
私信です。
☆様
鈴ちゃん可愛いですか?💕
司君を振り回せるなんて…羨ましい♥
リムジンの中
書類に目を通しながら隣に座る健を見やるけど
落ち着いた様子で西田の言葉に相づちを打っている
西田は今日の俺のスケジュールと段取りをいつもより丁寧に健に説明してやっている
“本日、13時よりオフィスビルの大会議室で調印式が執り行われます。
健様には末席にはなりますがお席がご用意されておりますのでそちらにお座り下さい。”
「座ってるだけでいいの?」
“はい、座ってるだけで結構でございます。
健様の後方には支社長の第二秘書の遠藤が控えておりますので
何かありましたらご遠慮なく遠藤にお申し付けください。”
「分かった」
“その後は記者会見が午後4時より予定されております。
記者会見中は健様は控え室にてお待ち下さい。
夜にはメープルにて調印締結の祝賀パーティーが催されますので
それにご参加いただきます。
大まかでしたが本日の予定は以上でございます。何かご質問はおありですか?”
「大丈夫、分かったよ。」
“それから本日の警備体制ですが通常、支社長には6名のSPがついておりますが、
本日はビル前に多くの報道陣が待ち構えておりますので人数を倍に増やして警備させていただきます。
健様にも常時3名のSPが警護につく予定なっておりますのでよろしくお願いいたします”
「健に3人で大丈夫なのか?」
“はい、移動時には人数を増やして対応させていただきますのでご心配はないかと。
ですが健様?オフィスビル内でもくれぐれもお一人で行動される事のないようにお願いいたします”
「分かった、大人しくしてるから大丈夫だよ」
“助かります。よろしくお願いいたします”
目の前に座る西田がそう言って恭しく頭を下げたタイミングで
西田の携帯が鳴った
“失礼します”と携帯に出た西田だったが
すぐに電話を終えると車内に取り付けられているテレビの電源を入れた
画面に写し出されたのはこの時間帯にやっている朝のワイドショー番組で…
画面の中では何やら女が凄い剣幕で喚き散らしていた
「司様、どうやら藤城のご令嬢がフライングされたようです」
相変わらず無表情のままの西田の言葉
「どうなっている?!」
画面の中では藤城麗奈が自身の屋敷をバックに
取材陣に取り囲まれてインタビューを受けているようだが
質問に答えているというよりどちらかと言うと麗奈が一方的に話している感じ
「どうやら麗奈様はご自分が司様の正式な婚約者で
昨日より噂になっておりますご家族の事は
ご自分と事を正式発表するまでのカモフラージュだとの
持論をご展開されているようでございます」
サラリと説明してくる西田に青筋が浮かぶもが分かる
「なんだそれ?さっき声明文流しただろーが!」
「はい、流させていただきました。
その件に関しましては取材の依頼が殺到しておりますが、
全て今日の会見でと伝えてございます」
画面の中では麗奈が俺が流した声明文について記者に詰め寄られているが
あの女…
平然とした表情で
“彼のお義母様がわたくしと司さんの交際に反対なさっていらっしゃるからですわ!
これはお義母様に言われて司さんが仕方なく出した声明文であって
司さんの本心でも真実でもありません!”
“彼が愛しているのはこのわたくしだけです!”
“それは道明寺氏がおっしゃっている言葉なんですか?”
俺が愛しているのは自分だけ…
この言葉には流石に唖然としてしまう
「この女、一体どこまで出来上がってんだよ?!」
「申し訳ございません。わたくしもここまでだとは予想しておりませんでした」
画面の中では茶番はまだ続いている
麗奈の興奮ぶりには取材をしている記者からも失笑が漏れ聞こえてくる程で
“当たり前ですわ!誰にもわたくしと司さんの邪魔はさせません!”
“わたくしのお腹の中には司さんとの愛の結晶が宿っているんです!”
愛の結晶だと…?!
聞き捨てならない言葉に取材陣が途端に色めき立つが
流石にこれ以上はマズいと判断したのだろう屋敷から数人のガタイのいい男達が飛び出してきて
麗奈を無理やり屋敷の中に引き摺り込もうとしている
“それは道明寺氏のお子様を妊娠されているということですか?!”
追いかけるような発せられた記者の言葉
“そうですわ!だから誰がなんと言おうとわたくしは司さんと一緒になります!”
「西田!」
「すぐに確認を取ります」
それから横に座る健の耳を後ろから腕を伸ばし塞いでから
「すぐに雑誌の発売元と記事を書いた記者に損害賠償請求しろ!
いや!その出版社ごとぶっ潰せ!記者は東京湾に沈めて来い!」
「畏まりました」
ざけんな!
公共の電波を使って好き放題ほざきやがって!
この落とし前はきっちりつけてもらうからな!
「なんかあの人…凄いね…」
興奮状態で好き勝手な事を喚き散らした女がSPに抱えられるようにして
画面から消えて行く後ろ姿を見ながら健が呟いた一言
「あぁ、確かにな。
お前、大丈夫か?」
「うん、大丈夫。
ちょっとビックリしたけどね」
「お前もこの先、変な女には気をつけろよ!」
中学生のガキには少々刺激が強すぎたかと
気を使ってやったのに…
「う~ん、俺は大丈夫かな?
だって俺の理想のタイプって母さんだからさ!」
ガキのクセに朝っぱらから俺様にケンカ売ってんのか?!
「はぁん?!」
「そんな顔しないでよ!
母さんってさ、特別美人じゃないしなんか抜けてるとこあるじゃない?
けど憎めないって言うかさ可愛いじゃん!
ウザい時もあるけどさぁ、いつも一生懸命だし何より俺の事好きで好きで堪らない~って感じだしさ!」
「まぁ、今の母さんの一番は翼で俺は二番手だけどいつか母さんみたいな女の人見つけて
俺がその人の一番になるけどね!あっ!因みに父さん三番目だから!」
健の口から吐き出された言葉のあまりの衝撃に動けない…
三番目だと?!
俺様がか!?
そ、そんな訳ねぇーだろ?!
つくしにとっての一番は永久不滅に俺様なんだよ!
「健様、その辺にしていただかないと支社長の本日のスケジュールに多大な影響を及ぼします」
俺の額に浮かび上がる青筋に気付いた西田が間に入ってくる
「あっ!俺、父さんの事も好きだよ!父さんみたいな人になりたいって思ってるからさ!」
「お前、付け足すんじゃねぇーなよ!怒れねぇーだろ!」
「怒んないでよ!
あっ!今のは母さんには内緒だからね!」

応援ありがとうございます。
本日は『Family』です🎶
ちょっと中途半端…(´д`|||)
それではどうぞ~✴
私信です。
☆様
鈴ちゃん可愛いですか?💕
司君を振り回せるなんて…羨ましい♥
リムジンの中
書類に目を通しながら隣に座る健を見やるけど
落ち着いた様子で西田の言葉に相づちを打っている
西田は今日の俺のスケジュールと段取りをいつもより丁寧に健に説明してやっている
“本日、13時よりオフィスビルの大会議室で調印式が執り行われます。
健様には末席にはなりますがお席がご用意されておりますのでそちらにお座り下さい。”
「座ってるだけでいいの?」
“はい、座ってるだけで結構でございます。
健様の後方には支社長の第二秘書の遠藤が控えておりますので
何かありましたらご遠慮なく遠藤にお申し付けください。”
「分かった」
“その後は記者会見が午後4時より予定されております。
記者会見中は健様は控え室にてお待ち下さい。
夜にはメープルにて調印締結の祝賀パーティーが催されますので
それにご参加いただきます。
大まかでしたが本日の予定は以上でございます。何かご質問はおありですか?”
「大丈夫、分かったよ。」
“それから本日の警備体制ですが通常、支社長には6名のSPがついておりますが、
本日はビル前に多くの報道陣が待ち構えておりますので人数を倍に増やして警備させていただきます。
健様にも常時3名のSPが警護につく予定なっておりますのでよろしくお願いいたします”
「健に3人で大丈夫なのか?」
“はい、移動時には人数を増やして対応させていただきますのでご心配はないかと。
ですが健様?オフィスビル内でもくれぐれもお一人で行動される事のないようにお願いいたします”
「分かった、大人しくしてるから大丈夫だよ」
“助かります。よろしくお願いいたします”
目の前に座る西田がそう言って恭しく頭を下げたタイミングで
西田の携帯が鳴った
“失礼します”と携帯に出た西田だったが
すぐに電話を終えると車内に取り付けられているテレビの電源を入れた
画面に写し出されたのはこの時間帯にやっている朝のワイドショー番組で…
画面の中では何やら女が凄い剣幕で喚き散らしていた
「司様、どうやら藤城のご令嬢がフライングされたようです」
相変わらず無表情のままの西田の言葉
「どうなっている?!」
画面の中では藤城麗奈が自身の屋敷をバックに
取材陣に取り囲まれてインタビューを受けているようだが
質問に答えているというよりどちらかと言うと麗奈が一方的に話している感じ
「どうやら麗奈様はご自分が司様の正式な婚約者で
昨日より噂になっておりますご家族の事は
ご自分と事を正式発表するまでのカモフラージュだとの
持論をご展開されているようでございます」
サラリと説明してくる西田に青筋が浮かぶもが分かる
「なんだそれ?さっき声明文流しただろーが!」
「はい、流させていただきました。
その件に関しましては取材の依頼が殺到しておりますが、
全て今日の会見でと伝えてございます」
画面の中では麗奈が俺が流した声明文について記者に詰め寄られているが
あの女…
平然とした表情で
“彼のお義母様がわたくしと司さんの交際に反対なさっていらっしゃるからですわ!
これはお義母様に言われて司さんが仕方なく出した声明文であって
司さんの本心でも真実でもありません!”
“彼が愛しているのはこのわたくしだけです!”
“それは道明寺氏がおっしゃっている言葉なんですか?”
俺が愛しているのは自分だけ…
この言葉には流石に唖然としてしまう
「この女、一体どこまで出来上がってんだよ?!」
「申し訳ございません。わたくしもここまでだとは予想しておりませんでした」
画面の中では茶番はまだ続いている
麗奈の興奮ぶりには取材をしている記者からも失笑が漏れ聞こえてくる程で
“当たり前ですわ!誰にもわたくしと司さんの邪魔はさせません!”
“わたくしのお腹の中には司さんとの愛の結晶が宿っているんです!”
愛の結晶だと…?!
聞き捨てならない言葉に取材陣が途端に色めき立つが
流石にこれ以上はマズいと判断したのだろう屋敷から数人のガタイのいい男達が飛び出してきて
麗奈を無理やり屋敷の中に引き摺り込もうとしている
“それは道明寺氏のお子様を妊娠されているということですか?!”
追いかけるような発せられた記者の言葉
“そうですわ!だから誰がなんと言おうとわたくしは司さんと一緒になります!”
「西田!」
「すぐに確認を取ります」
それから横に座る健の耳を後ろから腕を伸ばし塞いでから
「すぐに雑誌の発売元と記事を書いた記者に損害賠償請求しろ!
いや!その出版社ごとぶっ潰せ!記者は東京湾に沈めて来い!」
「畏まりました」
ざけんな!
公共の電波を使って好き放題ほざきやがって!
この落とし前はきっちりつけてもらうからな!
「なんかあの人…凄いね…」
興奮状態で好き勝手な事を喚き散らした女がSPに抱えられるようにして
画面から消えて行く後ろ姿を見ながら健が呟いた一言
「あぁ、確かにな。
お前、大丈夫か?」
「うん、大丈夫。
ちょっとビックリしたけどね」
「お前もこの先、変な女には気をつけろよ!」
中学生のガキには少々刺激が強すぎたかと
気を使ってやったのに…
「う~ん、俺は大丈夫かな?
だって俺の理想のタイプって母さんだからさ!」
ガキのクセに朝っぱらから俺様にケンカ売ってんのか?!
「はぁん?!」
「そんな顔しないでよ!
母さんってさ、特別美人じゃないしなんか抜けてるとこあるじゃない?
けど憎めないって言うかさ可愛いじゃん!
ウザい時もあるけどさぁ、いつも一生懸命だし何より俺の事好きで好きで堪らない~って感じだしさ!」
「まぁ、今の母さんの一番は翼で俺は二番手だけどいつか母さんみたいな女の人見つけて
俺がその人の一番になるけどね!あっ!因みに父さん三番目だから!」
健の口から吐き出された言葉のあまりの衝撃に動けない…
三番目だと?!
俺様がか!?
そ、そんな訳ねぇーだろ?!
つくしにとっての一番は永久不滅に俺様なんだよ!
「健様、その辺にしていただかないと支社長の本日のスケジュールに多大な影響を及ぼします」
俺の額に浮かび上がる青筋に気付いた西田が間に入ってくる
「あっ!俺、父さんの事も好きだよ!父さんみたいな人になりたいって思ってるからさ!」
「お前、付け足すんじゃねぇーなよ!怒れねぇーだろ!」
「怒んないでよ!
あっ!今のは母さんには内緒だからね!」

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