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遥か 10

こんばんは~(^^♪
本日も『遥か』です。❤
昨日は更新出来なかったので今日は少し長めに…😊
それではどうぞ~🎶






私信です。
☆様
こんばんは~(^-^)/
コメントありがとうございます❣
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ご心配いただきありがとうございました。
息子さんすっかり体調も戻りまたスマホとスイッチの毎日です!(笑)
ですよね~はるちゃんパパってなんだか和也君みたいですよね!
優しいんだけど…って感じで
でもでも和也君と同じように少々頼りなさげですが中身はカッコいいんです!

葉◯様
こんばんは~🎶
コメントありがとうございます❣
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ご心配いただきありがとうございました。
息子さんもすっかり良くなり通常に戻っております!
遥として過ごしてきた18年でつくしちゃんも色々と苦悩してきたようですが
これからは司君も一緒に乗り越えてくれると思います。
はるちゃんパパがちょっと強敵ですが…💦

k゜゜様
こんばんは~(^∇^)ノ
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
突拍子もない設定のお話しですが楽しんでいただけて嬉しいです❣
伏線…どこまで回収しようかしらと悩んでおりますが
なるべく丁寧にお話しを進めたいと思っておりますので
楽しみにお待ちいただければ嬉しいです。(*^_^*)














一つづつ問題をと言ったママは
一度目を閉じ大きく息を吐き出して
あたしと道明寺を見ながら


「道明寺さん?
はっきり言って私達は今、遥が言った
生まれ変わりだとか前世だとかは信じられません。
今、ここにいるのは私達の娘であって
貴方の恋人だった牧野つくしさんじゃありません。
それを踏まえた上で貴方が遥と一緒にいたいとおっしゃるのであれば
私達は交際には反対はしません」

「パ、パパは反対だ!」

ママの声に被せるように発せられたパパの声

「この子は遥で牧野つくしさんじゃないんだから!
いい大人の貴方なら他に相応しい女性がいるだろう!?
はるちゃんに構わないでくれ!」

「今は私が話してるんだから
冷静に話せないならちょっと黙っててくれない?」

怒鳴るだけのパパに対して冷静なママ

「・・ご、ごめん・・」

これが今の両親の力関係

決してパパが虐げられているとかって事じゃないんだけど
昔から夫婦の主導権はママにあるって感じなの

「ですが今も言った通りこの子を牧野つくしさんとして
昔の恋愛の続きがしたいだけなのであれば
今、ここで諦めてください」

「20年待ったんだぞ!
諦められるわけないだろ!」

諦めろと言ったママに少しだけ声を荒げた道明寺

「だったらちゃんと瀬戸口遥として向き合ってください。
親としては娘が誰かの代わりなんて認められませんから」

ママの言い分はもっともだと思った

いくら前世の記憶があり生まれ変わりだって自覚があったとしても
今のあたしは牧野つくしじゃなくて瀬戸口遥で
目の前にいるこの二人の娘なんだから

「分かってる。
俺にとっては名前なんて問題じゃない。
重要なのはこいつが俺と一緒に生きて行くってことだから」

道明寺も理解しているからはっきりとそう言ってくれたんだと思う

道明寺は言葉の最後に一緒に生きて行くと言った

あたし達は一緒に生きたかったんだ

「分かりました。
それなら私達は何も言いません。
将来の事は分かりませんが二人で決めて下さい。
とりあえず今夜は遥を連れて帰ります」

「分かった」

「ママ、ありがとう」


そう言ってママはあたしとまだ渋っているパパを促し部屋を出た

道明寺には連絡するからと伝えると
小さく分かったと頷いてくれた

離れがたいけれど
これは永遠の別れじゃない

会おうと思えばいくらでも会える

だから今はほんの少しのさみしさを胸にママに続いた

自宅までの帰り道

タクシーの中でもパパはずっとママとあたしに向かって

”パパは絶対に認めないから!”

だとか

ママに対して”どうして道明寺さんに認めるなんて言ったの!?”

とか言っているけれど

ママは全部無視していて

呑気にあたしに”はるちゃん、お腹すかない?”なんて言っていた

自宅に帰りついてすぐにママがはるちゃんも食べる?と
カップラーメンを出してきてくれて結局、18歳の記念すべき誕生日のディナーは
カップラーメンになった




とりあえずの空腹を満たした後にまたパパが


「マ、ママ!」

「なに?壮介さん?」

「・・ぼ、僕は反対だからね!
薫さんが賛成したって僕は反対だから!」


「まだ言ってるの?
壮介さんは忘れたの?」

流石に少し呆れ気味のママ


「な、なにを?」

「娘を心配するなとは言わないけど
いつまでも子離れ出来なくて
娘が付き合う相手をいちいち威嚇して追い返してたら
私みたいに家出されるわよ」

「・・・」

まだ反対だと主張しているパパに対して冷静にそう言ったママ

「マ、ママ?なんの話?」

「あ〜はるちゃんは知らないわよね。
ママもね昔、ママのおじいちゃんにパパとの結婚を反対されて
家から出してもらえなくなったから
家出して黙ってパパと籍入れちゃったのよ」

「・・・そ、そんな事があったんだ・・知らなかった」

ママが懐かしそうに話してくれた内容は
あたしが知らなかったパパとママの物語

ママが美容師さんになって2年目

当時、勤めていた美容室は体力的にハードで
人間関係も良くなくて店を移動しようか
それともこのまま美容師を辞めて
実家に帰ろうか迷っていた時に
専門学校の先輩に新しくオープンする美容室が
人を探しているからそこに移らないかと話しを持ちかけてきた

そこがパパのおじいちゃんが経営していた美容室で
新しくオープンする美容室を任せられたのがパパだった

面接の時、初めて会ったママに一目惚れしちゃったパパ

ママは全くその気は無くて
寧ろ優しくて人は良いけど
どこか頼りなくて経営者としての才能ゼロなパパからの好き好き攻撃から逃げ回っていたらしい

「頼りないしこの店はすぐに潰れると思ってたわよ」

なんて真顔で話すママ

「薫さん・・そんな風に思ってたの?」

ママの言葉にショックを受けているパパがちょっとだけ可哀想で
シュンとしょちゃってるパパの背中を撫でてあげる

「えぇ、思ってたわよ。
気付かなったの?」


「・・う、うん・・」

ママ曰く

頼りないくせに・・
(くせにとかって言っちゃうママもかなりだけど・・)

とにかく優しくて人は良いけど頼りないパパに惚れられて
最初は迷惑だったけど段々とその優しさがくせになってきて
頼りなさに段々とこの人は私がいないと生きていけないんじゃないかと思うようになったと話してくれた

要は情が移っちゃったのね!

最終的には保育園の保母さんみたいな感じかな?

私がいないとダメなんて変な男に引っかかる女の典型みたいで
嫌だったけれどなんだかんだ言いながらも優しかったっていうのが
決め手だったみたい

そして事件が起きたのが結婚したいとママの実家に挨拶に行った時だったらしいの

ママのおじいちゃんって

今では和解していてずっとLAだったからあんまり会えないけれど
あたしにはすっごく優しいおじいちゃん

おじいちゃんはずっと大工さんをしていて沢山のお弟子さんがいる棟梁

親分気質で言葉遣いは乱暴だけど基本はとっても優しい

ただし

そう言われれば昔っからパパにはちょっと厳しかったかも?

とにかくそのおじいちゃんはママの彼氏が気に入らなくて

高校生の時に初めて出来た彼氏なんて真冬に水掛けて追い返しちゃったぐらいで
ママの彼氏はとにかく気に入らなくて
当然、結婚したいと挨拶に来たパパの事は門前払い

何とかおばあちゃんの取り成しで家には入れたけれど
機嫌が悪く睨むおじいちゃんと気が小さくてオドオドしちゃっていたパパは
緊張で挨拶から噛みまくりでおじいちゃんに挨拶も碌にできない奴に
娘と付き合う資格はない!とかって放り出されちゃったんだって


で、おじいちゃんに外出禁止にされたママは真夜中
おじいちゃんがお酒飲んで寝ちゃった隙に実家を飛び出し
近くの駅まで迎え来ていたパパとそのまま駆け落ちしちゃったんだって

パパとママがおじいちゃんと和解したのがあたしが生まれてからで
今では関係も良好・・若干パパは引き気味だけど・・

「とにかく!色々あったけど今でも壮介さんと私は一緒にいるし
はるちゃんだってもう大人なんだから親として娘の気持ちを尊重してあげましょ。
じゃないと私みたいに家出して勝手に入籍されちゃうわよ。
なんてたって相手はあの道明寺財閥の後継者なんだからなんだって出来ちゃうわよ」

そう言って最後は少しパパを脅したママ

確かにあの道明寺だからね

本気で怒ったら何するか分からないけど

今の道明寺はあの頃と違って持っている権力は絶大だろうけど
きっとあたしやママ達が悲しむようなことはしないと思う

パパはまだ納得はしていないみたいだけど
ママの言葉にそれ以上の反論はせず
あたしに”外泊は絶対にダメだからね!”と言うと
お風呂に行ってしまった

ハァ~

やっと長い一日が終わった







長い一日だった

だけど充実した一日だった

この20年で一番の日だった

牧野の言葉を信じていた

信じていたからこの20年待っていられた

だけど信じている反面

早くこの時間が終わってくれればとも思っていた

思い残すことは何もない

金や地位や名誉はあるけれど

そんな物が生きていく上でなんの役にも立たなかった

ただ

ただ一つの願い

もう一度

牧野に会いたい

あの頃の

あの想いを

もう一度

ただそれだけを願って生きてきた

それが叶った夜だった

生きてきて良かったと心から思えた夜だった

誰が相手でも邪魔はさせない

何としてでも今度こそは彼女と幸せになる

その自信はある

だけど

何もかもを無視して突っ走る事も出来ない

気持ちは決まっている

だからこそ今夜、牧野の・・

いや

今は遥だな

今の彼女を取り巻く様々な状況を無視して強引に進めることは出来ないと思ったから
今夜は連れて帰ると言った母親に同意した

焦る必要は無い

彼女はもうどこにも行かないのだから

だからまずは早急にスケジュールを変更する

いつもなら今ごろはNYへと帰るジェットの中だ

向こうに帰り着いたらそのままオフィスに直行し
いつもの代わり映えしない毎日が続くはずだった

秘書を呼び出し
彼女がLAに帰る予定の年明けまでのスケジュールを全てキャンセルさせ
眠りにつく前にもう一度
彼女の声が聞きたくて電話を掛けた

真夜中

ベッドに横になりながら聞く彼女の少し眠そうな声は
疲れた脳に心地良く響き
いつの間にかスマホを握りしめたまま眠りに落ちていた

翌朝、目が覚めた時に感じたのは爽快感

夕べ、彼女と話しながら
知らない内に眠ってしまい
朝まで目が覚めなかった

こんな事は彼女を失ってから初めてだった

この20年間はどんなに酒を飲んでも
どんなに肉体を酷使しても神経が異様に張り詰めていて眠れなかった

眠れたとしても2時間ほどで
休息と言うには程遠い状況が日常だった

なのに

昨夜は途中で目が覚める事も無く
朝までぐっすりと眠っていた

その状況に驚いている

彼女が側に居てくれるだけで
全てが良い方へと動き出す

爽快感と共にシャワーを浴びて
自らの運転で彼女を迎えに行く

夕べ、話しながらデートの約束をしていた

今日は一日、彼女の行きたい所へ行く

待ちあわせ場所はあの場所

初めてのデートで俺が待ちぼうけをくらったあの場所・・・

周囲の景色はすっかり変わり
ビルの名前だって変わってしまっているけれど
俺達にとっては大切なあの場所で
待ち合わせをしている












短編の予定だったのに…( ;∀;)
やっぱり長くなりそうです…(笑)


応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 4

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2021/10/16 (Sat) 09:37 | EDIT | REPLY |   

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2021/10/16 (Sat) 11:29 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

オ◯カミ様

こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます❣

楽しんでいただけて嬉しいです。
そんな風に言っていただけると妄想の励みになります!❤
当初は短編でサクサクっとと思っていたのですが
ここまで来たらみんなにも登場の機会をと思い始めておりますので
楽しみにしていただけたら幸いです。

2021/10/16 (Sat) 18:54 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

瀬◯様

こんばんは~(^^♪
コメントありがとうございます❣

ハイ!もうすっかり!若いので回復も早く羨ましい限りです!(笑)
とりあえずインフルエンザの予約も取ったのでこれで一安心です。
そして連日なんだか怖い事件ばかりですよね…( ;∀;)
遭遇しなくてよかったですね!ほんと気の抜けない感じになってきて
ちょっと不安です…(´;ω;`)


さてさてこちらの両親はつくしちゃんの時とは違った反応をしていますが
二人とも彼が道明寺財閥の後継者だからとは全く気にしていなくて
純粋にはるちゃんの心配をしています。打算的なところはないんです。
ただママは賛成してくれているのでパパの事はママに任せて
はるちゃんには司君を幸せにしてもらいたいと思っています❣😊

2021/10/16 (Sat) 19:01 | EDIT | REPLY |   

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