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遥か 20

こんにちは~❤
本日も『遥か』です。🎶
このお話も早くも20話目です…
なるべく間延びしないようにとは心がけているのですが
書いているうちにどうしても脱線してしまいがちで・・
どんどんと長くなってしまっています!(笑)
一応、今のところ私の頭の中にあるのは
つくしちゃんの誕生日で再会したのでエンディングは司君の誕生日かな~
なのでそれまでにまだ類君たちも出てきてないし!楓さんも!
などなど色々と回収しながら脱線しながら進めていきたいと考えております。
もうしばらく最後までお付き合いよろしくお願いします。❤
それではどうぞ~❣






私信です。
☆様
こんにちは~(^^♪
コメントありがとうございます❣( ̄^ ̄)ゞ
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!パワーアップしております!(笑)















どう説明しても俺が騙されていると思い込んで
彼女にキツく当たる姉ちゃんにイラついている


遥に金を渡すから消えろと言い始めた時は
流石に我慢の限界で
姉ちゃんをマジでぶん殴りそうになったけれど
気配を察した遥が俺の手を強く握ってきたから
なんとか踏みとどまる事が出来た


俺が好きで欲しいのは俺だけだと言った遥が
昔の話を口にした瞬間、姉ちゃんから表情が消えた


暫く何も話さないまま
遥を凝視していた姉ちゃんの身体が
徐に立ち上がりかけた時
立ち眩みを起こしたようにグラリと揺れた

揺れた姉ちゃんを見て支える為に慌てて手を差し出したけれど
その手を払い除けた姉ちゃんは
続け様に俺を押し退けると座ったままの遥を
椅子ごと抱きしめた


「・・・ほ、ほんとうなの?
ほんとうに・・つくしちゃんなのね・・?
あぁ・・私の可愛いい妹ちゃん・・なのね・・」

妹ちゃんって何だよ?

変な呼び方すんな!


加減を知らない姉ちゃんに渾身の力で抱きしめられて
苦しがっている遥にはお構いなしで
抱きしめたままでそう呟くように言うと
タマと同じように泣き出した姉ちゃん


それはもう呆れる程の号泣で・・


何度も何度も疑った事を謝りながらも
抱きしめ力を一向に緩めない姉ちゃんを遥から無理やり引き剥がす



「姉ちゃん!いい加減離れろ!
遥が苦しがってるだろ!」


後ろから引き剥がしたけれど
彼女の手は握ったまま


「やっと信じたのかよ!?
ったく!いい加減にしろよな!」


「いい加減にするのはあんたの方よ!
なんでこんな大切な事をお姉様に黙ったままにしてたのよ!
元を正せばコソコソしてるあんたが悪いんでしょ!」

完全なる八つ当たりだ

今まで散々、騙されているだとか言っていたくせに


「なんで俺のせいなんだよ!?八つ当たりすんなって!
ったく!だから人の話聞けっつただろ!」



「何度も連絡してたのに無視してたのはあんたの方でしょ!
言い訳するな!あぁーーつくしちゃん!こうしてられないわ!
さぁ、行きましょ!」


「ちょ、ちょっと待てよ!
どこに連れて行くつもりだよ!?」


「あんたには関係ないでしょ!?
あんたはさっさと秘書に連絡入れなさい!
秘書さんも困ってたわよ!
さっ!つくしちゃん!お買い物に行くわよ~!!」

「えっ!?あっ!ちょ、ちょっと!」

いきなりスイッチが切り替わった姉ちゃん

でもって人の話を聞くつもりはないようで

今度はこっちの予定も聞かず勝手に遥を連れて行こうとする

そうはさせるか!?







で、結局

こうなんのかよ!!


旅館で朝飯を食っている最中に姉ちゃんに突撃されて

散々、疑われていたけれど

疑いが晴れた途端

姉ちゃんの暴走レベルがMAXを超えた

止める俺を無視して遥を自分の車へと乗せ東京へと戻ってきた姉ちゃんは
そのまま疑って酷い事を言ったお詫びだと言いながら
東京中の自分のお気に入りのショップへと引きずり回していた

というのも

俺は夜になって遥からその話を聞いただけで
同行はしていない

要するに彼女を姉ちゃんに取られた

遥を自分の車に乗せた姉ちゃんはリムジンの窓だけ開け俺に

”あんたは自分の車で来たんでしょ?
だったらそれで帰りなさい!”

とリムジンの窓を閉めやがった

スーッと上がる窓ガラスに映るのは額に青筋を何本も浮かべた俺の顔だけだった


俺も乗せろっつーの!

リムジンの後を追うように自分の車を運転して東京まで戻って来た俺は
結局、秘書からの連絡もあって急ぎの仕事を片付けるために
先に一人でマンションへと戻っていた

夕食まで姉ちゃんに付き合わされ夜遅くに大量の紙袋と共に帰って来た彼女は
帰り着くなり”疲れた~”とソファーへとドカッと座り込んでしまい
ちょっと目を離したすきにそのまま眠ってしまっていた

眠ってしまった彼女の前に膝を付き
その寝顔を覗き込む

顔に掛かる髪を後ろへと流し

しっかりと閉じられている瞼にキスを一つ落とすと
そっと抱き上げベッドへと運んだ

再会して初めて

何もなかった

穏やかな夜

だった







「だから行かないってば!
あたしはここで待ってるから行って来てよ」


「んでだよ!?
すぐに終わるから帰りにデートでもしようぜ!」


「だったら終わったら連絡してよ」


「そんなの時間の無駄だろ?
一緒にいれば待ち合わせする手間も省けるだろ?!」


「もぅ!だからあたしは仕事の邪魔したくないんだってば!」


「邪魔なんかじゃねぇーよ!
むしろお前が側に居てくれる方が捗る!」


「そんな訳ないじゃん!
ほら!秘書さんも困ってるでしょ!」


5日の朝

仕事始めの今日

日本支社に顔を出すことになった

仕事の本拠地はNYだからこっちで取り立てて仕事があるわけじゃない

それでも一応は日本支社の仕事始めには
去年まではNYからオンラインで社員向けに新年のメッセージだけ送っていたが
今年は俺が日本にいる事を知った日本支社長が
社員の士気向上の為にと秘書を通して言ってきた

マジ面倒くせぇ!

俺と彼女の時間を邪魔すんな!

とは思っているが

これは道明寺の後継者としての俺の役割でもあると思っているから
渋々ながら午前中だけ出社することにしたが

一緒に来いと言った俺に対し
部屋で待つと言う彼女との間で言い争いが起こった


玄関先で迎えに来た秘書を前に
来い!行かない!で言い争う俺達に
秘書は口をあんぐり開けたまま驚いている


まぁ


こいつが俺の秘書になって七年になるが
その間、俺が姉ちゃん以外の女と一緒にいるところなんて見たことなかったからな

驚くのは無理ねぇーけど

そんなマジマジと遥を見んじゃねぇーよ!


目潰すぞ!


で、結局

埒が明かず業を煮やした彼女に背中を押され
強引に部屋の外へと押し出された俺


振り返り

「一人でウロウロ出歩くんじゃねぇーぞ!
連絡するから大人しく待ってろよ!」

と怒鳴るように告げると

彼女はドアに手を掛けたままで
短く”了解!”とだけ答え
バタリとドアを閉めてしまった


目の前で無情にも閉じられてしまったドアを一睨みしてから
エレベーターへと向かって歩き出した


乗り込むとすぐにスーッと流れるように走り出したリムジンの窓の向こうには
新しい年を迎えたばかりの東京の街並み


今まで景色なんて目には入ってきていたが
それだけで東京でもNYでも目に映る物全てがモノクロで
感慨なんて覚えたことはなかったが
彼女と再会してからは色を取り戻し
目の前に流れる街並みもどこか新鮮に感じられる


そんな俺の変化を感じ取っている秘書が
遠慮がちに口を開いた


「あの・・司様」


「なんだよ?」


「あのぅ・・さしでがましいようですが
先程ご一緒におられた女性の方は・・
司様とどういったご関係のお嬢様なのでしょうか?」

「あいつは俺の婚約者だ!
近々、籍を入れる予定だから
お前もそのつもりで動いとけよ!」


そう言うと大きく目を見開き手にしていた手帳を床に落とし
固まってしまった秘書


「・・・・・・・」


「オイ!なんとか言えよ!」


「ハッ!!も、申し訳ございません!
で、ですが司様・・」

「んだよ?!」


「あっ!いぇ・・その・・
つまりあの方とご結婚をされるということでしょうか?」


「だからそう言っただろーが!」


「は、はい・・申し訳ございません・・!
まずはおめでとうございます。
で、ですがあの・・このことは総裁や奥様は・・」


「はぁ?お前、俺を幾つだと思ってんだよ!?
いい大人が結婚するのにいちいち親父やババァの許可はいらねぇーだろ!」


「は、はぁ・・ですが・・け、結婚となりますとお相手の方のご家族様との兼ね合いなど
色々と対処するべきごとが出てまいりますので・・出来ましたらもう少し詳しく
お相手の方の情報をいただければと思っておりますが・・」


少しオドオドしながら話すこの秘書は西田の秘蔵っ子で
歳は俺よりも三つ下だが
秘書としてはあの西田が認めただけあって優秀だが
少し気が小さいところがあり俺が少し睨みを利かせただけで
こうやってしどろもどろになることがある


「名前は瀬戸口遥。年齢は18だ!」


「・・・・・じゅ、じゅうはっさい?!でございますか?!」



年齢を聞いた途端、再び大きく目を見開き
リムジンの車内で大声を出した秘書


「うるせぇーよ!」


「司様!それは!」


「それは?なんだよ?!」


「は、犯罪では・・!?」


「犯罪じゃねぇーよ!」

「・・ですね・・18歳であれば・・ギリセーフです・・よね?」

「ギリってなんだよ?!」

「あっ!いえ!申し訳ございません!
続きをお願いいたします」

「遥の出身は東京だが現在は両親とLA在住だ。
学校はスキップしていて去年の春にUCLAを卒業していて
この春からは両親の帰国に合わせて英徳大学の法学部に通う予定になっている。
遥の両親は美容室やエステサロンなんかを手広く経営している
お前、瀬戸口グループって聞いたことあるだろ?」


「は、はい、ございます。
日本だけではなく・・確かLAやNY、ヨーロッパにも支店があったように記憶しておりますが」

「そこの経営者が遥の両親だ」


「あそこは社長が女性の方だったように記憶しておりますが
ということは遥様のお母さまが社長様ということでしょうか?」

「あぁ、お袋さんが社長してて親父さんは専業主夫をしてる」

拾い上げた手帳に書き記していく秘書のペン先を眺めながら話す


「そうしますとまずはご婚約という運びでよろしいのでしょうか?」

「あぁ、まずはな。
でも時間を置かずに籍を入れる予定だ。
披露宴は俺としてはなくてもOkだけどやっぱ会社的にはそれは無理だろ?
だから落ち着いてから時期をみて執り行う。
それから遥の大学入学に合わせて俺もこっちへ戻るから
そのつもりで準備しとけよ」


「・・あ、あの・・今、なんと?」


「日本に帰るから準備しとけっつたんだよ!」


「・・・・・む、む、む、無理でございますーー!!」


「そこをなんとかするのがお前の仕事だろーが!」

「そ、そんな権限わたくしにはございません!」

「大丈夫だ!心配すんな!
別に俺があっちに居なくても仕事は回る」

「そういう意味ではございません!」

「じゃぁ、どういう意味なんだよ?!」

「つ、司様はご自身のご結婚を簡単に考えすぎでございます!
まずは総裁と奥様にご了解いただけていないとなるとわたくしも動きようがございませんし。
晴れてご了解いただけた暁には次は社外的な根回しやスケージュールの調整など
準備には最低でも半年は要します。それに加えて春には日本に帰国だなんて!」

「あぁ、俺だってそんなことは百も承知だ!
だからそこをなんとかすんのがお前の仕事だし
今こそお前の腕の見せ所だからな頼んだぞ!」

「・・・そ、そんな~・・司様・・ムリですって・・」


「泣き言言うんじゃねぇーよ!
やるんだよ!」


「そんな~・・司様~!」














応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

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2021/10/30 (Sat) 22:03 | EDIT | REPLY |   

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2021/10/31 (Sun) 15:47 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

オ〇カミ様

こんばんは~😊
コメントありがとうございます❣

ムフフ❤こんなに褒めていただいて嬉しくて天にも昇っちゃいます!v-354
大文字は初めてですね・・←多分・・
今まで少し文字を大きくしたりはあったのですが色を変えて
あれだけの大文字にしたのは初めてでした。
というのも秘書さんの感情を強調したかったのですが
秘書さんのセリフが普通過ぎたので少し大げさに強調してみようと
今回は色を変えて文字サイズも大きくしてみました~
秘書さんの驚きが伝わって良かったです!(≧▽≦)
『遥か』は色んな人達を巻き込み司君がブルドーザーのように色んな常識をぶっ倒しながら
進んでいますのでこれからも突き進んでもらおうと思っております。

私もBlackな司君も大好物なのでまたそんな展開のお話しも妄想出来たらなぁと思っていましたが
海ちゃんをというのは思いつきませんでした!海ちゃんどうしましょう?(笑)

最後になりましたが本格的に寒くなってきましたのでお体にはご自愛くださいませ。

2021/10/31 (Sun) 18:30 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

瀬◯様

こんばんは~!(^^)!
コメントありがとうございます❣

違いますよね~まだまだびっくりする事が沢山残っていますよね!(笑)
関西も焼き餅なのでそれぞれの風習や習慣の違いなどを知るたびに
日本って小さいようで広いなんだなぁ~と思います。

さてさて今回のお話しのテーマは第一に生まれ変わりという大きな物があるのですが
やっぱり年齢もだよなぁ~と書きながら思い始めていて20歳差って本人たちは全く
気になっていないようですが周囲はビックリだろうなぁと思ったので椿お姉さんに続いて
秘書さんにも大袈裟に驚いてもらいました!(笑)

2021/10/31 (Sun) 18:37 | EDIT | REPLY |   

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