遥か 25
こんばんは~😊
本日も『遥か』です❣
それではどうぞ~🎶
お知らせです。
コメントありがとうございます。❤
予想外にちょっとバタバタしております…💦
なのでいただいているコメントのお返事は後日にさせていただきます。
ごめんなさいm(__)m
姉ちゃんから屋敷に呼び出され時点で
こんなことじゃないかと薄々気が付いていたが
まさか昨日の今日で海外にいる類とあきらまで揃っているとは思わなかった
いずれは全員に会わせるつもりだったが
姉ちゃんが乱入してきた事で予定も都合もお構いなしに雪崩のように一気に
いろんな事が動き始めた
その怒涛の展開に彼女は少し戸惑いながらも
きちんと向き合っている
どちらかと言うと俺の方が色々と予定を崩され
彼女との時間を邪魔されて不機嫌だ
屋敷で顔を合わせた嘗ての仲間たち
今でもその関係性が変わったとは思っていない
俺達はF4などと呼ばれ
四人一組のように見られていたが
元々は個人主義で群れていたわけじゃない
もしもあの事件が起こっていなかったとしても
歳と共にそれぞれの道を歩き始め
今までのように頻繁に顔を合わせる事も難しくなっていただろう
だから特別避けていたとかじゃない
だけど俺達の間にあの事件がいつまでも晴れない霧のように
纏わりついていたのも事実
現に俺と類は意識的に日本を避けていた
NYとパリで暮らしながら
どうしようもない虚無感を抱えながら生きてきた20年
他の仲間たちにしても同じなのだろう
あの事件の後、総二郎はきっぱりと夜遊びを止め
ストイックに茶道と向き合う日々を過ごしているし
あきらにしても奴の根っこにあるお節介を発揮し
仲間たちを心配しながらも自らの内に
牧野を救えなかった後悔を抱えながら生きていた
桜子と滋も然り
共に大きく人生の進路を変え
もがき苦しみながら
それを糧に前に進んできた
それが正解だったのかは誰にも分からない
そもそも正解があったのかも分からない
だけどそうすることしか出来なかった
牧野は俺達の中心に咲く花だった
その花を失い自らの無力感や後悔を抱え
だけど常に自分の中にある牧野の存在に
時に癒やされながら
時に苦しめられながらも
決して忘れる事が出来なかった
その彼女が戻ってきた
類と桜子の反応はほぼ予想通り
常識に囚われることなく自らの内にある物に従い動く二人だから
あり得ない現実も受け入れる事が出来ると思っていた
滋にしても多少の矛盾なんか屁でもねぇだろうと思っていたが
実際、その通りだった
あきらと総二郎に関しても予想通り
慎重なあきらと現実的な総二郎は
始めは姉ちゃんのような態度に出るだろうが
それでも最終的にはこのあり得ない現実を
受け入れるだろうと思っていた
女達に彼女を取られた司が
時化た面して女達を睨んでやがる
俺達が座る場所から少し離れた場所で
キャアキャアと煩い女達
その中心で笑顔の彼女に見惚れている司に
酒を手に近くに座るとすぐに
「お前らあっち行け!」
と久しぶりに集まった俺達に冷たい態度の司
「冷たいこと言うなよ、司君!」
「うるせぇーよ!」
「んだよ!?忙しい中をスケジュールを変更して
わざわざ会いに来てやったんだぞ!」
「頼んでねぇーよ!
お前らを呼び出したのは姉ちゃんだろ?!」
「で、司君はいつまで俺達に内緒にしとくつもりだったんだ?」
「ずっとでしょ?
俺達に会わせるにしてもずっともっと後でって考えてたんじゃない?
そんなに俺に牧野を取られるのが怖かったの?」
「怖くねぇーよ!
そもそもがお前なんて眼中にねぇーんだよ!」
懐かしい光景だった
不機嫌な司をわざと誂う総二郎と
聞いてるのか聞いてないのか分からない態度のくせに
ちゃんと聞いていて司で遊び始める類
すぐにでも殴り合いに発展しそうな空気に
ハラハラしながら見守る俺
どれだけ時間が経っていたとしても
牧野がそこにいるだけですぐに
あの頃の空気に戻ってしまう俺達
で、やっぱりこのポジションの俺
俺って健気だろ?
「で、あいつ今、幾つなんだ?
それにいつ再会したんだよ?
お兄さんたちに詳しく聞かせろ!」
結局、姉ちゃんが説明してくれたことと言えば
遥ちゃんはつくしちゃんの生まれ変わりなのよ!
と、
つくしちゃんが帰って来たのよ!
と、
私の可愛いい妹ちゃんが帰って来てくれたのよ!
さぁ、みんなで乾杯しましょ!
ぐらいで
詳しい情報は皆無だから司に聞いたが・・
司で遊ぶ事を優先させている総二郎の聞き方じゃ
この先、いい歳して殴り合いになっておしまいのパターンだ
「俺に兄貴はいねぇーんだよ!
気持ち悪ぃからくっついてくんな!離れろ!」
わざわざ司の隣に移動し
肩を組む総二郎の腕を鬱陶しそうに外し
「再会したのは先月の27日の夜で
誕生日が28日だから18になったばっかりだ!」
「・・・・・・・」
年齢を聞いて流石の総二郎も黙ってしまった
いや
総二郎だけじゃなく俺も類も同じく
黙ってしまった
「え~っと・・司?
一応、聞くけどお前・・大丈夫なんだよな?」
「何がだよ!?」
「だから年齢だよ!
まさかだけど未成年とってことはねぇーよな?」
「あるわけねぇーだろ!
ちゃんと日付が変わってからやったっつーの!」
「・・・やったのか?」
「あぁ、悪ぃかよ!?
あいつだってそれを望んでたし
18になってんだから問題ねぇーだろーが!?」
おっさんがなんて会話してんだよ!?
いい歳の大人がする会話じゃねぇー!と
心の中で総二郎に突っ込みを入れながらも
気になり耳がダンボの俺
「いや・・悪いとは言ってねぇーけど
お前、あんまがっつくなよ。
それでなくても年齢差が有りすぎるんだから
大人な所を見せて包容力ってやつで慎重に行けよ!」
「牧野、かわいそう・・
俺、司を軽蔑する」
「うるせぇーよ!
類!可哀想じゃねぇーよ!
お前らいい加減にしとかねぇーとぶっ飛ばすぞ!」
「大っきな声出してどうしたの?」
総二郎と類のからかいにあっさりと乗り
司の怒鳴り声を聞いた牧野が司の隣に座った途端
「いや、なんでもねぇ。
それよりお前は大丈夫か?
未成年なんだからあんま酒は飲むなよ」
「うん、大丈夫だよ。
あたしは飲んでないし
あんたも久しぶりにみんなと会って嬉しいのは分かるけど
飲みすぎないでね」
「分かってるよ」
どうやら生まれ変わった牧野は
前の牧野とはちょっと違うようだ
類に顔を赤らめるのは変わっていないが
司への対応が全然違う
前の牧野なら照れが先にきていて
司との会話は常に喧嘩腰だったし
司の言葉にはいちいち反論していたのに・・・
新しい牧野は前よりちょっと素直だ
「ねぇ、牧野?」
で、やっぱり類には顔を赤らめる新しい牧野
牧野の前に立ち腰を曲げ牧野の顔を覗き込むように
彼女を呼んだ類に真っ赤になっている
類にしてもぜってぇわざとやっていると思う
牧野が赤面するのが分かっていて
わざと至近距離で顔を覗き込んで反応を楽しんでいる確信犯だ
そしていちいちそれに反応して赤面している牧野と
いちいち怒って類の顔を掴み押し返している司
「類!こいつに近づくな!殺すぞ!」
「ちょ、ちょっと!なにやってんのよ!?
・・///////だ、大丈夫?花沢類?」
「ん、牧野、春から英徳に通うんだね?」
「///////////あっ、うん・・
英徳の法学部に通う予定になってる」
「そっか、じゃあ俺もこっちに戻ってくるから
またいつでも会えるね。
あっ!俺もまた大学に通おうかなぁ?
牧野と同級生なんて楽しそうだしさ」
ブッ!
あっ!やべぇ!
酒が鼻に入った!!

応援ありがとうございます。
本日も『遥か』です❣
それではどうぞ~🎶
お知らせです。
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予想外にちょっとバタバタしております…💦
なのでいただいているコメントのお返事は後日にさせていただきます。
ごめんなさいm(__)m
姉ちゃんから屋敷に呼び出され時点で
こんなことじゃないかと薄々気が付いていたが
まさか昨日の今日で海外にいる類とあきらまで揃っているとは思わなかった
いずれは全員に会わせるつもりだったが
姉ちゃんが乱入してきた事で予定も都合もお構いなしに雪崩のように一気に
いろんな事が動き始めた
その怒涛の展開に彼女は少し戸惑いながらも
きちんと向き合っている
どちらかと言うと俺の方が色々と予定を崩され
彼女との時間を邪魔されて不機嫌だ
屋敷で顔を合わせた嘗ての仲間たち
今でもその関係性が変わったとは思っていない
俺達はF4などと呼ばれ
四人一組のように見られていたが
元々は個人主義で群れていたわけじゃない
もしもあの事件が起こっていなかったとしても
歳と共にそれぞれの道を歩き始め
今までのように頻繁に顔を合わせる事も難しくなっていただろう
だから特別避けていたとかじゃない
だけど俺達の間にあの事件がいつまでも晴れない霧のように
纏わりついていたのも事実
現に俺と類は意識的に日本を避けていた
NYとパリで暮らしながら
どうしようもない虚無感を抱えながら生きてきた20年
他の仲間たちにしても同じなのだろう
あの事件の後、総二郎はきっぱりと夜遊びを止め
ストイックに茶道と向き合う日々を過ごしているし
あきらにしても奴の根っこにあるお節介を発揮し
仲間たちを心配しながらも自らの内に
牧野を救えなかった後悔を抱えながら生きていた
桜子と滋も然り
共に大きく人生の進路を変え
もがき苦しみながら
それを糧に前に進んできた
それが正解だったのかは誰にも分からない
そもそも正解があったのかも分からない
だけどそうすることしか出来なかった
牧野は俺達の中心に咲く花だった
その花を失い自らの無力感や後悔を抱え
だけど常に自分の中にある牧野の存在に
時に癒やされながら
時に苦しめられながらも
決して忘れる事が出来なかった
その彼女が戻ってきた
類と桜子の反応はほぼ予想通り
常識に囚われることなく自らの内にある物に従い動く二人だから
あり得ない現実も受け入れる事が出来ると思っていた
滋にしても多少の矛盾なんか屁でもねぇだろうと思っていたが
実際、その通りだった
あきらと総二郎に関しても予想通り
慎重なあきらと現実的な総二郎は
始めは姉ちゃんのような態度に出るだろうが
それでも最終的にはこのあり得ない現実を
受け入れるだろうと思っていた
女達に彼女を取られた司が
時化た面して女達を睨んでやがる
俺達が座る場所から少し離れた場所で
キャアキャアと煩い女達
その中心で笑顔の彼女に見惚れている司に
酒を手に近くに座るとすぐに
「お前らあっち行け!」
と久しぶりに集まった俺達に冷たい態度の司
「冷たいこと言うなよ、司君!」
「うるせぇーよ!」
「んだよ!?忙しい中をスケジュールを変更して
わざわざ会いに来てやったんだぞ!」
「頼んでねぇーよ!
お前らを呼び出したのは姉ちゃんだろ?!」
「で、司君はいつまで俺達に内緒にしとくつもりだったんだ?」
「ずっとでしょ?
俺達に会わせるにしてもずっともっと後でって考えてたんじゃない?
そんなに俺に牧野を取られるのが怖かったの?」
「怖くねぇーよ!
そもそもがお前なんて眼中にねぇーんだよ!」
懐かしい光景だった
不機嫌な司をわざと誂う総二郎と
聞いてるのか聞いてないのか分からない態度のくせに
ちゃんと聞いていて司で遊び始める類
すぐにでも殴り合いに発展しそうな空気に
ハラハラしながら見守る俺
どれだけ時間が経っていたとしても
牧野がそこにいるだけですぐに
あの頃の空気に戻ってしまう俺達
で、やっぱりこのポジションの俺
俺って健気だろ?
「で、あいつ今、幾つなんだ?
それにいつ再会したんだよ?
お兄さんたちに詳しく聞かせろ!」
結局、姉ちゃんが説明してくれたことと言えば
遥ちゃんはつくしちゃんの生まれ変わりなのよ!
と、
つくしちゃんが帰って来たのよ!
と、
私の可愛いい妹ちゃんが帰って来てくれたのよ!
さぁ、みんなで乾杯しましょ!
ぐらいで
詳しい情報は皆無だから司に聞いたが・・
司で遊ぶ事を優先させている総二郎の聞き方じゃ
この先、いい歳して殴り合いになっておしまいのパターンだ
「俺に兄貴はいねぇーんだよ!
気持ち悪ぃからくっついてくんな!離れろ!」
わざわざ司の隣に移動し
肩を組む総二郎の腕を鬱陶しそうに外し
「再会したのは先月の27日の夜で
誕生日が28日だから18になったばっかりだ!」
「・・・・・・・」
年齢を聞いて流石の総二郎も黙ってしまった
いや
総二郎だけじゃなく俺も類も同じく
黙ってしまった
「え~っと・・司?
一応、聞くけどお前・・大丈夫なんだよな?」
「何がだよ!?」
「だから年齢だよ!
まさかだけど未成年とってことはねぇーよな?」
「あるわけねぇーだろ!
ちゃんと日付が変わってからやったっつーの!」
「・・・やったのか?」
「あぁ、悪ぃかよ!?
あいつだってそれを望んでたし
18になってんだから問題ねぇーだろーが!?」
おっさんがなんて会話してんだよ!?
いい歳の大人がする会話じゃねぇー!と
心の中で総二郎に突っ込みを入れながらも
気になり耳がダンボの俺
「いや・・悪いとは言ってねぇーけど
お前、あんまがっつくなよ。
それでなくても年齢差が有りすぎるんだから
大人な所を見せて包容力ってやつで慎重に行けよ!」
「牧野、かわいそう・・
俺、司を軽蔑する」
「うるせぇーよ!
類!可哀想じゃねぇーよ!
お前らいい加減にしとかねぇーとぶっ飛ばすぞ!」
「大っきな声出してどうしたの?」
総二郎と類のからかいにあっさりと乗り
司の怒鳴り声を聞いた牧野が司の隣に座った途端
「いや、なんでもねぇ。
それよりお前は大丈夫か?
未成年なんだからあんま酒は飲むなよ」
「うん、大丈夫だよ。
あたしは飲んでないし
あんたも久しぶりにみんなと会って嬉しいのは分かるけど
飲みすぎないでね」
「分かってるよ」
どうやら生まれ変わった牧野は
前の牧野とはちょっと違うようだ
類に顔を赤らめるのは変わっていないが
司への対応が全然違う
前の牧野なら照れが先にきていて
司との会話は常に喧嘩腰だったし
司の言葉にはいちいち反論していたのに・・・
新しい牧野は前よりちょっと素直だ
「ねぇ、牧野?」
で、やっぱり類には顔を赤らめる新しい牧野
牧野の前に立ち腰を曲げ牧野の顔を覗き込むように
彼女を呼んだ類に真っ赤になっている
類にしてもぜってぇわざとやっていると思う
牧野が赤面するのが分かっていて
わざと至近距離で顔を覗き込んで反応を楽しんでいる確信犯だ
そしていちいちそれに反応して赤面している牧野と
いちいち怒って類の顔を掴み押し返している司
「類!こいつに近づくな!殺すぞ!」
「ちょ、ちょっと!なにやってんのよ!?
・・///////だ、大丈夫?花沢類?」
「ん、牧野、春から英徳に通うんだね?」
「///////////あっ、うん・・
英徳の法学部に通う予定になってる」
「そっか、じゃあ俺もこっちに戻ってくるから
またいつでも会えるね。
あっ!俺もまた大学に通おうかなぁ?
牧野と同級生なんて楽しそうだしさ」
ブッ!
あっ!やべぇ!
酒が鼻に入った!!

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