fc2ブログ

遥か 32

こんばんは~😊
本日も『遥か』です。🎵
それではどうぞ~❤



今日は一つお願いがあります。
時々、パスを教えてくださいというメッセージをいただきます。
それは『パスワードについて』でもお知らせしている通り
分からなければ・・または考えるのめんどくせぇ~な時など
理由は如何であれ気軽にお問合せいただいて結構なのですが
できれば拍手等のコメントで入室出来ましたよと一言お知らせいただければと思っています。
小心者なのでメールは届いてるのかしら?あの書き方で分かっていただけたかしら?等々
ちょっと気になっちゃうのでお時間のある時で大丈夫なので一言お知らせいただけると嬉しいです。<(_ _)>






私信です。
☆様
こんばんは~❤
コメントありがとうございます❣
ハイ!みんなびっくりしていましたが
最強の助っ人だと思います!(≧▽≦)























司が牧野の隣に腰を下ろし

俺達もそれぞれ空いていた席に腰を下ろした


「一体なにがどうなってんだよ?!」


「ん~それがね・・西田さんにも本当の事を話したら
なんだか急に謝られちゃって・・どうしていいのか分からなくなってたところだったの」


「お前・・西田にも話したのか?」


「うん・・勝手な事してごめんね。
でもね・・西田さんがあたしが一人の時に会いに来て
会ってる事はあんたには内緒だって言ってたから・・
てっきりまた反対されるのかなぁって思ったの・・
だから今度は誰に何を言われても絶対に
あんたの側を離れませんって気持ちを伝えたくて・・」


牧野の言葉を聞いた途端

スイッチがオンになる司

いきなり本当にいきなり

ガバッと空気が鳴る音がしたかと思うと
横に座っている牧野を力一杯抱きしめてやがる

嬉しいのは分かるがやりすぎだ

その力強さに牧野からはグェッっと変な音が漏れている


「司!離してやれ!
牧野が苦しがってるぞ!」


そう言って牧野を抱きしめている司の腕を少し引っ張ってやると
ほんのちょっとだけ力を抜いたようだったがまだ牧野を抱きしめたまま

西田の方はやっと少し落ち着いてきたのか
嗚咽は止まり鼻は真っ赤なままだったが
真っすぐに司と牧野の方を見て


「司様、おめでとうございます。
西田は本当に嬉しく思っております」


「あぁ、お前、ババァに言われて
こいつと俺を引き離しに来たんじゃねぇーのか?!」


「滅相もございません。
わたくしが瀬戸口様に会いに来ましたのはわたくしの一存でございます。
楓様はご心配はなされておりましたが反対などなされてはおられませんし
ましてや引き離すなどとお考えではございません。
今回の事は楓様のご心配を少しでも払拭できればとわたくしの一存で
瀬戸口様に本心を伺いたく会いにまいりました。ですが、まさか瀬戸口様が・・
牧野様の生まれ変わりだったなんて・・お話しを伺って大変驚いております」


「それで?お前も信じたんだな?」


「はい、最初は信じられませんでしたが
お話しをお聞きする内に牧野様でしか知りえない事をお話しされていて
信じざるを得ないと申しますか・・いつの間にか瀬戸口様が牧野様に見えてきまして
戸惑いもありますが・・牧野様なのだと思ったら自然と涙が溢れてまいりました」




俺達にとってもそうだったように
西田にとってもこの20年間は本当に辛い日々だったのだろう

司を一番近くで見てきた西田

特に西田が牧野の家族の事を気にかけて世話をしていたのは知っていた

逃げるように東北地方に引っ越してしまった牧野の家族

その引越し先も西田の遠縁にあたる親戚が住む村で
慣れない場所での暮らしをサポートしていたのも知っていた

だけど俺達は敢えてそれには関わっていなかった


牧野の両親からすれば俺達が余計な事をしなければ
娘は死なずにすんだはず

そんな俺達が前面に出て支援なんて受け入れてはもらえないと思っていたから
この20年間ずっと遠くから見守るだけだった

「瀬戸口様・・いえ、牧野様」


「は、はい」


「楓様も今回は反対などなされておりませんのでご心配なく。
ただお二人の事をとてもご心配なされておられます。
ですので一度、お二人で楓様にお会いになられたほうがいいと存じます」


「は、はい。
そのつもりです。
ちゃんとお話ししますので西田さんももう謝らないでくださいね」


「はい、ありがとうございます」


それだけを言うと西田は

”わたくしはこの辺で失礼いたします”

と俺達に頭を下げて行こうとした後ろ姿に
司が


「近い内に二人で会いに行く!
そうババァに言っとけ!」


と声を掛けると
西田は振り返り


「畏まりました。
楓様にはそうお伝えしておきます」


と頭を下げラウンジから出で行った





残ったのは俺達だけ


「はぁ〜あんた達が来てくれて助かった〜!
ありがとね。
でもどうしてあたしが西田さんと会ってるって分かったの?」


泣きながら謝る西田に本当に困っていたのだろう
心底ホッとしたように息を吐き出しながらそう言った牧野


「お前が局の前で西田に拉致られる所を桜子が見てて
慌てて俺達に連絡してきたんだよ」


「拉致られてなんてないけど・・?
そうだったんだ・・ごめんね、心配かけて」


「あぁ、司なんてお前が西田と密会してるって聞いて
頭に血が上りすぎて西田をマジでぶっ殺しそうな勢いだったけどな」

「密会なんてしてないわよ!」


密会って言葉に反応した遥が司を睨んでいる


「お、俺は言ってねぇーよ!言ってたのはあきら達だ!」


「まぁまぁ、とにかく今回は反対はされてねぇみたいだから
とりあえずは良かったな、牧野!」


「あ、うん・・ありがとう」






西田が遥に接触した

それだけで十分だった

また俺の邪魔をするようなら容赦はしない

今の俺には西田どころかババァであっても

例え親父であったとしても邪魔者を排除するだけの力がある

特に遥との事に関してはババァには反対だとか賛成だとか・・

そもそもそんな権利はない

俺もババァに意見なんて求めていない

俺がババァに求めているのは沈黙と服従だけ


邪魔する奴は誰であろうと抹殺するまで


そんなドス黒い感情が湧き出てくる

これも遥と再会するまで忘れていた感情の一つだ

西田がアンドロイドだと揶揄されていたように
俺も感情を無くした人間だと思われてきた

笑うこともなければ他人に興味も示さず
ただ仕事だけをこなすマシーンのように思われてきた

金や地位は腐るほど持っているくせに
面白味のない男と言われていたのは知っていたが

そんな噂話さえ俺には何も響かなかった


だけど遥と再会してから
忘れていた様々な感情が洪水のように湧き出てくる

遥に対する苦しいほどの渇望感だったり


類に対する嫉妬だったり


俺を誂い遊ぶ総二郎やあきらに対するムカつきだったり


あらゆる感情が俺の中から溢れ出し

俺を十代だったあの頃に引き戻す


気力も体力も十分


溢れ出す感情のままに・・


あっ!


ヤベェ!








「帰るぞ!遥!」

奴の頭の中なんて知りたくもないが

あの慌てっぷりから

大体、何を考えてて

どこに行き着いたのはだいたい予想はつく

牧野と再会してからの司は
良くも悪くも感情やら欲望がむき出しで・・

大人の男の落ち着きだとか
包容力なんかは全て宇宙の彼方に放り投げてきたようで

まるで十代だったあの頃のよう



牧野に惚れて

その気持ちを自覚し

周囲の迷惑など省みず

牧野を追いかけ回していた

あの頃のようで

類や総二郎は笑っているが



俺は笑えねぇ!












え~この流れって・・皆さんもうお分かりですよね?
確実にきます!(笑)


応援ありがとうございます。
スポンサーサイト



kirakira
Posted bykirakira

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply