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遥か 35

こんばんは~😊
本日も『遥か』です。🎵
前に進めます!(笑)
それではどうぞ~❤






私信です。
☆様
こんばんは~(^O^)/
コメントありがとうございます❣
えっ!?了解です!❤(笑)



















すっかり冷めてしまった朝食を二人並んで食べる


二度目に目が覚めた時はすでにお昼を回っていて


自分でもがっつきすぎてるって自覚はあるが
こればっかりはどうにもならない・・


20年だぞ!!


決して諦めていたわけじゃない


牧野が最後に残した言葉を信じていなかったわけじゃない

だけど

現実の世界で日々を過ごし
生まれ変わりなんて小説の世界の中だけの話だと思っていた

だけどそれが心の拠り所でもあったのは確か

信じてはいなかったが

信じたかった

いつかきっとまた会えるんだと

いつかきっとまた同じ時間を過ごせるんだと

信じたかった

そしてそれが現実のものとなり
はっきり言ってタガが外れている


ピッタリとくっ付くように横に座る俺に対し
食べにくいから離れと冷たい事を言う遥

朝食にしても冷めきってしまっていて

そのことにも文句を言っている

が、文句を言いながらもモグモグとよく動く口

そんな横顔さえ可愛いと思ってしまう







もう!せっかく作ったのに!!

すっかり冷めてしまった朝食を二人並んで食べている

並ばなくてもいいんじゃない?

そう思うんだけどね

ず~っとくっついてくるの

離れてって言うと悲しそうな顔をするの

で、その表情に負けちゃって

ついつい甘やかしちゃう

冷めきった卵焼きを口に入れてあげると
嬉しそうにパクっと食べちゃう彼

彼ってこんなキャラだっけ?

自己中で我が儘で横暴

言葉遣いは乱暴でおまけにすぐに手も足も出ちゃう

だけどあたしには優しい

優しいのは分かってたんだけどね

こんなキャラだっけ?


温めなおしたお味噌汁を飲みながら
彼の意外な一面に戸惑いながらも可愛いって思うあたしがいる








「これからどうする?
どっか行きたいとこあるか?」


朝食兼昼食を食べ終わり

片付け中のあたしに彼が問いかけた言葉

時計は午後1時半を過ぎている


「う〜ん・・どうしようか?
特に行きたい場所はないんだけど・・
あんたは?どっかある?」


「俺か?俺はあるぞ」


「どこ?」


「ベッド」

ニヤつきそう言いながら近付いてきて
背後から抱きついてくる彼


「はぁ!?バッカじゃないの!?
あんたの頭の中にはそれしかないわけ?」


呆れちゃう

スキあらばすぐにそっちの方へ持っていこうとする彼

流石にあたしはもう遠慮したい

だってね

筋肉痛なの・・

身体中のあっちこっちが痛いの・・

彼はなんともないみたいなんだけどね


若いあたしの方が体力無いってどういうことなの?って感じ


だからね


「今日はどっこも行かない。
お昼寝なら付き合うけど・・今日はもうダメ!」



「んでだよ!?」


不満気な彼


「だって身体中が筋肉痛なの!」


「だったら風呂でマッサージしてやろうか?」

お風呂でマッサージなんて!

どこマッサージされるか分かったもんじゃない!


「もう!お風呂もマッサージも要らないの!
ほら!今日はゆっくりと二人で映画でも観て過ごそ!」


お風呂もマッサージも断り
リビングへと彼を引っ張って行き
ソファーに座らせたあたしに対して
彼は不満気だったけれどそれ以上は何も言わず
従ってくれた


日本に居るのも今日を含めて後三日

一旦、LAへと帰らなければならない
そして彼はNYだから暫くは離れ離れの生活になる


勿論、時間を見つけてNYへ遊びに行く予定だけど
春まで暇なあたしと違って彼は道明寺HDの社長だから
あたしの相手してる暇なんて無いだろうけど
出来るだけ彼の側に居たいと思っている


なんの映画がいいか


選びながらそんな事を考えている時
テーブルに置きっぱなしになっていたスマホが鳴った

着信画面に表示されているのはママ


掛けてきたのはママだったから
何も気にせずその場で電話に出る


「hello〜!ママ?」


「はるちゃん?あのね〜」


で始まった電話がこれからのあたしの予定を大幅に変更することとなる









「どうしたの?ママ?」


「あのね〜」


「ん?なに?騒がしくてよく聞こえないんだけど!」

電話のママの背後が騒がしくて
上手く聞き取れない

「あっ!ごめんね!
ちょっと待ってね!」


そう言って少し移動したのだろう
ママの背後から聞こえてくる雑音が少しマシになった


「もしもし?はるちゃん?
これで大丈夫?」


「うん、大丈夫だけど今、どこに居るの?」



「今、空港なの!
向こうでトラブルが起きたみたいだから
パパとママは今日の便で先に帰るわね!
はるちゃんは道明寺さんとゆっくりしてきていいわよ〜!
なんだったら一緒にNYに行ってもいいわよ!」


いきなり予定を繰り上げて二人だけで帰ると言ってきたママ


「えっ!?ちょ、ちょっとママ!何言っているの?!
パ、パパも一緒?大丈夫なの?」


「パパにはママが居るから大丈夫!大丈夫!
あっ!一応、挨拶だけしときたいから道明寺さんに代わってくれる?」


「あっ・・うん、ちょっと待って」


ママの言葉に従って道明寺にスマホを渡す

ママと話している彼の横顔をずっと眺めていたけれど
彼は短く

“あぁ、分かった”


と返事しただけでスマホは再びあたしの手に

「それじゃあ、はるちゃん春に日本集合ね!
たまには電話してね〜!」



「ちょ、ちょっとママ!」


切れちゃった・・・


切られてしまったスマホを持ってあ然とするあたし


また置いてけぼり食らっちゃった・・












応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

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