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遥か 39

こんばんは~😊
本日も『遥か』です❣
短くてごめんなさいm(__)m
そしてこのお話もいよいよ佳境?です!
あと少しですが最後までお付き合いよろしくお願いします。(^^♪
それではどうぞ~(^-^)/







私信です。
☆様
こんばんは~(^O^)/
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
さすがにもう何も・・後は猪突猛進です!(笑)





















笑っているわたくしを司が見ているけれど
その表情がなんとも言えない表情をしている

確かにわたくしが笑っているところなど
司は初めて見るのかもしれないが
司のその微妙な表情に少なからずショックを受けている
自分に気づきまた笑ってしまう



こんな気持ちは初めてかもしれない

明確に言葉にして表すことは難しいが
長年の心の重荷が取り払われたような清々しささえ感じている


生まれ変わりを信じたわけじゃない

彼女の言葉を信じただけ


それでいいと思った

それで十分なのだと思った


「遥さん・・いえ、牧野さん」


「は、はい」


「まずはあの時の事を謝罪します。
わたくしのせいで貴方と貴方のご家族には
大変な思いをさせてしまって本当に後悔しました」


「いえ、もう謝らないでください。
それが運命だったんですから」


「ありがとう、そして遥さん」


「はい」


「これからは遥さんとお呼びするわね」


「は、はい」


「司の事をよろしくお願いします。
我が儘で自分勝手な息子だけど
きっと貴方の事は大切にすると思うの。
だから今度こそ司と二人で幸せになってちょうだい」


「ありがとうございます」


「わたくしからは以上よ。
司さん、幸せにね」


やっと言えたこの言葉

書斎から出ていく二人の後ろ姿を見送りながら

長かった時間に区切りをつけた









幸せにね

この言葉を聞いた時は不覚にもグッとくるものがあり

それを悟られまいと頷いただけで屋敷を後にした



これで全ての障害は無くなった

後は籍を入れるだけ



屋敷からの帰り

リムジンの中で緊張から解放されて
放心状態の遥を抱き寄せると



「ねぇ?良かったね」


「あぁ、そうだな」


「あんたのお母さん・・
ずっとあんたの事が心配だったんだね」


「心配なんてしてねぇーよ!
いい歳していつまでも引きずってる息子に呆れてただけだろ?!」


「また!そんな風に言って!
素直じゃないんだから!」


「うるせぇーよ」


広い車内でもピッタリと身体をくっ付けて座る俺達


「ねぇ?これからどこに行くの?」


「春まで二人で暮らす部屋に向かってる」


そう告げると手を繋いだまま腕を絡め
身体を預けてくる遥の重さが心地いい


「それってどんな部屋なの?」


「昔、買ってそのままにしてた部屋だ。
寝室からはエンパイアステートビルが見えるぞ」


「・・また凄い部屋なんだろうね・・」


「立地だけで選んだからそんな凄くねぇよ。
でも二人で住むには充分な広さはあると思うぞ」


「クスッ・・広さなんてどうだっていいよ・・
あんたと一緒なら六畳一間のボロアパートでも大丈夫!」



「俺が嫌だよ!」



「プッ!だよね!
あんた昔、あたしの心配して隣の部屋に居てくれた時も眠れなかったもんね!」



「俺は繊細なんだよ!
あんなとこで寝れるかよ!」


「失礼ね!
あたしはあそこに住んでたのよ!」


唇を尖らせながらそう言った遥が
繋いだままの手の甲を抓ってきた


「痛ぇーよ!」


「もう!大げさなのよ!」



他愛のない会話をしながらリムジンは順調にマンハッタンへと向かって走って行く








春まで過ごす部屋だと言って連れてこられた部屋

確かそんなに広くないとか言ってたわよね?

どこが?

どこが広くないの?

どこが凄くないの?


マンハッタンの一等地に建つ
超ラグジュアリーなアパートメントのペントハウス

イタリア高級家具が配された室内はセンスが良くて
ほんとこいつのこういうところはなんかムカつく!














ダウンライトだけで照らされた室内には
窓からマンハッタンのネオンが入りこみ
幻想的な雰囲気を漂わせている



春までの一時的な物だし
準備にしても時間に余裕がなかったので
大幅なリフォームはしていない


大急ぎで家具を入れ急ピッチで設えた室内だが
なかなかのデキで室内に一歩足を踏み入れた遥は小さく“綺麗”と呟いた


その彼女の手を取り窓際に置かれている
テーブルまでエスコートする


テーブルにはキャンドルが灯されていて
その前には真っ赤な薔薇の花束が置かれている

テーブルの前に向かい合うように立ち

上着のポケットに入れていた指輪のケースを取り出した

ババァの書斎から出る直前
俺だけが呼び止められ
その時に手渡された指輪ケース

中に入っていたのはババァが道明寺に嫁いでくる時に
親父から貰ったという道明寺家に代々伝わる指輪だった

それを遥に渡してくれと言ったババァ


プロポーズはまだしていない

二人の気持ちは決まっているが
ケジメとしてプロポーズぐらいはきちんとと考えていたが
思いがけずババァの前で誕生日には入籍すると言ってしまった

順番が逆になってしまったが
先程ババァから渡された指輪を手に
彼女の前に跪いた


「牧野・・いや遥・・
だいぶ時間が掛かっちまったけど
俺とお前はこうなる運命だったんだ。
だから運命を受け入れて俺を世界一幸せな男にしろ!」


「プッ!」

俺の言葉に吹き出した彼女

「プロポーズしてんだぞ!笑うな!」


「ご、ごめん・・でもなんかプロポーズまで俺様なんだもん」


「悪ぃかよ!?
で、返事は?YESだろ?」


「NOって選択肢は?」


「ねぇ!」


「しょーがないなぁ〜
それじゃあ、あたしがあんたを世界一幸せな男にしてあげる!」


「おぉ!頼んだぞ!」







緊張した面持ちで彼が指輪を差し出しながらあたしの前に跪いた

まさかプロポーズされるなんて思っていなかった
それもこんな素敵なシチュエーションで・・


だからね

跪いた彼にウルッときたんだけど

その後に続いた言葉が俺様で・・

彼らしくて

ウルッが引っ込んじゃって噴き出しちゃった



でも素敵なプロポーズの言葉

彼らしくて 

あたし達らしくて

あたしは一生この夜の事を忘れないだろう





















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kirakira
Posted bykirakira

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