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Black Lilly 2

こんばんは~😊
本日も『Black Lilly』です。❤
それではどうぞ~🎵





私信です。
☆様
こんばんは~(^O^)/
コメントありがとうございます❣
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!司君、頑張りました!
まぁ、自業自得なのですがそこは気にせず・・(笑)
猪突猛進です!(笑)


葉◯様
こんばんは~(#^^#)
コメントありがとうございます。❤
お疲れ様で~す❣
NYで海ちゃんと何をしていたのか?あまりムカつく展開にはしたくないのですが・・
それも楽しみにしていてくださいね!❤(笑)




















その事件とは牧野が巻き込まれたストーカー事件

事の始まりはほんの些細な事からだった


突然、司が牧野の大学に現れて土下座したあの数日後から始まった

牧野の持ち物が一つ二つと失くなり始めた

それはもし失くなったとしても
大抵の人間は大して気にしない物ばかりだった

例えばお気に入りのリップクリームや
ペンケースに入れていた誰かのお土産で貰ったキャラクターのついたボールペンだとか

失くしたとしても
いつどこで失くしたんだろう?
ぐらいで大騒ぎするほどの物じゃない物ばかり

その当時は牧野本人も話しを聞いていた俺達も

“ボーッとしてるからすぐにどっかに置き忘れてくんだろ?!”

“失礼ね!類じゃあるまいしそんなにいつもボーッとしてないわよ!”

“牧野、ひどくない?”


なんて会話で笑っていただけだった


そんな事を繰り返していく内に
牧野も流石に変だとは気がついていたし
話しを聞いていた俺達にしても
鈍くさいの域を超えていると感じ始めてはいたが

異変といえば小さな物が失くなるぐらいで
その他、不審な電話が掛かってくるだとか
誰かに後を付けられているような感覚などもなく
不審には感じていたがその事がストーカーとは結びついていなかったし
牧野にしても違和感は感じていたが
就職活動が始まった事に加え
司が日参するようになり
違和感の正体を確かめる時間も気力も無いまま
時間に追われそのままになっていた


その頃は牧野が忙しいかった事もあり
会う時間が無いまま半年程が過ぎていた

やっと時間が出来ていつものように集まれたのは
牧野の就職が決まった後で

前回から半年程が過ぎていて

少し早かったが牧野の就職祝いも兼ねた集まりだった

いつも話しを聞き出すのは類の役目

日頃のほんのちょっとした些細な事も
類になら隠さずに話す牧野

その時も上手く類に誘導されて話し始めた牧野


その場で牧野は最近、アパートの部屋のカギを失くしたと思って焦っていたら
アパートのカギ穴に挿したままだったから驚いたと話した

牧野と類の会話を聞くともなしに
聞き耳を立てていた俺と総二郎は
その話しを聞いた瞬間、視線を合わせた


牧野はその一件を気にしているようで
気にしていない・・

誰かがカギを盗み部屋に入ったのか
それとも自分のミスでただ単に忘れていただけなのか

判断がつかないといった風だった


違和感は感じているが
これといった確証がない

部屋に入ってみたがとりわけ部屋の中に変化などなく
物が動いている形跡も無ければ盗まれた物も無い


だけど自分がそんなミスするはずはない


変な気持ち悪さだけが残っていて
就職を機に会社近くに引っ越すことにしたと告げた

すぐにでも引っ越した方がいいと助言する類に
牧野はあと数ヶ月契約が残っているから
それが終わればすぐに引っ越すからと答えていた

牧野の話しを聞いた時

一瞬だけ

本当に一瞬だけ

司か?

とも思ったけれど

一瞬でその可能性は打ち消した

あの司がそんなまどろっこしいマネ
するわけがない

あいつは良くも悪くも分かりやすい

カテゴリー的にはストーカーだとは思うが

もし司なら牧野の鍵を盗む必要などない

あいつならアパートごと買い取り大家となって
堂々と部屋に出入りするだろう

それがいいか悪いかは別としてって・・

いいわけないのだが

司ならそうするだろうし

鍵穴に鍵を挿したままなんて親切なことはしない

きっと鍵が開かなければドアごとぶっ潰し
新しいドアに付け替える

だから司じゃない

だから司じゃないって理由が既に異常だが

そこはまぁ

司だから

ここを掘り下げるのは今は止めておくとして

そんな事があったにも関わらず後数カ月はあの部屋に住み続けると言った牧野

類がかなり心配しているが俺達にしても確証があるわけでもなく

とりあえず何かが起こってからじゃ遅いからと
俺と類で牧野の身辺調査を始めたが特に目立った何かは掴めなかった

交友関係にしてもそのほとんどが大学の友人達で
数人がバイト先の関係者

人付き合いが悪いわけではないが
未だにバイトが最優先の牧野は
あまり飲み会や合コンなどの集まりには参加しておらず
牧野に近付こうとしている野郎もいるにはいたけれど
どいつも積極的にアプローチするまでには至っていない

誰にでも分け隔てなく接するあいつだから
人気者で友人たちは多かったがやはり就職活動時期というのもあって
それぞれが忙しく怪しい動きの奴は見つけられなかった


事件が起こった当時、司は正式に日本支社で仕事を始めて半年程で

その頃には流石に毎晩という程ではなかったが
それでも週に二、三回の頻度で牧野のアパートを訪れていたし
鍵が鍵穴に刺さったままの出来事以降は持ち物が失くなることもなくなり
落ち着いていた

後になって分かったことだがこのころには大学にほとんど行かなくなっていたから
物が失くなることが治まっていただけだったが何も起こらず平穏無事

問題と言えば懲りずに訪ねてくる司の存在だけで
牧野も俺達もその事は気にしなくなっていた


春になり就職した牧野

牧野が入社したのは中堅の国内製薬メーカーで
入社と同時に研修が始まり忙しそうにしていた

宣言通り入社式直前に引っ越していた牧野

会社の近くで通勤時間も電車で20分ほどの距離

まぁ

その部屋はレベルの違うストーカーが周辺の不動産会社に手を回し
どこの不動産屋に出向いてもその部屋を紹介されるようになっていたのだが
牧野はそれを知らないし俺達もわざわざ波風を立てるような事はしない

新しいアパートはセキュリティーも万全だし
司の大きな車も難なく入れる広い道路に面していて
駅からも近く商店街や公園なども近くにあり
夜間でも街灯が多くあり治安もいい

言うことなしの環境でおまけに家賃も周辺の相場に比べれば格安

牧野がそれに飛びつかないわけはなく

あっさりと司の手中に落ちていた


内緒だけど

部屋の司は部屋の合鍵を持っている

なぁ、もう立派なストーカーだろ?















応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

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