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Black Lilly 4

こんにちは~(≧▽≦)
本日も『Black Lilly』です。🎵
つくしちゃんが・・😢
それではどうぞ~❤





私信です。
☆様
こんにちは~😊
いつもコメントありがとうございます❣
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!つくしちゃん限定です!
というか・・つくしちゃん以外に女性はこの世には存在しないので!(笑)





















まさかまさか

ストーカーが二人もいたなんて思ってもみなかった

研修が始まって二週間

研修は大変だったけど
少しずつ社内の雰囲気にも慣れてきていた

退社して駅前のスーパーでお買い物をして部屋へと戻ってきた

バッグとコートをソファーに置いて
エコバッグをダイニングテーブルの上に置いたところでインターフォンが鳴った

引っ越したばかりの部屋で訪ねてくるのは
ストーカーと化している元カレぐらいだったから
今日は早いなぁなんて考えながら確認もせずにドアを開けてしまったのが間違いだった


ガチャリとカギを開けた途端
勢いよく外からドアが引かれ
ドアノブに手を掛けたまま引っ張られ
体勢を崩してしまい縺れるように身体がドアの外に出でしまい
外にいた彼にぶつかってしまった

慌てて体勢を立て直そうとしたんだけど
彼の腕が私を捕まえるのが早くて
その勢いと力の強さに抵抗はしたんだけど
ハンカチみたいな物で口を塞がれて
そこから記憶が無い

意識を失う直前に見たのは大学の友人だった瀧口君の顔だった


どうして彼が?


浮かんだ疑問も一瞬で意識と共にかき消されてしまい
気が付いた時には手足を拘束され
車のトランクに押し込まれていた


意識が戻った途端パニックになり
身体を動かすけれど手足が拘束されているし
真っ暗で振動と音でかろうじて
車のトランクだって予測はついたんだけど

どうして彼が私をって理由は全く分からないまま

瀧口と知り合ったのは大学の二年生の時
仲の良かった有紗の彼として
彼女に紹介されたのが初めまして

それ以降は有紗の彼としての付き合いがあっただけ

有紗と仲が良くてたまに喧嘩もしてたけど
順調に交際を続けていて将来は結婚なんて話も出ていたのに・・

彼が私を攫う理由が分からなくて
ただただ恐怖だった


車は停まることなく走行している

どこに連れて行こうとしているのか分からないけど
意識が戻ってすでに一時間近くは経っていたと思う

私にとっては恐怖の時間は過ぎるのが遅い


一人暮らしで最近引っ越したばかり
訪ねてくる人なんて道明寺ぐらい

その道明寺にしても最近は忙しいみたいで
毎日は来ない

私がいなくなった事に気付く人はいない・・


そのことが恐怖を更に倍増させる


どれぐらいの時間トランクに閉じ込められていたのだろうか?

私にとってそれは気が遠くなるほどの時間だった


恐怖と戦いながらも何故、瀧口君がという疑問に思いを巡らせていたが
やっぱりどう考えても分からない

彼の事は友達の彼氏としか見ていなかった

優しくて穏やかで有紗とラブラブでいつものろけ話を聞かされていた

二人はお似合いだと思っていたし幸せになって欲しいと思っていた

それなのに・・

どうして?

そればかりが頭の中で堂々巡り

それにどこに連れて行こうとしているのか

真っ暗なトランクの中で一人

叫びそうになるのを必死で堪えていた






やがて車が停まった気配がしてトランクが開けられた

まだ周囲は薄暗くトランクを覗き込む瀧口君の顔が恐ろしくて
直視できなかった


連れて来られたのは別荘のような建物で
彼はそこの鍵を開けると慣れたような雰囲気で
私を抱きかかえたまま室内へと入って行く

まだ一言も言葉を交わしていない


ゆっくりとソファーに下ろされた私

まだ手足は拘束されたまま

どうしてこんな事をするの?の問いかけに彼は

私が悪いんだと言った

僕がこんなにもつくしちゃんの事を想っているのに
君は他の男達と浮気ばかりするし僕に黙って引っ越しまでして
君にはお仕置きが必要なんだよ

と言った

意味が分からない

そう答えると彼は顔を真っ赤にして激高し

何故分からないんだ!?
僕はこんなにも君の事を想っているのに!
どうして気付かないんだ!?

とポケットからナイフを取り出し
振り回しながらそう答えた彼

落ち着いて欲しかった

だから

落ち着いて。
静かに話しをしましょう

と問いかけたけれど彼の興奮は治まらず

ナイフを持ったまま私を抱き上げると二階の部屋へと運んだ

恐怖で何も抵抗出来なかった

もし少しでも抵抗したら刺される

そう思った

だから彼に抱き上げられ運ばれている最中も身体を固くしたまま
大人しくしているしかなかった


二階の部屋のベッドの上に先程とは違って投げ置くように下ろされ
彼は恐怖で固まる私の洋服を手にしていたナイフで切り裂き始めた

完全に狂っていると思った

そしてもう助からないとも思った

こんな場所で誰にも知られずこんな男に殺されるなんて

絶対に嫌だ!!!

どうせ結果が同じなら大人しく黙って殺されるなんて冗談じゃない!

ここに来て私の負けず嫌いが少しだけ復活

これから彼のしようとしていることを考えるとこの先、絶対に隙が出来るはず

その時がチャンス!!

一瞬のチャンスを逃さないように

恐怖と戦いながら彼の一挙手一投足を見逃さないようにしていた


洋服を切り裂き下着姿にされてしまった私に彼は満足したように
ナイフをベッドの下に放り投げ覆いかぶさってきたから出来る限り
身体を動かし抵抗しているとバーンっと大きな音がしてドアが吹っ飛び
道明寺が部屋に飛び込んできたのが見えた

助かったと思った

突然の事に固まっている瀧口君に飛びかかった道明寺は
床に倒れた瀧口君に馬乗りになり彼を殴っている

めちゃくちゃに殴っている

それを横目に道明寺の後から入ってきた美作さんが私を助け起こしてくれて
類が上着を掛けてくれた

そして私は二人に部屋から連れ出されそのまま車に乗せられたところでまでは覚えている

助け出されてホッとして車に乗った瞬間
隣に座った類に抱き寄せられて安心して
堰を切ったように涙が溢れてきて
そのまま気を失ってしまっていた

そして気が付いた時には病院のベッドの上だった













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kirakira
Posted bykirakira

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