Black Lilly １２
こんばんは～🎵
本日も『Black Lilly』です❣
やっと繋がったようです！
それではどうぞ～❤
私信です。
☆様
こんばんは～😊
コメントありがとうございます。(^^♪
あぅ！惜しぃ～！！です（笑）
でもいいとこ突かれちゃってドキッとしました❣
クソッ！
シャワーなんて呑気に浴びてる場合じゃねぇってことぐらい分かっている
分かっているが暴走しそうになる感情を押しとどめるために
冷たいシャワーを頭から浴びた
まだ何も分かっていない
犯人も目的もなにもかも
分かっていることは牧野が連れ去られたという事だけ
だけど俺にはその事実だけで十分だ
連れ去った奴もその目的も俺にとってはなんの意味もない
ただこれに関わった奴は相手が誰であろうと絶対に許さない
それだけ
時は刻一刻と過ぎているはずなのに
こんな時は時が進むのが遅い
シャワーを浴びて出てくると総二郎も駆けつけていて
あきらと二人してファイルを見ながら話してやがる
そんな二人を横目に酒に手を伸ばしかけたタイミングで
部屋に西田が飛び込んできた
普段から冷静沈着なアンドロイドが慌てているその様が
益々、俺の感情を逆なでする
「司様！連れ去った犯人の身元が判明いたしました。
そして犯行に使用した車も都内で発見されました！
ですが車は乗り捨てられたようで牧野様のお姿はありませんでしたが
引き続き乗り換えられたと思われる車を捜索中でございます！」
一気にそう報告した西田は続けて
「それから連れ去った女の事ですが・・」
ここで一度、言葉を切った西田は
続きを言いにくそうに
「旧姓、中島海
現在は白石海
司様がＮＹへお連れになられた女性でございました」
暴漢に襲われ九死に一生を得た司様が渡米されてから
ずっと秘書兼教育係として仕えてきた
渡米前から印象は最悪
どうすればここまで非常識な行動が取れるのか
不思議でならなかった
それでも日本を代表する大財閥の御曹司
わたくしがお仕えするのはその後継者
この方を一人前にすることが秘書兼教育係のわたくしの使命だと感じておりました
牧野様と出会われてからの司様は著しい変化を見せられ
少なからず安堵したのを覚えております
当時のわたくしは楓様の秘書としてその牧野様を排除すべく動いてはおりましたが
その行動は決して本意ではなく寧ろ司様だけではなく
周囲の方々にまで良い影響を与えていた牧野様を密かに応援しておりました
ですがあの事件以降、状況が一変してしまい
牧野様の記憶を失われた司様は病院で出会われた
女性をお側に置きそれだけではなく
ＮＹにまで同行されたのには大変驚きました
それでも主に付き従い
主の意に沿うのが秘書の役目
その一心でお側にお仕えしておりました
渡米直後はまだ幾ばくかのお気持ちが司様の中に会ったように感じておりましたが
大学が始まりそれに加え仕事も始められた司様にとっては同行された中島様の事を
気に掛けるような余裕は無く
いつしか時間の経過とともに司様のお心も変化して行ったように感じておりました
実際、渡米直後は中島様と何度かお食事を共にされたことがありましたが
それだけで全く気に掛けていらっしゃるご様子は無く
いつしかその存在も忘れておいでのようでした
中島様も渡米直後は頻繁に司様に連絡を入れていたようですが
次第にそれも無くなり司様によって用意されたお部屋で
司様名義のカードで好き勝手に遊び回っておられました
司様名義のカードが使用されればすぐにわたくしの元へと連絡が入ることになっている
中島様は毎日のようにブランドショップでお買い物をされていたようで
毎月の請求額が一千万を超えた時もあったように記憶しております
ですが司様にとっては取るに足らない金額
司様自身は全く気にも留めていらっしゃらなかったと思いますが
楓様にとっては目障りな存在で渡米から半年が過ぎた頃
中島様にはそれ相応の謝礼を支払い日本へと帰国していただいておりました
この時にきっぱりと縁は切れたはず
今後二度と道明寺家と関わらないというお約束の元の謝礼金だったと記憶しておりましたが
本日、最悪な形での再会となってしまいました
中島様に関しては少しばかり同情していた自分がおりました
今日まではある意味
司様の被害者の一面があると思っておりましたが
どうやらわたくしは大きな間違いを犯してしまっていたようです
最初に違和感を感じたのは防犯カメラの録画映像を確認していたとき
牧野様を連れ去ったと思われるカートを押していた女に
どこか見覚えがありました
わたくしは自分で言うのもなんですが記憶力に関しては自信があります
一度お会いした人の名前や顔は忘れません
防犯カメラの映像に顔がはっきりと映っている物はありませんでしたが
その背格好や歩き方などから何処かで会っているという印象を受けました
ですがその時ははっきりと思い出せなかったのです
違和感だけは感じておりましたが牧野様の捜索を進める内に
警察のNシステムに映し出されていた逃走に使われた車の映像の中に
正面から運転席と助手席を映した映像がありその顔を見た瞬間
わたくしの中に衝撃が走りました
運転していたのは男
この男に関しては見覚えはありません
ですが助手席に座っていたのは・・
嘗て司様と一緒に渡米され後に楓様より金銭を受け取り
日本へと帰国していた中島様でした
あれから８年経っておりますが
見間違うはずはありません
確かに中島様でした
大至急、彼女について調査を進めた結果
彼女の現在の氏名は白石海
二年ほどまえに道明寺とも取引のある
商社の専務秘書の男性と結婚しているとなっていた
運転手の男はその結婚相手の専務秘書ではないようで
今のところ身元は不明のまま
だがどうして二年前に結婚した彼女が今になって
牧野様の誘拐などを企てたのだろうか？
彼女の印象は奔放で明るい性格だが
思慮深くはなくどちらかと言えば短絡的
周囲を慮るような言動が多々見受けられるが
その内実は自身の欲求を満たすため
自身の権利を主張はするが相手を思いやる言動は見受けられなかった
牧野様は正反対のタイプの女性
あの時、どうして司様がこの女性をＮＹへ連れて行ったのかは理解に苦しみましたが
ＮＹでの司様の態度は一貫して彼女に冷たくバラ色の未来を夢見て渡米したであろう
彼女にとってはかなりの誤算だったことは容易に想像がつきました
だけど帰国にあたり楓様から十分な額の金銭を受け取っている
実際、帰国してからこちらに接触してくるようなこともなく
恐らく司様ご自身もその存在を忘れておられる
そんな彼女がなぜ牧野様を・・？
その犯行動機は不明だが
道明寺家にとって脅威だとは考えていなかった人物からの攻撃は
少なからずわたくしに衝撃を与えた
とりあえず分かったことを司様に報告すると
全くの予想外の人物の犯行に司様の衝撃も大きく
そのご心痛は計り知れないものだった
「ちょっと待て！
今、白石海って言ったか？！」
わたくしの報告に突然割って入るように大きな声を挙げられたのは美作様
「はい、申し上げましたが」
「その女、牧野の偽物だ！」
続けて告げられた美作様のお言葉は俄かには信じがたく
戸惑われましたが美作家の調査能力は一流
その調査結果に疑いなど必要ない事は重々承知しております
「西田！大至急あの女の旦那を連れて来い！」
「畏まりました」
応援ありがとうございます。
本日も『Black Lilly』です❣
やっと繋がったようです！
それではどうぞ～❤
私信です。
☆様
こんばんは～😊
コメントありがとうございます。(^^♪
あぅ！惜しぃ～！！です（笑）
でもいいとこ突かれちゃってドキッとしました❣
クソッ！
シャワーなんて呑気に浴びてる場合じゃねぇってことぐらい分かっている
分かっているが暴走しそうになる感情を押しとどめるために
冷たいシャワーを頭から浴びた
まだ何も分かっていない
犯人も目的もなにもかも
分かっていることは牧野が連れ去られたという事だけ
だけど俺にはその事実だけで十分だ
連れ去った奴もその目的も俺にとってはなんの意味もない
ただこれに関わった奴は相手が誰であろうと絶対に許さない
それだけ
時は刻一刻と過ぎているはずなのに
こんな時は時が進むのが遅い
シャワーを浴びて出てくると総二郎も駆けつけていて
あきらと二人してファイルを見ながら話してやがる
そんな二人を横目に酒に手を伸ばしかけたタイミングで
部屋に西田が飛び込んできた
普段から冷静沈着なアンドロイドが慌てているその様が
益々、俺の感情を逆なでする
「司様！連れ去った犯人の身元が判明いたしました。
そして犯行に使用した車も都内で発見されました！
ですが車は乗り捨てられたようで牧野様のお姿はありませんでしたが
引き続き乗り換えられたと思われる車を捜索中でございます！」
一気にそう報告した西田は続けて
「それから連れ去った女の事ですが・・」
ここで一度、言葉を切った西田は
続きを言いにくそうに
「旧姓、中島海
現在は白石海
司様がＮＹへお連れになられた女性でございました」
暴漢に襲われ九死に一生を得た司様が渡米されてから
ずっと秘書兼教育係として仕えてきた
渡米前から印象は最悪
どうすればここまで非常識な行動が取れるのか
不思議でならなかった
それでも日本を代表する大財閥の御曹司
わたくしがお仕えするのはその後継者
この方を一人前にすることが秘書兼教育係のわたくしの使命だと感じておりました
牧野様と出会われてからの司様は著しい変化を見せられ
少なからず安堵したのを覚えております
当時のわたくしは楓様の秘書としてその牧野様を排除すべく動いてはおりましたが
その行動は決して本意ではなく寧ろ司様だけではなく
周囲の方々にまで良い影響を与えていた牧野様を密かに応援しておりました
ですがあの事件以降、状況が一変してしまい
牧野様の記憶を失われた司様は病院で出会われた
女性をお側に置きそれだけではなく
ＮＹにまで同行されたのには大変驚きました
それでも主に付き従い
主の意に沿うのが秘書の役目
その一心でお側にお仕えしておりました
渡米直後はまだ幾ばくかのお気持ちが司様の中に会ったように感じておりましたが
大学が始まりそれに加え仕事も始められた司様にとっては同行された中島様の事を
気に掛けるような余裕は無く
いつしか時間の経過とともに司様のお心も変化して行ったように感じておりました
実際、渡米直後は中島様と何度かお食事を共にされたことがありましたが
それだけで全く気に掛けていらっしゃるご様子は無く
いつしかその存在も忘れておいでのようでした
中島様も渡米直後は頻繁に司様に連絡を入れていたようですが
次第にそれも無くなり司様によって用意されたお部屋で
司様名義のカードで好き勝手に遊び回っておられました
司様名義のカードが使用されればすぐにわたくしの元へと連絡が入ることになっている
中島様は毎日のようにブランドショップでお買い物をされていたようで
毎月の請求額が一千万を超えた時もあったように記憶しております
ですが司様にとっては取るに足らない金額
司様自身は全く気にも留めていらっしゃらなかったと思いますが
楓様にとっては目障りな存在で渡米から半年が過ぎた頃
中島様にはそれ相応の謝礼を支払い日本へと帰国していただいておりました
この時にきっぱりと縁は切れたはず
今後二度と道明寺家と関わらないというお約束の元の謝礼金だったと記憶しておりましたが
本日、最悪な形での再会となってしまいました
中島様に関しては少しばかり同情していた自分がおりました
今日まではある意味
司様の被害者の一面があると思っておりましたが
どうやらわたくしは大きな間違いを犯してしまっていたようです
最初に違和感を感じたのは防犯カメラの録画映像を確認していたとき
牧野様を連れ去ったと思われるカートを押していた女に
どこか見覚えがありました
わたくしは自分で言うのもなんですが記憶力に関しては自信があります
一度お会いした人の名前や顔は忘れません
防犯カメラの映像に顔がはっきりと映っている物はありませんでしたが
その背格好や歩き方などから何処かで会っているという印象を受けました
ですがその時ははっきりと思い出せなかったのです
違和感だけは感じておりましたが牧野様の捜索を進める内に
警察のNシステムに映し出されていた逃走に使われた車の映像の中に
正面から運転席と助手席を映した映像がありその顔を見た瞬間
わたくしの中に衝撃が走りました
運転していたのは男
この男に関しては見覚えはありません
ですが助手席に座っていたのは・・
嘗て司様と一緒に渡米され後に楓様より金銭を受け取り
日本へと帰国していた中島様でした
あれから８年経っておりますが
見間違うはずはありません
確かに中島様でした
大至急、彼女について調査を進めた結果
彼女の現在の氏名は白石海
二年ほどまえに道明寺とも取引のある
商社の専務秘書の男性と結婚しているとなっていた
運転手の男はその結婚相手の専務秘書ではないようで
今のところ身元は不明のまま
だがどうして二年前に結婚した彼女が今になって
牧野様の誘拐などを企てたのだろうか？
彼女の印象は奔放で明るい性格だが
思慮深くはなくどちらかと言えば短絡的
周囲を慮るような言動が多々見受けられるが
その内実は自身の欲求を満たすため
自身の権利を主張はするが相手を思いやる言動は見受けられなかった
牧野様は正反対のタイプの女性
あの時、どうして司様がこの女性をＮＹへ連れて行ったのかは理解に苦しみましたが
ＮＹでの司様の態度は一貫して彼女に冷たくバラ色の未来を夢見て渡米したであろう
彼女にとってはかなりの誤算だったことは容易に想像がつきました
だけど帰国にあたり楓様から十分な額の金銭を受け取っている
実際、帰国してからこちらに接触してくるようなこともなく
恐らく司様ご自身もその存在を忘れておられる
そんな彼女がなぜ牧野様を・・？
その犯行動機は不明だが
道明寺家にとって脅威だとは考えていなかった人物からの攻撃は
少なからずわたくしに衝撃を与えた
とりあえず分かったことを司様に報告すると
全くの予想外の人物の犯行に司様の衝撃も大きく
そのご心痛は計り知れないものだった
「ちょっと待て！
今、白石海って言ったか？！」
わたくしの報告に突然割って入るように大きな声を挙げられたのは美作様
「はい、申し上げましたが」
「その女、牧野の偽物だ！」
続けて告げられた美作様のお言葉は俄かには信じがたく
戸惑われましたが美作家の調査能力は一流
その調査結果に疑いなど必要ない事は重々承知しております
「西田！大至急あの女の旦那を連れて来い！」
「畏まりました」
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