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つくしちゃんBD2021 5

こんにちは~❤
本日も『つくしちゃんBD』話です。🎵
予約投稿の為、コメントのお返事が出来ておりません。
後日、まとめてお返事させていただきますね。(^▽^)/
それではどうぞ~❣
























「牧野からなの?」


隣のお邪魔虫一号の類が俺のスマホの画面を覗き込みながら聞いてくる


「うるせぇーよ!
なんでお前らまでついてくんだよ!?」


「だって牧野に会いたいじゃん」


「お前は会わなくてもいいんだよ!
俺の邪魔すんな!」

「いいじゃん、俺もおめでとうって言いたいし!」


「よくねぇーよ!」

「まぁまぁ、二人ともケンカすんな」


で、こいつがお邪魔虫二号のあきら

「で、牧野なんて言ってきてんだ?」

そしてもう一人

お邪魔虫三号の総二郎

「ねぇねぇ司?それでつくしはなんて?」

「滋さん!上に乗ってこないでください!」

ついでにお邪魔虫四号と五号

こいつら揃いも揃ってクリスマスに行われたチャリティーパーティーに
出席するためにNYへと来ていて同じパーティーに出席した俺が帰国すると知るや否や
勝手にPJに乗り込んできやがった

そして牧野の元へと向かうリムジンにも
強引に乗り込んできて俺の不機嫌さなんて全く気にせず
好き勝手ほざいてやがる


「オイ!勝手に見んな!」


滋が俺のスマホを奪い取りやがった

「いいじゃん!いいじゃん!
つくし、なんて言ってきたのか
滋ちゃんが確認してあげるからさ!
・・ん?コレってカードの利用明細じゃん!
司ってこんなもん見てるの?意外と細かいんだね・・私は見たことないけど・・」


「うるせぇーよ!
返せよ!」

滋からスマホを取り上げようと手を伸ばすが
寸でのところで空を切っただけで奪還失敗


「それ牧野でしょ?」


「ん?つくしなの?
コレってつくしのカードの明細?」


「そうでしょ、司?」


「うわ!マジか?!
お前・・引くわ・・」

引くってなんだよ!?総二郎!

ぶっ飛ばすぞ!


「じゃなきゃ司がカードの利用明細なんて気にするはずないじゃん。
牧野に渡してるカードの利用明細だけ
届くように設定してるんじゃないの?」


「うるせぇ!それがどうした?!
お前らに迷惑かけてねぇーだろーが!?」


「いや・・掛かってはねぇけど・・
そういう問題じゃねぇだろ・・
牧野がカード使ったらリアルタイムで
何処で何買ったか分かるんだろ?
それってストーカーじゃ・・イテッ!なにすんだよ!?」



口々に勝手な事をほざく奴ら

ストーカーとか聞き捨てならない言葉を吐いたあきらをとりあえず殴っておく

「俺はストーカーなんかじゃねぇ!」


「プッ!司は嬉しいんだよね。
初めてなんじゃないの?牧野が司のカード使ったのって」


「えっ?!初めてなの?
確か司がつくしにカード渡したのって何年も前だよね?
で・・使ったのが二千円?
二千円で何買えるの?
え〜っと・・○△産業○○GS?ってなに屋さん?」



「GSってガソリンスタンドか?
あいつガソリンを二千円分だけ入れるのに
司のカード使ったのか?!」


「プッ!牧野らしいけど二千円だけなんて量でガソリン入れられるんだ?
初めて知ったかも・・プッ!」

「なんかつくしらしいけど・・
司のブラックカードでガソリン二千円分なんて・・
ある意味つくしって凄いね・・」


「先輩らしいですけど
現金な先輩が道明寺さんのカードをお使いになるなんて
よほど現金の持ち合わせが無かったんですね」


「可哀想につくし・・そんなに金欠なのかな?」


「そうじゃねぇだろ。
どうせ近くにATMが無かったとかだろ?」


「ATMってなに?」


「金を下ろす機械のことだよ!
そんなことも知らねぇのかよ?このお嬢様は・・
もうちょっと社会の事を勉強しろ滋!」


「なによあきら君!
私だってそんな機械があることぐらいは知ってるわよ!
ただ名前を知らなかっただけよ!」


「なんでもいいですけど
先輩、現金の持ち合わせが無くて困ってるんじゃないんですか?」


「そうだね・・でも私も現金なんて持ち歩いてないし・・
みんなもそうでしょ?」


「司は持ってるよね?」


「えっ!?司、お財布持ってんの?!イメージないんだけど!?」


「牧野に言われて最近は現金を持ち歩いてるもんね」


「うるせぇーぞ!お前ら!
さっきからごちゃごちゃと!」


口々に好き勝手話してやがる奴ら


「そうだよ!
持ち歩いてるよ!
それがどうした?!
悪ぃのかよ?!」


「いや、悪いとは言ってねぇけど・・
へぇ〜あの司君が現金を持ち歩いてるなんてよ!
変われば変わるもんだな」


「クククッ・・愛だな、司!愛だな!」


「うるせぇって言ってんだろ!
お前らいい加減にしねぇーとぶっ飛ばすぞ!」


「イテッ!もう殴ってんじゃねぇーかよ!」


言いたい放題の奴らにムカついて
とりあえず一番近くにいたあきらを殴っておく


類が言った通り

最近の俺は現金を持ち歩いている

正確には財布って奴を常に持ち歩くようになった


以前の俺は財布どころか支払いさえも
ほとんどしたことが無かった


買い物と言っても欲しい物があれば執事に言えば
すぐに用意されていたし
ショップに行ったとしても顔パスで
支払いは道明寺に回されていて
カードさえ出したことは無かった


そんな俺が最近では財布に現金を入れて持ち歩いている

流石に小銭までは入ってねぇーけど

牧野に言われた通りに札は持ち歩いている

なんでそこのことを類が知ってんのか知らねぇーけど
ムカつくからリムジンの車内で長い足を投げ出すようにして座っている
類の足を蹴ってやった


「痛いって」


「うるせぇーよ!
なんでお前がそのことを知ってんだよ!?」


「ん?こないだ二人で食事に行った時に牧野に聞いたから」


「ハァ?!!!二人で食事だと?!
聞いてねぇーぞ!!」


「うん、言ってないからね。
司、NYから帰って来ないからさ牧野一人で退屈してるだろうと思って
食事に誘ったんだけどダメだったの?」

「ダメに決まってんだろーが!!」


「どうして?
牧野はそんな事言ってなかったよ。
それにこの前の食事は牧野が行きたがってたラーメン屋さんに行ったんだけど
なかなか美味しかったよ。今度、司も行ってみれば?」


揶揄われているのは分かっている

遊ばれているのも分かっている

だけど俺は類の挑発にあっさりと乗ってしまう・・

「んだと!?ふざけんな!!
ぶっ殺してやる!!」


「オイ!司!狭いとこで暴れんな!!
類に揶揄われてんの分かってんだろ?!
類!お前もいい加減にしろよ!
暇だからって司で遊ぶな!
司!座れって!!ったく!ガキかお前らは!」


広いリムジンの車内とは言え大人が六人も乗っていると
流石に狭い

そんな中で暴れる俺をあきらが制したタイミングで
車内インターフォンから運転手の声が聞こえて来た


”皆様、後五分ほどで到着いたします”


「ほら!もう着くから大人しく座ってろ!」

「うるせぇ!俺様に触んな!!」


車窓に流れる景色は雪雪雪

辺り一面の雪景色

その中を前後を黒塗りの厳つい車に挟まれたリムジンが
滑るように走っている











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kirakira
Posted bykirakira

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