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二度目の恋の話をしよう 51

こんばんは~(^O^)/
本日は久しぶりの『二度目』です。
が・・また意外な展開に・・💦
それではどうぞ~❤






私信です。
☆様
こんばんは~🌙
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ウフフ❤そうなんです~可愛くて仕方がなくて
ちょっかい掛けちゃうんだと思います!❤


















帰宅した彼から手渡されたのは
小さなブーケと紙袋

今日は何を買ったのか?

多少は身構えていたけれど
いつもとは違う展開に戸惑いながらお礼を言って
紙袋の中身を確認すると

中に入っていたのは大量の綺麗な布地


思わず中を覗き込んだまま動きが止まってしまい
紙袋の中と彼の顔の間を上下する視線に彼は


「愛が選んだんだよ」


と少しだけ不貞腐れたように言った


「そ、そうだったんですか・・ありがとうございます」


「お前、なんで俺に言わねぇんだよ?」

お礼を言った私に対して帰って来たのは
思いの外強い口調で・・

その強さに戸惑う

「えっ?・・なにをですか?」


「パッチワークを習い始めたとか色々だよ!」


「・・・それは・・特に貴方にお知らせする必要はないかなと思ったので・・
お知らせした方が良かったですか?」


「良いに決まってんだろーが!」


「も、申し訳ありません」


「お前が俺になんも言わねぇから
俺はお前のことなんも知らなくて
愛にも散々言われたぞ!」

愛に何を言われたのか分からないけれど・・

まぁ、愛のことだから容赦なく彼を責められたのだろう

かなり機嫌の悪い彼


「申し訳ありません。
次からはちゃんとお知らせしますわね」


「ハァ〜それからいい加減その他人行儀な言葉遣いも止めろよ!」


「も、申し訳ありません・・」


「だから!普通に話せ!
ハァ〜お前は俺になんも話さねぇんだな・・」

どことなく寂しそうな表情を浮かべながら話す彼


「そ、そんな事はないと思いますけど・・」


「現にパッチワークのこと知らなかったじゃねぇーかよ!?」



まさかそんな事で責められるなんて思ってもみなかったから
驚きと戸惑いで上手く言葉が続かない

確かに彼には伝えてなかったけれど

どうして伝えていなかったのかと問われたら

今までも伝えていなかったから・・

理由はそれぐらいしか思い当たらない


道明寺財閥総裁の妻として動く事が
生活のほとんどだったから
パッチワークにしてもそうなんだけど
楽しんではいたけれど
私というよりは公としての側面の方が大きい

お茶にしても同じで西門流の婦人会の会長なんて役職に就いているけれど
それは私の茶道の腕前がどうのってわけじゃなくて
道明寺司の妻で現家元である西門さんの
一番弟子だからって側面が大きい


だからそれらをいちいち彼に報告したことはなかった

大使婦人とのお付き合いも
西門流の婦人会のお付き合いも
彼の業務には直接関係ない物だから

多忙な彼にとって必要の無い情報だと思っていたし
彼からも聞かれた事なかったし
必要な事はちゃんと伝えていた・・

例えばって?

例えば・・

ん〜

なんだろう?

すぐには出てこない・・


あれ?


私・・

えっ?

いやいや!

必要な事はきちんと伝えていたはず・・・

秘書さんに・・・


あ〜

そうだ

私達はここ何年も秘書さんを通してしか
会話をしていなかったんだ・・

って事に今頃になって気が付いた


記憶が戻った事と優の結婚式なんかが重なって
落ち着いて会話するって機会が無くてと言うか・・

記憶が戻った彼の変わり様に
振り回されていて
ゆっくりと考えている余裕がなかった

ここ十年程

私は私個人としてではなく
常に道明寺財閥総裁の妻としての
時間しか過ごしてきていなかった

お屋敷の中でも常に気を張っていた

子供達の事にしても

彼そっくりな優と自由奔放な愛を
ちゃんと育てる事に一生懸命で
妻であり母ではあったけれど
女じゃなかった


女じゃなかったって変な表現だけど
少なくとも彼の目には私は女として映っていなかったんだと思う

だからって数々の浮気の理由にはならないんだけど
彼にしても常に気の抜けない日常の中で
屋敷に帰っても気を張ったままの妻しかいなきゃ
息抜きもしたくなるわよね・・

だからって許さないけど

けど

少しだけ彼の気持ちが理解出来たような・・・

出来ないような・・

微妙な感情と共に反省と後悔の感情が・・・

だから

とりあえず彼の言う通り
言葉遣いから変えていこうと思った


流石に彼のことをあんたとは呼べないかもしれないけれど
少しずつ以前の私のように・・






「よぉ!久しぶりだな!
NYはどうだった?新婚さんみたいで楽しかったか?」


やっと帰国出来て

今までと変わらない日常が始まった

私のスケジュールは特に変化なし

NYでの生活は・・

聞きたいですか?

う~ん・・特に変わったことは・・

無いと私は思ってるんだけど

そう思っているのは私だけみたいで
向こうでは毎日のように誰かしらから電話が掛かってきていた

みんな私を心配してくれているみたいなんだけど・・
私としては暇つぶしの相手がテレビだけだったから
みんなからの電話はいいストレスの発散になっていた

だってね

変わったことは無かったんだけど

その代わり普段のようなことが何も無かったの

いつも私がNYに行くのは道明寺財閥の総裁夫人としての仕事のため

チャリティーパーティーやその他もろもろのお付き合いの為で
滞在中はそれなりに忙しい

それにNYのお屋敷の管理の事もあるから滞在先はお屋敷

だけど今回はほとんどお屋敷には足を踏み入れていない

正確には行く暇が無かったっていうのが正解

とにかく彼が離れてくれなくて・・

お仕事はちゃんとやってくれている

だけどねスケジュールが本当に緩くて

絶対にこんなスケジュールじゃなかったはずなのに
毎晩ちゃんと帰って来ちゃうし

いや・・帰って来てくれるのは嬉しいのよ

浮気されていない証拠だからね

彼がお部屋にメイドさんさえ入るを嫌がったから
お部屋の事は全て私がやっていて
お掃除にお洗濯に食事の準備等々
それにしても二人だから半日もあれば終わってしまう

お買い物にしてもSPさんに取り囲まれちゃうから
必要最低限だし散歩にしたって
SPさんがって思ったら迂闊に出歩けなくて
パッチワークの腕前がかなり上がった

そんなだったからあっという間のニヶ月だったけれど

夫婦関係は以前より少しだけ良好になったかも

彼は私の言葉遣いや態度なんかにまだまだ不満みたいだけれど

私としては言いたいこと

伝えなきゃいけないことは

ちゃんと言っているつもりだし
伝えているつもり

今日は以前から決まっていた西門さんの講演会のお手伝いに出向いている

そして私の顔を見るなりニヤニヤと笑いながら近づいてきて
そう言った西門さん


なんだかね


西門さんだけじゃないんだけど

美作さんも花沢類もなんだけど

彼の記憶が戻ってから

彼が18歳だったあの頃に戻ってしまったように

この三人もそれに引っ張られるように

言動があの頃のようで威厳だとかここ数十年で身に付けた色んな物を

どこかに置き忘れたような気がしている

きっと気のせいじゃないと思うんだけど


今だって家元には似つかわしくないニヤニヤした表情で

まぁ、控室には他に誰もいないからいいんだけど

新婚さんってなに?

「別にいつも通りのNYでした」

「嘘つけ!屋敷には帰らずに司と二人っきりでアパートで過ごしたんだろ?
それもワンルームの部屋で」

掛かってきていた電話でもお屋敷じゃなくて
マンハッタンのアパートに居るって話しはしたけれど
部屋の間取りまでは話していない


「お家元がどうしてそれをご存じなのかは分かりませんが
いつも通りのNYでございました」


「愛が言ってたぞ。
バスルームまでガラス張りだって!
いい歳した夫婦がエロすぎるだろ!?
そこでなにやってたんだよ?!」


「////////////な、なにもしてません!
なにバカな事をおっしゃてるんですか!?」


「そんな照れることでもねぇーだろ?!
司とは夫婦なんだからよ。あっ!それともなにか?
流石の司ももう歳だから・・ブッ!痛ぇ!なにすんだよ!?」


「もう!いい加減にしてください!」


講演会前の控室でこんなやり取り・・

全くこの人達まであの頃と同じままで呆れる

絶対にお弟子さん達には見せられない!


「そろそろお時間ですよ、お家元。
ほら!お顔を戻して!ビシッとして行って来てください」


「分かってるよ!
じゃぁ、そろそろ行くか」



講演会も無事に終わり控室では西門さんが着替えている間
私は講演会に来てくださっていたお客様のお見送りやら
会場の跡片付けの指示をしていた

西門さんの講演会では基本、彼のお弟子さん達が沢山いるんだから
あまりお手伝いする事は無いんだけど今回はこの講演会の後に
久しぶりにみんなで集まって食事をすることになっていたので
私は西門さんを待つ間、お手伝いをしていた

西門さんの着替えも終わりそろそろって時になって
講演会が行われていた会館のロビーで
私に近付いてきた一人の若い女性

20代ぐらいで腕に赤ちゃんを抱いている

普通ならSPさんが側にいるから私に近付いてくる人は女性であっても
すぐにSPさんが間に入ってきて近付いてくることは無いんだけど
西門さんの講演会終わりだって事と女性が赤ちゃんを連れていたって事もあって
私もSPさんも一緒にいた西門さんも警戒はしていなかった


「道明寺さんの奥様ですよね?」

私の前まで来た女性に見覚えはない


「はい、そうですが。
あなた様は?」


「この子はあなたのご主人の子供です」


私の問いかけには一切答えず
そう言うとすぐに腕に抱いていた赤ちゃんを私の胸元に押し付け
走り去って行ってしまった女性

唖然


条件反射で押し付けられた赤ちゃんを受け取ってしまったんだけど

分かるかしら?

女性の言葉の意味も

腕に感じる重みも

何もかもが意味不明で

隣の西門さんも

周りのSPさん達も

あまりの事に唖然としてしまい

視線は私の胸元にいる赤ちゃんに集中していて

誰もが女性を追いかける事すら忘れてしまっている


「え・・っと・・に、しかどさん?」


「・・お?おぉ・・ん?」


人間ってびっくりしすぎると動けないのね・・

今、起こった事が理解できなくて
思わず腕の中の赤ちゃんの顔を覗き込むと
こんな状況なのにも関わらずスヤスヤとよく眠っている

その顔を見て

思わず可愛いなんて思ってしまった












応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 10

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2022/02/26 (Sat) 21:16 | EDIT | REPLY |   

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2022/02/26 (Sat) 21:29 | EDIT | REPLY |   

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2022/02/27 (Sun) 07:45 | EDIT | REPLY |   

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2022/02/27 (Sun) 19:19 | EDIT | REPLY |   

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2022/02/28 (Mon) 16:58 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

き〇粉様

こんばんは~(^O^)/
コメントありがとうございます❣
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

ムフフ♥どうするんでしょうね?(^^♪
私もそう思います!
ってか・・私もとっくに別れてます!
それもたんまりと慰謝料をもらって!(笑)

2022/02/28 (Mon) 21:32 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

オ〇カミ様

こんばんは~😊
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

ありがとうございます!!
そう言っていただけると本当に嬉しいです!
特にこのお話しの司君は特殊なので読み手の方にすれば
好き嫌いがものすごくはっきりとするお話しだと思うので
Upする時はいつもドキドキなんです・・💦(笑)

この司君は最悪の浮気者なので不思議じゃないなぁ~と
むしろ今までよく無かったなぁ~と思っております!(笑)
そしてこのつくしちゃんは全くつくしちゃんらしくないのですが
私としてはもの凄く忍耐強いつくしちゃんなんです。
そしてなんかもう色々ありすぎて何事にも動じないつくしちゃんなんです!(^^♪

赤ちゃんが本当に司君の子供なのか?
つくしちゃんはどうするのか?
色々、妄想中なので楽しみにしていてくださいね。❤

2022/02/28 (Mon) 21:38 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

春〇嵐様

こんばんは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

お待たせしました!(^^♪
なんだか予想外な展開で赤ちゃんが登場しちゃいました・・💦
司君の子供なんでしょうかね?
まだ謎のままですがきっと司君は今までにないくらい焦っていると思います!(笑)

2022/02/28 (Mon) 21:40 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

a〇a様

こんばんは~(^O^)/
コメントありがとうございます。❤

お久しぶりです❣(^^♪
お元気そうでなによりです。

ウフフ❤またまたですよね~🎵
もし本当に司君の子供だったら・・司君って本当にヒドイ・・( ;∀;)
きっと今頃、司君はめっちゃ焦っていると思います!(笑)

2022/02/28 (Mon) 21:43 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

s〇608様

こんばんは~🌙
コメントありがとうございます。❤

お久しぶりです。
ハイ!こちらのお話しも密かに妄想しておりました~🎵
どうしようかしら?と思っていたのですが・・また司君に災難?自業自得?な
問題が降りかかってきました!(笑)

最後は決めているので第二章というほどの物ではありませんが
まずは赤ちゃんの問題を解決したいと思っております❣(^^♪

2022/02/28 (Mon) 21:57 | EDIT | REPLY |   

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