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暁 10

こんばんは~(^▽^)/
本日も『暁』です。🎵
それではどうぞ~❤




私信です。
☆様
こんばんは~😊
コメントありがとうございます❣(^^♪
ハイ!雄一郎君・・金さんとつくしちゃんに大切にされて
真っすぐすくすく成長しました!
外見が司君似で中身が金さんなんて・・最強です!(笑)




















いよいよ本題に入る


目の前の牧野と雄一郎は
まだ少し緊張しているようだったが

この話しをしないことには前には進まない


「牧野、大切な話しがある」


「・・う、うん・・」


「単刀直入に言うが俺と結婚してくれないか?」


「・・えっ・・もう一度・・言ってくれない?」


「俺と結婚して雄一郎を認知させてほしい。
それから優香と慎太郎を養子縁組したい」


「・・なに言ってるの?
あたしは・・」


「分かってる。
これは天草からお前たちを守るためでもあるんだ。
お前たちを道明寺の人間にしてしまえば天草ももう手出しは出来ない」



「・・で、でも・・あたしは・・
それにあんたに迷惑かけること・・」



「いいか、牧野?まず俺に迷惑なんてこの先、一切考えなくていい。
俺が今まで天草やお前にかけてきた迷惑を考えればこれぐらい迷惑でもなんでもない。
それから入籍の話は形だけだから心配しなくていい。
天草からの脅威が無くなったら籍を抜くし養子縁組は解消する。
だけど雄一郎の認知だけはそのままにしておいて欲しい。
俺からの願いはそれだけだ」



「そんな・・そんな事であなたの戸籍を汚すなんて・・
それにお義父様だってそんな乱暴なことは・・」


「あぁ、優香と慎太郎に手を出す事はないだろう。
大切な跡取りだからな。
でもお前と雄一郎は別だ。
お前と雄一郎が居なくなれば二人を引き取るのは簡単だからな」


俺の言葉に膝に置いていた手をギュッと強く握った牧野


「あたしと雄一郎が狙われてるってこと?」


「あぁ、いきなり命をってわけじゃないだろうがお前が
下の二人を養育出来ないような状況に持って行くだろうと思っている」


「そんな・・お義父様がそこまで・・」


「俺の心配が杞憂であることを祈っているが
今はそれぐらい危険な状況なんだ。
返事はすぐじゃなくていいゆっくり考えてくれればいい。
それからお前たちには不便だろけど暫くはここに居てくれ
外出も出来れば控えて欲しいどうしてもって場合は
家の車を使ってSPも付けて欲しい」


ここまで話しをすると流石に牧野も考え込むように黙ってしまった


俺が話した内容は普通に暮らしていた牧野にとっては
到底、信じられず受け入れ難いものだろう


だけど


これが真実だ


今までは天草が爺さんとの間を上手くとりもっていたのだろうけれど


その天草がいなくなった途端に牙を剥き出した爺さん


長年、権力の中枢にいた爺さんの力は侮れない


力で捻じ伏せることは簡単だが
その歪みが牧野達に向かう事を避けるため
形だけの婚姻関係を提案した


形だけ・・


ウソじゃないが


本心でもない



形だけであっても俺は牧野と一緒になれて嬉しいと思ってしまう


天草に対する一抹の罪悪感を感じながらも

俺の心は密かに歓喜している



例えそれが天草の死の上に成り立つ
かりそめの物だとしても・・


俺の心は歓喜している・・







牧野と雄一郎が出て行ったサロンで一人


酒を飲みながら報告書に目を通していると
日本には居ないはずのババァがサロンへと入ってきた


全く神出鬼没なババァだ


ババァがいたことに驚いているのを悟られないよう平静を装う俺


ババァはすでに今日の出来事は知っているようで

先ほどまで牧野達が座っていた場所に腰を下ろすと



「あなたにしては上出来だったわね」



その言葉に少しだけカチンときて俺が返した言葉は



「まだ全部終わったわけじゃねぇしいいのか?
あの爺さんをかなり怒らせたぜ」


「構わないわ。最初に言ったでしょ。
どんな手を使っても構わないって」



あの爺さんもババァもやっている事は同じ


嘗てのババァもまだ高校生だった牧野に対し
家族を人質に圧力を掛けていた


そして俺も・・



結局は全員、同じ穴のムジナ


出てくる穴が一つなら先に飛び出た方が勝ちだ



「本当にいいのかよ?
あんたもマズい事になるんじゃねぇのか?」



「わたくしがそんなへまをするわけがないでしょ。
あなたと一緒にしないでちょうだい」



ムカつくセリフだが言い返す言葉は出てこない


確かに目の前のババァはそんなへまはしない



ババァはとっくに穴から飛び出しているってことなのだろう



だったら後は暴れるだけ暴れて穴を塞いでやるだけだ








翌朝、ダイニングは賑やかだった


普段、俺は朝食は摂らずコーヒーだけ

だが今日からは牧野達がいるから
普段はこの時間は暇なはずのシェフ達やメイド達が忙しそうにしている


優香と慎太郎はまだ少し緊張しているようだったが
目の前に並べられた豪華な朝食に大喜びしている



俺はそんな光景を横目にコーヒーを飲んでいた



そんな中、朝食を食いながら優香が話した
天草の屋敷での様子が気になった



優香によると天草の屋敷では朝食は出ず
お昼もカップラーメンのようなインスタント食品ばかりで
まともに食事が出来たのは夜だけだと話した


通いの家政婦さんはいたが来るのはいつもお昼過ぎで
晩ごはんはその家政婦さんが作っていたが爺さんに合わせたメニューばかりで
肉などは殆ど出ずずっとお腹が空いていたと話した


優香にしてみれば何気なく話したことだったのだろうが
それを聞いて涙を浮かべながらごめんねと謝っている牧野



そしてもう一つ


優香は重要な事を話した


屋敷にいた間、弟やその妻とは会っていないと言った


“ずっとお爺ちゃんだけだった”


と話した優香



単に優香達が誰とも会わなかっただけなのかもしれないが


あの屋敷で爺さんと家政婦さん以外の人間には
会わなかったと言うのは奇妙だと思った



確か弟夫婦が同居していたはず

それに加え秘書やら書生やら


全盛期ほどではないが絶えず人の出入りは多いはず


それなのに・・


何かがおかしい


それに優香と慎太郎の事にしても変だ


天草には跡取りとなる子供はいない


弟夫婦にもそれは望めない

だから長男である天草の子供達をというのは理解は出来る


だが天草が亡くなってまだ四十九日


跡継ぎをと言うのならば何も養子縁組などする必要はない


子供達がある程度、成長し本人の意志を確認してからでも遅くはないはず


なのに天草が亡くなってすぐ銀行や保険会社に圧力をかけてまで
牧野から子供達を取り上げようとしたのはどうしてだ?


弟の年齢はまだ40歳


政治家としてはまだ若手


跡継ぎ問題が浮上するにはまだまだ時間はあるだろう


それなのにどうしてだ?


他に何かあるのか?














応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2022/03/21 (Mon) 22:06 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

き〇粉様

こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます!
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

そうなんです!何故か突然のサスペンス風味で・・💦
う~ん・・その展開は私もしていましたがもう一捻りしました~❣(^^♪
なのでもう少しワクワクしていてくださいね❤

2022/03/23 (Wed) 19:20 | EDIT | REPLY |   

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