二度目の恋の話をしよう 38
本日は『二度目』です🎶
司君迷走中~ & 色々頑張ってるようです…(笑)
短くてごめんなさいm(__)m
何故か私の頭の中では大澤誉志幸さんの『そして僕は途方に暮れる』が
エンドレスで回っています❗😃💕←歳がバレますね(笑)
それではどうぞ~✴
私信です。
☆様
こんにちは。
コメントありがとうございます。
あきら君いいところで出て来てくれました♥
やっぱり頼りになりますよね♪
記憶が戻って以降
俺は迷走している
って
自覚がある
記憶が戻った直後は何とも言えない爽快感のような物を感じていたが
時間が経つに連れ
爽快感は消え
代わりにどんよりとした暗礁感が俺を支配し始めた
思い返せば…
思い返しただけで吐き気がして
自分で自分を殴り殺したくなる
なに浮気とかしてんだよ!
なんで何より大切なはずのつくしに手挙げたりしてんだよ!
何が気に入らねぇのか…
今となっては覚えてねぇけど
なんでこんな最低最悪な男と一緒にいんだよ!?
いや!いてくんなきゃ困るんだけどよ…
もし俺がつくしの立場ならとっくの昔にこんな奴とは別れている
今や自己嫌悪の権現のような俺
自分が今までどう振る舞ってきたのかも分からなくなっている
屋敷で
オフィスで
つくしの前で
自分が分からない
完全なる迷走状態
でもウダウダ考えていても答えなんて出ないのは分かっているから
感情のまま…
少しでもつくしの側にいたい
一秒でも長くつくしに触れていたい
その為にした事が
また…
彼女の逆鱗に触れた
夕べ、一緒に晩飯を食った後
キッチンで後片付けをしている彼女に
こんなところは以前から変わりがない
俺の記憶が戻ったからといっても
機嫌の悪い俺とは口聞いてくれなくなったけれど
それ以外の生活のペースは変わらない
その彼女に背後から近づき抱きつき
首筋に顔を埋め耳元で囁いた言葉
「来月のNY出張は優に行かせる事にしたから
ずっと一緒に居られるぞ!」
そう告げた俺
洗い物をしていた手をピタリと止め
水道も止め
巻き付いている俺の腕を引き剥がし
身体ごと振り向いたつくし
「どういう事ですか?」
「だから来月から二ヶ月向こうに行く予定を優に行かせる事にしたんだよ」
「どうして?」
「そろそろあいつもあっちで本格的に人脈やら広げといた方がいいだろ?」
まぁ、それだけじゃねぇけどな
でも今、俺が言った言葉は嘘じゃねぇーぞ!
そろそろあいつもNYでの事業にも本格的に取り組む時期が来ていると思っている
「本当にそれだけですか?」
後ろめたい気持ちはある
なんかそれら全てを見透かされているようで
知らず知らずの内に語気が強くなっていた
「それだけだよ!」
「それならあなたもご一緒して
優をあなたの後継者としてしっかりと指導して下さい」
尤も事を言うつくし
だけどここで負ける訳にはいかない!
そんな事になれば俺は二ヶ月もこいつと離れて過ごさなければならなくなってしまう
「あぁ、でも、大丈夫だ!
あいつも初めてじゃねぇから何とかなるだろ!」
俺は行かねぇーぞ!
絶対に行かねぇーぞ!
お前と二ヶ月も離れてNYなんて
死んだ方がマシだ!
「あなた?」
「なんだ?」
「行きたくないんですか?
だからまた無茶を言って無理やりスケジュールを変更させたんですか?」
「そんな事してねぇーよ!」
「本当ですか?」
「あぁ、本当だ!」
「なら秘書さんに確かめても大丈夫ですね?」
ダメだ!完全に怪しまれている
「お前…俺を信用してねぇーのか?!」
「いいえ、信用していますよ。
だからその信頼が裏切られる事がないよう願っていますけど」
澄ました顔して爆弾投げつけてくんじゃねぇーよ!
なんかすっげぇ悪ぃことしてるみたいじゃねぇかよ
分が悪すぎる
このままじゃまた口聞いてくれなくなって
結局、スケジュールは元通りって最悪のパターンだ
だからさりげなく
でも大胆に話しを反らす作戦に出る
「なぁ、もうこんな時間だし秘書もお前からの連絡なんて迷惑だろ?
もうこの話は明日にしてこっち来いよ!」
さりげなく
さりげなく
あくまでも自然に
ゆっくりと身体を近づけ
彼女の腰に手を回し抱き寄せる
大人しくすっぽりと腕の中におさまってくれる彼女に満足して
顔を近づける
彼女からの抵抗はない
彼女の頬に
彼女の鼻に
彼女の額に
彼女の顔中に
柔らかなキスを落としながら
彼女の身体から力が抜けるのを待っている
のに…
俺の胸元に置かれていた彼女の腕で突然押し返された
「あなた?
誤魔化さないで下さい!」
「誤魔化してなんかなぇーよ!
邪魔すんな!」
ここで負けたら元の木阿弥だから
あくまでも自然に
軌道修正しようとしたのに…
結局
俺は
彼女が籠ってしまった部屋のドアの前に立ちつくしている

応援ありがとうございます。