二度目の恋の話をしよう 57
本日は『二度目』です。❤
家出しちゃってつくしちゃんです!
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ですよね~体力・気力が充実していないと
彼の相手は無理だと思います!(笑)
ご○ぎつね様
こんばんは~😊
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ほっこりしていただけて良かったです❣(^^♪
最近は残念な司君ばっかりだったので・・(笑)
あ〜あ〜
完全に魂が抜けてんな・・
まぁ、自業自得だけど
目の前の尊大な態度だった男は
妻の言葉に呆然自失で固まっている
こいつの気持ちは分かる・・
ん?
いや・・
半世紀に亘る友人関係から
こいつの事はある程度、予測は付く
だが
この男は昔っから俺達の斜め上を行く
三つ子の魂なんちゃらで
桁外れな家に生まれ育ったこいつには
世間の常識なんて関係ない
強いて言えばこいつが常識であり
スタンダード
法律も常識も社会通念も何もかもがこいつの前では無意味な存在
そうやって生きてきた男が人生の後半戦で岐路に立たされてやがる
自業自得だけど
司が人生に於いて努力してこなかったわけじゃない
寧ろその逆で人知れず人一倍努力し苦悩し
神経をすり減らしながら怪物のようなこの組織を率いてきた
牧野もその姿を一番近くで見てきたからこそ
今まで色々な感情を飲み込み司を支えてきたのだろう
だけど
とうとうその忍耐力も限界を突破してしまったようだ
赤ん坊を抱いたままサロンから出て行ってしまった牧野
女達はすぐに牧野の後を追って行ってしまったから
サロンにいるのは男達だけ
類は何も言わず黙って飲んでいるだけで優も同じ
優は若干楽しそうな表情を浮かべてはいるが・・
俺と総二郎にしても
流石になんて声を掛ければいいのか分からず黙ったまま
サロンは沈黙が支配していた
勢いとはいえ離婚を宣言した事は後悔なんてしてなくて
寧ろなんだかちょっとスッキリした感じなんだけど
すぐに後を追ってきた滋さん達に
“つくし!よく言ったよ!”
なんて褒められると
なんだかちょっと複雑な感情も・・
でも宣言通りサロンを出て
そのまま滋さんのリムジンに乗り込みお屋敷を出た
とりあえずの行き先はお義母様に頂いたマンション
道明寺司の妻を何十年と続けていると
幸か不幸か家出先には困らない
不動産は腐る程ある
実際、腐ってるんじゃない?ってぐらい
使っていない別荘が世界中にある
彼も自身の不動産が世界中にどれぐらいあるのか
把握していないはずだからきっと私名義で
なおかつお義母様から譲り受けた物件なんて知らないはず
まぁ、それでも調べられればすぐにバレるだろうけど
多少の時間稼ぎにはなるだろうとそう思ってここにしたんだけど・・
今更に
何も荷物を持って出なかったのが悔やまれる・・
私一人なら大丈夫なんだけど
抱えたままの赤ちゃんの着替ぐらい持ってくれば良かったと悔やまれる
だからって今から取りに戻るって選択肢も無くて
私としては不本意なんだけど
道明寺司の妻という立場をフル活用して
こんな時間なのに外商さんを呼んで赤ちゃんの物を揃えた
今夜は滋さん達が一緒に居てくれるから心強い
まだはっきりと何かを決めたわけじゃないけれど
しばらくはここでゆっくりとこれからの事を考えてみようと思っている
本当に大変だったのは翌朝からで・・
滋さんもそうそう家を空けていられないからと
朝ごはんを食べ終えた頃には戻って行ってしまった
そしてその滋さんと入れ代わるように優がやって来た
どうしてここが分かったのかと不思議がる私に対して優は
“ばあちゃんに聞いた!
ばあちゃんが多分ここだろうって
ちなみに親父にはまだバレてないみたいだぞ!
親父も必死でお袋の居場所探してるみたいだけど
この感じだとばあちゃんが妨害してんじゃねぇ?
あっ!それからこれ!ばあちゃんから預かってきた!”
そう言って手渡されたファイルに挟まれていたのは
お義母様の顧問弁護士さんの名刺と赤ちゃんのお母さんに関する調査票
「ばあちゃんがその弁護士に話は通してあるから連絡しろって言ってた。
ばあちゃんは離婚もその赤ん坊の事も母さんの思うようにしていいって言ってたぞ!
それから昼に屋敷から鈴代さんが来るってさ」
鈴代さんとは長年道明寺家の使用人頭を勤めていたタマさんの跡を継いで
使用人頭になった古参のメイドさんで
私が嫁いできた頃からずっと側に居てくれている人
歳は私より5つ上なだけで歳が近いこともあって心許せる相手
あのお屋敷で人生の酸いも甘いも苦いも
辛いも色々を共に飲み込みながら共に歳を重ねてきた
信頼出来るメイドさん
その鈴代さんが来てくれるのは心強い
そして優はそれだけを告げると
上着の内ポケットからスマホを取り出し私へと手渡してきた
どうやら
彼の知らない番号のスマホを使えということみたいで
こんな物まで準備して・・
用意周到な優にちょっとびっくり
優を見送りながらそんな事を考えていた
はぁ~
優が帰ってしまってからは本当に赤ちゃんと二人だけ
ご機嫌でいい子にしてくれている赤ちゃんを見ていると
ため息なんてついてられないわよね
そう思って早速、優が持ってきてくれたファイルを開いた
んだけど・・
ファイルを読んでびっくり・・
赤ちゃんのお母さんの事が詳しく書かれていて
彼女は今、ある男性と一緒にいると書かれていた
赤ちゃんの本当のお父さんの事も詳しく書かれていて
赤ちゃんの本当のお父さんとの関係は
いわゆる不倫の関係だったみたいで
彼女は相手の男性に家庭があることを知らなかったみたいだけど
妊娠を機にその事が発覚し
相手の男性の妻と離婚
彼女は男性の妻だった女性から慰謝料を請求され
かなり高額な慰謝料を支払っている
それでも高額な慰謝料を支払うことで一応、問題は解決し
彼女はその男性と結婚するつもりだったようだが
土壇場になって彼女がエスコートクラブに勤めていたことが発覚し
男性が逃げた
はぁ~
どいつもこいつも!
って思ってしまう
そんな経緯があり彼女はシングルマザーとしてこの子を出産したけれど
男性からの経済的な援助は無くエスコートクラブで働いていた時の貯えも
慰謝料として使ってしまっていたため経済的にはかなり困窮していた
そんな時に今、一緒に暮らしている男性と知り合い
お付き合いを始めたらしんだけど
その男性が子供を望まなかった
赤ちゃんを捨てた理由がコレなの?
今の私には彼女の心情や状況を慮ってあげられるだけの心の余裕がない
はっきり言って
バッカじゃないの!?って思う
人には人それぞれに事情があるのは分かっているし
孤独で貧乏は正常な思考力を奪っていくのも
経験があるから分かっている
だけどね
私には絶対に譲れないものがある
それは子供
何があっても守るべきなのは子供だったのに・・
彼女はその選択をしなかった
そして私はこの報告書を読んで決断し
さっき優に手渡されたばかりのスマホを手に取った
電話を掛けたのはお義母様に紹介された弁護士さん
名前を名乗るとすぐに繋いでもらえ
こちらが口を開く前に
”奥様、お待ちいたしておりました。
楓様よりお話しは伺っております”
と告げられた
そんな弁護士さんと面談の予定を入れ通話を終え
午後になると優が言っていた通り鈴代さんが
大量の荷物と共にやってきてくれた
どうやら彼女は暫くここに泊まり込んでくれるらしい
彼女もあたしと同時期に結婚と妊娠を経験しているが
旦那さんとはお子さんが小学生の時に離婚しているし
そのお子さんももう独立していて今は仕事の関係で中国にいる
彼女は
“仕事が終わっても一人なので身軽るなんですよ”
と言っている
そんな鈴代さんに赤ちゃんを任せて私は弁護士さんとの面談に挑んだ

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