怜 2 -残響-
こんにちは~😊
先日Upしました『怜』は概ね好評いただいけてホッとしております!
なので続けちゃいます❣(^^♪
本日はちょっとだけ話しが見えてきております・・💦
それではどうぞ~❤
お知らせです。
明日は更新出来そうにないので『怜』を予約投稿しておきます!
投稿時間はお昼の12時に設定しておきます。
私信です。
ご○ぎつね様
こんにちは~🎵
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!衝撃的です!が・・まだまだ序の口です・・💦
☆様
こんにちは~(^▽^)/
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
う゛~この先の展開は今までになく残酷です・・😢
もう半世紀もの時間が過ぎてしまった
まだまだ衰えたつもりは無いけれど
少しづつ記憶も曖昧になり始めている
思い出すのは楽しかった出来事ばかり
思いがけず始まった子育てに戸惑いながらも
試行錯誤しながらその小さな手で大きな幸せを掴み取れるようにと
大切に大切に育んできた
それなのに・・
あの日
真夜中に鳴った電話のベルの音は
今でもまだ耳の奥で残響のように鳴り響いている
50年も前の話
あの頃はまだ若く
見えていた景色も今とは全く違っていた
英徳大学を卒業して2年
当時、わたくしはドイツと日本を行ったり来たりする生活をしていた
そんな中、結婚へと向けて順調に進んでいると思っていた道明寺さんが先輩と別れ
それからほどなくして道明寺さんと滋さんの婚約が発表された
何故、先輩と道明寺さんが別れたのか?
何故、先輩と別れたばかりの道明寺さんが滋さんと婚約したのか?
遠く離れたドイツでは分からない事ばかりだったが
電話で話した先輩の声は思いのほかしっかりとしていて
道明寺さんとの別れも道明寺さんと滋さんの婚約も
納得はしていなくても受け入れて前に進もうとしているように感じられた
心配だったけれど当時のわたくしはすぐには帰国出来ず
先輩とは顔を合わせる事も無いまま時間だけが過ぎてしまっていた
婚約発表から一年後
道明寺さんと滋さんの結婚式が執り行われ
その豪華絢爛な挙式が世間を賑わせていた
その時に話した先輩は今は優紀さんと一緒に
東京を離れ暮らしているから心配しないでと言っていた
先輩が一人じゃないことに安心し
近いうちに帰国する事を告げて電話を終わらせていた
あの時のわたくしはその会話が先輩と交わした最後の言葉になるなんて
想像だにしていなかった
道明寺さんと滋さんは
両家の威信を掛けた豪華絢爛な挙式の後すぐに
半年にも及ぶ長い新婚旅行へと出発していた
新婚旅行と言ってもその言葉通りの甘い物ではなく
世界中の取引先への挨拶回りのような物で
行く先々で毎晩のように催されていたのはお披露目のパーティー
そんな半年にも及ぶ長い新婚旅行から
やっと二人が帰国したとメディアが伝えていたのを
薄っすらと記憶している
そんな新婚旅行から二人が日本に帰国してすぐの時期だった
当時、ドイツに居たわたくしの元に優紀さんから連絡が入った
”桜子さん!つくしが滋さんに会いに行ったまま戻って来ないの!
連絡も付かなくなってしまったの!”
スマホの向こうから届いた切羽詰まった様子の優紀さんの声に
緊急で極秘帰国したわたくしが見たのはまだ2歳になっていなかった
暖人(はると)だった
「三条さんは伯母に子供が居た事はご存じでは無かったのですか?」
「えぇ、先輩は隠していたんです。
知っていたのは一緒に暮らしていた優紀さんだけ」
「それは・・その子が別れた道明寺さんの子供だったからですか?」
「えぇ」
「伯母は私の父にも祖父達にも隠していました・・
どうしてそこまで隠す必要があったのでしょうか?」
「先輩がどうしてご自分の家族にも内緒にされていたのか・・
本当のところは分からないけれど・・想像は簡単だったわ。
当時、あなたのお祖父様やお祖母様は生活が苦しかったの
でもご家族はとっても仲が良くて四人で力を合わせて生活をなさっていたのよ。
そんな中で先輩は別れた男性との間に子供が出来た事を話せなかったんだと思うの。
それにね、あの当時、もし先輩が道明寺さんの子供を産んだ事を道明寺さん側が知ったとしたら
確実に子供は道明寺家に取られていたでしょうからね・・先輩はそれを阻止するために
優紀さんの元に身を隠していたんだと思うの」
緊急帰国したわたくしは当時、先輩が優紀さんと一緒に暮らしていた
東海地方の都市へと出向いた
優紀さんは看護師をしていて
その地域で比較的大きな市民病院に勤務していた
帰国したその足で病院へと出向いたわたくし
そこで初めて先輩が道明寺さんの子供を産んでいた事実を知った
その時の衝撃は・・
今でも覚えている
夕暮れの病院の裏口
人目を忍ぶように
暖人を抱いて出てきた優紀さん
当時、先輩は近くのスーパーでパートをしていて
暖人は保育所に通っていた
だけど先輩が滋さんに会いに出かけた日から連絡が途絶え
暖人は優紀さんが仕事中は病院に併設されていた
従業員用の保育所に臨時で預けられていた
軽くウェーブがかかった髪
切れ長の目
薄い唇
道明寺さんの面影を色濃く滲ませていて
見る人が見れば
父親は一目瞭然
その瞬間、わたくしが考えたことは・・
この子だけは何があっても
絶対に守らなければいけない
そんな使命感にも似た思いだった

応援ありがとうございます。
先日Upしました『怜』は概ね好評いただいけてホッとしております!
なので続けちゃいます❣(^^♪
本日はちょっとだけ話しが見えてきております・・💦
それではどうぞ~❤
お知らせです。
明日は更新出来そうにないので『怜』を予約投稿しておきます!
投稿時間はお昼の12時に設定しておきます。
私信です。
ご○ぎつね様
こんにちは~🎵
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!衝撃的です!が・・まだまだ序の口です・・💦
☆様
こんにちは~(^▽^)/
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
う゛~この先の展開は今までになく残酷です・・😢
もう半世紀もの時間が過ぎてしまった
まだまだ衰えたつもりは無いけれど
少しづつ記憶も曖昧になり始めている
思い出すのは楽しかった出来事ばかり
思いがけず始まった子育てに戸惑いながらも
試行錯誤しながらその小さな手で大きな幸せを掴み取れるようにと
大切に大切に育んできた
それなのに・・
あの日
真夜中に鳴った電話のベルの音は
今でもまだ耳の奥で残響のように鳴り響いている
50年も前の話
あの頃はまだ若く
見えていた景色も今とは全く違っていた
英徳大学を卒業して2年
当時、わたくしはドイツと日本を行ったり来たりする生活をしていた
そんな中、結婚へと向けて順調に進んでいると思っていた道明寺さんが先輩と別れ
それからほどなくして道明寺さんと滋さんの婚約が発表された
何故、先輩と道明寺さんが別れたのか?
何故、先輩と別れたばかりの道明寺さんが滋さんと婚約したのか?
遠く離れたドイツでは分からない事ばかりだったが
電話で話した先輩の声は思いのほかしっかりとしていて
道明寺さんとの別れも道明寺さんと滋さんの婚約も
納得はしていなくても受け入れて前に進もうとしているように感じられた
心配だったけれど当時のわたくしはすぐには帰国出来ず
先輩とは顔を合わせる事も無いまま時間だけが過ぎてしまっていた
婚約発表から一年後
道明寺さんと滋さんの結婚式が執り行われ
その豪華絢爛な挙式が世間を賑わせていた
その時に話した先輩は今は優紀さんと一緒に
東京を離れ暮らしているから心配しないでと言っていた
先輩が一人じゃないことに安心し
近いうちに帰国する事を告げて電話を終わらせていた
あの時のわたくしはその会話が先輩と交わした最後の言葉になるなんて
想像だにしていなかった
道明寺さんと滋さんは
両家の威信を掛けた豪華絢爛な挙式の後すぐに
半年にも及ぶ長い新婚旅行へと出発していた
新婚旅行と言ってもその言葉通りの甘い物ではなく
世界中の取引先への挨拶回りのような物で
行く先々で毎晩のように催されていたのはお披露目のパーティー
そんな半年にも及ぶ長い新婚旅行から
やっと二人が帰国したとメディアが伝えていたのを
薄っすらと記憶している
そんな新婚旅行から二人が日本に帰国してすぐの時期だった
当時、ドイツに居たわたくしの元に優紀さんから連絡が入った
”桜子さん!つくしが滋さんに会いに行ったまま戻って来ないの!
連絡も付かなくなってしまったの!”
スマホの向こうから届いた切羽詰まった様子の優紀さんの声に
緊急で極秘帰国したわたくしが見たのはまだ2歳になっていなかった
暖人(はると)だった
「三条さんは伯母に子供が居た事はご存じでは無かったのですか?」
「えぇ、先輩は隠していたんです。
知っていたのは一緒に暮らしていた優紀さんだけ」
「それは・・その子が別れた道明寺さんの子供だったからですか?」
「えぇ」
「伯母は私の父にも祖父達にも隠していました・・
どうしてそこまで隠す必要があったのでしょうか?」
「先輩がどうしてご自分の家族にも内緒にされていたのか・・
本当のところは分からないけれど・・想像は簡単だったわ。
当時、あなたのお祖父様やお祖母様は生活が苦しかったの
でもご家族はとっても仲が良くて四人で力を合わせて生活をなさっていたのよ。
そんな中で先輩は別れた男性との間に子供が出来た事を話せなかったんだと思うの。
それにね、あの当時、もし先輩が道明寺さんの子供を産んだ事を道明寺さん側が知ったとしたら
確実に子供は道明寺家に取られていたでしょうからね・・先輩はそれを阻止するために
優紀さんの元に身を隠していたんだと思うの」
緊急帰国したわたくしは当時、先輩が優紀さんと一緒に暮らしていた
東海地方の都市へと出向いた
優紀さんは看護師をしていて
その地域で比較的大きな市民病院に勤務していた
帰国したその足で病院へと出向いたわたくし
そこで初めて先輩が道明寺さんの子供を産んでいた事実を知った
その時の衝撃は・・
今でも覚えている
夕暮れの病院の裏口
人目を忍ぶように
暖人を抱いて出てきた優紀さん
当時、先輩は近くのスーパーでパートをしていて
暖人は保育所に通っていた
だけど先輩が滋さんに会いに出かけた日から連絡が途絶え
暖人は優紀さんが仕事中は病院に併設されていた
従業員用の保育所に臨時で預けられていた
軽くウェーブがかかった髪
切れ長の目
薄い唇
道明寺さんの面影を色濃く滲ませていて
見る人が見れば
父親は一目瞭然
その瞬間、わたくしが考えたことは・・
この子だけは何があっても
絶対に守らなければいけない
そんな使命感にも似た思いだった

応援ありがとうございます。
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