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怜 11 -残響-

こんばんは~(^▽^)/
お待たせしてごめんなさい。m(__)m
本日も『怜』です。
それではどうぞ~❤




私信です。
ゆ◯様
こんばんは~🎵
コメントありがとうございます。😊
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
お話しを楽しんで頂けて嬉しいです❣(^^♪
息子だと分かった瞬間別れなければならなかった
司君の衝撃は計り知れない物があったと思います😢
まだまだ書ききれていない部分も多いですが最後までお付き合いよろしくお願いします!
ハイ!ダークの次は甘いので!❤

☆様
こんばんは~🎵
コメントありがとうございます。😊
ハイ!時間が経っていてもう存命なので桜子ちゃんだけなんです!


ご○ぎつね様
こんばんは~🎵
コメントありがとうございます。😊
お話しを楽しんで頂けて嬉しいです❣(^^♪
最後までお付き合いよろしくお願いしますね!


ア◯ティーチョーク様
こんばんは~🎵
コメントありがとうございます。😊
なかなかハードな展開のお話しですが
楽しんで頂けて嬉しいです!
ありがとうございます。
文中でも何度も後悔という言葉を使っていますが
きっとみんなの中に最後まであったのが後悔だったんだと思います。


























彼のした事が正しい事だとは思わない


いや


思えない


だけど


これは全く関係の無い第三者の意見で


単純な道徳心


復讐など愚か者のする事


復讐などでは何も解決しない


個人的な私刑は法律で禁止されている



きっと彼はそんな事

百も承知だったはず



事件の後


世論は二分されていた


何があっても復讐などするべきではなかった


司法に委ねるべきだった


いや


怜の気持ちが分かる



怜が行動したからこそ事件が露見したのだから

怜の行動は正しかった


とする者達も数多くいた



その上で私はやっぱり彼のした事は
間違いだったんだと思っている



誤解しないで欲しいのは


まず第一に


悪いのは滋さんだということ


彼女の思考や心理は分からないけれど


彼女の自分勝手な振る舞いが
多くの人を不幸にしたのは揺るぎない事実



責任を取るべきは彼女であり

怜じゃない



彼女の行動によって怜だけではなく
三条さんも優紀さんも私の祖父母や両親も
長い時間、例えようの無い悲しみの中で過ごしてきた



その中に私も含まれている


今になって思う事は


伯母に会ってみたかった


そして怜にも


彼らに会って話しがしたかった



その願いは永遠に叶う事は無い



あの時、刺され病院へと運ばれた怜は
数時間に及ぶ長い手術に耐え
一命は取り留めたと思われていたが
手術から5日後、容態が急変し
結局、一度も意識が戻らないまま
旅立ってしまった



あの当時、高校生だった私は知らなかったのだけど
父が亡くなった後、母が話してくれたのは



当時、自宅にはマスコミが押しかけていて
とてもじゃないけれど普通に生活が出来る状況じゃなかったから
私は母の姉の家に預けられていた


隣町にあった伯母の家で私は2週間ほどお世話になっていた


その時、祖父母と両親は怜が入院していた病院に出向いていた


最初で最後の対面だった



祖父母と父はその時の事をあまり話して聞かせてはくれなかったけれど
父の死後、母が少しだけ話してくれた



母は父と結婚前から疎遠になっている姉がいることは聞かされていたけれど

疎遠になってしまった詳しい理由は聞かされてはいなかった


ただ人当たりの良い祖父母と父の仲は良くて

姉の事も今は疎遠だけどいつかきっと連絡があると信じているようだったと話していた


私の知る父や母


そして祖父母は


貧しいながらも楽しい我が家


って感じで



子供心に家って貧乏だなぁ〜とは感じていたけれど
いつも皆んな笑っていて

卑屈になることはなかった



母も伯母の事は知っていたけれど

それ以上の事は知らなくて


警察から連絡が入った時は本当に驚いたと話していた



その母は祖父母と父と共に病院を訪れ

集中治療室にいた怜に会っていた



実際には母は集中治療室の中には入らず

ガラス窓の向こうに眠る彼を見ただけだったけれど


祖父母と父が怜の側まで行き


泣きながら必死に呼びかけていたと話してくれた


母はその残酷な光景を直視する事が出来ず

会った事も無い道明寺家の人々が憎かったと言っていた



そして伯母の事をよく知らない自分でさえそう思ったぐらいだから

お父さん達の心情は計り知れなかったと思うと話していた



母はその時、病院で道明寺氏に会っていた


道明寺氏はずっと怜に付き添っていて
母が会った時はシワだらけのスーツ姿で
髪もボサボサで無精髭をはやし

その表情から生気は感じられず
メディアで時折見かけていた風貌からは程遠かった



そしてその道明寺氏は祖父母と父が
集中治療室から出てくると
廊下で人目も憚らず土下座したが

祖父母と父は土下座する道明寺氏に何も言わず
病院を後にしていた



“お父さんもお爺ちゃん達もきっと
言いたい事は山ほどあったと思うのよ・・
でもね・・敢えて何も言わなかったの・・
言葉でどれほど言ったところで
きっと何も伝えられないと思ったんだと思うの・・
だって・・お姉さんの気持ちを考えたら・・
八つ裂きにしても足りないもの・・”



八つ裂き


母にしては過激な言葉で表現された
あの当時の心境



“でもね恨みを恨みで返しても何も解決しないでしょ?
誰かが何処かで止めなきゃ・・
それはとても忍耐力がいることだけど
お父さんはそれが出来る強い人だったのよ・・”



そう言って

遺影の中で笑う父を見た母






インタビュー二日目


昨日と同じ道を辿る


木の扉をノックすると今日は三条さん自らが出迎えてくれた


案内されて入ったのは昨日と同じ部屋で
挨拶もそこそこに早速インタビューを開始する



「早速ですが貴方はあの時、帰国されなかったのですか?」



「いいえ、すぐに帰国したわ」



「彼にお会いになれたのですか?」



「その時の事を聞かせていただきたいのですが・・
実は私の祖父母と両親も病院で彼に会っていたようなのですが
祖父母も父もあまりその時の事を話してはくれなかったので・・
三条さんは病院で私の家族とお会いになられたのですか?」




暖人が刺された


わたくしがその事を知ったのは
新しい戸籍を作る時には協力してくれた古い知り合いからの連絡だった


信じられない思いで取るものもとりあえず
後先考えずにジェット機をチャーターし
日本へと戻った


あの時のわたくしは酷く動揺していた


チャーター機の中で入ってくる新たな情報に
動揺し落ち着かず心の中でずっと
先輩と優紀さんにお願いしていた


どうか暖人を・・


あの子を連れて行かないで欲しいと・・


祈ることしか出来なかった十数時間



病院の前には沢山のマスコミが群がっていて
わたくしは人目を避けるように
地下の駐車場から院内へと入った



当然だけどあの子の周辺はセキュリティーが厳重で
フロアにたどり着くまでにも何重ものチェックを受け
ようやくあの子の元まで辿り着けたわたくしが見たのは


沢山の機械に繋がれなんとか命を繋いでいた暖人の姿だった



崩れ落ちそうになるのをなんとか堪え
もつれる足をなんとか前へと繰り出し
あの子が眠るベッドの脇までたどり着いた時が限界だった


脳裏に浮かぶのは暖人が笑っている顔ばかりで


それの笑顔も涙で曇る視界の向こうで霞み


わたくしの中から湧き上がってくる感情は
憎しみと悲しみと後悔ばかりで


叫び出したい衝動を堪えるのが精一杯だった


集中治療室から出たわたくしが向かったのは
廊下の長椅子に項垂れて座っていた道明寺さんの所


数十年間ぶりに会った彼の表情は虚ろで
その瞳には何も写していないように感じた


「その時、貴方は道明寺氏とどんな会話をされたのですか?」


「何も・・
何も話してはいないわ・・」



「どうしてですか?
道明寺氏に言いたいことが沢山あったはずですよね?」



「えぇ、あったわ。
でもねあの時のわたくしの中から湧き上がってきていた言葉は
あの人を責める言葉ばかりで
とても今ここで貴方に言えるような言葉じゃなかったのよ。
罵詈雑言ばかり・・あの時のわたくしは
あの子が戦っている近くであの人を罵る言葉を吐きたくなかったの・・」



責めるのは簡単

責める言葉なら無尽蔵に出てくる

だけどわたくしはそれさえあの人にしたくなかった



それに責任ならわたくしにもある


暖人を守れなかった


あの子の内に秘めた激しさと
冷酷さを知っていたのに


わたくしはあの子を止める事が出来なかった


結局はわたくしも道明寺さんと同じ


同罪なのだ


全てをあの子に背負わせてしまった

こんなことになってしまってわたくしの中に湧き上がるのは後悔だけだった



















応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 8

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2022/05/17 (Tue) 21:58 | EDIT | REPLY |   

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2022/05/17 (Tue) 22:25 | EDIT | REPLY |   

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2022/05/17 (Tue) 22:27 | EDIT | REPLY |   

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2022/05/18 (Wed) 06:01 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

ユ◯ミン様

こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

はい・・牧野家はつくしちゃんから連絡が無くても
きっとどこかで元気で暮らしていると信じていたので
亡くなっていた事と暖人君の事も・・本当にショックだったと思います。

桜子ちゃんも司君に何も言いませんでした・・というより
言えなかったんだと思います・・

他のメンバーのその後に関してはこれから出てくる予定ですので
最後までお付き合いよろしくお願いします❣(^^♪

2022/05/20 (Fri) 21:52 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

パ○ちゃん様

こんばんは~🌙
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

今回は私も書いていてヤバかったです!(笑)
今回の司君は可哀想すぎますよね・・😢

全く坊ちゃんらしくないですし・・💦

司君の内に秘めた想いなんかは司君編で出せたらと思っておりますので
最後までお付き合いよろしくお願いします❣(^^♪

そして!ハイ❣(^^♪
かなりのポンコツ好きです!
きっとドSなんじゃないかと?(笑)
エラそうな男が嫌いなんです!(笑)

2022/05/20 (Fri) 22:08 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

瑛○様

こんばんは~(^^♪
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

滋ちゃんに関しては確かに同情する部分もあるにはあるのですが・・
なんせ自業自得な部分も大きいので誰も同情してくれませんでした・・😢

でも真愛ちゃんは別ですよね・・
彼女は純粋に可哀想な部分が多いなぁ~と思っております。
やっと手に入れた愛だったのに裏切られてしまって壊れてしまったんだと思います。
が罪に関しては司君は優しくはありませんので・・

司君の心情等はこれから少しづつですが明かされてきますので
最後までお付き合いよろしくお願いします❣(^^♪

2022/05/20 (Fri) 22:13 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

き〇粉様

こんばんは~(^^♪
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

でしょ?でしょ?❤
リアルタイムじゃ気絶しちゃいそうですよね!(笑)
辛すぎますもの!😢

滋ちゃんがどうしてつくしちゃんを呼び出したのか?
その他のまだまだ謎の部分もこの先で解明されていく予定ですので
楽しみにしていただければと思っております❣(^^♪

2022/05/20 (Fri) 22:17 | EDIT | REPLY |   

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