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130億とちょっとの女 9 -30億の女-

こんばんは~🌙🌃
本日も『130億とちょっとの女』です!🎵
アレ?どこに行くの?❣(^^♪
それではどうぞ~❤






私信です。
☆様
こんばんは~🎵
コメントありがとうございます。❤
でしょ?ちょっと面倒くさい女なんです!(笑)





















あの日から十日後



追って連絡をすると言っていた道明寺からやっと連絡があった


んだけどね・・



”明日、朝7時に屋敷に来い!”


だけ



明日って日曜日なんですけど?!


朝7時って・・



早っ!?



そう思わない?



そりゃあね




道明寺は曜日も時間も関係なく忙しいでしょうけど

あたしにだってそれなりに予定って物があるのよね!



大した予定じゃないでしょ?って言いたいんでしょうけど・・


さっきも言ったけど



それなりに予定があるの!



お掃除したり


お洗濯したり


お買い物に行ったり


ねっ!大切な予定だと思わない?


思うでしょ?


それなのに!




こっちの予定なんてお構いなしで朝一から呼び出されて・・



ご丁寧にお屋敷からお迎えまで・・




マンションを出たら何時から待っていたのか?



マンションの前には道明寺がいつも乗っているリムジンが

でぇ~んと横付けされていてその脇には専属の運転手さんが・・


あたしの姿を見つけるなり駆け寄って来て




“牧野様、ご無沙汰しております!
お元気そうでなによりでございます!
さっさぁ、どうぞ!お乗り下さいませ!”



なんて言われて・・




“橋本さん、こちらこそご無沙汰しております。
ありがとうございます”





しか言えなくて・・



胸のモヤモヤが3割増し


久々にリムジンに乗り込んで


胸に去来したのはあの頃の感情



あの頃もこうだった


あいつの都合で


いつも突然、呼び出されて


送り迎えしてくれていたのは橋本さんで・・


あの朝もそうだった



何も変わってないじゃない



あの頃と同じじゃない!



あいつの都合で振り回されているだけ



冗談じゃない!



って思った



負けないからね!




心は密かにファイティングポーズ









久しぶりに訪れたお屋敷は変わっていなかった


外観は相変わらず威圧的なんだけど


ドアの向こうにはタマ先輩を先頭に

懐かしい顔ぶれがズラリ




その光景に思わず足が止まる




最後にちゃんと話す事が出来ないまま

いきなり婚約を解消しアメリカへと行ってしまったあたし



そんな薄情者のあたしを責めることなく

あの頃のままに出迎えてくれた先輩




先輩は申し訳なさと共に頭を下げたあたしの背中を

バシッっと歳に似合わない怪力で叩くと




“ほら!坊っちゃんが夕べから手ぐすね引いてあんたを待ち構えてるよ!
あんたも色々と思うところはあるんだろうけど
そろそろちゃんと坊っちゃんと向き合っておいで!”




なんて押し出された



色々と気になるワードが散りばめられてたんだけど・・


一番気になったのは


向き合うって言葉



あたしにとっては今さらな言葉で


一応、その準備はしてきたつもりなんだけど




やっぱりここでも前提が違っているような気がする




“坊っちゃんは部屋にいらっしゃるよ”



と言われ


記憶を頼りに部屋へと向かう道すがら



何度も回れ右をして逃げ出したくなる衝動と闘いながら

足を前へと進めていた




部屋の前


ドアの前に立ち


一度、深呼吸してドアをノックしようとした瞬間


道明寺が一瞬、早く中からドアを開けた





「あっ・・お、おはようございます」



「あぁ、遅ぇーぞ!行くぞ!」



「はぁ?」



「ちょ、ちょっと待って!
ど、どこ行くのよ?!」




ドアを開けた途端


遅いと一言


次の瞬間には腕を掴まれて


今、来た道を逆戻り


あたしの腕を掴んだまま


ズンズンと歩を進める道明寺について行くだけで大変



道明寺は普通に歩いているだけだけど


元々のコンパスの長さが違うから


あたしはほぼ走っている



来た時の半分ぐらいの時間で

あっという間にまた玄関に逆戻り


慌ただしい動きに


そんなにも時間の余裕が無いのなら

こんな日に呼び出さないで欲しい


慌ただしい動きにちょっとムカついて

抗議のつもりで何処に行くつもりなのか問いかけた




「ちょ、ちょっと!何処行くのよ?!」




「いいから!ついて来い!」




あたしの問いかけに答えるつもりは無いのか・・



道明寺はそう言ってあたしを急かせただけで


速度を緩める事無くどんどんと進んでしまって


あたしはついて行くので精一杯




でね


連れて来られた場所は



これまた懐かしい


道明寺家専用の滑走路



そこにスタンバイ中の小型のプライベートジェット


もしかしてアレに乗るの?



いやいや!



ダメダメ!



何処に行くつもりなのか知らないけど

あたしは関係なくない?



あたしは話し合いに来ただけなんだから!


東京から出るつもりも無いし!




「ちょ、ちょっと!道明寺!待って!」




「んだよ!?さっさと来い!」




「いやいや!
忙しいんならあたし出直すから!」




「仕事じゃねぇーよ!
とにかくさっさと乗れ!」





と宣わった道明寺は掴んだままだったあたしの腕を引っ張り


足を踏ん張り抵抗するあたしを安々と担ぎ上げると


ジェットへと乗り込んでしまった




道明寺が乗り込むとすぐに扉が閉められ離陸の体制に・・




いやいや!


ちょっと待ってよ!




「ちょっと!」




「んだよ!?ホラ!手退けろ!
シートベルト出来ねぇだろ!」



「ん?・・」


シートベルトと言われて


軽くパニック中のあたしは深く考えずに手を上げてしまってから・・




「・・だから!そうじゃなくて!
どうしてあたしまで乗せるのよ?!降ろしてよ!」




「お前がいねぇと話しになんねぇだろーが!?
とにかく離陸するから大人しく座ってろ!」




「だから!あたしは降りたいのよ!
ちょっと!聞いてるの?!」





降ろせと抗議するあたしを無視して

隣の席に座ってしまった道明寺


降りたいんだけど


ジェットはすでに離陸体制に入っていて

立ち上がる事が出来ず万事休す




エンジン音を響かせながら滑走路を走るジェット幾は

やがて一際大きな音を上げながらフワリとTAKE OFF



あたしと道明寺を乗せて大空へと飛び立ってしまった



















応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2022/06/24 (Fri) 05:56 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

パ○ちゃん様

こんばんは~🎵
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

ハイ!司君やりたい放題です!(笑)
それに5年我慢したのは坊ちゃんだけじゃなくて
タマさんもお屋敷の他のメイドさん達もみ~んな
つくしちゃんに会いたいのを我慢していたので!(笑)

このお話しの坊ちゃんは俺様猛獣なので司君らしい司君になると思います!

2022/06/25 (Sat) 17:34 | EDIT | REPLY |   

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