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130億とちょっとの女 10 -30億の女-

こんばんは~😊
本日も『130億とちょっとの女』です。🎵
それではどうぞ~❤






私信です。
☆様
こんばんは~❤
コメントありがとうございます。(^▽^)/
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
このまま直行では無くてワンクッションありです❣(^^♪




















飛行時間は約一時間


降り立ったのは関西にある空港


そこからヘリに乗り換え10分そこらで降り立ったのは

京都に新しく出来たメープルホテルのヘリポート



案内されたのは多分なんだけど・・


このホテルで一番良い部屋



和モダンな内装でシックで落ち着いた雰囲気のお部屋



そこであたしは着替える事を要求され抵抗中




連れて来られたのが国内で良かったけど・・



いやいや!



良くないでしょ?



なんで京都まで連れて来られてんのよ?!




あたしは話し合いに来ただけなのよ!


謂わば仕事なの!



だから当然、スーツ姿


それを道明寺が準備したワンピースに着替えろって

意味分からないんですけど!





「だからどうして着替える必要があるのよ?!
そもそもあたしは話し合いに来ただけなのに!
なんで京都になんて!あんたは仕事なんでしょ?」




「仕事じゃねぇーよ!
今日は一日、お前とゆっくり話しをする為にオフだ!」




抵抗するあたしに道明寺はそう言って

自身も着替える為に隣の部屋へと消えて行ってしまい


残されたのはあたし一人



どういうこと?



あいつ何企んでるの?




考えがさっぱりで着替えろと手渡されたワンピースを睨むけど・・



ワンピースには罪は無い



だけどね・・



う゛〜ん



着替える?


なんだかあいつの思い通りってのがムカついて気が進まない



今なら一人



ヨシ!


このまま逃げよう!



じゃなくて!




どうしてあたしが逃げる必要があるわけ?


ないわよね?


無いわよ!



帰るのよ!




逃げるんじゃなくて


ただ帰るだけよ!




そう結論付けてそ〜っとドアを開けて廊下へと一歩


足を踏み出そうとして


右足が空中で動きを止めた




「牧野様、どちらへ?」



どちらへ?なんて言葉は丁寧なんだけど

ここから一歩も踏み出させないぞ!って

気が満々のSPさんに通せんぼされている



「あ、あの・・斉藤さん・・見逃していただけませんか?」



「牧野様がわたくしに司様に殺されろと仰っしゃるのでしたら
わたくしは喜んで犠牲になりますが」



「そんな大袈裟な!
脅迫しないで下さい!」




「決して大袈裟ではございませんし
弁護士さんを脅すなどとんでもございません。
あくまでもお願いでございますのでどうかお部屋へお戻りになりお着替え下さい」




思い返せば古いお付き合いの斉藤さん



昔はあたしと道明寺を引き離そうとしていたけれど

今やすっかり道明寺に忠誠を誓っちゃってる


笑顔でジリジリッと押し返してくる斉藤さん




「・・斉藤さんなんて・・斉藤さんなんて・・
家具の角で足の小指思いっきりぶつけて悶絶しちゃえ!」




バタン



言い切った所でドアが閉められてしまい


逃亡?


じゃなくて!


帰宅!



失敗・・




「オイ!何やってんだよ?!
さっさと着替えろよ!」




「ギャア!」


ドン!


「痛〜ぃ〜」



後ろ




それも超至近距離から道明寺の声がして


びっくりして声を上げた同時に振り返ると

勢い余ってドアにぶつかった



「ど、どうしても着替えなきゃダメなの?」



「そのワンピース気に入らねぇのか?」



そうじゃなくて!



ワンピースはあたしの好きな色と柄で素敵だし

それに関しては問題じゃないのよ!


そもそもなのよ!




「ち、違うわよ!そうじゃなくて!
どうして着替える必要があるのよ?あたしは話し合いに来ただけなのよ!
そもそもがどうしてこんな所まで連れて来られなきゃいけないのよ?!」



なんかね



色々と限界だったの


思わず声が大きくなるあたし



「あんたは一体何がしたいのよ?!
あたしをからかって振り回して楽しいわけ?
話し合いをするつもりが無いんだったら帰るから!
話し合いは日を改めて東京であたしの事務所でお願いします!
失礼します!」




自分勝手な我がままに付き合ってらんない!


一気に言いたい事を言って


部屋から出ようとした瞬間



顔の横から道明寺の腕が空を切るように動いたかと思うと


彼の拳がドアにめり込んだ



ガンッ!





と凄い音に驚いて動きが止まる




体勢的には壁ドンだと思うんだけど


そんなかわいいもんじゃなくてね・・



本気で怒っているその表情と

ドアにめり込んでいる拳が相まって身体がすくんで動けない











ムカつく!


俺はこの五年間ずっとムカついている!



あいつは二言目には

俺が自分勝手で我がままだと言いやがる




だけどお前はどうなんだよ?!って言いたい



いや! 


言ってやる!





「お前はなんかあればすぐに
俺が自分勝手で我がままだっつーけどお前はどうなんだよ?!」





「あ、あたしは至って常識的な人間よ!
自分勝手じゃないし我がままでもないっつーの!」





「どこがだよ?すっげぇ自分勝手で我がままじゃねぇーかよ?!
俺はお前みたいに自分勝手で我がままな女に会った事ねぇーぞ!」




「なっ!?あたしのどこが自分勝手で我がままなのよ?!
失礼な事言わないでよね!」




「我がままじゃねぇーかよ!
俺に一言の相談もしねぇで勝手に留学するし!
そもそもが婚約解消とかってありえねぇーんだよ?!
なんだよ?セフレって?!
俺はお前の事そんな風に思ったこと一度だってねぇーんだよ!」






「思った事が無いからってそうじゃないって言えないでしょ?!
現にあの頃のあたし達ってそんな感じだってじゃない?!
ホテルで会ってエ、エッチして・・朝になったらあんたはもういなくて・・
話したい事があってもろくに話しする時間も無くて・・」




「話したい事があんならいつでも電話してくりゃいいだろーが!」




「何処に居て何をしてるのか分からない人に
簡単に電話なんて出来ないわよ!」




「出来んだよ!それをしねぇでごちゃごちゃ言ってんじゃねぇーよ!
俺はお前からの電話だったら例え大統領と会談中だって電話に出たぞ!」



「なっ?!バッカじゃないの?!
そんな状態のあんたに不用意に電話なんて出来るわけないでしょ?!
いい加減にしてよ!」





「いい加減にすんのはお前の方だ!」



「なによ!?
あたしが悪いって言いたいわけ?!」




「あぁ、そうだ!お前が全部悪い!
何を遠慮してんのか知らねぇけどよ俺の一番はお前なんだよ!
俺はただお前と一緒にいたかっただけなんだよ!
それなのに将来の為?お前の将来に俺は必要じゃねぇみたいに言いやがって!
俺はムカついてんだよ!」











久しぶりに見た道明寺が本気で怒っている顔


そして畳み掛けられる言葉


相変わらずな物言いなんだけど・・


こんな風に怒鳴り合うのって久々で・・


あたし達っていつの間にか


こんな風に本心をぶつけ合う事も無くなっていて


う゛〜


確かに道明寺の言っている事も一理あるかな?って

考えちゃったりもする



あの頃のあたしって・・


行き詰まってって程でも無かったんだけど


ネガティブな思考に支配されていた事も確かで


とにかく自分を取り巻く現状を打破したかった



学生だった頃に比べれば


経済的にも雲泥の差で


弁護士としても女としても


恵まれた環境にいた


お金に困る事が無くて



来月の家賃の心配をしなくてよくて



明日の食べる物の心配もしなくていい



朝起きて仕事に行って



仕事は大変だったけど


遣り甲斐もあって


充実した毎日だった



だけどね・・



三つ子の魂百までなの


順調だと


順調過ぎると


不安になるの


このまま



この幸せな状況が続くわけ無い


って思ってしまう



道明寺との関係だって・・



今のあたしの現状維持には道明寺が大きく関係している



道明寺の婚約者って立場だからこその今の状況なんだって



そう考えたら



もし道明寺が居なくなったら?



あたしに残る物は何?



生きる事を最優先に考えてきた人生だったから



幸せになるとかじゃなくて


あたしが考えていたのは


生きて行くって事だったのかも・・


それも一人で・・




そこにずっと感じていた胸のモヤモヤを解消する言葉に出会って

あたしなりに結論を出したつもりだったんだけど・・


それって道明寺の事は何も考えてなくて


自分のモヤモヤを解消しただけの


独りよがりな結論だったのかもしれない・・



今さらなんだけどね・・


道明寺の言葉を聞いて


そう思った・・


そう思ったから・・


ちょっと反省・・



「別にあんたは必要じゃないとか・・
そんな風に考えた事なんてないけど・・
あんたに言われるまで気が付いてなくて・・
なんか・・ちょっと・・独りよがりだったもかもしれない・・ごめん・・」






「おぅ!反省してんなら今日は黙って俺に付き合え!
そしたらこの五年間の事は許してやる!」














応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 4

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2022/06/25 (Sat) 20:52 | EDIT | REPLY |   

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2022/06/27 (Mon) 00:01 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

パ○ちゃん様

こんばんは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m



早かったですか?!

え~っと・・司君は五年間も我慢したので
あまり引っ張るのは可哀想かなぁ~と思ったんですけど
まだまだ甘かったですか?!(笑)


でもつくしちゃんなのでこのまま大人しくは・・
あるか?ないか?(^▽^)/

う~ん・・つくしちゃんも頑固なので分からないですよね~❤(笑)


ハ~イ!頑張りますっ❣(^^♪(笑)

2022/06/27 (Mon) 19:37 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

は◯様

こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m


ウフフ❤いい男でしょ?
今回の坊ちゃんは基本、優しくていい男なんです!
けど・・ちょっと壊れ気味ですけど・・(笑)
つくしちゃん一筋なので!

2022/06/27 (Mon) 19:39 | EDIT | REPLY |   

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