130億とちょっとの女 11 -30億の女-
本日も『130億とちょっとの女』です。🎵
どうして京都なのか?謎解明です❣(^^♪
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~😊
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
京都の理由が解明されておりま~す!
ほ~んといきなり夏で暑いですよね・・☀
まだ身体が慣れていなくて暑さがキツイです・・😢
私も毎日アイスです!(笑)
☆様も気を付けて過ごしてくださいね❤
なんとか今年の夏も乗り切りましょう~!
一日付き合えと言った道明寺
道明寺の言い分にも一理あると思ったから
大人しくワンピースに着替えて彼に付き合ったんだけどね・・
連れて行かれた所は
所謂、ザ・観光地って所ばっかりで
どこに行っても沢山の観光客の人達がいて
普段あれほど混雑を嫌う彼なのに
今日はそんな事を全く気にしている気配も無くて
一日、京都市内のメジャーな観光地を回り
最後に連れて来られたのは貴船神社
京都に来たのって中学の時の修学旅行以来
あの時も今日みたいにメジャーな神社仏閣を巡った後は
反対方向の嵐山の方へと行ったので
鞍馬山の方には来た事が無かった
んだけどね
天狗で有名な鞍馬神社や貴船神社そして
貴船の川床の事は知っていて
いつか行きたいと思っていた場所
ん?
あれ?
今日、道明寺に連れて行かれた場所って・・
全部
以前、あたしが行きたいって話していた場所ばかり・・
じゃない?
大学の卒業が決まった時
優紀と卒業旅行に行きたいねってなったの
その時に候補に上がったのが京都旅行だった
二泊三日で京都市内の色んな所を回ってって計画を立てていて
修学旅行では行けなかった鞍馬神社や
貴船神社にちょっと足を伸ばして比叡山にも行けたらいいね
なんて話してたんだけど
司法試験に合格して司法修習が決まっていたあたしが
その準備やら何やらで忙しくて時間が取れなくて
結局、一泊二日で鎌倉に変更になっちゃって
それはそれで楽しかったし良い思い出ではあるんだけど
確かその当時、道明寺にいつか行きたいなって
話してたような気が・・
もしかして・・
それを覚えてた?
貴船神社に参拝して案内されたのは
老舗の京料理のお店の川床
夕暮れ
周囲がゆっくりと薄暗くなり
川床を照らす灯りが幻想的な雰囲気で
川の水音を聞きながら
オレンジ色の灯りに照らし出される道明寺の顔をマジマジと見ていた
そんなあたしの視線に気付いた道明寺が
「んだよ?」
「ん・・あんたさ・・もしかして覚えてたの?」
「やっと気付いたのか?!」
やっぱり・・
「・・・ぅん・・なんか・・ごめん・・」
何に対してのごめんなのか?
自分でもよく分からないんだけど・・
あたしの口を突いて出た言葉はそれだった
「今さら謝んな!
俺はずっとお前の事しか考えてねぇし
お前と話した事は一言一句覚えてんだよ!
分かったか!?バカ女!」
彼らしい物言いなんだけど
きっと今までのあたしなら
バカ女って言葉に引っ掛かって
反発して
絶対に言い合いになってたと思うの・・
だけどね・・
今はそんな気にならなくて
凹んでます!
とにかく凹んでます・・
道明寺の愛が痛くて
痛くて・・
凹んでます!
最初は恐る恐るって感じだったが
時間と共に固かった表情も少しずつ解れてきていて
京都観光を楽しんでいる雰囲気だったけど
鞍馬神社に着いた辺りから様子がおかしくなり始めた牧野
まぁ、こいつが変なのは
今に始まったことじゃねぇし
大して気にはしていなかったが
貴船神社を参拝し川床に連れて来た辺りから
本格的に口数が少なくなり料理を待つ間
こいつにしたら無意識だと思うが
ずっと俺の顔を見ていやがる
別にこいつに見られるのは嫌じゃない
他の女だったら速攻でぶっ殺しているけれど
牧野だから
寧ろ
もっと見ろ!
って感じだ
ずっと俺の顔を眺めている視線を感じていたが
どうも意識は違う所にあるようで
それがちょっと癪に障り話しかけた俺
そしてこいつの言葉に脱力
やっと気が付いたんかよ?!
こいつが俺に話した数少ない希望
卒業旅行でダチと京都に行きたかった
俺が忘れるわけねぇーだろ!
お前と話した一言一句
全部覚えてんだよ!
ちょっとは反省したか?
五年前
何時になく深刻そうな声で電話が掛かってきて
嫌な予感は的中
婚約解消は俺にとっては青天の霹靂で
到底受け入れられる物じゃなかった
だけど
俺に婚約解消を申し出たこいつの表情を見た時
俺は悟った
妙にスッキリとした表情で話すこいつを見た時
今は何を言っても無駄だと悟った
どうせこいつの事だから
ここに来るまでに散々迷ってグダグダと悩んで
悩んで
グルグルした挙げ句に出した答えだっただろうから
今のこいつにはどんな言葉を紡いでだ所でムダだと思ったから
暫くは好きにさせる事にした
だから三条をこちらに引き入れ
ずっと好きにさせてきた
だけど何もかもを自由にさせてきたわけじゃねぇし
俺だってただただ時間が過ぎるのをボーッと過ごしていたわけじゃない
準備はしっかりとしてきた
まずはこいつの不安を全て払拭する為に
財閥内での足場を固め実績を残してきた
思ったより時間が掛っちまったが
もう財閥内で俺に意見する奴はいねぇ!
ババァでさえ俺の言いなり
そしてそれと並行して
こいつが俺に話していた数少ない希望を実現すべく動き出した
たかだか京都旅行だ
所詮は国内旅行だ
だけど普通の旅行じゃ俺様らしくねぇーだろ?
俺様らしい特別な旅行にするために
まず京都に新しくメープルホテルを建てた
今朝、連れて行ったホテルは
俺があいつの為に建てた特別なメープルホテル
あの部屋はこの先、永遠に俺とあいつだけの部屋
他の誰にも使わせるつもりは無い
そんな事は何も知らないこいつは
この期に及んで逃げようとしてやがった
念のためにドアの前に斎藤を置いておいて正解だった
俺様の愛を思い知ったか!?
バカ女!
俺様を五年間も一人にした罪はしっかりと償ってもらうからな!

応援ありがとうございます。