130億とちょっとの女 16 -30億の女-
こんばんは~😊
本日も『130億とちょっとの女』です❣(^^♪
つくしちゃんがまたグダグダ考え始めちゃってます!(笑)
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!西田さんは毛根も強めです!(笑)
「ハァ〜先輩が単純な性格で助かりましたわ」
道明寺家専用滑走路の脇
牧野を乗せて離陸した司のプライベートジェットを見送りながら
桜子が呟いた独り言
でも独り言じゃない
こいつは俺達がここに居る事を予見していたようで
「で、牧野は司を殴りに行ったんか?」
「ええ、そうですわ」
背後から突然話しかけた総二郎の声に驚く事もなく
振り返る事もせずその視線は牧野が乗ったジェットを追いかけたまま
「プッ!牧野らしいね」
牧野らしいか?
らしくないか?
それは分からないが
とりあえず桜子には今回の事は
俺達もグルだったって事はバレた
「皆さんも道明寺さんの企みをご存知だったのなら
わたくしにも一言欲しかったですわ」
「悪ぃな、今回ばかりは司が
お前と滋にもサプライズだっつーから」
「こんなサプライズ嬉しくもなんともありませんわ!」
「まぁ、そんな怒んなって!
司にしてみればお前も滋もいざとなったら牧野の味方するだろうから
念には念を入れただけだろ!」
「ポンコツのクセに」
「おっ!それには俺達も同意するけど
あいつもあいつで色々と考えてんだって!
だから今回だけは大目に見てやれよ!」
「大丈夫ですわ。
道明寺さんの事は先輩にお任せしてますから。
それより早く滋さんにも連絡を入れた方がよろしいんじゃないですか?」
「ハァ〜だよな・・お前がしてくれないか?」
「嫌ですわ。
わたくしはこの先の予定は何も存じませんので
滋さんには美作さんが責任を持ってお願いします」
企みを黙っていた意趣返しなのだろう
ジト目で俺を睨みながら答えた桜子
そんな桜子にワザと聞かせるように
大きなため息を吐き出してからスマホを取り出し滋を呼び出すと
ワンコール鳴り終わる前に出た滋
電波の向こう側で興奮したようにまくし立てる滋から
距離を取るように耳から少しスマホを外し
まくし立てる滋を無視して
伝えるべき言葉だけを告げると
電話を切りまた大きなため息
「オイ!あきら!早く来いよ!」
「おぅ!今、行く!」
牧野を乗せたジェットが離陸したばかりの滑走路
俺達に横付けするように停まった
もう一機のジェットに乗り込もうとしている総二郎達
俺達はこれから司の長かった時間の総仕上げにハワイへと向かう
乗り込んだジェット機
それぞれが思い思いの場所に座り離陸を待つ時間
長かった五年間を思い返していた俺に届いた類の言葉
「牧野ってさ新婚旅行はハワイって言ってたけど
結婚式をハワイでなんて一言も言ったことないよね?」
ハッキリ言って
そんなこと
どっちでもいい
確かに類の言う通りかもしれないが
だからなんだ?
俺にとっては大した問題じゃない
とにかく!
牧野が大人しく司と
結婚式を挙げてくれさえすればいいのだから
離陸の許可が降りた
ジェットがゆっくりと滑走路を走り始める
南の島で待ち受けているのは・・
ってか来るよな?
ハワイに二人して来るよな?
NY
二年半の時間を過ごした街は
いつも通りの渋滞
空港から乗り込んだリムジンは
慣れ親しんだ中心街へと
時折渋滞にはまりながら進んでいる
勢い込んでここまで来てしまったけれど・・
今さらなんだけどね
ドキドキしている
窓の外
車窓に流れるのは見慣れた風景のはずなのに
感慨に浸る暇なんて無くて
さっきからあたしの頭の中には
どうしよう?
どうしよう?って!
あいつに会ってガツンと言って
一発殴ってやるだけじゃない!
いやいや!
殴るのはダメでしょ!?
また訴えられたらどうするのよ!?
じゃあどうするのつくし?
許すわけ?
いやいや!
許すわけないじゃない!
婚約解消してなかったってだけでも一大事なのに
結婚まで発表されちゃってるのよ!?
有り得ないでしょ?!
あ〜!
考えれば考えるほどにムカついてくる!
あいつは昔っからそうなのよ!
我がままで自己中で
あたしの気持ちなんてちっとも考えてなくて
自分勝手な理論で話しを進めて行く!
あの頃だって!
あの頃・・?
あたしは・・
アレ?
あたし・・
あの頃
あんなにも
何にムカついて
何を焦っていたのだろう・・?
あの頃のあたしは・・
変わり映えのしない毎日で
朝起きて
朝ごはんを食べて
お弁当を作って
お化粧して
スーツに着替えて
地下鉄に乗って
出社する
仕事の内容はハードで
一瞬たりとも気は抜けない
でも充実していて
楽しいとも感じていた
だけどふとした瞬間に・・
例えばね
夜、一人
部屋で
不意にテレビで道明寺の動向を知る時がある
テレビの中の道明寺はなんだかキラキラして見えて
立派に財閥の後継者として頑張っている道明寺が凄く遠くに感じられて
歳は一つしか違わないのに・・
テレビの中の道明寺が凄くキラキラして見えて
かたやあたしは・・
家賃が5万8千円のアパートの一室で
お風呂上がりに頭にはタオルを巻いたまま
片手に缶ビールで判例を読んでいる
この落差って・・
道明寺は彼氏なんだけど
テレビの中の道明寺はなんだか別人みたいで
いつの間にか実際に会うよりも
テレビやネットで道明寺に会っている回数の方が多くなっていて
あいつ今
ヨーロッパに居るんだ
って
彼の動向を知るのは
もっぱらテレビやネットって状況が続いていて
モヤモヤした感情があたしを覆う
だけど好きだから呼び出されたら嬉しくて
その時はモヤモヤも忘れて
出かけて行っちゃうの
でね・・
翌朝
目覚め時
横が空のベッドを見て
またモヤモヤが復活
きっかけはあの秘書さんの言葉だったかもしれないけれど
あの頃のあたしは限界だったんだと思う
現状を打破したくて
とにかくこのままじゃダメだ!って
ちょっと強迫観念強めの痛い女だったかも・・
周りが見えていなかったあたしは
もしかして物凄く自己中だったかも?
あたし的には悩んで悩んで悩み抜いた末に出した答えだったんだけど・・
悩みの中に彼はいなかったんじゃない?
自分の事で精一杯で
いつの間にか
自分の人生の中から彼を外して考えていたんじゃない?
このままじゃダメだ!ばっかりで・・
ハァ〜
やっぱり強迫観念強めの自己中女じゃない!
思い至った答えは
無駄に築き上げてきたプライドを刺激する物で
受け入れ難いんだけどね
ここにきてあたしは漸く
彼の気持ちだとか
もっと早くに気付くべきだった事
もっと早くに考えるべきだった事に
気が付いた・・
彼はどうだったんだろう?
あたしが婚約解消を申し出た時
どんな気持ちだったんだろう?
怒ってたって事ぐらいしか記憶に無くて・・
その答えが
そりゃ怒るわよね
一方的に婚約解消を告げられて
怒るわよね
ぐらいしか感じてなくて・・
聞く耳を持ってなかったのはあたしの方で
一人で出した答えを盲目的に信じていて・・
これが最善の策だなんて
自己中にもホドがある・・

応援ありがとうございます。
本日も『130億とちょっとの女』です❣(^^♪
つくしちゃんがまたグダグダ考え始めちゃってます!(笑)
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!西田さんは毛根も強めです!(笑)
「ハァ〜先輩が単純な性格で助かりましたわ」
道明寺家専用滑走路の脇
牧野を乗せて離陸した司のプライベートジェットを見送りながら
桜子が呟いた独り言
でも独り言じゃない
こいつは俺達がここに居る事を予見していたようで
「で、牧野は司を殴りに行ったんか?」
「ええ、そうですわ」
背後から突然話しかけた総二郎の声に驚く事もなく
振り返る事もせずその視線は牧野が乗ったジェットを追いかけたまま
「プッ!牧野らしいね」
牧野らしいか?
らしくないか?
それは分からないが
とりあえず桜子には今回の事は
俺達もグルだったって事はバレた
「皆さんも道明寺さんの企みをご存知だったのなら
わたくしにも一言欲しかったですわ」
「悪ぃな、今回ばかりは司が
お前と滋にもサプライズだっつーから」
「こんなサプライズ嬉しくもなんともありませんわ!」
「まぁ、そんな怒んなって!
司にしてみればお前も滋もいざとなったら牧野の味方するだろうから
念には念を入れただけだろ!」
「ポンコツのクセに」
「おっ!それには俺達も同意するけど
あいつもあいつで色々と考えてんだって!
だから今回だけは大目に見てやれよ!」
「大丈夫ですわ。
道明寺さんの事は先輩にお任せしてますから。
それより早く滋さんにも連絡を入れた方がよろしいんじゃないですか?」
「ハァ〜だよな・・お前がしてくれないか?」
「嫌ですわ。
わたくしはこの先の予定は何も存じませんので
滋さんには美作さんが責任を持ってお願いします」
企みを黙っていた意趣返しなのだろう
ジト目で俺を睨みながら答えた桜子
そんな桜子にワザと聞かせるように
大きなため息を吐き出してからスマホを取り出し滋を呼び出すと
ワンコール鳴り終わる前に出た滋
電波の向こう側で興奮したようにまくし立てる滋から
距離を取るように耳から少しスマホを外し
まくし立てる滋を無視して
伝えるべき言葉だけを告げると
電話を切りまた大きなため息
「オイ!あきら!早く来いよ!」
「おぅ!今、行く!」
牧野を乗せたジェットが離陸したばかりの滑走路
俺達に横付けするように停まった
もう一機のジェットに乗り込もうとしている総二郎達
俺達はこれから司の長かった時間の総仕上げにハワイへと向かう
乗り込んだジェット機
それぞれが思い思いの場所に座り離陸を待つ時間
長かった五年間を思い返していた俺に届いた類の言葉
「牧野ってさ新婚旅行はハワイって言ってたけど
結婚式をハワイでなんて一言も言ったことないよね?」
ハッキリ言って
そんなこと
どっちでもいい
確かに類の言う通りかもしれないが
だからなんだ?
俺にとっては大した問題じゃない
とにかく!
牧野が大人しく司と
結婚式を挙げてくれさえすればいいのだから
離陸の許可が降りた
ジェットがゆっくりと滑走路を走り始める
南の島で待ち受けているのは・・
ってか来るよな?
ハワイに二人して来るよな?
NY
二年半の時間を過ごした街は
いつも通りの渋滞
空港から乗り込んだリムジンは
慣れ親しんだ中心街へと
時折渋滞にはまりながら進んでいる
勢い込んでここまで来てしまったけれど・・
今さらなんだけどね
ドキドキしている
窓の外
車窓に流れるのは見慣れた風景のはずなのに
感慨に浸る暇なんて無くて
さっきからあたしの頭の中には
どうしよう?
どうしよう?って!
あいつに会ってガツンと言って
一発殴ってやるだけじゃない!
いやいや!
殴るのはダメでしょ!?
また訴えられたらどうするのよ!?
じゃあどうするのつくし?
許すわけ?
いやいや!
許すわけないじゃない!
婚約解消してなかったってだけでも一大事なのに
結婚まで発表されちゃってるのよ!?
有り得ないでしょ?!
あ〜!
考えれば考えるほどにムカついてくる!
あいつは昔っからそうなのよ!
我がままで自己中で
あたしの気持ちなんてちっとも考えてなくて
自分勝手な理論で話しを進めて行く!
あの頃だって!
あの頃・・?
あたしは・・
アレ?
あたし・・
あの頃
あんなにも
何にムカついて
何を焦っていたのだろう・・?
あの頃のあたしは・・
変わり映えのしない毎日で
朝起きて
朝ごはんを食べて
お弁当を作って
お化粧して
スーツに着替えて
地下鉄に乗って
出社する
仕事の内容はハードで
一瞬たりとも気は抜けない
でも充実していて
楽しいとも感じていた
だけどふとした瞬間に・・
例えばね
夜、一人
部屋で
不意にテレビで道明寺の動向を知る時がある
テレビの中の道明寺はなんだかキラキラして見えて
立派に財閥の後継者として頑張っている道明寺が凄く遠くに感じられて
歳は一つしか違わないのに・・
テレビの中の道明寺が凄くキラキラして見えて
かたやあたしは・・
家賃が5万8千円のアパートの一室で
お風呂上がりに頭にはタオルを巻いたまま
片手に缶ビールで判例を読んでいる
この落差って・・
道明寺は彼氏なんだけど
テレビの中の道明寺はなんだか別人みたいで
いつの間にか実際に会うよりも
テレビやネットで道明寺に会っている回数の方が多くなっていて
あいつ今
ヨーロッパに居るんだ
って
彼の動向を知るのは
もっぱらテレビやネットって状況が続いていて
モヤモヤした感情があたしを覆う
だけど好きだから呼び出されたら嬉しくて
その時はモヤモヤも忘れて
出かけて行っちゃうの
でね・・
翌朝
目覚め時
横が空のベッドを見て
またモヤモヤが復活
きっかけはあの秘書さんの言葉だったかもしれないけれど
あの頃のあたしは限界だったんだと思う
現状を打破したくて
とにかくこのままじゃダメだ!って
ちょっと強迫観念強めの痛い女だったかも・・
周りが見えていなかったあたしは
もしかして物凄く自己中だったかも?
あたし的には悩んで悩んで悩み抜いた末に出した答えだったんだけど・・
悩みの中に彼はいなかったんじゃない?
自分の事で精一杯で
いつの間にか
自分の人生の中から彼を外して考えていたんじゃない?
このままじゃダメだ!ばっかりで・・
ハァ〜
やっぱり強迫観念強めの自己中女じゃない!
思い至った答えは
無駄に築き上げてきたプライドを刺激する物で
受け入れ難いんだけどね
ここにきてあたしは漸く
彼の気持ちだとか
もっと早くに気付くべきだった事
もっと早くに考えるべきだった事に
気が付いた・・
彼はどうだったんだろう?
あたしが婚約解消を申し出た時
どんな気持ちだったんだろう?
怒ってたって事ぐらいしか記憶に無くて・・
その答えが
そりゃ怒るわよね
一方的に婚約解消を告げられて
怒るわよね
ぐらいしか感じてなくて・・
聞く耳を持ってなかったのはあたしの方で
一人で出した答えを盲目的に信じていて・・
これが最善の策だなんて
自己中にもホドがある・・

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