130億とちょっとの女 17 -30億の女-
本日も『130億とちょっとの女』です❣(^^♪
全然進まない・・💦
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~😊
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ちょっとだけ冷静になってるようですが・・果たして?(^▽^)/
ハァ〜〜
あたしから零れ落ちた大きなため息
「牧野様、到着いたしました」
「・・ん?あっ・・すみませんちょっとだけ時間いただけませんか?」
考え事をしているうちにリムジンは
メープルホテルNYのエントランスに到着していて
ドアが開いて
斉藤さんが降りるように促しているところだった
少し時間が欲しい
そう告げたあたしに斉藤さんは
「承知しました」
とドアを閉めてくれた
一人っきりの車内
どうしたの?
って思ってるわよね?
さっさと降りなさいよ!
って思ってるわよね?
分かってるのよ
降りなきゃって
分かってるんだけどね・・
ハッキリ言って
ちょっとパニクってるんです!
色々考えて
あたしにとっては想定外?な答えが出ちゃってて
なんて言ったらいいのか分からなくて
走って逃げたい心境なんです!
でもね
もう一人の冷静なあたしもいて
走って逃げたって
何も解決しないでしょ?
いい加減にしなさい!
って言っている
だからね
今、気持ちを落ち着かせて
考えてるんだけど
いい案は浮かんでこなくて
またグルグルしてる
遅ぇ!
遅ぇーぞ!
何をグズグズしてやがる?!
メープルホテルNYのエントランスロビーで
あいつの到着を今か今かと待ち構えている俺
一時間程前に迎えのリムジンに乗り込んだと連絡があってから
流行る気持ちを抑えつつ
だけど抑えきれなくてソワソワしつつ
この俺様が一般の宿泊客なんかに混ざって
混雑するエントランスロビーまでわざわざ出迎えに来てやってんだぞ!
お前だからだぞ!
お前じゃなきゃこんなことしねぇーぞ!
分かってんのか!?
こんな事
お前に言ったらきっと
“そんなこと頼んでないわよ!”
って
可愛くねぇセリフを吐いて
俺様をムカつかせるんだろうけど
今の俺様はそんなことぐらいじゃ怒らねぇからな
この五年間の努力と忍耐がやっと報われるんだぞ!
細かい事はどうでもいい
もっと言えば
牧野以外どうでもいい
それなのに!
どうなってんだよ?!
バカ牧野!
待ち構えていた牧野が乗るリムジンが
やっとメープルホテルNYの正面車寄せに到着した
座っていたソファーから立ち上がり身だしなみを整え
完璧な俺様で牧野がこの胸に飛び込んでくる姿を想像しながら
リムジンから降りてくる牧野を待ち構えている
だけど
バカ牧野が一向にリムジンから降りてくる気配が無い
斎藤が少し車内へ身体を入れ
牧野を促している様子が見えるが
それでもまだ降りてこない
なにやってんだよ?!
さっさと降りて来い!
流行る気持ちを隠し
あくまでもポーカーフェイスで
スマートに待つ俺様
絶対ぇ
牧野もこの完璧な俺様に惚れ直すはず
余裕ぶって鷹揚に構えてやっているのに
降りて来ようとしない牧野
やがて一旦ドアを閉めた斎藤が
俺の元へと来て告げた言葉に
完璧な俺様の額に青筋が浮かぶ
“牧野様が少しお時間が欲しいと
おっしゃられておりますがいかがいたしますか?”
この期に及んでなんの時間が必要なんだよ?!
ざけんな!
「ふざけんな!
俺が行く!」
業を煮やし牧野の乗るリムジンへと近付く俺
そんな俺の動きに合わせてマスコミの連中も動く
言い忘れていたが
今回ばかりはメディアの規制を全て外してある
そのお陰で普段なら近付かないマスコミの連中が
大挙して俺に群がってやがる
そんな一群を引き連れたままリムジンに近付くと
ドアに手を掛け躊躇なく開け
少しだけ身体を車内へと入れると
驚いたように大袈裟に身体を跳ね上げ
俺から逃げるように後ろへと距離を取る牧野
そんな牧野に構わず腕を掴むと
何やら喚いているのも無視して強引にリムジンから引き出した
「うぎゃあ!」
勢いよく牧野の身体を引き出し
そのままの勢いで牧野の膝裏に腕を差し入れ
抱き上げた
メープルホテルNYのエントランスロビーで
沢山のマスコミに囲まれた中で
お姫様抱っこされた牧野はパニクって
俺の腕の中で大暴れしているがそれには構わずに
耳元で周囲のマスコミには聞こえないように小さな声で
”暴れたら落ちるぞ!
いいのか?カメラの前だぞ?”
そう言ってやるとピタリと動きを止めた牧野に満足して
そのまま牧野を横抱きにしたまま
沢山のマスコミを引き連れ
記者会見場へと向かう

応援ありがとうございます。