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130億とちょっとの女 18 -30億の女-

こんにちは~😊
本日も『130億とちょっとの女』です!
が・・ノロノロ展開でごめんなさいm(__)m
それではどうぞ~❤






私信です。
☆様
こんにちは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!そろそろ吹っ切ってもらわないと進まないので!(笑)























リムジンのドアが開いたから

斉藤さんかと思ったら道明寺で

いきなり腕を掴まれリムジンから引っ張り出されて


出されただけじゃなくて



抱き上げられて



思わず声が出た




道明寺に抱えられ運ばれながら



腕の中で暴れるあたしに対して道明寺が囁いた恐ろしい言葉に


ピタリと動きを止めた



カメラ?



ハッ!?



あたし達の周りには沢山のマスコミが


カメラを構えている



え〜っと・・



あたし



ここはどこ?


私は誰?




わざわざNYまで来たのは

道明寺のバカな行動を止める為


最初は一発殴ってやる!

なんて

気合満々だったけど

流石に弁護士として大人として

暴力では何も解決しないから

話し合いをするつもりだったんだけど・・



現在、道明寺に抱き抱えられて

メープルホテルNYのエントランスロビーを

大勢のマスコミに取り囲まれている


有り得ない状況










俺の言葉にピタリと動きを止め

大人しくなった牧野に満足しながら


記者会見場の控え室となっている部屋へと入り


近くにあったソファーへとこいつを下ろした




下ろした瞬間


蹴りの一発でも飛んでくるかと

密かに身構えていた俺の予想に反して


パンチも蹴りも飛んではこなかったが


こいつの表情が・・


その心理状態を如実に表していて


面白い程にコロコロと変化している



我に返られると少し厄介なので今の内にヘアメイクを呼び

記者会見の準備をさせる



大人しくヘアメイクをされるがままの牧野

大人しいこいつにちょっと物足りなさも感じているが

今はとりあえず予定通りに事が進んでいる事に満足感を覚えている



お前らも俺がポンコツだって思ってただろう?



あいつらが・・



あいつらだけじゃなくて


西田までもが俺の事をポンコツだって思っているって事は分かっていた


だけど断じて俺様はポンコツなんかじゃねぇーぞ!



それだけはここでハッキリとさせておくぞ!


俺と牧野の問題点はズバリ!


コミュニケーション不足だ!


忙しさを言い訳に


言わなくても伝わっている

いちいち言葉にしなくても

こいつなら分かってくれている


いつの間にかそう思っていた


昔の俺は言わなくてもいい事まで言ってケンカになっていたのに



いつの間にか身体を重ねる事で伝わっているんだと勘違いして

それに気付かず満足していた


その点では俺のミスで反省だってしている


だけどこいつも悪いと思わねぇか?


「・・あの・・道明寺?」


「んだよ?気に入らねぇのか?」


ヘアメイクを終えた牧野と鏡越しに視線が合い

戸惑いがちの牧野の視線が

横に立つヘアメイクの持つワンピースへ向けられる



「いや・・そうじゃなくて・・
あたし・・ここにはあんたと話し合う為に来ただけだから・・」



「おぅ!分かってる!俺もそのつもりだ!」


「だったら!どうしてヘアメイクなんて?!」


「それはこのあと記者会見するからだろ!」


「いや!だから!
話し合いは?!」


「話し合って結婚会見すんだよ!」



あの頃の俺達は確かにすれ違っていた

忙しい

時間が無い

を言い訳に


互いの胸の内を伝える努力をしてこなかった


俺はそのことに気付いて

ちゃんと反省して

この五年間

ずっと頑張ってきた

だけどこいつが出したのは俺とは全く違う答えで・・

いつまで経っても・・

どこまで行っても・・


肝心な言葉を言わないで

一人でグダグダ悩んで

散々グルグルグルグルした挙げ句に

勝手に答えを出す



あの頃の牧野がよく口にしていたセリフ


“俺の立場が・・”



二言目にはあんたは道明寺の後継者なんだから


あんたとじゃ立場が違う


そのセリフを牧野の口から聞く度にムカついて

そんなもん関係ねぇ!と怒ってきた



「お前、ことあるごとに俺の立場がとか言ってっけど
俺の立場ってなんだよ?!」


牧野がよく使う訳の分かんねぇ切り札



「俺の立場ってなんだよ?仕事の事か?
それとも跡取りだっつー事か?
仕事に関しては確かに自分で選んだ道だけど
跡取りっつーのは俺の意志じゃねぇーし
俺にとってはなんの価値もねぇ肩書だ
仕事にしたってお前が一緒じゃなきゃ
あんなに必死になって働くかよ!」



「睡眠時間削って神経を擦り減らして
結果を残そうと必死になってたのは
お前が一緒に居てくれるってのが全てで
それ以外はなんの価値もねぇんだぞ!
それなのに簡単に人生から俺を排除するような選択してんじゃねぇーよ!」



「排除って!そんなつもりはないけど・・
あたしはあんたの負担になりたくなかったのよ!」










果たしてこれが話し合いって言えるのかどうか微妙なんだけど

畳み掛けるように言われた道明寺の言葉に軽くカチンときて

返した言葉の語気が少し強くなる



人の気も知らないで勝手な事ばっかり言わないでよね!



社会に出て道明寺財閥の後継者として頭角を現し始めた彼

そんな彼に比べて自分はまだまだダメで・・

確かにあの頃のあたしは自分を

必要以上に卑下していたかもしれないけれど



彼を人生から排除したつもりは無くて


寧ろその逆で・・


あたしが彼の人生から排除されたように感じていたのかも



考えに考え抜いて出した答えだったけれど



あの頃のあたしは彼の言葉に対して全く聞く耳を持っていなかった



もしかして


この五年間って・・


あたしの独りよがりだった?





「俺が目指しているのはお前と家族になることだ!
家族っつーのはチームだろ?
力を合わせて同じ目標に向かって進んで行くもんだろーが!?
それなのにお前は俺と張り合おうとする
適材適所っつ言葉知らねぇーのか!?
別に俺の補佐をしろ!なんて言ってんじゃねぇーぞ!
愛しているから守りたいとも思うし守って欲しいとも思う
俺は人生という大きなカテゴリーで考えているのに
お前は仕事を優先させやがる仕事なんてどうでもいいんだよ!
いや!どうでもよくはねぇけど二の次だろーが?!
それなのに俺の仕事と自分の仕事だけを比べて
勝手に自分を卑下して俺を一人にしやがって!
きっちりと責任取りやがれ!」





対等でいたい


ずっとそう思って頑張って来た


だけどその差は縮まるどころか寧ろひらいてばかりで


道明寺をどんどん遠くに感じていた


道明寺が言った


適材適所って言葉がズシッとあたしにのしかかる



あたしは何になりたかったんだろう?



何を目指してたんだろう?



もしかしてポンコツだったのはあたしの方?



対等って何?


何を対等にしたかったの?


あ゛〜〜


もう!



分からない!



分からなくて思わず綺麗にセットしてもらったばかりの頭を掻き毟った


ヘアメイクさんの表情が引き攣ってるけど関係ない!




分からないんだけど


分かったことは一つだけある


それは


あたし





すっごく


後悔している・・





「ごめん・・あたし・・あの時・・すっごく悩んで・・
正しい答えを出したつもりだったんだけど・・
なんか・・今・・ちょっと・・後悔してる・・」




そう言ったあたしに対して道明寺は右手で前髪をかき上げると
あたしが座っている椅子の横に跪きながら




「ちょっとだけかよ!?けど後悔なんてする必要はねぇ!
その代わり反省しろ!死ぬほど反省して死ぬまで俺の側から離れるな!」




そう言って


あの時



あたしが返した婚約指輪を差し出した




「・・・・・・・」



「オイ!なんとか言えよ!」



「・・・え〜っと・・これってプロポーズ?」



「それ以外なにがあんだよ?!」



「・・・だよね?ん?・・ん〜〜・・なんか・・ごめん・・びっくりしちゃって・・
あんたは後悔しない?あたしで後悔しないの?
あたし・・きっとまたグルグルするよ?でもって逃げるかもよ?」






「ハァ!?逃がすわけねぇーだろーが!
それにお前のグダグダは織り込み済みなんだよ!
今さらそんな事で後悔なんてするかよ!いい加減分かれバカ女!」




「なによ!?ポンコツのクセに!」



「ポンコツはお前だ!」



「プッ!」



「笑うな!」




怒りながら勝手にあたしの左手の薬指に指輪をはめた道明寺



「あたしまだOKしてないけど?」



「うるせぇーよ!
OK以外ねぇんだからいいんだよ!」



「うわっ!俺様!」



「うるせぇ!そろそろ行くぞ!」



「どこに?」



「記者会見にだよ!」



「えっ?!あっ!ヤダ!こんな髪じゃムリ!」



「大丈夫だ!お前はどんな髪型でも可愛い!」



「うぎゃ!」




強引に腕を掴まれ会見場の入口まで連れて来られたあたし


髪型は追いかけて来てくれたヘアメイクさんがなんとか直してくれたけど

道明寺が準備してくれていたワンピースに着替える間も無くて

日本から着て来たヨレヨレのスーツのまま


えっ?!



マジ?!



あたし



この格好のまま記者会見するの?
























応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2022/07/16 (Sat) 17:50 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

パ○ちゃん様

こんにちは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

はい・・やっとここまで来ました・・が!
その通りです!
自分でも何が言いたいのか分からなくなってます!💦

今回ばかりは引っ張りすぎです!←反省中です😢

でもここまでややこしくしたのだから最後までややこしくしてやろうとも思っております!(笑)

が・・なかなか思う展開に持っていけなくて苦戦中なので
しばらくお待ちくださいませ・・<(_ _)>

楽しいお話しにしたいのでつくしちゃんみたくちょっとグルグルしま~すね!❤

2022/07/18 (Mon) 15:46 | EDIT | REPLY |   

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