パパはおんぞうし? 50
本日は『パパはおんぞうし?』です❣(^^♪
130億とちょっとの女は脳内で現在グルグル中です!
坊ちゃんらしいハチャメチャな記者会見にしたいと思っていますので
もうしばらくお待ちいただければと思っております。<(_ _)>
なんてことの無い休日の朝の光景ですが
蓮君と蒼君とトナカイVSパパをお楽しみいただければ幸いです。
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんにちは😊
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
せっかく準備したのにですよね・・😢
でも坊ちゃんにとってはつくしちゃんが何を着ていても世界一なので!(笑)
休日の朝
休みの日ぐらい朝寝坊させてくれよ
世の中の父親の大半はそう思っているだろう
俺もその一人
頼むから
休みの日の朝ぐらい
時間を気にせずベッドでグダグダさせてくれよ
って思っていて
実際、グダグダしている
で、ベッドでグダグダ中の俺の周囲には
問題児と問題児を人生のお手本にしている小さい方の問題児と子分の犬
このトリオが俺達の寝室に入ってきたことは気配で分かっていた
寝室には俺一人
つくしは休日だろうが平日だろうが関係なく朝から忙しそうで
ベッドでグダグダなんて事はない
俺はもう少し
もう少しだけ寝かせてくれとばかりに
ベッドでうつ伏せで目を閉じたまま
問題児トリオが寝室に入って来たのが分かっていたから
奴らの行動を警戒しながらも
意識は眠りの世界をフワフワと行ったり来たりしていた
まだ起きる気は全く無い
もう少し
どうせそのうちにこいつらが何かやらかし
嫌でも起きなきゃならなくなるから
それまで
もう少し
眠らせてくれ
警戒を怠っていたつもりは無い
時間にしてほんの数秒
それぐらいの感覚
一瞬だけ意識が遠退いた
そして
俺は
つくしの悲鳴で飛び起きた
”キャー!蓮!”
”蒼〜!!”
”あんた達、何やってんの!?”
部屋に響くつくしの声
そして蓮の
“やべぇ!にげろ〜!”
の声と同時にベッドが揺れた
蓮がベッドから飛び降り逃げだしたのだろうって事は
気配から分かったが
すぐにつくしに捕まり
逃亡失敗
「コラ!待ちなさい!蓮!」
「ぎゃあー!とーちゃん!
たすけろ〜!」
「コラ!蓮!暴れるな!」
何やらかしたのかは知らないが
ギャアギャアとうるさいつくしと蓮に
寝ることを諦めて身体を起こして
「何騒いでんだ・・ウォッ!!
なんだコレ!?」
自分の身体を見て・・
横に座っていた蒼の身体を見て・・
驚いて叫び声を上げた俺
蒼の手には油性マジック
マジックの蓋は開いていて
蒼の身体のあちらこちらにはらくがき
楽しそうに自分の手や足や顔にまでマジックの先を走らせている蒼
そして蓮も同じ・・
奴の身体のあちらこちらにマジックで線がひかれていて
そしてそして・・
俺の身体にも
同じように
沢山の黒い線
マジか・・
裸でうつ伏せで寝ていたから
俺の後ろ半分が・・
なんかくすぐったいとは思っていた
だけどまさかマジックでらくがきされているとは思わなくて
蒼の小さな手で触られてるぐらいの感覚だった
地味に精神的にくるイタズラ
朝一からかなり凹むぞ!
「ハァ〜・・マジか・・」
「かあちゃん!れんは わるくないぞ!
かいたのは あおい だぞ!
おれも あおいに いっぱい かかれたんだぞ!」
「蒼にマジック渡したのは誰?蓮でしょ?!
あのマジックは蓮が学校で使ってるやつでしょ?!」
「あおいが かせって いったんだぞ!」
「貸さなくていいでしょ!?
そもそもがお兄ちゃんなのに蒼を止めないで
一緒になってお父さんにらくがきしてたでしょ!?」
「おれは ちょっとしか かいてないぞ!
とーちゃんの おしりに ちょこっと だけだぞ!」
尻にも描いたんかよ!?
「数の問題じゃないでしょ!
そもそもお父さんに描いちゃダメなの!
あっ!壁もダメだからね!
描くんだったら画用紙に描きなさい!」
つくしに𠮟られている蓮
それを横目に俺は深いため息
蓮がつくしに𠮟られていても
いつもの事だから全く気にせず
まだマジックを持ったままの蒼からマジックを取り上げる
「こら!とーちゃんに描くな!」
「あぎゃ!」
マジックを取り上げたら
それが気に入らなかったのだろう
奇声を上げてマジックを取り返そうと腕を伸ばしてくる蒼
そんな蒼の動きをかわしながら
「ダメだ!もうおしまいだ!」
そう言うと本格的に泣き出してしまった蒼
「あ~ぎゃ〜 あおの」
「お前んじゃねぇだろ?
ほら!泣くなって!」
蒼を抱き上げながらベッドから降り
つくしに詰められている蓮を助ける
「ほら!とりあえず風呂入るぞ!
連!お前も来い!」
とりあえず二人を風呂へと放り込む
ついでにトナカイまで・・
シャワーを捻り勢いよく頭からお湯を掛けラクガキされた所を擦るけど
油性マジックで書かれた無数の線は簡単には消えてくれない
湯船で遊んでいる二人と一匹
お互いの身体に走る無数の黒い線を
こんなとこや
あんなところ
と
自身の身体の黒い線を見せ合いっこして喜んでやがる
何がそんなに楽しいのか?
俺にはサッパリだけど
唯一、無傷だと思っていたトナカイまで
よく見ると
眉毛を書かれていて
マヌケなその表情に思わず笑ってしまったけれど・・
鏡に映った自分の背中が
笑えねぇ・・
「ほら!いつまでも遊んでねぇで洗え!
トナカイもちゃんと洗ってやれよ!」
「おぅ!」
蓮にそう声をかけ蒼を洗ってやるべく湯船から抱き上げる
一応、いつも通り洗ってやるが落ちるわけない
だからといってまだ幼児の蒼を力一杯洗うわけにもいかず
黒い線が少し薄くなっただけ
蓮にしても同じで真っ黒だった線が少し薄くなっただけ
それが気に入らないらしい蒼はしきりに俺に
「とーと!ととと!」
(とーちゃん!とれない!)
と訴えている
「一回じゃムリだ!
でも時間が経てば綺麗になるから大丈夫だ!」
「とーと!とと、と!」
(とーちゃん!とって!)
「だからすぐにはムリだって!」
「あ〜ぎゃ〜〜!!」
(い〜や〜!)
現在、絶賛イヤイヤ期中の蒼
最近では気に入らない事があると
すぐにどこでも寝転がり小さなその全身で気持ちを表現している
そんな蒼をため息と共に抱き上げ風呂から出る
風呂から出てバスタオルを取ろうと蒼を下ろした途端
同時に出たトナカイが濡れた身体を盛大に震わせる
ブルブルブル
飛び散る水しぶきに悲鳴を上げた蓮
そしてその悲鳴を合図にいっせいに走り出す二人と一匹
お前ら・・
どんなスイッチがついてんだよ?!
「ギャア〜!」
「こら!待ちやがれ!」
ずぶ濡れのままの逃走をそししようと伸ばした手は
すんでのところで空を切り
阻止失敗
慌てて追いかけるとつくしの悲鳴がして
「キャッ!蓮!待ちなさい!
コラ!蒼!ダメ!」
慌ててバスローブだけを羽織り部屋へと出ると
まだ逃げ足の遅い蒼だけがつくしに捕まり叱られていて
蓮とトナカイの姿は無く
あきれ顔の柊が
「右に行った」
と一言
ハァ〜
最近、休みの度に裸の蓮を追いかけてねぇか?
ため息と共に問題児と相棒犬を捕獲すべく廊下へと出る
遠くから響いてくるのはメイドの叫び声
“キャ〜!蓮坊っちゃま〜!”
その声を頼りに走り出す俺
まだ休日は始まったばかり

応援ありがとうございます。