130億とちょっとの女 19 -30億の女-
こんばんは~😊
お待たせしました❣(^^♪
本日は『130億とちょっとの女』です。🎵
それではどうぞ~❤
私信です。
ゆ◯様
こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
楽しんでいただけて嬉しいです。❤
蓮君と蒼君のツートップです!(笑)
ますます司パパは振り回される事間違いなしだと思います!
柊君は少し歳が離れているので大人しいイメージですが
彼も思春期なので思春期ならではの悩みはあるかもしれませんね!❤
130億とちょっとの女は最後はラブラブにしたいのですが・・
このつくしちゃんなかなか手強いので苦戦中です!(笑)
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!私も見たいです!←怖い物見たさです!(笑)
L○CA様
こんばんは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ですよね!道明寺家なら余裕でありそうですよね!
すっかり忘れてました!(笑)
きっとすぐに消えちゃいますね❣(^^♪
「オイ!始まるぞ!」
総二郎の声に集まってくる仲間達
ここはハワイ カウアイ島にある司の別荘
司が牧野の為に手に入れた別荘で
目の前にはプライベートビーチがあり
開け放たれているリビングの窓からは
心地良い海風が入ってくる
夜になると聞こえてくるのは波の音だけ
空一面には星がまるで洪水のように瞬き
ロケーションとしては抜群
そこでいよいよNYで始まる記者会見を見ている俺達
「すげぇな・・メープルNYでバックに金屏風って・・
わざわざ準備させたのか?」
「金屏風なんてどうでもいいですわ!
それより先輩のお召し物はなんですの?!
道明寺さんとの結婚発表ですのよ!
それなのに!日本で着ていたリクルートスーツだなんて!」
「つくしらしくていいじゃん!」
「よくありませんわ!
滋さんはご存知ないかもしれませんがあのスーツは
先輩が修習生時代に量販店でニイキュッパッで買った物ですのよ!」
「ニ、ニイキュッパッ?
なにそれ?ブランドの名前?」
「違いますよ!
29,800円って意味です!」
「・・そんな値段でスーツなんて買えるの?」
「はい、庶民の方々は皆さんは
そのようなお値段でお求めになられるようですわ!
わたくしには理解不能な世界ですけど」
「そ、そうなんだ・・で、でもニイキュッパッだったらつくしにしたら頑張ったほうなんじゃない?だ
ってつくし一万円超える買い物しないじゃん!
ジャケットとパンツがセットだったらつくしがいつも言ってるお買い得なんじゃないの?」
「甘いですわ、滋さん!
29,800円でジャケットとパンツだけじゃなくて
スカートとブラウスと靴とバッグまで全てがセットなんです!」
「・・・・へぇ〜凄いね・・つくしって買い物上手!」
「そんな問題じゃありませんから!
ったく!」
「まぁまぁ、牧野らしいし着てる物の値段なんてどうでもいいだろ?
それよりもやっとあの二人が収まるところに収まってくれる第一歩なんだからよ
細かい所は目を瞑ってやろーぜ!」
会見場に姿を表した司と牧野
その牧野の姿を見て眉を顰める桜子を宥め
視線をテレビへと向ける
テレビの中の二人は一応
手を繋いで登場したが
その表情は対照的で
司はいつものポーカーフェイスは
宇宙の彼方に放り投げてきたようで
牧野は顔には
戸惑ってます!と書いてあるようで
見ようによっては緊張している風にも見えるけれど
思いっきり腰が引けていて
隣に座っている類が小さく吹き出してやがる
「わぁ・・つくし・・ガチガチだね・・大丈夫かな?」
「司が付いてるから大丈夫だろ」
「司が一緒だから心配の間違いじゃない?」
まだ登場しただけなのに
口々に勝手な事を話している仲間達を横目に
俺は緊張で乾いた喉を潤す為にワイングラスを手に取った
ん?
なんで俺が緊張してんだ?
司と牧野が手を繋ぎ?
牧野が逃げないように司に掴まれたまま?
多分、こっちだと思うけれど
とにかく二人が登場した途端
いっせいにフラッシュが光り
光の渦の向こうには対照的な二人
満足気な司の笑顔と
引き攣った笑いの牧野
一通り写真撮影が終わると
進行役の西田が自己紹介をし
司がマイクを持った
“本日はお忙しい中、わたくし道明寺司と牧野つくしの結婚発表の場に
お集まりいただきありがとうございます”
まずは無難な挨拶から始まった会見
続いて西田によって司の略歴が紹介され
引き続き牧野の経歴も紹介された
英徳出身で弁護士
それに加えNYとLAの弁護士資格を持っている国際弁護士で
個人事務所を経営しているバリキャリ
経歴だけ見れば二人はお似合いのカップルで
おまけに付き合い始めたのは高校生の頃
紆余曲折を経て純愛を実らせた?
話題性は十分
そんな二人の結婚発表会見だから注目度もた高く
会見が始まったと同時に司と牧野が
世界中で検索ワードランキングを占めている
最初は無難過ぎる内容で会見が進んでいるが
いよいよ
質疑応答が始まるらしい
“道明寺さん、まずはご結婚おめでとうございます”
「ありがとうございます」
“先程、秘書の方はお二人は紆余曲折を乗り越えてとおっしゃっておられましたが
差し障りなければ具体的にお聞きしたいのですが?”
「まず説明の通り私達が出会ったのは高校生の時で
私の方が彼女を好きになったのですが
当時、彼女は私の親友に惚れていて私の事など全く眼中にはありませんでした」
司の口から淡々と語られる
あの頃の情景に
あ〜
あんな事もあったな〜
と思い返されて
思わずしみじみしてしまう
あの頃は大変だった
まぁ
今でも大して変わらねぇけど
あの二人には振り回されっぱなしで
よく頑張ったなと
自分を褒めてやりたい気分だ
なんて
思い出に浸っている間も会見は進んで行く
やっとだ
やっとここまでこぎつける事が出来た
俺にとっては一大プロジェクトで
絶対に失敗は許されない人生を掛けたプロジェクトだった
まぁ、完璧な俺様が失敗なんてするはずはねぇけど
それでもやっぱり最後の最後まで気は抜けなかった
俺は今、最高に機嫌が良い
俺の選んだ指輪を指に嵌めた牧野が隣に座っている
最高の気分だから
今ならどんな質問にでも答えてやるぞ!
“道明寺さんは沢山の女性におもてになると思うのですが
牧野さんに決められた決め手はなんだったのでしょうか?”
「くっだらねぇ質問だな記者ってのはバカばっかりなのか?
もてる?お前は女ならなんだっていいのか?」
“い、いいえ・・決してそのような意図では・・”
最高に良い気分だったから質問には答えてやるっつてんのに
くっだらねぇ質問しかしてこねぇ記者にはそれなりの対応をしてやる
西田が何か言いたげな視線を向けてきているが関係ねぇ!
今の質問なら聞きようによっては
牧野がそこら辺にいる普通の女みたいに聞こえんじゃねぇーかよ!
「牧野はなそこら辺の頭空っぽの女とは次元が違うんだよ!
こいつはこの宇宙で唯一なんだよ!宇宙一可愛くて俺の女神だ!
そこら辺の女と比べんじゃ・・モゴフゴ・・」
記者のくっだらねぇ質問に真摯に答えてやっている俺様の口を
いきなり横から塞いだ牧野
「なにすんだよ!?」
「あ、あんた自分が何言ってんのか分かってるの?!」
「分かってるよ!
お前がいかに最高な女なのか説明してやってんだろーが!
黙って最後まで聞いとけ!」
「いやいや!頼んでないし!
あんた今、俺様モード全開になっちゃってるけど
世の中の女性を全部敵に回しちゃってるわよ!」
「関係ねぇだろ!
世の中に何億人女がいようと俺にはお前がいなきゃ
この世界に生きてる意味なんてねぇんだからよ!」
「関係あるわよ!
あんた、自分の立場分かってる?!
ちょっとは自覚しなさいよ!」
「自覚ならしてる!
俺にとって女はお前だけだ!
分かったか?」
ドキドキ
ドキドキ
ドキドキ
口から心臓だけじゃなくて
他の臓器も全部飛び出してきそうなくらい緊張しているの
臓器全部が口からって・・
スプラッターなその光景が脳裏に浮かび顔が引き攣るけど・・
横の道明寺は余裕の表情で
結婚発表会見なんて
ちょっと待って!
って思っている
この期に及んで
まだ
グダグダのあたし
開き直りきれない
そもそもが急展開すぎて
一旦、立ち止まってゆっくりと考えたいんだけど
そんな暇も与えてもらえなくて
完全に流されている
今までどちらかというと
流れに逆らって生きてきた方だから
流されているこの状況は慣れないし
なにより負けているような気がして気持ちが悪い
隣で饒舌に語っている道明寺に何故かムカついてきた
会見の前の会話で道明寺の気持ちというか
彼がこの五年間に抱えてきた思いみたいなのは分かった
分かったけれど
なのよ・・
それがどうして即結婚ってなるのかが分からない
そもそもあたしは結婚したいの?
このまま道明寺と結婚しちゃっていいの?
あたしのこれまでの努力は?
あんたバカじゃないの?
ここまで来て今さら何言ってんの?
結婚会見始まってんのよ?!
あんた、ここで結婚しません!
なんて言う勇気あるわけ?
そんな勇気・・無いわよ!
でもでも
でもでもじゃないわよ!
勇気も無いくせにグダグダ言ってんじゃないわよ!
相反する二人のあたしがあたしの中でバトルを繰り広げているんだけど・・
どっちも正しくて
どっちも正解じゃない・・
またグダグダの無限ループにハマりかけていたんだけどね
順調?に進んでいた会見が
ある記者さんからの質問で一変し始めた
記者さんにしても悪気があったわけじゃないと思うの
ただ単純に
褒め言葉?として道明寺がもてるって言葉を使っただけなんだと思うんだけど
その言葉って
道明寺にとってはある意味
地雷なのよね・・
昔っから道明寺はもてる
道明寺だけじゃなくて
他の三人も
所謂、女性に苦労した事は無い
中身を知っているあたしとしては
友人としては良いけれど
付き合うとかって
価値観やらなをやらかんやら生活の全てが
異次元すぎてついていけないんだけど
確かに顔面偏差値は高い
まぁ
そんな中でもダントツで異次元の奴と
結婚会見なんてやってるから偉そうな事は言えないんだけど
質問に対する道明寺の返答は酷すぎる
酷すぎて
隣に座って聞いていて
恥ずかし過ぎて
思わず道明寺の口を塞いだ

応援ありがとうございます。
お待たせしました❣(^^♪
本日は『130億とちょっとの女』です。🎵
それではどうぞ~❤
私信です。
ゆ◯様
こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
楽しんでいただけて嬉しいです。❤
蓮君と蒼君のツートップです!(笑)
ますます司パパは振り回される事間違いなしだと思います!
柊君は少し歳が離れているので大人しいイメージですが
彼も思春期なので思春期ならではの悩みはあるかもしれませんね!❤
130億とちょっとの女は最後はラブラブにしたいのですが・・
このつくしちゃんなかなか手強いので苦戦中です!(笑)
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!私も見たいです!←怖い物見たさです!(笑)
L○CA様
こんばんは~❤
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ですよね!道明寺家なら余裕でありそうですよね!
すっかり忘れてました!(笑)
きっとすぐに消えちゃいますね❣(^^♪
「オイ!始まるぞ!」
総二郎の声に集まってくる仲間達
ここはハワイ カウアイ島にある司の別荘
司が牧野の為に手に入れた別荘で
目の前にはプライベートビーチがあり
開け放たれているリビングの窓からは
心地良い海風が入ってくる
夜になると聞こえてくるのは波の音だけ
空一面には星がまるで洪水のように瞬き
ロケーションとしては抜群
そこでいよいよNYで始まる記者会見を見ている俺達
「すげぇな・・メープルNYでバックに金屏風って・・
わざわざ準備させたのか?」
「金屏風なんてどうでもいいですわ!
それより先輩のお召し物はなんですの?!
道明寺さんとの結婚発表ですのよ!
それなのに!日本で着ていたリクルートスーツだなんて!」
「つくしらしくていいじゃん!」
「よくありませんわ!
滋さんはご存知ないかもしれませんがあのスーツは
先輩が修習生時代に量販店でニイキュッパッで買った物ですのよ!」
「ニ、ニイキュッパッ?
なにそれ?ブランドの名前?」
「違いますよ!
29,800円って意味です!」
「・・そんな値段でスーツなんて買えるの?」
「はい、庶民の方々は皆さんは
そのようなお値段でお求めになられるようですわ!
わたくしには理解不能な世界ですけど」
「そ、そうなんだ・・で、でもニイキュッパッだったらつくしにしたら頑張ったほうなんじゃない?だ
ってつくし一万円超える買い物しないじゃん!
ジャケットとパンツがセットだったらつくしがいつも言ってるお買い得なんじゃないの?」
「甘いですわ、滋さん!
29,800円でジャケットとパンツだけじゃなくて
スカートとブラウスと靴とバッグまで全てがセットなんです!」
「・・・・へぇ〜凄いね・・つくしって買い物上手!」
「そんな問題じゃありませんから!
ったく!」
「まぁまぁ、牧野らしいし着てる物の値段なんてどうでもいいだろ?
それよりもやっとあの二人が収まるところに収まってくれる第一歩なんだからよ
細かい所は目を瞑ってやろーぜ!」
会見場に姿を表した司と牧野
その牧野の姿を見て眉を顰める桜子を宥め
視線をテレビへと向ける
テレビの中の二人は一応
手を繋いで登場したが
その表情は対照的で
司はいつものポーカーフェイスは
宇宙の彼方に放り投げてきたようで
牧野は顔には
戸惑ってます!と書いてあるようで
見ようによっては緊張している風にも見えるけれど
思いっきり腰が引けていて
隣に座っている類が小さく吹き出してやがる
「わぁ・・つくし・・ガチガチだね・・大丈夫かな?」
「司が付いてるから大丈夫だろ」
「司が一緒だから心配の間違いじゃない?」
まだ登場しただけなのに
口々に勝手な事を話している仲間達を横目に
俺は緊張で乾いた喉を潤す為にワイングラスを手に取った
ん?
なんで俺が緊張してんだ?
司と牧野が手を繋ぎ?
牧野が逃げないように司に掴まれたまま?
多分、こっちだと思うけれど
とにかく二人が登場した途端
いっせいにフラッシュが光り
光の渦の向こうには対照的な二人
満足気な司の笑顔と
引き攣った笑いの牧野
一通り写真撮影が終わると
進行役の西田が自己紹介をし
司がマイクを持った
“本日はお忙しい中、わたくし道明寺司と牧野つくしの結婚発表の場に
お集まりいただきありがとうございます”
まずは無難な挨拶から始まった会見
続いて西田によって司の略歴が紹介され
引き続き牧野の経歴も紹介された
英徳出身で弁護士
それに加えNYとLAの弁護士資格を持っている国際弁護士で
個人事務所を経営しているバリキャリ
経歴だけ見れば二人はお似合いのカップルで
おまけに付き合い始めたのは高校生の頃
紆余曲折を経て純愛を実らせた?
話題性は十分
そんな二人の結婚発表会見だから注目度もた高く
会見が始まったと同時に司と牧野が
世界中で検索ワードランキングを占めている
最初は無難過ぎる内容で会見が進んでいるが
いよいよ
質疑応答が始まるらしい
“道明寺さん、まずはご結婚おめでとうございます”
「ありがとうございます」
“先程、秘書の方はお二人は紆余曲折を乗り越えてとおっしゃっておられましたが
差し障りなければ具体的にお聞きしたいのですが?”
「まず説明の通り私達が出会ったのは高校生の時で
私の方が彼女を好きになったのですが
当時、彼女は私の親友に惚れていて私の事など全く眼中にはありませんでした」
司の口から淡々と語られる
あの頃の情景に
あ〜
あんな事もあったな〜
と思い返されて
思わずしみじみしてしまう
あの頃は大変だった
まぁ
今でも大して変わらねぇけど
あの二人には振り回されっぱなしで
よく頑張ったなと
自分を褒めてやりたい気分だ
なんて
思い出に浸っている間も会見は進んで行く
やっとだ
やっとここまでこぎつける事が出来た
俺にとっては一大プロジェクトで
絶対に失敗は許されない人生を掛けたプロジェクトだった
まぁ、完璧な俺様が失敗なんてするはずはねぇけど
それでもやっぱり最後の最後まで気は抜けなかった
俺は今、最高に機嫌が良い
俺の選んだ指輪を指に嵌めた牧野が隣に座っている
最高の気分だから
今ならどんな質問にでも答えてやるぞ!
“道明寺さんは沢山の女性におもてになると思うのですが
牧野さんに決められた決め手はなんだったのでしょうか?”
「くっだらねぇ質問だな記者ってのはバカばっかりなのか?
もてる?お前は女ならなんだっていいのか?」
“い、いいえ・・決してそのような意図では・・”
最高に良い気分だったから質問には答えてやるっつてんのに
くっだらねぇ質問しかしてこねぇ記者にはそれなりの対応をしてやる
西田が何か言いたげな視線を向けてきているが関係ねぇ!
今の質問なら聞きようによっては
牧野がそこら辺にいる普通の女みたいに聞こえんじゃねぇーかよ!
「牧野はなそこら辺の頭空っぽの女とは次元が違うんだよ!
こいつはこの宇宙で唯一なんだよ!宇宙一可愛くて俺の女神だ!
そこら辺の女と比べんじゃ・・モゴフゴ・・」
記者のくっだらねぇ質問に真摯に答えてやっている俺様の口を
いきなり横から塞いだ牧野
「なにすんだよ!?」
「あ、あんた自分が何言ってんのか分かってるの?!」
「分かってるよ!
お前がいかに最高な女なのか説明してやってんだろーが!
黙って最後まで聞いとけ!」
「いやいや!頼んでないし!
あんた今、俺様モード全開になっちゃってるけど
世の中の女性を全部敵に回しちゃってるわよ!」
「関係ねぇだろ!
世の中に何億人女がいようと俺にはお前がいなきゃ
この世界に生きてる意味なんてねぇんだからよ!」
「関係あるわよ!
あんた、自分の立場分かってる?!
ちょっとは自覚しなさいよ!」
「自覚ならしてる!
俺にとって女はお前だけだ!
分かったか?」
ドキドキ
ドキドキ
ドキドキ
口から心臓だけじゃなくて
他の臓器も全部飛び出してきそうなくらい緊張しているの
臓器全部が口からって・・
スプラッターなその光景が脳裏に浮かび顔が引き攣るけど・・
横の道明寺は余裕の表情で
結婚発表会見なんて
ちょっと待って!
って思っている
この期に及んで
まだ
グダグダのあたし
開き直りきれない
そもそもが急展開すぎて
一旦、立ち止まってゆっくりと考えたいんだけど
そんな暇も与えてもらえなくて
完全に流されている
今までどちらかというと
流れに逆らって生きてきた方だから
流されているこの状況は慣れないし
なにより負けているような気がして気持ちが悪い
隣で饒舌に語っている道明寺に何故かムカついてきた
会見の前の会話で道明寺の気持ちというか
彼がこの五年間に抱えてきた思いみたいなのは分かった
分かったけれど
なのよ・・
それがどうして即結婚ってなるのかが分からない
そもそもあたしは結婚したいの?
このまま道明寺と結婚しちゃっていいの?
あたしのこれまでの努力は?
あんたバカじゃないの?
ここまで来て今さら何言ってんの?
結婚会見始まってんのよ?!
あんた、ここで結婚しません!
なんて言う勇気あるわけ?
そんな勇気・・無いわよ!
でもでも
でもでもじゃないわよ!
勇気も無いくせにグダグダ言ってんじゃないわよ!
相反する二人のあたしがあたしの中でバトルを繰り広げているんだけど・・
どっちも正しくて
どっちも正解じゃない・・
またグダグダの無限ループにハマりかけていたんだけどね
順調?に進んでいた会見が
ある記者さんからの質問で一変し始めた
記者さんにしても悪気があったわけじゃないと思うの
ただ単純に
褒め言葉?として道明寺がもてるって言葉を使っただけなんだと思うんだけど
その言葉って
道明寺にとってはある意味
地雷なのよね・・
昔っから道明寺はもてる
道明寺だけじゃなくて
他の三人も
所謂、女性に苦労した事は無い
中身を知っているあたしとしては
友人としては良いけれど
付き合うとかって
価値観やらなをやらかんやら生活の全てが
異次元すぎてついていけないんだけど
確かに顔面偏差値は高い
まぁ
そんな中でもダントツで異次元の奴と
結婚会見なんてやってるから偉そうな事は言えないんだけど
質問に対する道明寺の返答は酷すぎる
酷すぎて
隣に座って聞いていて
恥ずかし過ぎて
思わず道明寺の口を塞いだ

応援ありがとうございます。
スポンサーサイト