暁 16
本日も『暁』です。
全く妄想が進まず在庫処分市となっておりますが
楽しんでいただければ幸いです・・<(_ _)>
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます❣(^^♪
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!このお話しの坊ちゃんは前半部分が最低最悪な男だったので
後半はすっごく大人でいい男に仕上がっております!❤
まだテレビ画面を見たままのつくしに
話しがあると告げた
「ん?どうしたの?
深刻な話し?」
「あぁ、俺達のこれからの大切な話しだ」
「ん、うん・・」
テレビを消し
隣り合って座るソファーから
互いの方へと身体を向け
向かい合うように座り
俺はつくしに離婚を申し出た
「・・えっ・・?
それって・・本気で言ってるの?」
「あぁ、本気だ」
「・・どうして?
いきなり離婚なんて・・」
突然、離婚を申し出た俺に
戸惑いの表情を浮かべているつくしに
俺は今回の一連の流れを説明した
「・・え・・っと・・つまり・・
今回の事はあんた達が仕組んだ事だったってこと?」
「あぁ、そうだ」
天草の爺さんが何故あんなにも優香と慎太郎に固執したのか
爺さんの死後
天草の弟に料亭に呼び出された事
その場で天草の弟が話した事
未だに天草が慎太郎を諦めていなかった事
それらを全て話し
この先、俺達にとって脅威になりうる存在だったので
排除したと話した
俺の話しを聞いたつくしの顔には
先程、離婚を申し出た時とは違って
驚きの表情が浮かんでいる
「・・えっ・・と・・確認なんだけど・・」
「なんだ?」
「弟さんの飲酒ひき逃げ事件も
お義父様が二人をっていうのは本当の事なのよね?」
「あぁ、事実だ」
「あんた達が捏造したとかじゃないのよね?」
「あぁ、していない」
「だったら・・どうして?
どうして離婚なんて話しになるわけ?」
「それは・・さっき話しただろ。
お前が俺と結婚したのは天草から逃げるためで・・
もうその必要は無くなったからって」
「確かにそれは聞いたけど・・
離婚の理由ってそれだけ?」
「あぁ、それ以上ねぇだろ」
「そっ・・じゃあ、離婚しない!」
つくしは先程までの驚きの表情とは違い
少し怒っているような表情を浮かべ
離婚はしないと言い切った
「はぁ?
お前・・自分の言ってる事分かってんのか?」
「バカにしないでよね!
分かってるわよ!
あんたこそバッカじゃないの!?」
「お前っ!俺のどこがバカなんだよ!?」
「バカじゃないのよ!
大馬鹿野郎じゃない!
勝手な事ばっかり言わないでよね!
あたしはあんたがもうあたしが必要無いって言うんだったら離婚だって仕方無いと思ったけど
そうじゃなくて天草が無くなったからって理由だけで・・
あ〜あんたに嫌われるような事したかなって
真剣に考えて損したじゃない!」
損をしたと言ったつくしは
そのまま勢いよくソファーの背もたれに倒れ込み
まだ俺を睨んでやがる
「んだよ?!
そんな睨むんじゃねぇーよ!」
「睨んでなんかないわよ!」
「睨んでんじゃねぇーかよ!
それよりもお前・・本当にいいのか?」
「いいも悪いも今さらじゃない?
あたし、あんたと軽い気持ちで籍入れたわけじゃないわよ」
そう言ってあの頃の思いを話し始めたつくし
青天の霹靂だった
アップダウンの激しい人生には慣れているつもりだったけれど
突然、金さんが死んでしまって
その後の事は流石にどうすればいいのか・・
八方塞がりだった
子供達を守らなきゃ
立ち上げたばかりのお店の借金に
これからの生活費
突然、父親が居なくなってしまった
子供達の心のケア
難問ばかりで
悲しいとかって気持ちの前に
なんとかしなきゃって事ばかりで
おかしくなりそうだった所に現れたのが道明寺だった
道明寺は優香と慎太郎を連れ戻してくれただけじゃなく
お店の借金の事や
その他の様々な手続きまで
道明寺は罪滅ぼしだから
遠慮なんてするなって言ってたけど
あの頃のあたしは本当に道明寺に救われた
あたしだけじゃなくて
雄一郎も優香も慎太郎も
そしてなにより
道明寺を頼りにしているあたしがいた
確かに過去には道明寺との関係は良いものじゃなかった
店で再会した時には
今さら関わり合いになりたく無いって思ったけど
あの時は金さんとの幸せな生活を
道明寺に邪魔されたく無いって思ったからで
不思議と彼を嫌いだとかって気持ちはなかった
ただもうあたしの事は放っておいてって思っていた
そんなあたしがいつの間にか道明寺を頼りにしていて
現金な自分に呆れたりもしたけれど
あたしは道明寺と再婚した事を後悔した事は無いし
今回の天草の事も・・
気にはなっているけれど
自業自得だと思っている
一時期は家族だった人達だけどね
もしも金さんが生きていたら
彼がその罪を暴いていたと思うし
曲った事が大嫌いな彼だったから
生きていてお義父様や弟さんの罪を知ったら
許せなかったと思う
だから今回の事で政治家としての天草家は無くなってしまったけれど
それはそれ
もうあたし達とは無関係だって思っている
だからね
道明寺からの離婚の申し出は断った
彼は驚いていたけど
あたしはそんな簡単な気持ちで
ずっとここにいるわけじゃない
あたしがここにいるのは
あたしが道明寺と一緒にいたいから
ただそれだけだから

応援ありがとうございます。