fc2ブログ

プリズム 16

こんばんは~🎵
本日は『プリズム』です❣(^^♪
それではどうぞ~❤





私信です。
☆様
こんばんは~🌙🌃
コメントありがとうございます。❤
ハイ!かなり難しいと思いますが・・
何やら思いついたみたいです!(笑)


























有給を取るように言われ


納得はしてないけれど


結果的には不倫をしていたのは事実だし


慰謝料を請求されているのも事実


悔しいけどここで問題を大きくして

滋さんに迷惑掛けたくなかったから素直に退社して

先週末、道明寺によってあっという間に引っ越しさせられてしまった部屋へと戻ってきた


戻ったんだけど


なんだか一気に疲労感みたいな物に襲われて


着替えもせず広いリビングのソファーに座り

大きな窓の向こうに広がる空をぼんやりと眺めていたら


話しを聞いたのだろう道明寺が帰宅してきて

横に座って抱き寄せられた


普通なら仕事は?って聞くところなんだろうけど


なんだか今のあたしにはそんな余裕が無くて


抱き寄せられたまま大人しく道明寺の腕に納まっていた


大丈夫か?


そう問いかけられて


大丈夫じゃないけど・・


大丈夫って答えた


本当はね叫びたいくらいなの


あたしが何したっていうのよ!


ふざけんな!


って叫びたい気分なんだけど


道明寺に心配掛けたくなくて


彼が今ここに居るって事は

既に心配と迷惑を掛けてるって事だから


これ以上はと思って強がったんだけど

彼にはそんなあたしの気持ちはお見通しで

仕事に戻った彼の代わりにタマさんがわざわざお屋敷から来てくれた



タマさんと会うのも十数年ぶり


あの頃、以来



そんなタマさんは部屋に入ってきて

あたしの顔を見るなり優しく手を握ってくれた



「全くいきなり坊っちゃんから連絡があったと思ったら
一体、どうなってんだい?」


「ごめんなさい・・タマさんにまで迷惑掛けて」


「いいんだよ!坊っちゃんに比べたらあんたのは迷惑の内に入らないからね!
それで何があったんだい?」



タマさんにここ数週間にあった事を全て話した



付き合っていた人がいたこと


真剣に結婚を考えていたこと


幸せになれると思っていたこと


でもその人は既婚者だったってこと


それがショックで類に愚痴を聞いてもらっていたら

いつの間にか道明寺に入れ代わっていて


酔った勢いで道明寺と一線を超えてしまったこと


まさか道明寺の記憶が戻ってるなんて思ってもみなくて

翌朝、まだ道明寺が眠っている間に逃げ帰ったこと


この辺りでタマさんから大きなため息が聞こえてきたんだけど

それには気が付いていないフリで話しを続ける


そして相手の奥さんから慰謝料を請求されていること



相手の人に離婚するから一緒に慰謝料を払って

もう一度やり直そうって言われたこと


それを拒否したら怒った相手の人に

暴力を振るわれそうになっていたところを

道明寺に助けられたこと




そして何故か先週末から道明寺と一緒に暮らす事になって


今朝、出社したら怪文書が会社に届いていて

有給を取るように言われたこと



長い時間を掛けてここ数週間の出来事を話し終えると

何故かタマさんがニヤリと笑った



ん?


笑うとこあったかしら?


不思議に思っていると




「怪我の功名だね。
お子が三人もなんて
これで道明寺の将来も安泰だ。
あたしも安心してあの世に行けるよ」


だって・・



「あの・・先輩?なんの話ししてます?」



「なんの話しってあんたが今、言ったじゃないかい。
りんお嬢様にしゅん坊っちゃんにはる坊っちゃんなんだろ?」




「へっ?・・気になるのソコですか?」



「当たり前じゃないかい!
司坊っちゃんとつくしのお子だよ!
あたしゃ嬉しくて後五十年は頑張れそうだよ!」



いやいや



今さっきあの世に行けるとか言ったばっかりじゃない?


後五十年って・・



「長っ!」



「なんか言ったかい?」



「・・い、いいえ・・何も・・」



「それはそうとちゃんと確かめたのかい?」



「はい?・・何をですか?」



「まったく!とぼけたこと言ってるんじゃないよ!
りんお嬢様があんたのお腹にいるんだろ?
ちゃんと病院には行ったのかい?」



「いやいや!先輩、まさかあいつの言った事を真に受けてるんですか?」



「当たり前じゃないかい!
司坊っちゃんがそう言ってたんだろ?」



「は、はい・・確かに言ってはいましたけど・・」



「だったらそうに決まってるじゃないかい!」



「いやいや、先輩!
幾らあいつが言ってたって言っても夢ですよ?
夢で見ただけですよ?幾らなんでも盲目的すぎますって!」




笑い飛ばしたあたしとは対照的にタマさんの表情は至って真剣で

とても冗談を言っているような雰囲気じゃなくて

笑顔を貼り付けたままフリーズ



そしてタマさんはフリーズしたままのあたしに構わずに

どこかに連絡をしている


「つくし、行くよ」


「えっ?ど、どこに行くんですか?」



「病院に決まってるじゃないかい」



「びょ、病院?どうして?
あたし、どこも悪くありませんけど・・」



「なにバカな事言ってんだい!
産婦人科に決まってるだろ。
まったくあんたって子はどうしてそんなに呑気なんだい?
ほら!先生を待たせてるんだから行くよ!」



「えっ!?あっ!ちょ、ちょっと!先輩!」



さ、産婦人科!?



マ、マジですか?!













オフィスに戻ったが仕事なんて全く手につかねぇ


たった2時間ほどで綺麗サッパリ元通りに片付けられていたオフィスを

またぶち壊したくなるのをなんとか堪えたのは

西田から届けられたファイルに目を通したから



例の男は類の一撃であっさりと完了


類の一撃っつーのが気に入らねぇけど



あの夜、類が牧野を置いて仕事に行ってくれたから

今があるっつーのもあるからな


今回だけはその借りっつーか


類に花を持たせてやる


但し、今回限りだぞ!




そしてフザけたメールを送ってきただけじゃ物足りず


わざわざ滋の親父さんにまで牧野の事をクビにしろと連絡を入れてきた社長



俺から言わせると


マジありえねぇ



滋の親父さんは家のババァとは違って



一見すると人当たりは良く見えるが


だてに大河原財閥の総裁なんてやってねぇ




まぁ、怖いもの知らずのその代償が

大河原との全ての取引の停止


だがそれだけじゃねぇぞ


規模の違いはあれど美作や花沢とも取引があったが

子会社、関連会社を含め全ての取引が停止になり


現在、一気にその屋台骨が傾いている


だが倒産させるのが目的じゃねぇ



調べるとあの会社


なかなか面白い特許を持ってやがる


だからただ潰すのではなく


それをそっくりそのままいただく事にした


まずは経営者は交代させた方がいいよな



余計な事をしなければ・・


とは思ったりもするが


その余計な事をしてくれたお陰で


思いがけない収穫もあったから


まぁ、今回はヨシとするか


俺様も鬼じゃねぇからな



大切に育て上げた会社


そっくりそのまま引き継いでやるよ



短いノックの後、ゆっくりとオフィスへと入ってきた西田から手渡されたファイル


そのファイルの中に書かれていた文言に満足して微かに口角が上がる


ファイルに書かれていたのは



“○○商事会長、車を運転中に持病の発作で単独事故
病院に搬送後、死亡を確認”



と記されていた



オフィスの窓の向こうに広がる東京の街にゆっくりと夜が降りてくる
























応援ありがとうございます。
スポンサーサイト



kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

There are no comments yet.

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2022/10/09 (Sun) 23:44 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

パ○ちゃん様

こんばんは~😊
コメントありがとうございます。🎵
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m

ウフフ❤今回はみ~んな真っ黒です!(笑)
ハイ!ご指摘の通り今回はブラックな部分はある意味オマケなので
あまり詳しくは書かずに淡々と進めております。(^▽^)/
というのも・・このお話しのメインはあくまでも相変わらずなつかつくのホンワカストーリーなので!
(最初はそうだったんです・・💦)
あくまでもブラックな部分はオマケなので他のお話しに比べたらブラック度は低めです❣(^^♪

ここからはちょっと甘いつかつくに出来ればと・・❤←あんまり甘くはならない予感大ですが・・💦(笑)

2022/10/11 (Tue) 20:09 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply