赤風信子 10
こんばんは~🎵
本日も『赤風信子』です!
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~🌙
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!超えてます!(笑)
お腹がタポタポです!(笑)
「ウゲェ・・見てるだけで胸焼けしてきた・・」
弱っている司なんてそうそうお目にかかれない
次々と甘い物を口に運ばれている司を見ているだけで
なんだか胸焼けしてきた
そもそもがあの俺様猛獣を精神的に凹ませる事が出来るのは
宇宙中探したって牧野しかいないけれど
流石に今の状況は常日頃から
猛獣に迷惑しか掛けられていない俺でさえ
今の状況はちょっとだけ同情してしまう
それにしても牧野って最近、特に変わったと思う
根本的な根っこの部分は
三つ子の魂なんちゃらで変わってはいないと思うが
日常のほんのちょっとした所では
驚く程の変化?進化?を見せている
何もかもが正反対で時々、ワザとじゃねぇ?って思う程
司とは真逆だったのに最近では司の言動に呆れつつも
なんやかんやと甘やかしてやがるし
何よりあいつがバイトを辞めたってのには驚いた
意地でもバイトだけは死守すると思っていたから・・
まぁ、司うんぬん以前に司のお袋さんから課されている
色々な習い事のスケジュールを見たら
バイトなんてやってる時間はねぇけど
ねぇけど・・
今までのあいつなら無理やりにでも時間を作って
バイトに行きそうだけれど
それをせずに今は司との時間を優先させている
正確には司との時間じゃなくて司のお守りだけどな・・
それだけでもかなりの変化なのに
今日は衆人環視の中で人目も憚らず司にア〜ンなんて・・
明日、地球が滅亡するんじゃねぇか?
って有り得ない事を真剣に考えてしまうほどの珍事
一口食べさせられる度にコーヒーで流し込んでいる司は
コーヒーが早くも10杯を超えている
高みの見物も込み上げてくる胸焼けと共に
そろそろ飽きてきた頃
ようやく一段落ついたようで
満面の笑みを残して牧野がカフェから出て行く後ろ姿を見送っていると
カフェの出入り口付近で女がワザと牧野にぶつかった
女の方からぶつかってきたのにも関わらず
“あっ!ごめんなさい!”
と女に頭を下げて謝ったお人好し牧野
「あの女か?」
その光景を見ていた総二郎は
牧野にぶつかった女の方へと視線を向けたままそう呟くと
「えぇ、そうですわ」
総二郎のその呟きに背筋がゾクッとする程の笑みを浮かべた桜子が
「かなり効果はあったみたいだな」
「そうですわね。これで理解出来る能力があればいいですけど」
「だな」
そんな会話を交わしながら
視線だけであの女の動きを追っていると
あの女は牧野が行ってしまった後ダメージが大きすぎて
まだ座ったままの司の元に近付き
あろうことか
さっきまで牧野が座っていた席に腰を下ろした
ただでさえ機嫌の最悪な
最凶の猛獣の前に・・
まだ牧野の温もりが残る席に腰を下ろすなんて・・
なんて・・
命知らずな女
くわばらくわばら
思わず心の中で唱えた呪文
案の定
牧野からのア〜ンは嬉しい
だけど
苦手な甘い物をこれでもかってぐらい無理やり食わされて・・
メンタルがやられまくりで
牧野がいなくなった途端
先程までなんとか隠していた殺気を全開にしている
最凶最悪の猛獣が吠えた
「うっせぇんだよ!気安く話しかけんじゃねぇーよ、ドブス!
あぁん!?誰だよ、お前!?」
あ〜ぁ
だから言わんこっちゃねぇの
ある意味、安定の展開
猛獣の怒鳴り声に
カフェ中の空気がビリビリっと震え今
まで快適だった室温は一瞬で
真冬の雪山のような極寒に下った
ような気がする
怒鳴られた女は身体を震わせながらも
女はまだ何かを言っていたが
その内容はここからでは聞き取れずにいると
突然、機嫌が最悪の司が女に向かってコーヒーカップを投げつけた
カップは女の顔の横数センチの所をかすめ後ろへと飛び床に砕け散った
「あいつ、女に向かって剛速球って・・かなり機嫌悪ぃな」
嬉しそうに笑いを含ませながらそう言った総二郎
イヤイヤ!
あれは機嫌が悪いとかってレベルじゃねぇだろ!?
と密かに突っ込みを入れる俺
コーヒーカップを剛速球で投げつけられて
流石に震えて動けない女をその場に残したまま
司はゆっくりと席から立ち上がり
機嫌の悪さを隠す事なく鋭い視線で
恐怖で動けず固まっている周囲の奴らを見回した後
F4ラウンジへと上がってくると
ソファーを占領して寝ている類を無理やり蹴り落とし
たった今まで類が寝ていた場所にドサリと音を立てて腰を下ろした
「痛いんだけど、司」
「うるせぇ!」
再びカフェ中の空気をビリッと震わせる程の声で怒鳴った司
類はそんなの全く気にしない奴だからいいとして
不覚にも俺はその怒鳴り声に反応してしまった
怒鳴り声と共に小さく震えた自身の肩越しに
例の女が涙を浮かべカフェから逃げるように出て行く後ろ姿が見えた
あの女がこの先、どうなろうと知ったこちゃねぇけど
慣れているはずの猛獣の怒鳴り声に反応してしまった自分に
少なからずショックを受けている俺
それにしてもさっき司はあの女に向かって
誰だよ?とかって言ってたよな?
まぁ、予想通りだけど・・
ロンドンのパーティーでずっと一緒だったあの女の事を
全く認識してなかったんだな・・
司にとって女は牧野だけ
その他、一応
同じ種族だって認識しているのが椿姉ちゃんとタマさんと
滋と桜子と優紀ちゃんぐらいで
後は全てその他
犬でも猫でも石ころでも
姿形は違えど
司にとっては全て同じ
無意味な存在
いや・・存在すら認識しているのか怪しいところだ
とりあえずあの女の事を全く覚えていなかった猛獣だけど
さっきの入口で牧野にわざとぶつかった件と
まだ牧野の温もりの残る椅子に座った件に関しては
しっかりとインプット出来ただろう
そんな中でも類同様に猛獣の怒鳴り声ぐらいじゃ
全く感情を揺り動かされないのが桜子で
桜子はそんな司を横目に涼しい顔で自身のスマホを操作すると
ピロ〜ン
桜子がスマホをテーブルに置いたタイミングで鳴った司のスマホ
で、鳴ったスマホを確認した途端
司の表情から怒りが消えて・・
今度は気持ち悪いぐらいニヤけた表情を浮かべてやがる
そのニヤけた表情を見た桜子が
「先日、滋さんの別荘にお伺いした時の物ですわ」
と言った
「お、おぉ・・他にはねぇのか?」
「ありますわよ。
沢山、撮りましたから」
ニヤニヤ顔でスマホの画面を眺めながら
桜子と話しをしている司
話しの流れでなんとなく分かるのだが
大方、機嫌が悪い司を宥めるために桜子が
隠し撮りしておいた牧野の写真を送ったのだろうけれど・・
なんだこの落差は?
ほんのついさっきまでの表情と機嫌の落差が大きすぎて・・
呆れて黙って見ているだけの俺
だけど司の隣に座っているこの男は違っていて・・
寝ている所を司に蹴り落とされた類は
司の隣に座り直すとスマホの画面を覗き込み
「プッ、牧野、可愛い」
吹き出しながらもまた聞き捨てならないセリフを吐いた類
で・・
安定の展開で類の吐いた言葉にあっさりと嵌まる猛獣は
類からスマホの画面を隠すと
”お前は見るな!”
だとか
安定のセリフで類に突っかかっている
司のスマホの画面がチラッと見えたけど・・
可愛いか?
酔っ払って浴衣の胸元ははだけていて
ヨダレ垂らして半目開けて寝てる女が・・
可愛いか?
類はマジで可愛いと思ってんのか?
司はいいんだ
牧野ならなんだって可愛いのだから
もう目がおかしいとかってレベルじゃなくて
牧野の存在全てがあいつにとっては
生きる意味であり糧なのだから
だけど・・
牧野のソウルメイトを自認しているこの男の考えている事は
本当に分からない
マジでヨダレ垂らして半目で寝ている女を
可愛いと思っているフシがあるから油断が出来ない
いつものように安定の展開で類の挑発に乗り
猛獣が吠える
そしてこれ以上、猛獣の機嫌が悪くなり
要らぬとばっちりを受けぬよう
これまたいつものように止めに入る俺
二人を引き離しながら思う事は
幾ら気心の知れた女だけの色々と羽目を外しまくりの旅行だとしても
知らない間にこんな写真を撮られ
その写真を彼氏に送られてしまう牧野って・・
ったく!
無防備にもほどがあるぞ!!

応援ありがとうございます。
本日も『赤風信子』です!
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~🌙
コメントありがとうございます。❤
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ハイ!超えてます!(笑)
お腹がタポタポです!(笑)
「ウゲェ・・見てるだけで胸焼けしてきた・・」
弱っている司なんてそうそうお目にかかれない
次々と甘い物を口に運ばれている司を見ているだけで
なんだか胸焼けしてきた
そもそもがあの俺様猛獣を精神的に凹ませる事が出来るのは
宇宙中探したって牧野しかいないけれど
流石に今の状況は常日頃から
猛獣に迷惑しか掛けられていない俺でさえ
今の状況はちょっとだけ同情してしまう
それにしても牧野って最近、特に変わったと思う
根本的な根っこの部分は
三つ子の魂なんちゃらで変わってはいないと思うが
日常のほんのちょっとした所では
驚く程の変化?進化?を見せている
何もかもが正反対で時々、ワザとじゃねぇ?って思う程
司とは真逆だったのに最近では司の言動に呆れつつも
なんやかんやと甘やかしてやがるし
何よりあいつがバイトを辞めたってのには驚いた
意地でもバイトだけは死守すると思っていたから・・
まぁ、司うんぬん以前に司のお袋さんから課されている
色々な習い事のスケジュールを見たら
バイトなんてやってる時間はねぇけど
ねぇけど・・
今までのあいつなら無理やりにでも時間を作って
バイトに行きそうだけれど
それをせずに今は司との時間を優先させている
正確には司との時間じゃなくて司のお守りだけどな・・
それだけでもかなりの変化なのに
今日は衆人環視の中で人目も憚らず司にア〜ンなんて・・
明日、地球が滅亡するんじゃねぇか?
って有り得ない事を真剣に考えてしまうほどの珍事
一口食べさせられる度にコーヒーで流し込んでいる司は
コーヒーが早くも10杯を超えている
高みの見物も込み上げてくる胸焼けと共に
そろそろ飽きてきた頃
ようやく一段落ついたようで
満面の笑みを残して牧野がカフェから出て行く後ろ姿を見送っていると
カフェの出入り口付近で女がワザと牧野にぶつかった
女の方からぶつかってきたのにも関わらず
“あっ!ごめんなさい!”
と女に頭を下げて謝ったお人好し牧野
「あの女か?」
その光景を見ていた総二郎は
牧野にぶつかった女の方へと視線を向けたままそう呟くと
「えぇ、そうですわ」
総二郎のその呟きに背筋がゾクッとする程の笑みを浮かべた桜子が
「かなり効果はあったみたいだな」
「そうですわね。これで理解出来る能力があればいいですけど」
「だな」
そんな会話を交わしながら
視線だけであの女の動きを追っていると
あの女は牧野が行ってしまった後ダメージが大きすぎて
まだ座ったままの司の元に近付き
あろうことか
さっきまで牧野が座っていた席に腰を下ろした
ただでさえ機嫌の最悪な
最凶の猛獣の前に・・
まだ牧野の温もりが残る席に腰を下ろすなんて・・
なんて・・
命知らずな女
くわばらくわばら
思わず心の中で唱えた呪文
案の定
牧野からのア〜ンは嬉しい
だけど
苦手な甘い物をこれでもかってぐらい無理やり食わされて・・
メンタルがやられまくりで
牧野がいなくなった途端
先程までなんとか隠していた殺気を全開にしている
最凶最悪の猛獣が吠えた
「うっせぇんだよ!気安く話しかけんじゃねぇーよ、ドブス!
あぁん!?誰だよ、お前!?」
あ〜ぁ
だから言わんこっちゃねぇの
ある意味、安定の展開
猛獣の怒鳴り声に
カフェ中の空気がビリビリっと震え今
まで快適だった室温は一瞬で
真冬の雪山のような極寒に下った
ような気がする
怒鳴られた女は身体を震わせながらも
女はまだ何かを言っていたが
その内容はここからでは聞き取れずにいると
突然、機嫌が最悪の司が女に向かってコーヒーカップを投げつけた
カップは女の顔の横数センチの所をかすめ後ろへと飛び床に砕け散った
「あいつ、女に向かって剛速球って・・かなり機嫌悪ぃな」
嬉しそうに笑いを含ませながらそう言った総二郎
イヤイヤ!
あれは機嫌が悪いとかってレベルじゃねぇだろ!?
と密かに突っ込みを入れる俺
コーヒーカップを剛速球で投げつけられて
流石に震えて動けない女をその場に残したまま
司はゆっくりと席から立ち上がり
機嫌の悪さを隠す事なく鋭い視線で
恐怖で動けず固まっている周囲の奴らを見回した後
F4ラウンジへと上がってくると
ソファーを占領して寝ている類を無理やり蹴り落とし
たった今まで類が寝ていた場所にドサリと音を立てて腰を下ろした
「痛いんだけど、司」
「うるせぇ!」
再びカフェ中の空気をビリッと震わせる程の声で怒鳴った司
類はそんなの全く気にしない奴だからいいとして
不覚にも俺はその怒鳴り声に反応してしまった
怒鳴り声と共に小さく震えた自身の肩越しに
例の女が涙を浮かべカフェから逃げるように出て行く後ろ姿が見えた
あの女がこの先、どうなろうと知ったこちゃねぇけど
慣れているはずの猛獣の怒鳴り声に反応してしまった自分に
少なからずショックを受けている俺
それにしてもさっき司はあの女に向かって
誰だよ?とかって言ってたよな?
まぁ、予想通りだけど・・
ロンドンのパーティーでずっと一緒だったあの女の事を
全く認識してなかったんだな・・
司にとって女は牧野だけ
その他、一応
同じ種族だって認識しているのが椿姉ちゃんとタマさんと
滋と桜子と優紀ちゃんぐらいで
後は全てその他
犬でも猫でも石ころでも
姿形は違えど
司にとっては全て同じ
無意味な存在
いや・・存在すら認識しているのか怪しいところだ
とりあえずあの女の事を全く覚えていなかった猛獣だけど
さっきの入口で牧野にわざとぶつかった件と
まだ牧野の温もりの残る椅子に座った件に関しては
しっかりとインプット出来ただろう
そんな中でも類同様に猛獣の怒鳴り声ぐらいじゃ
全く感情を揺り動かされないのが桜子で
桜子はそんな司を横目に涼しい顔で自身のスマホを操作すると
ピロ〜ン
桜子がスマホをテーブルに置いたタイミングで鳴った司のスマホ
で、鳴ったスマホを確認した途端
司の表情から怒りが消えて・・
今度は気持ち悪いぐらいニヤけた表情を浮かべてやがる
そのニヤけた表情を見た桜子が
「先日、滋さんの別荘にお伺いした時の物ですわ」
と言った
「お、おぉ・・他にはねぇのか?」
「ありますわよ。
沢山、撮りましたから」
ニヤニヤ顔でスマホの画面を眺めながら
桜子と話しをしている司
話しの流れでなんとなく分かるのだが
大方、機嫌が悪い司を宥めるために桜子が
隠し撮りしておいた牧野の写真を送ったのだろうけれど・・
なんだこの落差は?
ほんのついさっきまでの表情と機嫌の落差が大きすぎて・・
呆れて黙って見ているだけの俺
だけど司の隣に座っているこの男は違っていて・・
寝ている所を司に蹴り落とされた類は
司の隣に座り直すとスマホの画面を覗き込み
「プッ、牧野、可愛い」
吹き出しながらもまた聞き捨てならないセリフを吐いた類
で・・
安定の展開で類の吐いた言葉にあっさりと嵌まる猛獣は
類からスマホの画面を隠すと
”お前は見るな!”
だとか
安定のセリフで類に突っかかっている
司のスマホの画面がチラッと見えたけど・・
可愛いか?
酔っ払って浴衣の胸元ははだけていて
ヨダレ垂らして半目開けて寝てる女が・・
可愛いか?
類はマジで可愛いと思ってんのか?
司はいいんだ
牧野ならなんだって可愛いのだから
もう目がおかしいとかってレベルじゃなくて
牧野の存在全てがあいつにとっては
生きる意味であり糧なのだから
だけど・・
牧野のソウルメイトを自認しているこの男の考えている事は
本当に分からない
マジでヨダレ垂らして半目で寝ている女を
可愛いと思っているフシがあるから油断が出来ない
いつものように安定の展開で類の挑発に乗り
猛獣が吠える
そしてこれ以上、猛獣の機嫌が悪くなり
要らぬとばっちりを受けぬよう
これまたいつものように止めに入る俺
二人を引き離しながら思う事は
幾ら気心の知れた女だけの色々と羽目を外しまくりの旅行だとしても
知らない間にこんな写真を撮られ
その写真を彼氏に送られてしまう牧野って・・
ったく!
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