パパはおんぞうし? 51
こんばんは~🌙🌃
本日は久しぶりの『パパはおんぞうし?』です❣(^^♪
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~(^▽^)/
コメントありがとうございます。❤
ハイ!修羅場ってるのつくしちゃんはいつもと違って
出来る大人の女なんです❣(^^♪
3月
季節はすっかり春
子供達は春休みでつくしはいつも以上に忙しそうにしている
そんな中、我が家の問題児は既に半袖短パンにサンダルと・・
季節感全く無視の真夏スタイルで庭を駆け回っている
まぁ、服を着ているだけマシだ
真夏なんてあいつはほぼ裸族
そんな蓮を見てつくしは
”パパにそっくり!”
だとか言っているが
俺が裸なのは寝る時だけだ!
ってな蓮の話しは置いておいて
穏やかな春の平日
我が家の我が儘お姫様がやらかした
オフィスで仕事をしていた俺に
慌てた声で電話を掛けて来たつくし
“パパ!つむが居ないの!”
つくしの慌てた声にまず俺が思った事は・・
蓮の間違いじゃないのか?
行方不明になるのはあいつの専売特許だから
つくしの慌てた声にも関わらず
のんびりと俺が返した言葉は
「蓮の間違いじゃないのか?」
だけだったが
電話の向こうのつくしからは
“違うの!蓮とトナカイはここに居るから!
紬が居なくなったの!SPさん達がお屋敷中を探してくれたけど見つからなくて
つむがいつも使ってるリュックが無いの!”
「なんかの間違いじゃねぇのか?
紬は迷子にはならねぇだろ?」
「違うの!本当に何処にも居ないのよ!」
紬がってのにまだ現実感が無くて
のんびりとした声の俺とは対照的なつくしの声に
流石に俺も少し焦り始める
「ちゃんと探したのか?
またババァのとこにでも入り込んでるんじゃねぇーのか?」
「お義母様は昨日からNYだし
お義父様は今朝、中国に向かわれたから
お二人共、お屋敷にはいらっしゃらないしタマさんも今朝は見てないて!
警備の人達が探してくれてるけど何処にも居ないのよ!
とにかくすぐに帰って来て!」
珍しくすぐに帰って来いと言ったつくし
つくしにしてもこれが蓮とトナカイなら
いつものことだと大して焦りもしなかっただろうけれど
当の問題児と相棒犬が居て
紬が居ないといういつもとは逆のパターンに
かなりパニクっている
「分かった!すぐに帰るから落ち着け!
とりあえず警備の責任者に代われ!」
「わ、分かった・・」
代わって電話口に出たのは
現在、屋敷の警備主任をしている斎藤
『もしもし、代わりました、斎藤です』
「状況を説明しろ」
『はい、一時間程前、つくし様より紬お嬢様のお姿が見えないと連絡が入り
屋敷内を探しましたがお姿を発見する事が出来ず
現在、捜索範囲を広げて探しておりますがまだ見つかっておりません』
「外に出た可能性はねぇのか?」
『はい、門の警備員はお姿を拝見しておりませんし
防犯カメラも確認いたしましたが最後に紬お嬢様のお姿が確認されたのは
ご自身のお部屋の窓から庭へとお出になられたところがカメラに残っておりました。
その画像にはいつもお使いのリュックを背負われた紬お嬢様の姿が写ってはおりましたので
一応、裏口も確認いたしましたがそちらにもお姿は写ってはおりませんでした』
正面からも裏口からも紬が外出した姿は写っていない
「紬のスマホは?」
『スマホはお部屋のベッドの上に置かれたままでございました』
最近は柊同様いつでもどこでもスマホが無いと始まらない紬だから
スマホがあるって事は屋敷にいる可能性が高いと思った
「それなら屋敷のどこかにいるだろう。
とりあえず俺もすぐに帰るから引き続き探しててくれ」
『了解いたしました』
そう告げて電話を切り
帰り支度を始めたが
俺はこの時
まだ紬は屋敷内のどこかにいるのだろうと考えていた
オフィスから屋敷まで約30分
その間、つくしからの連絡は無いまま
まだ見つかんねぇーのか?
ったく!
どこに隠れてやがるんだ?!
開けっ広げで分かりやすい蓮とは違って
紬は性別の違いもあるのだろうけれど
考えている事が分かりにくい部分があるし
最近では年齢と共に更に難しくなってきている
屋敷に帰りつくとまず執事が慌てて出迎えに出てきて
紬はまだ見つかっていないと告げた
つくしが紬が居ない事に気付いてから既に二時間が経過している
幾ら広い屋敷だといっても警備やメイドが総出で探していて見つからないのはおかしい
マジで一人で外に出たのか?
どこから?
正面も裏口も防犯カメラに紬の姿は写っていなかった・・
紬が一人で外出する事は今ではだってあった事だ
以前は学校から帰ってから友達と遊ぶ時は一人で出掛ける事が多かったけれど
屋敷に帰り英徳に通い始めてからはなかった
何故ならわざわざ外に遊びに行かなくても
屋敷の庭はその辺の公園より広いし
何より近所に遊び相手になるような同級生はいない
英徳でダチがいないわけじゃないようだが
英徳に通うような奴らだから基本、子供達だけで遊びに行くような事はしない
それに紬は今まで黙って外出した事は無い
必ずつくしに誰と何処に行くか伝えてから行っていた
「パパ!」
向こうから俺を見つけて走ってくるつくし
「おぅ!まだ見つかんねぇのか?」
「う、うん・・まだ」
「とりあえず部屋に戻るぞ!」
早足で部屋へと入るとそこには・・
問題児二人とその相棒犬にもみくちゃにされている警備主任の斎藤
大方、紬捜索の邪魔にならないように
問題児二人とその相棒犬の監視をしていたのだろう・・
斎藤は俺の姿を確認するとすぐに立ち上がったが・・
髪は乱れシャツの裾はズボンから出ていた
そのボロボロな姿に思わず謝った俺
「悪かったな、斎藤」
「いえ、お役に立ててなによりでございます」
シャツの裾を直しながらそう答えた斎藤
「とりあえず今分かっている事を報告してくれ」
「はい・・」
斎藤の報告によると
つくしが紬が居ない事に気付いて警備に連絡を入れたのが今から約二時間前
つくしはその30分ほど前から一人で探していたが見つからず
その後は警備担当者が防犯カメラを確認すると同時にメイドも屋敷内を探し始めた
この時点では警備もメイドも
つくしまでもがすぐに見つかると思っていたようで
それほど緊迫した状況ではなかったが
予想に反し見つからず正面の門からも出て行った形跡も無く
裏口を含め外に通じる全ての門を調べたが
どの防犯カメラにも紬の姿を見つける事が出来なかった
「あいつ、なんか言ってなかったのか?」
「特にはなにも・・
今日はお昼からあたしとお買い物に行く約束してたから・・
それまでは部屋にいるもんだとばっかり・・」
「柊はどうした?」
「お兄ちゃんはお友達と約束してるって出かけてるけど・・」
つくしの説明によると
俺が仕事に出てから
まず柊が友達と約束があると出かけてしまい
昼からは紬と近くのショッピングモールに出掛ける約束をしていたから
午前中に家の事を済ませてしまおうと
問題児二人とその相棒犬に目を光らせながらも忙しくしていたらしい
そして家事も一段落して
そろそろお昼
昼食は何が食べたい?と
紬に聞こうとして
部屋に紬が居ない事に気が付いたらしい
捜索を始めて早二時間
方法は分からないが黙って外出した可能性が高くなった
「つくし!あいつの行きそうな場所に心当たりねぇか?!」
「ん?つむが行きそうな場所?って事は・・
あの子、黙って外出したって事?」
「あぁ、理由は分かんねぇけどその可能性も考えた方がいいだろ?」
「でもどっから外に出たのかしら?
それにあたしにも黙って行くなんて・・蓮じゃあるまいし・・」
「今はそんな事気にしてる場合じゃねぇだろ?
まだ外に出たって決まったわけじゃねぇけどとりあえずなんか思い出せ!」
「・・そ、そうよね・・でも・・あの子が行きそうな場所って言っても・・
お友達のところぐらいしか・・あっ!もしかしたら前の学校のお友達に会いに行ったとか?」
「とりあえずそのダチんとこに連絡してみろ!
斎藤、誰かを駅に向かわせろ!駅の防犯カメラも調べろ!」
「う、うん、分かった!
ママ友に連絡してみる!」
「了解いたしました!」
つくしは電話を掛ける為に自身のスマホを手に取り
斎藤は無線で指示を出している
そんな二人を横目に俺が感がていた事は・・
ここから前に住んでいた場所に行ったとしたら
電車を使っているはず
俺の時とは違って中学生の柊はもちろんだが
紬も幼い頃から数えきれないほど電車やバスに乗っている
公共の交通機関には慣れている
ただ気になるのは
部屋に残されたままだった紬のスマホ
単に忘れて行っただけなのか?
それとも意図的に置いて出たのか?
考えながら紬の部屋へと入っていくと
ベッドの上に置かれたままのスマホ
それを手に取りロックを解除して中を確認してみるが
特に変わった所は見当たらなくて
そのまま元の場所にスマホを置いて
ハッとある事に気が付き
慌ててつくしを呼ぶ
「つくし!」
「は、はい!どうしたの?
何かみつかった?!」
電話を終えたばかりのつくしが
俺の声に反応し慌てて紬の部屋へと入ってきた
「ママ友とは連絡ついたのか?」
「あっ、うん、さきちゃんママと葉月ちゃんママに連絡したけど
二人共、何も知らないって・・」
「そうか。
紬はリュックを持っていったんだよな?」
「うん、リュックが無くなってるから・・」
「だったら他に無くなってる物は無いか?
あいつが普段、使ってる物やお気に入りの物で無くなってる物は?」
「さ、探してみる!」
俺の言葉につくしは慌てて
紬の勉強机や棚なんかを見ている
「パパ!紬のパスとお財布が無い!のと・・
確かここに類に貰った腕時計があったはずなのに・・
それが無くなってる・・それから・・」
話しながらもつくしは次はクローゼットの中を確認し
「パパ!大変!」
クローゼットの中から俺を呼んだつくし
「どうした?!」
「つむの洋服が幾つか無くなってる・・
それにパジャマも・・」
「ハァ?!」
「ここにね・・つむが普段からお気に入りのお洋服をしまってたの・・
一軍だとかって言って・・お義母様に買っていただいたワンピースとか・・
それにこないだ椿お姉さんにお土産でいただいたお洋服も・・
それから・・さっきあたしが洗濯したばかりのパジャマをここに置いておいたのに・・
それも見当たらないんだけど・・パパ?・・あの子・・まかさ・・家出?じゃないわよね?!」

応援ありがとうございます。
本日は久しぶりの『パパはおんぞうし?』です❣(^^♪
それではどうぞ~❤
私信です。
☆様
こんばんは~(^▽^)/
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ハイ!修羅場ってるのつくしちゃんはいつもと違って
出来る大人の女なんです❣(^^♪
3月
季節はすっかり春
子供達は春休みでつくしはいつも以上に忙しそうにしている
そんな中、我が家の問題児は既に半袖短パンにサンダルと・・
季節感全く無視の真夏スタイルで庭を駆け回っている
まぁ、服を着ているだけマシだ
真夏なんてあいつはほぼ裸族
そんな蓮を見てつくしは
”パパにそっくり!”
だとか言っているが
俺が裸なのは寝る時だけだ!
ってな蓮の話しは置いておいて
穏やかな春の平日
我が家の我が儘お姫様がやらかした
オフィスで仕事をしていた俺に
慌てた声で電話を掛けて来たつくし
“パパ!つむが居ないの!”
つくしの慌てた声にまず俺が思った事は・・
蓮の間違いじゃないのか?
行方不明になるのはあいつの専売特許だから
つくしの慌てた声にも関わらず
のんびりと俺が返した言葉は
「蓮の間違いじゃないのか?」
だけだったが
電話の向こうのつくしからは
“違うの!蓮とトナカイはここに居るから!
紬が居なくなったの!SPさん達がお屋敷中を探してくれたけど見つからなくて
つむがいつも使ってるリュックが無いの!”
「なんかの間違いじゃねぇのか?
紬は迷子にはならねぇだろ?」
「違うの!本当に何処にも居ないのよ!」
紬がってのにまだ現実感が無くて
のんびりとした声の俺とは対照的なつくしの声に
流石に俺も少し焦り始める
「ちゃんと探したのか?
またババァのとこにでも入り込んでるんじゃねぇーのか?」
「お義母様は昨日からNYだし
お義父様は今朝、中国に向かわれたから
お二人共、お屋敷にはいらっしゃらないしタマさんも今朝は見てないて!
警備の人達が探してくれてるけど何処にも居ないのよ!
とにかくすぐに帰って来て!」
珍しくすぐに帰って来いと言ったつくし
つくしにしてもこれが蓮とトナカイなら
いつものことだと大して焦りもしなかっただろうけれど
当の問題児と相棒犬が居て
紬が居ないといういつもとは逆のパターンに
かなりパニクっている
「分かった!すぐに帰るから落ち着け!
とりあえず警備の責任者に代われ!」
「わ、分かった・・」
代わって電話口に出たのは
現在、屋敷の警備主任をしている斎藤
『もしもし、代わりました、斎藤です』
「状況を説明しろ」
『はい、一時間程前、つくし様より紬お嬢様のお姿が見えないと連絡が入り
屋敷内を探しましたがお姿を発見する事が出来ず
現在、捜索範囲を広げて探しておりますがまだ見つかっておりません』
「外に出た可能性はねぇのか?」
『はい、門の警備員はお姿を拝見しておりませんし
防犯カメラも確認いたしましたが最後に紬お嬢様のお姿が確認されたのは
ご自身のお部屋の窓から庭へとお出になられたところがカメラに残っておりました。
その画像にはいつもお使いのリュックを背負われた紬お嬢様の姿が写ってはおりましたので
一応、裏口も確認いたしましたがそちらにもお姿は写ってはおりませんでした』
正面からも裏口からも紬が外出した姿は写っていない
「紬のスマホは?」
『スマホはお部屋のベッドの上に置かれたままでございました』
最近は柊同様いつでもどこでもスマホが無いと始まらない紬だから
スマホがあるって事は屋敷にいる可能性が高いと思った
「それなら屋敷のどこかにいるだろう。
とりあえず俺もすぐに帰るから引き続き探しててくれ」
『了解いたしました』
そう告げて電話を切り
帰り支度を始めたが
俺はこの時
まだ紬は屋敷内のどこかにいるのだろうと考えていた
オフィスから屋敷まで約30分
その間、つくしからの連絡は無いまま
まだ見つかんねぇーのか?
ったく!
どこに隠れてやがるんだ?!
開けっ広げで分かりやすい蓮とは違って
紬は性別の違いもあるのだろうけれど
考えている事が分かりにくい部分があるし
最近では年齢と共に更に難しくなってきている
屋敷に帰りつくとまず執事が慌てて出迎えに出てきて
紬はまだ見つかっていないと告げた
つくしが紬が居ない事に気付いてから既に二時間が経過している
幾ら広い屋敷だといっても警備やメイドが総出で探していて見つからないのはおかしい
マジで一人で外に出たのか?
どこから?
正面も裏口も防犯カメラに紬の姿は写っていなかった・・
紬が一人で外出する事は今ではだってあった事だ
以前は学校から帰ってから友達と遊ぶ時は一人で出掛ける事が多かったけれど
屋敷に帰り英徳に通い始めてからはなかった
何故ならわざわざ外に遊びに行かなくても
屋敷の庭はその辺の公園より広いし
何より近所に遊び相手になるような同級生はいない
英徳でダチがいないわけじゃないようだが
英徳に通うような奴らだから基本、子供達だけで遊びに行くような事はしない
それに紬は今まで黙って外出した事は無い
必ずつくしに誰と何処に行くか伝えてから行っていた
「パパ!」
向こうから俺を見つけて走ってくるつくし
「おぅ!まだ見つかんねぇのか?」
「う、うん・・まだ」
「とりあえず部屋に戻るぞ!」
早足で部屋へと入るとそこには・・
問題児二人とその相棒犬にもみくちゃにされている警備主任の斎藤
大方、紬捜索の邪魔にならないように
問題児二人とその相棒犬の監視をしていたのだろう・・
斎藤は俺の姿を確認するとすぐに立ち上がったが・・
髪は乱れシャツの裾はズボンから出ていた
そのボロボロな姿に思わず謝った俺
「悪かったな、斎藤」
「いえ、お役に立ててなによりでございます」
シャツの裾を直しながらそう答えた斎藤
「とりあえず今分かっている事を報告してくれ」
「はい・・」
斎藤の報告によると
つくしが紬が居ない事に気付いて警備に連絡を入れたのが今から約二時間前
つくしはその30分ほど前から一人で探していたが見つからず
その後は警備担当者が防犯カメラを確認すると同時にメイドも屋敷内を探し始めた
この時点では警備もメイドも
つくしまでもがすぐに見つかると思っていたようで
それほど緊迫した状況ではなかったが
予想に反し見つからず正面の門からも出て行った形跡も無く
裏口を含め外に通じる全ての門を調べたが
どの防犯カメラにも紬の姿を見つける事が出来なかった
「あいつ、なんか言ってなかったのか?」
「特にはなにも・・
今日はお昼からあたしとお買い物に行く約束してたから・・
それまでは部屋にいるもんだとばっかり・・」
「柊はどうした?」
「お兄ちゃんはお友達と約束してるって出かけてるけど・・」
つくしの説明によると
俺が仕事に出てから
まず柊が友達と約束があると出かけてしまい
昼からは紬と近くのショッピングモールに出掛ける約束をしていたから
午前中に家の事を済ませてしまおうと
問題児二人とその相棒犬に目を光らせながらも忙しくしていたらしい
そして家事も一段落して
そろそろお昼
昼食は何が食べたい?と
紬に聞こうとして
部屋に紬が居ない事に気が付いたらしい
捜索を始めて早二時間
方法は分からないが黙って外出した可能性が高くなった
「つくし!あいつの行きそうな場所に心当たりねぇか?!」
「ん?つむが行きそうな場所?って事は・・
あの子、黙って外出したって事?」
「あぁ、理由は分かんねぇけどその可能性も考えた方がいいだろ?」
「でもどっから外に出たのかしら?
それにあたしにも黙って行くなんて・・蓮じゃあるまいし・・」
「今はそんな事気にしてる場合じゃねぇだろ?
まだ外に出たって決まったわけじゃねぇけどとりあえずなんか思い出せ!」
「・・そ、そうよね・・でも・・あの子が行きそうな場所って言っても・・
お友達のところぐらいしか・・あっ!もしかしたら前の学校のお友達に会いに行ったとか?」
「とりあえずそのダチんとこに連絡してみろ!
斎藤、誰かを駅に向かわせろ!駅の防犯カメラも調べろ!」
「う、うん、分かった!
ママ友に連絡してみる!」
「了解いたしました!」
つくしは電話を掛ける為に自身のスマホを手に取り
斎藤は無線で指示を出している
そんな二人を横目に俺が感がていた事は・・
ここから前に住んでいた場所に行ったとしたら
電車を使っているはず
俺の時とは違って中学生の柊はもちろんだが
紬も幼い頃から数えきれないほど電車やバスに乗っている
公共の交通機関には慣れている
ただ気になるのは
部屋に残されたままだった紬のスマホ
単に忘れて行っただけなのか?
それとも意図的に置いて出たのか?
考えながら紬の部屋へと入っていくと
ベッドの上に置かれたままのスマホ
それを手に取りロックを解除して中を確認してみるが
特に変わった所は見当たらなくて
そのまま元の場所にスマホを置いて
ハッとある事に気が付き
慌ててつくしを呼ぶ
「つくし!」
「は、はい!どうしたの?
何かみつかった?!」
電話を終えたばかりのつくしが
俺の声に反応し慌てて紬の部屋へと入ってきた
「ママ友とは連絡ついたのか?」
「あっ、うん、さきちゃんママと葉月ちゃんママに連絡したけど
二人共、何も知らないって・・」
「そうか。
紬はリュックを持っていったんだよな?」
「うん、リュックが無くなってるから・・」
「だったら他に無くなってる物は無いか?
あいつが普段、使ってる物やお気に入りの物で無くなってる物は?」
「さ、探してみる!」
俺の言葉につくしは慌てて
紬の勉強机や棚なんかを見ている
「パパ!紬のパスとお財布が無い!のと・・
確かここに類に貰った腕時計があったはずなのに・・
それが無くなってる・・それから・・」
話しながらもつくしは次はクローゼットの中を確認し
「パパ!大変!」
クローゼットの中から俺を呼んだつくし
「どうした?!」
「つむの洋服が幾つか無くなってる・・
それにパジャマも・・」
「ハァ?!」
「ここにね・・つむが普段からお気に入りのお洋服をしまってたの・・
一軍だとかって言って・・お義母様に買っていただいたワンピースとか・・
それにこないだ椿お姉さんにお土産でいただいたお洋服も・・
それから・・さっきあたしが洗濯したばかりのパジャマをここに置いておいたのに・・
それも見当たらないんだけど・・パパ?・・あの子・・まかさ・・家出?じゃないわよね?!」

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