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Family 34

こんばんは🌙😃❗

本日も『Family』です🎶


ノロノロで一向に進まない…(´д`|||)



それではどうぞ~✴





私信です
☆様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
ムフフ♥健君が一番ですね🎵












真っ暗な病室


隣に寝ているのは健


その向こうには翼が眠っていて


その向こうつくし


一つのベッドに四人


いくらキングサイズだっつーっても狭めぇーんだよ!

風呂から出ると既に翼とつくしが同じベッドで寝ていて


健もさっさと翼の隣に潜り込みやがった


一人付き添い用のベッドで寝る気にはならず


健の若干、冷たい視線を無視して健の横に潜り込み目を閉じた


暗闇にぼんやりと浮かび上がるデジタル時計は3時少し過ぎを表示していた


まだ真夜中の時間帯


朝までもう少し


だけど中途半端なこんな時間に思いの外

バッチリと目が覚めてしまいこのまま眠れそうにない


仕方なくベッドから出て備え付けてある冷蔵庫から水を取り出そうと

冷蔵庫に手をかけた瞬間


暗闇に翼の叫び声が響いた



「ママ!ママ!ママ!」


「キャッ!な、なに?翼!?」


翼の声に驚いて振り返った俺と飛び起きたつくし


健も驚いたように頭をもたげているのが気配で分かる



「ママ!ママ!」


「翼?!ママはここにいるわよ!
どうしたの?」


身体を起こしたつくしは横の翼を引き上げるようにして膝の上に抱き上げた



「つぅちゃん?どうしたの?怖い夢でも見た?」



「ママ!ママ!」


ママとしか言わない翼



「パ、パパ?」



「おぅ!ここにいるぞ!」


「電気点けてくれない?」


「分かった」


壁際に移動してスイッチを押すと途端に部屋の中が明るさに包まれ


光に慣れていない目は急激な光の洪水を拒否するように視界を奪う



しばらく目を閉じ光に目を慣らすとつくし達も同じように目を閉じていた


「翼?大丈夫か?」


つくしに抱きついている翼の背中を撫でながら顔を覗き込む


「…う…ん…だいじょうぶ…じゃない…
ママから血が出てて…ぼく…ぼく…ヒック!」


話しながら泣き出してしまった翼


「つぅちゃん、ママなら大丈夫だから泣かないで」


つくしが襲われ怪我をした所を目撃してしまった翼は
その光景にショックを受けその純粋な心が傷つけられてしまったのだろう


「翼?ごめんな、パパは何があってもお前達を守れって言ったのに、ママを守れなくて後悔してる。
でも二度とこんな事がないようにパパ頑張るから許してくれるか?」


「ぼく…パパに…ヒック!…
怒ってる…わけじゃない…
あの…女の人が…ヒック!…
こ…ろして…やる…って…ヒック!」


「あの女がそんな事言ったのか?!」


つくしの胸元に顔を埋めたまま頷いた翼


押さえ込んでいた怒りが急激に溢れだし感情がコントロール出来なくなる


「クソッ!あの女!ぶっ殺してやる!」

思わず口を突いて出てしまった言葉

瞬間的に後悔したがそんな俺を

つくしが諌めるように俺の腕に手を置くと首を横に振った


「つぅちゃん?怖かったね」

つくしの問いかけに頷く事で答えた翼


「ママも怖かったわよ…ママだけじゃなくてパパもたぁ君も桜子ちゃんだって滋ちゃんだって…
み~んな同じ気持ちだったと思うの」


「みんな一緒?」


「うん、みんなは大人だから何も言わなかったけど
みんな泣きたいくらい怖かったし
パパみたいに怒ってる…」

「だからつぅちゃんも怖がって当然だし怒っていいんだよ。
でもねこれだけは忘れないで欲しいのパパもママもたぁ君もほかのみんなも
つぅちゃんの事が大好きで愛してるって事…」


「うん…ヒック!」


「ママはねあの女の人もね愛して欲しかったんだと思うの…」

「ヒック!あの人のこと…誰も愛して…くれなかったの?」


「う~ん…愛してくれる家族はいたと思うんだけど…
上手く伝えられなかったんだと思う…だから心が疲れちゃって病気になっちゃったんだと思うの」


「あの人…ヒック!…病気なの?
その病気は治るの?」


「うん、つぅちゃんもサッカーで怪我したり風邪ひいたりするでしょ?
それと同じであの女の人の心が病気になっちゃったんだと思うの。
悪い事をしちゃったからその責任は取らなきゃいけないし
時間は掛かるだろうけど少しずつ回復してくれればいいなぁってママは思ってるの」


淀みなくそう言い切ったつくし


自分の事より人の事

お人好しな性格だって事は十分すぎるほど分かってはいるけれど
殺されかけた相手の心配まですることねぇーだろ?!

まぁ、それがこいつのいいとこなんだけどな…


俺はこいつのこんなとこに惹かれてる

偽善や欺瞞が渦巻いている世界で
俺や仲間達が虚構の世界に飲み込まれずにいられるのはこいつが側にいてくれるからだと思う

もし高等部でつくしと出会ってなかったら形は違ったとしても
俺達はみなあの女と同じ世界で生きていたのかもしれない


そう考えるとあの女と俺達は紙一重だったのだろうけど

だからこそ許さない


俺からこの光を奪おうとする奴は例え誰であろうとも許さない


「パパ?大丈夫?」


「あぁ、大丈夫だ。
ごめんな、翼」

「う…ん…ぼくも…みん…なのこと…愛して…るから…だいじょ…うぶ…」

背中を擦ってやると落ち着いてきたのだろう
つくしに抱かれたまま再びウトウトし始めた


しばらくその体勢のまま静かにしていると
翼から本格的な寝息が聞こえ始め一安心


「パパ?」

「ん?」

「二人とも愛してくれるのは嬉しいんだけどね。
動けないんだけど…」

そう言いながら目線を足元にやったつくし

その視線を追っていくと抱き枕よろしく
健がつくしの足に巻き付いてやがる


「どうすればいい?
下ろしても大丈夫かな?」


「さぁな?やってみねぇーと分かんねぇーけど…」


「クスッ」

「なに笑ってんだよ?」

「だって…小さい頃と変わらないんだもん!
思いだしちゃった」


昔は競うように夜泣きをしてつくしを困らせていた二人

グズる翼を抱いているとヤキモチを妬いた健がつくしの足にしがみついていた


体の大きさはあのころと比べて数倍に成長しているから
完全に動きを封じられているつくしに笑いがこみ上げるてくる

「もぅ!パパ!笑ってないで助けてよ!」







夕べはあれからほとんど眠れないまま過ごした


寝てるくせにつくしから引き離そうとすると唸り声を上げて抵抗する翼と

何度引き離しても元に戻ってしまう健


三度目で諦めたつくしは二人をそのままに
壁に背中を預けたままウトウトとしていた

俺もベッドには横になっていたが横になっていただけで

朝になっていた

三人共、口開いてんぞ!

周りは二人共、見た目が俺にそっくりだと言うが

寝顔は二人共、つくしにそっくりでそんな三人を見て思わず笑みが溢れる

そんな寝顔を横目に病室を出ると廊下の先には西田が待機していた

「お早うございます。
昨夜の事件がSNSで世界中に拡散しております。
病院前にもマスコミが詰めかけておりますので一つ下の階に
臨時のオフィスを設けさせていただきました。
本日はそちらでの執務のみになっております」



「分かった」



SPが開けていたエレベーターに乗り込む


さぁ、戦闘開始だ!










応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2018/07/21 (Sat) 07:34 | EDIT | REPLY |   

kirakira  

ゆ○○○う様

こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆

出れないですよねぇ…(´д`|||)
同じです❗そこから動けなくなります…!( ̄- ̄)ゞ

翼君達はそりゃぁショックですよね…(涙)
大好きなママなので夜中に夢で見ちゃうくらいショックだったと思いますが
パパとママが一緒なので子供達も安心だと思います❗💕

2018/07/21 (Sat) 20:43 | EDIT | REPLY |   

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