二度目の恋の話をしよう 43
本日は『二度目』です🎶
う~ん…こんなんでいいのか?
色々…模索?迷走?中…
m(__)m
それではどうぞ~✴
私信です
☆様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
私も伝わってくれればいいなぁ~と思ってます💕
最近、お袋が元気だ!
妙にアグレッシブというか…
なんか憑き物が落ちたようにイキイキとし始めた
お袋ってこんなキャラだったか?
まぁ…元気なのは昔から変わらないけど
元気具合が違うというか
今まで、普段のお袋が何をしているのか興味無かったから
ほとんど知らねぇーけど
とにかく外出する事が増えたように思う
そしてそんなお袋とは対照的に
バカ親父が妙に屋敷にいやがる!
さっきも廊下ですれ違った親父はお袋がいる自室に向かって全速力で走ってて
お袋に”屋敷の中で走るな!”と怒られてやがる
数ヵ月前からバカ親父のバカ度がパワーアップしていて
スケジュールをこっちに振ってくる事は無くなったが
仕事中でもプライベートでも絶えずお袋の居場所を確認していて
ストーカーと化している
別に親父とお袋が何をしていようと俺には関係ねぇけど
ウゼェ~
それも親父がかなりウザイ
来週から2ヶ月間NY出張に行く予定になっている親父は
なんとかしてお袋をNYに拉致ろうとしてやがる
イチャイチャ?
ラブラブ?
には程遠い
今の親父とお袋の間には今まで感じられなかった妙な緊張感が漂っている
ガキの頃から追いかけているのはいつもお袋の方で
親父がお袋を追い掛け回しているとこなんて見た事なかったけど
夢花の親父さん達によれば昔よく見た光景らしく
お袋を追い掛け回す親父の姿を懐かしそうにからかい笑っているだけ
で、どうやら親父のお袋拉致計画は
出発前から脆くも崩れさったようで
屋敷に親父の雄叫びが響いている
事の始まりは夕方、お袋に掛かってきた一本の電話
九州に住むお袋の弟の進叔父さんからで
牧野のじいちゃんが怪我をして病院に運ばれたって連絡だった
牧野のじいちゃんとばあちゃんは現在、進叔父さん家族と九州に住んでいる
進叔父さんは九州の大学に進学し
そのまま地元の役所に就職し
公務員として安定した生活を送っていて
その叔父さんが結婚し子供が生まれたのを機に
地元に二世帯住宅を建てじいちゃんとばあちゃんを呼び寄せた
九州の南の方で周囲は田畑が広がり
山あり谷あり川ありの風光明媚なド田舎だけど二人はそこが気に入ったようで
それ以来、孫の面倒を見ながら自分達で野菜やらを育てながら悠々自適に過ごしている
そのじいちゃんが犬と散歩途中に
突然鳴り響いた雷鳴に驚いた犬が
じいちゃんを引き摺ったまま走り始め
その拍子にじいちゃんは田んぼの側溝に落ちてしまった
犬だけが帰ってきてじいちゃんがいない事に気付いたばあちゃんが探しに出ると
家から数十メートル先で側溝にすっぽり嵌まり抜け出せなくなっていたじいちゃん
結局、足を骨折してしまったじいちゃんをばあちゃんだけでは側溝から引き上げる事が出来ず
救急車を呼んだりレスキューに来てもらったり大変だったと言っていた
じいちゃんはそのまま病院に入院で
明日、朝一で手術を受ける事になってしまったと連絡を受けたお袋が
慌てて一人で九州に向かう準備をしていた
俺はパーティーに出席する準備の為に一度着替えに屋敷に戻り
夢花と共に出掛けようとしていた所に
エントランスに親父のリムジンが滑り込んで来て
リムジンのドアを運転手が開ける前に自ら開け
リムジンから飛び降りて来た親父は
脇目も振らず一目散に屋敷の中に入ると
自室の方へと走りだし後ろからお袋に”屋敷の中を走るな!”と怒鳴られていた
背後から響いたお袋の声に急旋回してこちらに戻ってきた親父は
勢いよくお袋に抱きつくと”俺も行く!”と駄々をこね始めた
夕方の中途半端な時間に掛かってきた進からの電話
珍しい事に嫌な予感がして慌てて電話に出るとパパがケガをして
明日、手術を受けるとの連絡
ケガをした理由は相変わらずでため息出ちゃうんだけど
パパももういい歳だから骨折だなんてやっぱり心配で
居ても立ってもいられずすぐにパパの所へ行くことを決めた
のはいいんだけどね…
そうなると面倒臭い事が…
今までなら私が何処で何をしていても全く興味を持っていなかったから
行動するにも楽だった
泊まりでって…
今までも一人で泊りがけで出かける場所なんてパパとママに会いに行くぐらいしかなかったけれど
出かける際に彼に一言掛けるだけ
どうやって行くとか何時帰ってくるとか聞かれた事なんて無かったから
ある意味、気楽にのんびり時間を掛けて新幹線を乗り継いで行ったり
飛行機の格安チケットを自分で予約してみたり
船旅がしたくなり自分で車を運転してカーフェリーで20時間くらい掛けて行ってみたり
道明寺なんて関係無く気楽なおばさんの一人旅を楽しんでいた
明日の出発にしても良かったんだけど朝一で手術だから
こちらを朝一の便で経っても手術開始時刻までには間に合わないから
今夜の最終便のチケットが取れた
エコノミーが空いてなくてファーストクラスって言うのがちょっと勿体ないけど
緊急事態だから仕方がない
後は最難関の彼をどうするか?
どうしましょう?
すんなりとOKしてくれないのは想像に容易い
黙って行っちゃう?
でもって向こうに着いてから連絡しちゃう?
それとも空港で搭乗直前にする?
どうしましょう?
取り敢えずの着替えを準備しながら考えあぐねているところに
彼から着信があった
今日は朝から関東近郊に建設中のホテルの視察に出掛けてたはず
もう戻って来ちゃったのかしら?
最近の彼からの連絡には内容が無い
大抵、今何してる?
今何処にいる?
一人か?
の三点セットだから…
気付かなかったフリはアリ?ナシ?
ナシよね…
出ないと出るまで何度だって掛けてくるし
それでも出ないとメイドさんやSPさんが迷惑する事になる
そう考えると黙って行っちゃうのはいい方法だとは思えない
下手すると捜索願いとか出されちゃいそうだもの…
ハァ~
ため息を隠しつつ電話に出ると飛び込んできたのはご機嫌な彼の声
今何処にいる?
お屋敷です
今一人か?
一人ですけど
今何してたんだ?
……
えーっと…
あのね…パパがケガして明日の朝一から手術だって連絡が来たので…
だからちょっと今から行って来ようと思って準備中です
言い終えると電話の向こうで物が下に落ちるような音が響いて
それに続いて私の耳に届いたのは秘書さんに”今すぐ屋敷に戻る!”と怒鳴っている彼の声
私はそれを聞きながらため息と共に電話を切った
予定より少し早めにオフィスへと戻れた
手抜きしたわけじゃねぇーぞ!
こんな時だってあんだよ!
オフィスに戻ってもまだ仕事は残っているが
NY出発前にしては早目に屋敷に帰りつけそうだ
今夜は二人で少しのんびりと出来そうだと伝えようと携帯を手に取った
RRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRR
呼び出し音に合わせてデスクを打つ指先
出ろ!出ろ!出ろ!出ろ!
出てくれ!
暫くの呼び出し音の後、響いてきたのは愛しい妻の声
何してたんだ?の問いかけに返ってきた答えに慌てる
三日後にはNYに出発なんだぞ!
何時帰ってくるんだよ?!の問い掛けに
う~ん…あなたはNYなのでしばらくあっちに居ようかなと思ってますけど
あっさりと返ってきた答えに愕然とする
ざけんな!
2ヶ月もNYなんだぞ!
分かってんのか?
お前もNYへ連れて行こうと思ってんだよ!
NYだぞ!
NY!
なんで九州行ったっきりになんだよ!?

応援ありがとうございます。