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続・月夜に… 5

おはようございます。


予約投稿第二弾です!


本日も『続・月夜に…』です🎶


それではどうぞ~✴













日本 道明寺邸

この日、司と櫻は蓮と鈴を連れて自家用機で帰国していた

司達の帰国に合わせて久しぶりに仲間達が集まってきていた

当然、子供連れなので結構な大人数


司なんて自分の子供以外全然見分けがついてないし

「よお!久しぶりだな!」

「おぉ!元気だったか?」

「よお!」

「司、お帰り!」

仲間達が次々とやってくる

それぞれが忙しいのに何とか時間を作って集まっている

「櫻~~!お帰り~!」

「滋さん、ただいま!」

「あれ、桜子は?」

「さっき来て、あっちで子供達見ててくれてる」

「そっか、ねぇ、ケーキ買ってきたんだ!
沢山買ってきたからみんなで食べようよ!」

「いいわね」
「じゃぁ、みんな呼んでこないと」

私は近くにいたメイドさんに子供達を連れてくるようにお願いした

最近ではなるべくメイドさんを使うようにしている

やっぱり人に頼むのは抵抗はあるけど

私が何でも自分でやってしまうと

彼女達の仕事を取ってしまう事にもなる

それにタマさんにも怒られるし・・・

彼女、未だにピンピンしていて

道明寺家のメイド頭として働いている

しばらくして合計6人の子供達がリビングに入ってきた

男の子は蓮と滋さんの所の譲君だけで、後はみんな女の子

桜子の子供は上の子が梗子ちゃんで下の子が薫子ちゃん

滋さんの下の女の子は美樹ちゃん

なぜかみんなパパにそっくりで一目で誰の子かすぐに分かってしまう

すごい・・・

子供達が入ってきたリビングは一気に賑やかになり

男達はワインボトルを抱えてダイニングへと逃げ込んでいった

滋さんが言ったとおりものすごい数のケーキがテーブルに並べられ

子供達がうれしそうに歓声を上げている



「さぁ!みんな~自分の好きなの取って今日は好きなだけ
食べていいわよ!」

見る見るうちに目の前のケーキが減っていく

でも、やっぱり一番食べているのは滋さんで

すっかりケーキを食べ終え満足した子供達は

またそれぞれ部屋へと戻っていった

蓮と譲くんはテレビゲーム

女の子達は人形などを持ち出してきて遊んでいる

子供達をタマさんに任せて私達もリビングで飲み始めた

「ねぇ、櫻?雛ちゃんキレイになったわよね!」

雛の載ってる雑誌を見ながら話し始めた滋さん

「そうかな~?
あんまり変わってないと思うんだけど」

「いいえ、キレイになってますよ。
やっぱり恋人が出来ると違うんですね」

「ちょ 、ちょっと桜子!
大きい声で言わないでよ!」

ダイニングの方を気にしながら慌てて桜子の口を塞ぐ

「えっ・・?!もしかして司まだ知らないの?」

「・・知らない」

「どうして?言わないの?」

「言えるわけないじゃない!
もし司にバレたらどうなると思う?
考えたくもないわよ!」

「確かに・・」

「司は雛ちゃんの事となると普通じゃないからね~」

「そうよ!普段から普通じゃないけど、
さらに酷くなるんだから!未だに雛の言動に一喜一憂してるわ」

「それだけ雛ちゃんの事が大切なんだね、司は」

「大切なのは分かるんだけどね~
もう少し子離れしてもらわないと雛も年頃なんだし」

「誰が子離れするんだ?」

背後から急に声が掛かりびっくりして
思わずしどろもどろになってしまう

「・・・えっ・・べ、別に・・何んでもないわよね、滋さん!」

「・・う、うん・・な、何でもないよ!」

滋さんにもわたしの焦りが伝染したみたい

「本当か?」

「本当よ!」

司は納得が行かないような顔してたけどそれ以上は何も言わなかった
ホッとしていると類がいつの間にか私の隣に座っている

ただ座っているだけなのに司の機嫌がとたんに悪くなる

無理やり類をどかせて私の隣に座ってくる
そんな司をあきらも総二郎も諦め顔で見ている

「櫻!雛はいつ帰ってくるんだ?」

ホラ!怒ってるじゃなぃ!もう!

お願いだから耳元で怒鳴らないでよね

そんなに大きな声で言わなくても隣にいるのだから聞こえてます!

どうしていつもいつも隣に座ってから怒鳴るんだろう?

最近ではワザとなんじゃないかと思い始めている

何か私に恨みでもあるのかしら?

「明日、朝10時ごろに成田に着くみたいよ」

「そうか。俺、迎えに行こうか?」


どうしてそうなるのよ!


「行かなくていい!」

「なんでだよ!
いいだろ、娘を迎えに行って何が悪いんだよ!」

「あなた、仕事でしょ?」

「そんなもん、どうにでもなる!」

そんなセリフ・・

秘書さんが聞いたら卒倒しちゃうわよ!

「ならなくていいから。仕事しなさい!
いいわね!?
迎えになんて行ったって雛が怒るだけよ」

「・・・・・・」

「分かったの?」

「・・・分かったよ!
じゃぁ 車を行かせるから雛に使うように言えよ!」

そんなもの行かせたって雛が乗るわけないでしょ!

どうして分からないのかしら?

「言わない!車もダメ!
大人しくしてなさい!いいわね?」

司のしつこさにだんだん私の声も大きくなり始める

「・・・・分かったよ!」

とうとう司は怒ってリビングから出て行ってしまった

「ハァ~あいつは相変わらずだな!?」

「本当だね。司は雛ちゃんの事となると必死だもんね」

「ねぇ?雛ちゃんはここから通うの?」

「うん。さっきね電 話があって
ホテルじゃなくてここに帰ってくるって」

「そう、じゃぁ司は嬉しいだろうね!」

「あっ!まだ司に言ってない!」

「ハァ~櫻!
そう言う事は先に教えてやれよ!」

「そうよね。忘れてた・・・
司に言ってくる!」

慌ててリビングを出て行く私の後ろから何重にも重なったため息が追いかけてくる

「櫻も変わってないよね」

「本当、先輩っていつも肝心な事言わないですよね」




寝室に入ると司は一人でソファーに座り

ワインを飲みながらアルバムを見ていた

そのアルバムには私が撮影した雛と司の写真が貼ってある

隣に座り一緒にアルバムを見る

写真の中の二人は一緒に笑っている

6歳の雛と25歳の司で始まるアルバムは雛が12・3歳の頃で途切れている

彼はこのアルバムを大切にしている

「ねぇ、こんな物出してきてどうしたの?」

「ああ、なんとなくな・・」

アルバムに見入っている司の横顔

相変わらずキレイな顔

長い睫に鼻筋だって通ってるし

少し伏せ気味のその横顔に思わず見惚れてしまう

でも今は見惚れてる場合じゃない!

雛の事言わなきゃ

「あのね、言い忘れてた事があるんだけど」

司は視線を写真に向けたままで

「なんだ?」

「さっきね、雛から電話があって
日本にいる間ここに帰ってくるって言ってたわよ」

「本当か?本当に雛、ここから通うのか?」

「本当よ。本人がそう言ってたんだから!」

「そうか、分かった!」


分かりやすい…

もうご機嫌だ

寝室を飛び出して行った司は
メイドさんを捕まえて雛の部屋の準備をしておくよう伝えている


ハァ~


もうため息しかでてこない









応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2018/08/01 (Wed) 12:36 | EDIT | REPLY |   

kirakira  

悠○様

こんにちは。
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m

構って欲しいんですねぇ~♥
でも雛ちゃんもお年頃なので❗(笑)
あんまりしつこくしすぎると嫌われちゃいますよね♪

2018/08/03 (Fri) 11:23 | EDIT | REPLY |   

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