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Day Light 7

こんにちは。

今日も少し肌寒いですね。
学生の皆さんは今日から新学期ですね♪
新しい始まり!楽しんで行きましょう~✴


それでは本日のDayLightです🎶

少しだけ謎が…








気にいらない
何もかもが気にいらない

突然、目の前に現れた牧野の元旦那だと名乗る男

例え今はもう別れているとしても一時期牧野と生活を共にしていたというだけで

説明出来ない怒りや苛立ちの感情に支配されるのに

この男は当たり前のように牧野を名前で呼び

俺に助けを求めてきた

信じられない気持ちで病院へと駆け付けると

窓も無い病室で一人ベッドに横たわり眠り続けていた牧野

その姿を目の当たりにし担当のドクターにいつ意識が戻るのか分からないと言われ

類に電話を掛けた辺りまでははっきりと覚えているが

それ以降の記憶は曖昧でよく覚えていない

だけどずっと胸の奥では怒りや苛立ちとは違う感情が燻り続けていた

部屋に集まり話しをしている間中もずっとその感情は燻り続けていた

俺だって何かがおかしいという事は気付いていた

だけど正体不明のそんな感情よりも牧野の意識を戻してやる事が最優先だと考えていた

あの時までは・・・

そう・・・三人の携帯が同時に鳴るまでは・・・

真実はいつも身勝手で残酷だ

光と影は常に表裏一体で

そこにある物を映し出す

最初は小さな小さな染みのような点が

一つずつ見えない線で結び付き

やがて真実が現実の元に曝される

たとえそれが到底受け入れられない真実だとしても

それは光の裏に常に影が存在するように

真実もまた現実の中に常に存在し続けるだけ

最初に電話を終えたのはあきら

それに続いてジャックが電話を切ったが

たった今切ったばかりの携帯を握り締めたまま

まるで動く事を忘れてしまったかのように茫然と立ち尽くしている

最後に電話を終えたのは類

類は何やら早口で指示を出すと厳しい表情を崩さない

一番最初に電話を終えたあきらが類が電話を切ったと同時に口を開いた

「牧野の警護にあたらせてるSPから牧野の病室に不審な男が侵入しようとしたって連絡があった」

「不審な男?!看護士が言ってた奴か?!」

「それはまだ分からない」

「取り押さえてねぇのかよ!?」

「あぁ、逃げられたらしい・・・
けどそいつは白衣を着て盗まれたIDも付けててドクターのフリして病室に入ろうとしたらしい
人相は看護士に聞いた男と似てるみたいだけど逃げられちまってるから確認は出来てない」

悔しそうにそう言ったあきらに続いて類が口を開いた

「牧野の部屋から火が出た。
幸い消火が早くてボヤ程度で済んだみたいだけど
消防に連絡した人が火が出る直前にアパートから不審な男が出てくるのを目撃してるって」

ほぼ同時に飛び込んできた不審な男の情報
一人は牧野の病室に

もう一人は牧野のアパートに

そして最後に消え入りそうな声でジャックが口を開いた

「俺の部屋からも火が出た・・・」

そう告げたジャックの声はあまりにも小さく

そして微かに震えていた

二件同時の火災と侵入未遂

偶然と呼ぶにはあまりにも無理がある

この時点でやっとここに集まった全員が

牧野と俺達を巡って何か重大な事が起こっていると確信した


「動きが急すぎねぇか?」

ずっと黙って事の次第を見守っていた総二郎が口を開いた

「俺達が動き始めた途端だぞ
誰が何を企んでんのか知らねぇけど
えらく舐めた真似してくれんじゃねぇかよ!」


「それだけ知らたくない何かがあるって事じゃないの」

「知られたく無い事って何だよ?!
牧野がなんかヤバイ事にでも関わってたって言うのかよ?!」

正体不明の相手の狙いが分からず苛立ち声を荒げた俺に

類は真っ直ぐな射抜くような視線を向けたままで

「牧野がっていうより俺達が牧野に関わったからって言った方が可能性はあるんじゃない?」

「俺達が・・・?」

「そう、特に司が」

「お、俺が・・・?!」

「まだ確証は無いけどね。
だからそれをジャックに聞こうと思ったんだけど」

ジャックはまだ携帯を握り締めたまま立ち尽くしている

類はそんなジャックに厳しい口調のままで

「あんた俺達に助けて欲しいって言ったんだよね?
それって変じゃない?いくら牧野から俺達の事を聞いてたとしても
牧野の事だから詳しくは話してなかったんじゃない?
それなのにあんたは強引に司に接触してきて俺達を巻き込んだ・・・
本当の目的は何?」

類にしては珍しく問い詰めるような口調で話しをしている

俺達はジャックが答えるのを固唾を飲んで待っていた

「・・・・・・俺は・・・俺は・・・彼女を傷つけるつもりはなかったんだ!
俺は彼女を心の底から愛している!
だからもう彼女を騙し続けるような生活は終わりにしたかっただけなんだ・・・」

話す内に体の力が全て抜け床にへたりこみながら絞り出すような声で告白したジャック
やっぱりこいつは何か知っていたんだ

「牧野を騙し続けるってどういう事だよ?!
終わりにしたいって何を終わらせたかったんだよ?!答えろ!ジャック!」

へたりこむ奴の前に立ち力の入っていない体を無理矢理引き上げると

ジャックは俺の腕に縋り付くように倒れ込んできて声を上げ泣き始めた

「泣いてる暇があったら答えろ!」

「俺は・・・見たんだ・・・」

「何を?!」

「一度だけ・・・ゼウスが・・・あんたの・・・母親と一緒に居るところを・・・」












応援ありがとうございます。♪
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 4

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2018/04/09 (Mon) 13:10 | EDIT | REPLY |   

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2018/04/09 (Mon) 18:44 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

ゆ○○○う様

おはようございます、コメントありがとうございます。

ジャックの口から楓さんの名前が出ててきて
次回、ジャックの謎が少し解ける予定です~✴
暫く司君には辛い状況になりますが
お付き合いよろしくお願いします。♪

2018/04/10 (Tue) 09:49 | EDIT | REPLY |   
kirakira

kirakira  

悠○様

おはようございます、コメントありがとうございます。

楓さんが出てきましたねぇ~✴←私が登場させたのですが(笑)
これからまだ試練が続く予定ですが
最後には❕と考えていますので
これからもお付き合いくださいね♪

2018/04/10 (Tue) 09:53 | EDIT | REPLY |   

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