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Family 65

こんにちは。

本日は『Family』です🎶

それではどうぞ~✴



パス希望のご連絡を頂いた方
全て返信させていただきましたがもしまだよ~!の方がいらっしゃいましたら
お手数ですが再度ご連絡をお願いいたします。



私信です
☆様
こんにちは。
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさい。m(__)m
ムフフ💕良かったです❗😆💕✨











「父さん?母さんの機嫌が最悪なんだけど?」

朝食を食いながらの健の言葉

まるでつくしの機嫌が悪いのが俺のせいみたいな言い方

「知らねぇーよ!
お前らが怒らせるような事したんだろ?!」

「父さんが怒らせたんじゃないの?」

「知らねぇーっつてんだろ!」

「そんな怒鳴らなくてもいいと思うんだけど?」


「怒鳴ってねぇーよ!
生意気言うな!」


一泊だけの出張を終えて帰宅したのは
昨夜遅い時間だった

約束通り起きて出迎えたつくしをすぐさまバスルームに引き摺りこみ

とりあえずの一回?


その後も脱衣所で後ろから一回やったか?

その時点で意識が朦朧として無抵抗のつくしをベッドへ運び


“もう無理、許して”と懇願してくる表情が妙に艶っぽくて
逆に煽られて止まらなくなって
10代のガキみたいにがっついたような…

気づいたら朝だった…


ほんの少しの睡眠時間だけれど
心も身体も快調の俺とは対照的に
ベッドから起き上がるのもやっとで
ヨロヨロとバスルームに入って行ったつくし

危なっかしいその足取りに後を追ってバスルームに入ろうとして
いい加減にして!とマジ切れされた

手伝ってやろうとしただけだろ?!

そこまで怒ることじゃねぇーよな?

俺とは一切目を合わさず双子に朝飯を食わせているつくしを見やるが
健の言った通りかなり機嫌が悪いのが分かる









なんなの一体?

急に盛りがついたみたいに!

激しいとかってレベルじゃないのよね…


激しいのは昔からか?!

最近はその激しさにねちっこさ?みたいなのが加わって
翌日へのダメージが半端ないの


腰が痛い?


腰だけじゃなくて!


身体中が痛いのよ!


夕べだって!


手加減無しの愛情に呑み込まれて
翻弄されまくりで意識も記憶も朦朧としてるし
何より睡眠不足でお肌はボロボロだし
目の下のクマもメイクなんかじゃ隠しきれないほどクッキリと…


それなのにまた朝からバスルームに入ってこようとするし!


洗ってやる!だなんて

絶対にそれだけじゃ済まないじゃない!

もう!

「おい!つくし!」


「ん?」


「んじゃねぇーよ!
朝からボーッとしてんな!」


随分な言い種じゃない?


「してないわよ!
何よ?!」


「昼休みにオフィスに来いって言ってんだろ!」


お昼休みに?

パパのオフィスに?


甦るのは一昨日の情景…


結局、勝手に出されていた半休届

双子ちゃんのお迎えの時間まで仮眠室のベッドから起き上がれなかった


あの光景が甦る…


「も、もうヤダからね!
あたし行かないわよ!」


「違ぇーよ!勘違いすんな!
昼にテレビ局の奴らが打ち合わせだって来るんだよ!
それにお前も同席しろって言ってるだけだ!」


「あたしも?」


「お父さん?テレビに出るの?」

テレビと聞いて身を乗り出してくる翼


「あぁ、来週からテレビ局の密着取材が付く。」


「僕も出れる?」


「出たいのか?」


「うん!出たい!」


「そうか。今回はお父さんの仕事がメインだけど
お前達と一緒の所も撮影したいって言ってたから出れると思うぞ。」



「ほんと?やった!」


「つぅ?テレビに出たかったの?」


「うん!」


「どうして?」


「だって前に記者会見の時にテレビに出たでしょ?」


「う、うん…生中継してたからね。」


「その時、僕、泣いてたから泣き顔しか写ってなくて
健にはファンクラブが出来てクラスの女の子達もみんな健がカッコいいって!」


「お兄ちゃん…ファンクラブがあるの?」


「興味ない」


「そ、そう…で、翼もファンクラブが欲しいの?」


「欲しい!
だって、去年のバレンタインデーに女の子達は健にチョコレート渡そうと思って並んでたのに
健が受け取らなかったからみんな僕から渡してくれって押し付けてきたんだ!
僕なんて5個しか貰ってないのに!」


「5個も貰えたんならいいじゃない?
数じゃなくて気持ちでしょ?」


「5個の内の3個はお母さんからと滋ちゃんと桜子ちゃんからだったの!」


「そ、そうだったんだ…
で、でも2個あるからいいじゃない!」


「良くないってば!
みんな健ばっかカッコいいって!
だから僕も今度はカッコよくテレビに写りたいの!」


「そ、そうだったんだ…」


「だから、僕をカッコ良く写してくれって
テレビ局の人にお願いしといてよ!」


「お前、モテたいのか?」


「こないだ僕が貰ったチョコが5個だけだって言ったら
総二郎おじさんもあきらおじさんも
みんな幼稚舎の頃からお屋敷に入りきれないくらいチョコ貰ってたって!
お父さんも類君も一杯貰ってるのに!
僕だけ不公平だ!」


って…

翼は力説しているけれど

パパは呆れてる…


「そんなもん数じゃねぇーだろ?
肝心な奴から貰えねぇなら他の奴から何万個貰ったって意味ねぇーだろ?」

「その肝心な一個が貰えないから
協力してって頼んでんでしょ!
とにかく!テレビ局の人にお願いしといてよ!」


翼は言いたい事だけ言い終えると
機嫌を損ねたようにプイッっとダイニングから出て行ってしまった


「なんだあいつ?」


パパは訳が分からず呆れたような表情を浮かべているけど

今の翼の言葉を聞いていて

なんとなく

思い当たるフシがある

翼には初恋の相手がいる

真湖ちゃんて名前でずっとサッカー教室で一緒だった同い年の可愛い女の子


翼が通っていたサッカー教室は
小学生が対象だったから小学校を卒業したら
自動的にサッカー教室も卒業って事になるんだけど

その真湖ちゃんは地元の公立の小学校に通っていて

卒業後は地元の公立中学に進級した


翼との接点はサッカー教室だけだったから

卒業後は顔を合わせる機会がなくなってしまった


それでもお互い連絡先を交換していて
時折、翼は電話したりしているみたいで
真湖ちゃんのお誕生日にはプレゼントも渡していた


そんな微笑ましい初恋相手の真湖ちゃんなんだけど

どうも真湖ちゃんは健の方が気になるみたいで

今年のバレンタインデーに真湖ちゃんから貰ったチョコは
健のは一目瞭然で気合い入りまくりの本命チョコで
可愛い便箋に書かれた手紙までついていたんだけど
翼が貰ったのはその他大勢の友チョコ


健の代わりに翼が持ち帰った大量の女の子達の気持ち

健は全く無関心だったけれど

翼はかなりショックだったみたいで

それ以来、健に対し何かとライバル心を燃やしている


「翼の初恋相手の子がお兄ちゃんの事が好きみたいなのよね…
お兄ちゃんには本命チョコで翼は友チョコだったから気にしてるんだと思う。
だからパパの今の言葉は思いっきり地雷踏んだんだと思う。」


「それこそなんだそれ?だ!」


なかなか会う機会のない真湖ちゃんに
テレビでカッコいい自分を見てもらったら
振り向いてもらえると思っているんだろう

翼は翼なりに考えているんだろうけど


「そんなもん好きならさっさと好きだって
自分の口から伝えればいいだろ?!」


「それが出来たら苦労しないんだって!」


まだ中学生になったばかり

まだまだこれから

テレビに出たからって想いが通じるかどうかは分からないけど

好きな女の子になんとか振り向いてもらおうと頑張っている翼の姿が
高等部の頃のパパと重なって

朝からちょっとだけセンチメンタル












応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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レオン  

再挑戦します

パスワード頑張ってみたけど
分からないので
教えてください

2018/12/02 (Sun) 13:53 | EDIT | REPLY |   

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2019/05/11 (Sat) 19:42 | EDIT | REPLY |   

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