螺旋 3
こんばんは。
予告していた『螺旋』です。🎶
それではどうぞ～✴
私信です
☆様
こんばんは。🎶
コメントありがとうございます。😆
今さらですがこちらにもペンギン部屋を作りました❗
ぶっ飛んだつくしちゃんに振り回されつつ突っ込む司君を
お楽しみくださいね💕
「今朝、彼が来る前に前の主人が訪ねてきてたんです。
用件は再婚する事になったのでその報告に来てただけだったんですけど‥
いつもより早く到着した道明寺とハチ合わせしてしまったんです。
ほんの少し、玄関先で挨拶をしただけで前の主人は帰って行ったんですけど
その後、道明寺がいきなり暴れ出して‥」
「あの子、つくしちゃんに暴力振るったの？！」
「いえ、私は大丈夫だったんです。
掴みかかられましたけど
駿が引き離してくれましたから。
だけど･･引き離された彼は息が荒くて苦しそうで呼びかけても反応が無くて
それで慌てて病院に運んだんです‥」
「そうだったの‥ごめんなさいね、またつくしちゃんに迷惑かけちゃって。」
「私なら大丈夫ですから、気にしないで下さい。
でも･･彼が言ってた言葉が気になるんです。」
「あの子、何て言ってたの？」
「また俺から逃げるのかって‥
またあの男の所へ行くのかって
興奮していてよく聞き取れなかったんですけど‥
何度も何度も何処にも行かないでくれって繰り返してましたから‥」
「つくしちゃん？」
「はい‥」
「あの子ね‥
ずっともしかしたらつくしちゃんが戻って来てくれるんじゃないかって思ってたみたいの‥
都合のいい考えだって分かっていたんだろうけど‥
ずっとつくしちゃんに許してもらえるのを待ってたんだと思うの‥
だからつくしちゃん達と会えるようになって、
もしかしたらやり直せるかもしれないと思ったと思うの。」
「お姉さん？彼はいつからあんな感じなんですか？」
「あの子の離婚が成立してすぐの頃はまだマシだったのよ
多少、お酒は飲んでたみたいだったけど‥
けどだんだんとお酒の量が増え始めて
それと同時に狂ったように女遊びも始めて‥
だけどあの子の選ぶ相手はみんなつくしちゃんに似てたの‥
背丈も髪の色も‥
ほとんどがその場かぎりの関係だったみたいで長続きはしなかったけど‥
最初にあの子の異変に気付いたのはタマさんだったのよ
５年ほど前からあの子、睡眠薬を飲み始めてて
それが無いと眠れないみたいで２、３日寝てないなんてざらだったみたいだから
無理やり精神科医のカウンセリングも受けさせたんだけど効果は無くて
仕事上のストレスが原因じゃないかって
確かに仕事はハードだしストレスだって
普通の人よりは数倍多いとは思うけど‥
きっとあの子は寂しかったんだと思うの‥
ずっと道明寺の為に頑張ってきたけど
司には人生を分かち合う相手がいなかったから‥」
「やっぱり私のせいですね‥
あの時、強引に振り払ったりしないでもっとちゃんと話しをしてれば
こんな事にはならなかったかもしれないのに‥」
「違うわ、つくしちゃんのせいじゃない。
誰のせいでもないのよ。
庇うつもりはないんだけどお母様だって道明寺家の事を考えて
あんな事をされたんだと思うの‥
ただやり方を間違えていんだと思うの‥
私がこんな事お願いする権利は無いと思うんだけど
出来ればつくしちゃんに司の側に居てあげて欲しいの
もちろんつくしちゃんの生活があるのは分かってるわ。
あの子ね、３ヶ月の休みを取ってるの、ここ何年も休みなしで働いてきたから
お母様が無理やり取らせたんだけど
だからそのお休みの間だけでも構わないのよ。
あの子が落ち着くまで側に居てもらえないかしら？」
お姉さんの切羽詰ったような表情から道明寺の状態が本当に深刻なのだと
いうことは分かったけれどすぐには返事は出来なかった‥
本当に３ヶ月間側にいるだけで彼は落ち着くのだろうか？
さっき見た彼の姿
手加減なしの力で私の腕を掴みながら
鬼気迫る勢いだったが瞳だけはその勢いとは裏腹に不安が滲み出ていた
私はこのまま流されるように彼の側に居てもいいのだろうか？
３ヶ月という中途半端な時間を共に過ごした後の私と彼は一体どうなっているのだろう？
「お姉さんのお話しは分かりました。
ですがすぐには返事できません。少し考える時間を下さい。」
「分かっているわ。」
そう言って大きく息をついた椿お姉さんはやっと笑顔になった
「ねぇ、つくしちゃん？ホッとしたらお腹すいてきちゃったわね。
つくしちゃんもお昼食べ損ねたんじゃない？
久しぶりに一緒にどうかしら？」
「はい、いただきます。」
そのまま部屋にランチが運ばれてきて椿お姉さんと本当に何十年ぶりかの食事
そうだ
高校生だったとき街中で偶然にお姉さんに会ってその時食事をご馳走になって以来だ
本当に長い時間
道明寺と私
何度も切れたと思っていた彼との縁は
いつもどこかで細い糸で繋がっていた
やり直す？
何を？
あの頃の続きを？
それは無理だ
あの頃とは年齢も立場も状況も違い過ぎる
何よりあの頃の続きをなんて
私は今さらやり直したいとは思っていない
だったら？
どうすればいいのだろうか？
そもそも私の中にあるこの感情は何なのだろうか？
道明寺が苦しんでいるのは分かる
その彼を助けてあげたいとも思っている
この感情は愛情なの？
それとも単なる同情？
私は彼を愛しているの？
道明寺はどうなの？
昔、成就しなかった相手に捕らわれ
愛していると思い込み
運命だと勘違いしているだけじゃないの？
今は満たされない感情を持て余し
それを埋める為に私と子供達が必要だと思い込んでいるだけじゃない？
愛してる
言葉も感情も
痛いくらいに感じる事は出来るけれど
今の私はそれだけでは動けない
３ヶ月
彼と一緒にいたら
その答えは出るのだろうか？
今はまだ分からないけれど
確かめてみる必要はあるわよね
問題は山積みだけど‥
応援ありがとうございます。
予告していた『螺旋』です。🎶
それではどうぞ～✴
私信です
☆様
こんばんは。🎶
コメントありがとうございます。😆
今さらですがこちらにもペンギン部屋を作りました❗
ぶっ飛んだつくしちゃんに振り回されつつ突っ込む司君を
お楽しみくださいね💕
「今朝、彼が来る前に前の主人が訪ねてきてたんです。
用件は再婚する事になったのでその報告に来てただけだったんですけど‥
いつもより早く到着した道明寺とハチ合わせしてしまったんです。
ほんの少し、玄関先で挨拶をしただけで前の主人は帰って行ったんですけど
その後、道明寺がいきなり暴れ出して‥」
「あの子、つくしちゃんに暴力振るったの？！」
「いえ、私は大丈夫だったんです。
掴みかかられましたけど
駿が引き離してくれましたから。
だけど･･引き離された彼は息が荒くて苦しそうで呼びかけても反応が無くて
それで慌てて病院に運んだんです‥」
「そうだったの‥ごめんなさいね、またつくしちゃんに迷惑かけちゃって。」
「私なら大丈夫ですから、気にしないで下さい。
でも･･彼が言ってた言葉が気になるんです。」
「あの子、何て言ってたの？」
「また俺から逃げるのかって‥
またあの男の所へ行くのかって
興奮していてよく聞き取れなかったんですけど‥
何度も何度も何処にも行かないでくれって繰り返してましたから‥」
「つくしちゃん？」
「はい‥」
「あの子ね‥
ずっともしかしたらつくしちゃんが戻って来てくれるんじゃないかって思ってたみたいの‥
都合のいい考えだって分かっていたんだろうけど‥
ずっとつくしちゃんに許してもらえるのを待ってたんだと思うの‥
だからつくしちゃん達と会えるようになって、
もしかしたらやり直せるかもしれないと思ったと思うの。」
「お姉さん？彼はいつからあんな感じなんですか？」
「あの子の離婚が成立してすぐの頃はまだマシだったのよ
多少、お酒は飲んでたみたいだったけど‥
けどだんだんとお酒の量が増え始めて
それと同時に狂ったように女遊びも始めて‥
だけどあの子の選ぶ相手はみんなつくしちゃんに似てたの‥
背丈も髪の色も‥
ほとんどがその場かぎりの関係だったみたいで長続きはしなかったけど‥
最初にあの子の異変に気付いたのはタマさんだったのよ
５年ほど前からあの子、睡眠薬を飲み始めてて
それが無いと眠れないみたいで２、３日寝てないなんてざらだったみたいだから
無理やり精神科医のカウンセリングも受けさせたんだけど効果は無くて
仕事上のストレスが原因じゃないかって
確かに仕事はハードだしストレスだって
普通の人よりは数倍多いとは思うけど‥
きっとあの子は寂しかったんだと思うの‥
ずっと道明寺の為に頑張ってきたけど
司には人生を分かち合う相手がいなかったから‥」
「やっぱり私のせいですね‥
あの時、強引に振り払ったりしないでもっとちゃんと話しをしてれば
こんな事にはならなかったかもしれないのに‥」
「違うわ、つくしちゃんのせいじゃない。
誰のせいでもないのよ。
庇うつもりはないんだけどお母様だって道明寺家の事を考えて
あんな事をされたんだと思うの‥
ただやり方を間違えていんだと思うの‥
私がこんな事お願いする権利は無いと思うんだけど
出来ればつくしちゃんに司の側に居てあげて欲しいの
もちろんつくしちゃんの生活があるのは分かってるわ。
あの子ね、３ヶ月の休みを取ってるの、ここ何年も休みなしで働いてきたから
お母様が無理やり取らせたんだけど
だからそのお休みの間だけでも構わないのよ。
あの子が落ち着くまで側に居てもらえないかしら？」
お姉さんの切羽詰ったような表情から道明寺の状態が本当に深刻なのだと
いうことは分かったけれどすぐには返事は出来なかった‥
本当に３ヶ月間側にいるだけで彼は落ち着くのだろうか？
さっき見た彼の姿
手加減なしの力で私の腕を掴みながら
鬼気迫る勢いだったが瞳だけはその勢いとは裏腹に不安が滲み出ていた
私はこのまま流されるように彼の側に居てもいいのだろうか？
３ヶ月という中途半端な時間を共に過ごした後の私と彼は一体どうなっているのだろう？
「お姉さんのお話しは分かりました。
ですがすぐには返事できません。少し考える時間を下さい。」
「分かっているわ。」
そう言って大きく息をついた椿お姉さんはやっと笑顔になった
「ねぇ、つくしちゃん？ホッとしたらお腹すいてきちゃったわね。
つくしちゃんもお昼食べ損ねたんじゃない？
久しぶりに一緒にどうかしら？」
「はい、いただきます。」
そのまま部屋にランチが運ばれてきて椿お姉さんと本当に何十年ぶりかの食事
そうだ
高校生だったとき街中で偶然にお姉さんに会ってその時食事をご馳走になって以来だ
本当に長い時間
道明寺と私
何度も切れたと思っていた彼との縁は
いつもどこかで細い糸で繋がっていた
やり直す？
何を？
あの頃の続きを？
それは無理だ
あの頃とは年齢も立場も状況も違い過ぎる
何よりあの頃の続きをなんて
私は今さらやり直したいとは思っていない
だったら？
どうすればいいのだろうか？
そもそも私の中にあるこの感情は何なのだろうか？
道明寺が苦しんでいるのは分かる
その彼を助けてあげたいとも思っている
この感情は愛情なの？
それとも単なる同情？
私は彼を愛しているの？
道明寺はどうなの？
昔、成就しなかった相手に捕らわれ
愛していると思い込み
運命だと勘違いしているだけじゃないの？
今は満たされない感情を持て余し
それを埋める為に私と子供達が必要だと思い込んでいるだけじゃない？
愛してる
言葉も感情も
痛いくらいに感じる事は出来るけれど
今の私はそれだけでは動けない
３ヶ月
彼と一緒にいたら
その答えは出るのだろうか？
今はまだ分からないけれど
確かめてみる必要はあるわよね
問題は山積みだけど‥
応援ありがとうございます。
スポンサーサイト