A Wedding March 6 (完)
こんばんは。
ペンギン部屋です。🎶
それではどうぞ~✴
「で?どうして赴任先がシベリアだっていうのが復讐になるわけ?」
いまいちそこん所が分かんないのよね
「そこにはガスも水道もねぇーし携帯だって使えねぇーんだぞ!」
まぁ、確かに不便なところだろうけど
「でもそれを成功させれば凄い事なんでしょ?」
「成功すればな!」
「どういう事よ?」
「今んところ成功する確率は10%以下だ!」
「そんな確率のプロジェクトで大丈夫なの?」
「大丈夫なわけねぇーだろ!?
下準備と根回しに2年もかかってんだぞ!」
「2年も掛けて成功率10%って・・
もう止めたほうがいいんじゃないの?」
「幾らつぎ込んでると思ってんだよ?!
今さら止められっか!簡単に言うな!」
「でも続けても損害が大きくなるだけでしょ?」
「全く勝算がねぇーわけじゃねぇ!
まぁ見てろよ、俺様に不可能なんてねぇーんだからよ!」
普通、自分の事を俺様って言ってる時点で負けだと思うんだけど
不思議とこいつが言うと本当に不可能じゃないって
思えてくるから変なのよね…
これってやっぱり惚れた弱みって奴?
私って自分の予想以上にこの男にイカれてるのかもね…
「それにあの男は優秀なんだろ?」
ん?
「ねぇ?あんた、もしかして前から山岡君の事知ってた?」
「ああ。」
「じゃあ、どうしてさっき私の話しを聞いた時、知らん顔したのよ!?」
「あの男がお前の昔の男だってのは知らなかったんだよ!」
「どういう事よ?」
「お前の前の会社で優秀なのがいるって聞いた事はあったんだよ!」
「それが山岡君?」
「そーだよ!引き抜いてやろうと思ってたんだけどな、
止めてシベリアへ飛ばしてやった!」
勝ち誇った顔しないで…!
「どうだ?俺様に惚れ直しただろ?
泣いて謝る気になったか?」
まだ続いてたのか…?
だけどそれって私が彼の人生を大きく変えちゃったって事よね?
ハァ~
知らず知らずのうちに私の口から零れ落ちた大きなタメ息
「なにタメ息付いてんだよ?」
「だって…私が彼の人生変えちゃったんだもん!」
「バーカ!お前のせぇじゃねぇーよ!」
アホ!そんな事分かってるわよ!
直接的な原因はあんただ!あんた!!
私と関わった人が道明寺によって大きく運命が変わってしまう
高等部の頃で十分、経験済みだったはずなのに
油断してたなぁ~…
「あ~あ~…お腹すいた!」
「じゃあメシ喰って新婚旅行に行くか?」
「はぁ?」
「結婚式の後は新婚旅行行くだろ?ふつう?」
「普通って…仕事は?」
「休み取った。一週間しか取れなかったけどな。」
簡単に言わないでよ!
「忙しいんでしょ?本当に大丈夫なの?」
「新婚旅行に行くぐらいの余裕はあんだよ!
まかせとけ!俺様に不可能はねぇんだから!」
またそれか…
もう、こいつの仕事を気にするの止めよう!
「そっ!で?どこへ行くの?」
「新婚旅行っつったらハワイに決まってんだろ?」
ハワイ?
嬉しいかも?
「本当?ハワイに連れて行ってくれるの?」
「ああ、ハワイ島にある別荘に連れて行ってやるよ!」
「やったー!私、ハワイ島って初めて!
前はマウイ島しか行けなかったから嬉しい!
あ~あ~ハワイって何年ぶりだろう?
2年?ん~・・じゃなくてもう3・・ゲッ!?」
なんかすんごい青筋立てた奴に睨まれてるんだけど…?
「お前、ハワイ行ったことあんのか?」
これまた地の底から這い出てきたような
すんごい低~い声で聞かれてるんだけど…?
「あ、あるけど…どうしたの?」
「お前、昔、ハワイは新婚旅行で行くから嫌だっつって
俺様の誘いを断ったよな?」
「あっ!?ハハハ…」
「笑って誤魔化すな!」
「誤魔化してはないけど…む、昔の事だから!
それに新婚旅行で行くハワイは初めてだから!」
「当たりめぇーだ!!」
怒鳴り声と共にゴツンと頭に衝撃が…
「痛~い!なにすんのよ!?」
「誰と行ったんだよ?」
「と、友達!友達と行ったの!」
「ウソつくな!」
「もう!いいじゃない!
場所じゃなくてあんたと新婚旅行に行くって事が重要でしょ?
そうでしょ?あんただってそう思わない?」
お願い!これで納得して!!
「一週間、俺様の言う事なんでも聞くって約束しろ!」
「な、なんでもって…」
「いいな?!約束したからな!」
した覚えないんだけど
しょうがないか…?
「分かったわよ!聞けばいいんでしょ!?」
「じゃあ、行くぞ!」
なんかよく分からない展開だけど山岡君はシベリアへ行って
私は今からハワイに行くのね?
「あっ!向こうへ行ったらボディーボード教えてあげるよ!
一緒にやろうね。」
「お前、それ誰とやったんだ?あの男か?」
もういちいちうっとーしいぞぉ~~!
「あの男って山岡君?違うわよ。
彼とはハワイに行ってないもの。」
「おまっ!他にもまだ男がいんのかよ!?」
「あのね・・10年で付き合った人が2人って少ないでしょ?
私はこれでもモテたのよ!お付き合いする人に困った事ないのよ!」
「淫乱女!」
あのさぁ~ここメープルのロビーなんだよね…
そんなでっかい声で恥ずかしい言葉言わないでよぉ~~!
すっごい注目浴びてるじゃない!
「あんただけには言われたくないわよ!」
「俺はな、お前と離れてた10年間で他の女と旅行した事も
マジで惚れたこともねぇーんだぞ!」
それって自慢になるのか?
「いいじゃない、今はあんたに惚れてるんだから。」
「お前が俺様に惚れてるようには見えねぇ!」
「じゃあ、ハワイに行ったらビキニ着てあげる。」
「Aカップのビキニなんて見たくねぇーんだよ!」
「失礼な!Bカップよ!」
「大して変わんねぇーだろ!?」
「大違いよ!」
「スクール水着買ってやるよ!」
「カブト虫!」
「ああっ!?なんか言ったか?」
「愛してるって言ったのよ。」
「ウソつけ!カブト虫っつっただろ?!」
聞こえてんじゃん・・
「ウソじゃないわよ。」
「じゃあ、もう一回言えよ!」
「ん?」
「今のもう一回言えって言ってんだよ!」
「カブト虫?」
「今夜は寝かせねぇーかんな!
覚悟しとけよ!」
~ Fin ~

応援ありがとうございます。
ペンギン部屋です。🎶
それではどうぞ~✴
「で?どうして赴任先がシベリアだっていうのが復讐になるわけ?」
いまいちそこん所が分かんないのよね
「そこにはガスも水道もねぇーし携帯だって使えねぇーんだぞ!」
まぁ、確かに不便なところだろうけど
「でもそれを成功させれば凄い事なんでしょ?」
「成功すればな!」
「どういう事よ?」
「今んところ成功する確率は10%以下だ!」
「そんな確率のプロジェクトで大丈夫なの?」
「大丈夫なわけねぇーだろ!?
下準備と根回しに2年もかかってんだぞ!」
「2年も掛けて成功率10%って・・
もう止めたほうがいいんじゃないの?」
「幾らつぎ込んでると思ってんだよ?!
今さら止められっか!簡単に言うな!」
「でも続けても損害が大きくなるだけでしょ?」
「全く勝算がねぇーわけじゃねぇ!
まぁ見てろよ、俺様に不可能なんてねぇーんだからよ!」
普通、自分の事を俺様って言ってる時点で負けだと思うんだけど
不思議とこいつが言うと本当に不可能じゃないって
思えてくるから変なのよね…
これってやっぱり惚れた弱みって奴?
私って自分の予想以上にこの男にイカれてるのかもね…
「それにあの男は優秀なんだろ?」
ん?
「ねぇ?あんた、もしかして前から山岡君の事知ってた?」
「ああ。」
「じゃあ、どうしてさっき私の話しを聞いた時、知らん顔したのよ!?」
「あの男がお前の昔の男だってのは知らなかったんだよ!」
「どういう事よ?」
「お前の前の会社で優秀なのがいるって聞いた事はあったんだよ!」
「それが山岡君?」
「そーだよ!引き抜いてやろうと思ってたんだけどな、
止めてシベリアへ飛ばしてやった!」
勝ち誇った顔しないで…!
「どうだ?俺様に惚れ直しただろ?
泣いて謝る気になったか?」
まだ続いてたのか…?
だけどそれって私が彼の人生を大きく変えちゃったって事よね?
ハァ~
知らず知らずのうちに私の口から零れ落ちた大きなタメ息
「なにタメ息付いてんだよ?」
「だって…私が彼の人生変えちゃったんだもん!」
「バーカ!お前のせぇじゃねぇーよ!」
アホ!そんな事分かってるわよ!
直接的な原因はあんただ!あんた!!
私と関わった人が道明寺によって大きく運命が変わってしまう
高等部の頃で十分、経験済みだったはずなのに
油断してたなぁ~…
「あ~あ~…お腹すいた!」
「じゃあメシ喰って新婚旅行に行くか?」
「はぁ?」
「結婚式の後は新婚旅行行くだろ?ふつう?」
「普通って…仕事は?」
「休み取った。一週間しか取れなかったけどな。」
簡単に言わないでよ!
「忙しいんでしょ?本当に大丈夫なの?」
「新婚旅行に行くぐらいの余裕はあんだよ!
まかせとけ!俺様に不可能はねぇんだから!」
またそれか…
もう、こいつの仕事を気にするの止めよう!
「そっ!で?どこへ行くの?」
「新婚旅行っつったらハワイに決まってんだろ?」
ハワイ?
嬉しいかも?
「本当?ハワイに連れて行ってくれるの?」
「ああ、ハワイ島にある別荘に連れて行ってやるよ!」
「やったー!私、ハワイ島って初めて!
前はマウイ島しか行けなかったから嬉しい!
あ~あ~ハワイって何年ぶりだろう?
2年?ん~・・じゃなくてもう3・・ゲッ!?」
なんかすんごい青筋立てた奴に睨まれてるんだけど…?
「お前、ハワイ行ったことあんのか?」
これまた地の底から這い出てきたような
すんごい低~い声で聞かれてるんだけど…?
「あ、あるけど…どうしたの?」
「お前、昔、ハワイは新婚旅行で行くから嫌だっつって
俺様の誘いを断ったよな?」
「あっ!?ハハハ…」
「笑って誤魔化すな!」
「誤魔化してはないけど…む、昔の事だから!
それに新婚旅行で行くハワイは初めてだから!」
「当たりめぇーだ!!」
怒鳴り声と共にゴツンと頭に衝撃が…
「痛~い!なにすんのよ!?」
「誰と行ったんだよ?」
「と、友達!友達と行ったの!」
「ウソつくな!」
「もう!いいじゃない!
場所じゃなくてあんたと新婚旅行に行くって事が重要でしょ?
そうでしょ?あんただってそう思わない?」
お願い!これで納得して!!
「一週間、俺様の言う事なんでも聞くって約束しろ!」
「な、なんでもって…」
「いいな?!約束したからな!」
した覚えないんだけど
しょうがないか…?
「分かったわよ!聞けばいいんでしょ!?」
「じゃあ、行くぞ!」
なんかよく分からない展開だけど山岡君はシベリアへ行って
私は今からハワイに行くのね?
「あっ!向こうへ行ったらボディーボード教えてあげるよ!
一緒にやろうね。」
「お前、それ誰とやったんだ?あの男か?」
もういちいちうっとーしいぞぉ~~!
「あの男って山岡君?違うわよ。
彼とはハワイに行ってないもの。」
「おまっ!他にもまだ男がいんのかよ!?」
「あのね・・10年で付き合った人が2人って少ないでしょ?
私はこれでもモテたのよ!お付き合いする人に困った事ないのよ!」
「淫乱女!」
あのさぁ~ここメープルのロビーなんだよね…
そんなでっかい声で恥ずかしい言葉言わないでよぉ~~!
すっごい注目浴びてるじゃない!
「あんただけには言われたくないわよ!」
「俺はな、お前と離れてた10年間で他の女と旅行した事も
マジで惚れたこともねぇーんだぞ!」
それって自慢になるのか?
「いいじゃない、今はあんたに惚れてるんだから。」
「お前が俺様に惚れてるようには見えねぇ!」
「じゃあ、ハワイに行ったらビキニ着てあげる。」
「Aカップのビキニなんて見たくねぇーんだよ!」
「失礼な!Bカップよ!」
「大して変わんねぇーだろ!?」
「大違いよ!」
「スクール水着買ってやるよ!」
「カブト虫!」
「ああっ!?なんか言ったか?」
「愛してるって言ったのよ。」
「ウソつけ!カブト虫っつっただろ?!」
聞こえてんじゃん・・
「ウソじゃないわよ。」
「じゃあ、もう一回言えよ!」
「ん?」
「今のもう一回言えって言ってんだよ!」
「カブト虫?」
「今夜は寝かせねぇーかんな!
覚悟しとけよ!」
~ Fin ~

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