Tokyo ー NewYork 1
こんばんは。\(^-^)/
お口直しの『ペンギン部屋』です。🎶
少し長いので数話 + おまけ に分けます。
それではどうぞ~✴
10年ぶりに現れた司によって牧野がNYへ連れ去られて半年が過ぎた
その間、日本に居るメンバーは遠い海の向こうに暮す二人を心配しながらも
触らぬなんとかに祟り無しで積極的にはあの二人に関わる事はしていなかったが
今日、半年ぶりに帰国した司によってメープルのラウンジに呼び出されていた
半年ぶりというか‥こうやって司とちゃんと会うのは数年ぶりで
4人全員が揃うのはマジで10年ぶりぐらいじゃねぇーのか?
なのにこの我が儘な男は久しぶりだとかそういった感慨みたいなものは
全く感じられないらしく当たり前のように遅れてテーブルにつき
ぐるりと俺達を見回すと優雅に煙草に火を点けてやがる
昔っからそうだが一種独特のオーラというか威圧感といったようなものが
NYへ行ってから一段と凄みを増していて同じテーブルに座っているだけで
息苦しさを感じさせるほどになっている
長い付き合いの俺達でさえそう感じるのだから初対面の人間なんて
怖くて近づく事も出来ねぇーだろうな
だけど呼び出したのはこいつだぞ!
俺達は呼び出されたんだぞ!!
それもかなり強引に!
なのになんだ?
こいつのこの不機嫌さ全開のオーラは‥
妙な空気に一人気を使う俺
司の不機嫌さが感染している総二郎
そして全く気にしていない類
「司?機嫌悪いね?」
「悪くねぇーよ!」
あ~あ~このまま行くと
類の悪気の無い嫌味に司が乗っかってエスカレートしていって
最後は総二郎が参戦して怒鳴りあいの殴り合いになってお終いってパターンだな
手に取るようにシュミレーションが出来てしまう
ハァ~、面倒くせぇーけど軌道修正してみますか
「どうしたんだよ?
仕事でトラブルでもあったのか?」
「ねぇーよ!」
仕事じゃねぇーって事は牧野だな
こいつの人生は今のところ牧野と仕事の2部構成になっている
記憶を失くしていた10年間が第1幕の仕事だったから
今後の第2幕は牧野しか残っていない
残りの長~い人生、司の最優先事項は牧野
牧野にとってはいい迷惑だろうけどな
「お前、牧野と上手く行ってんじゃねぇーのかよ?」
「上手くいってるよ!クソッ!あのバカ女!」
どっちなんだよ?
NY 朝7時 清々しい朝
マンハッタンを見下ろすメープルホテルのスィートルームのベッドで爽やかな目覚め
シャワーを浴びてメイクも完璧
ディオールの新作ワンピースに袖を通しリビングへと入っていくと
「桜子~おはよう~」
「おはようございます、先輩、滋さん。」
ニッコリと完璧な微笑を浮かべるけど
すぐにその完璧な微笑みが桜子の顔に貼り付いてしまった
「お二人とも‥なんて格好してるんですか!?」
「なにって?桜子こそなんて格好してんのよ?
そんな格好でマラソン教室に行くつもりなの?」
なんですって?
マラソン教室?
「せ、先輩?
なんですか?そのマラソン教室って?」
「アレ?夕べ言ったでしょ?
私は毎週金曜日にセントラルパークのマラソン教室に参加してるって。」
「それは聞きましたけど‥」
「じゃあ早く着替えてきてよ!
時間無いんだから行くよ!」
「行くよって‥滋さんまで何やってるんですか?!
確かに先輩が金曜日にマラソンクラスに参加しているのは聞きましたけど、
私も行くなんて言ってませんよ!それに今日ぐらい休んだっていいでしょ?!」
「もうお金払ってあるんだから休んだらもったいないでしょ?
大丈夫だって!私もまだ初心者だから1キロのクラスだし、
無理せずに自分のペースで走ればいいんだから!」
そういう問題じゃないんですけど
「ねぇ、セントラルパークでマラソンなんて楽しそうじゃない!行こうよ~!」
「滋さんまで‥」
「ホラ!ぐずぐずしてないで行くよ!
マッチョの外科医紹介してあげるから!」
「い、行きます!」
「で、牧野と何があったんだ?」
「なんもねぇーのに愛しのつくしちゃんの事をバカ女なんて言ってんのか?」
「うるせぇー!誰が愛しのつくしちゃんなんだよ!
つくしちゃって歳かよ!気持ち悪い言い方すんな!」
「お~お~怒ってるねぇ~!
牧野に浮気でもされたか?」
おぅ!
ほんの冗談のつもりだったのに‥
ビンゴなのか?
「マジか?あの牧野が浮気って‥
相手はどんな奴なんだよ?!」
「マラソンクラスとかで知り合った外科医のヤローだよ!!」
「ハァ~気持ち良かったねぇ~!?」
「全然、気持ちよくなんてありません!!」
「そう?滋さんは楽しくなかった?」
「私は楽しかったよ~!
ねぇねぇつくし?この他にはどんなクラスに通ってるの?」
「え~っと後はねぇ‥ボクシングジムと陶芸教室と
日曜大工の教室とヨガのサークルに通ってるの。」
「楽しそう~!私も日本で通おうかなぁ~」
「滋さん!止めてください!
私はこれ以上付き合いませんからね!」
「どうしたの桜子?
機嫌悪いね?」
「当たり前じゃないですか!?
したくもないマラソン走らされておまけに
マッチョでゲイの外科医を紹介されて嬉しいわけないでしょ?!」
「あっ!桜子って同性愛者に対して偏見とか持ってるわけ?」
「別にそんなもの持ってませんよ!」
「じゃあどうしてゲイじゃ嫌なのよ?」
「恋人の居る人はいいでしょうけど、
私にはマッチョでも外科医でもなくて結構なので
ノーマルな男性を紹介してください!」
「ノーマルな人ってまともな人って事?
NYのマンハッタンで?そんな人居るの?」
「ハァ~もういいですよ!
それより汗かいちゃったんでシャワー浴びたいんですけど?」
「じゃあホテルに戻る?」
「ねぇねぇ、つくしが司と住んでる部屋ってこの近くなんでしょ?」
「うん、そこに見えてるそのアパートだけど?」
「ねぇ、部屋見せてよ~~!」
「えっ!?い、いいけど‥」
「先輩!私も早くシャワーを浴びたいので近い方がいいです!」
「いいけど‥ビックリしないでね‥」
「ビックリなんてしませんよ!
いいから早くスッキリさせてください!」
「分かったわよ!じゃあ行くよ!」

応援ありがとうございます。
お口直しの『ペンギン部屋』です。🎶
少し長いので数話 + おまけ に分けます。
それではどうぞ~✴
10年ぶりに現れた司によって牧野がNYへ連れ去られて半年が過ぎた
その間、日本に居るメンバーは遠い海の向こうに暮す二人を心配しながらも
触らぬなんとかに祟り無しで積極的にはあの二人に関わる事はしていなかったが
今日、半年ぶりに帰国した司によってメープルのラウンジに呼び出されていた
半年ぶりというか‥こうやって司とちゃんと会うのは数年ぶりで
4人全員が揃うのはマジで10年ぶりぐらいじゃねぇーのか?
なのにこの我が儘な男は久しぶりだとかそういった感慨みたいなものは
全く感じられないらしく当たり前のように遅れてテーブルにつき
ぐるりと俺達を見回すと優雅に煙草に火を点けてやがる
昔っからそうだが一種独特のオーラというか威圧感といったようなものが
NYへ行ってから一段と凄みを増していて同じテーブルに座っているだけで
息苦しさを感じさせるほどになっている
長い付き合いの俺達でさえそう感じるのだから初対面の人間なんて
怖くて近づく事も出来ねぇーだろうな
だけど呼び出したのはこいつだぞ!
俺達は呼び出されたんだぞ!!
それもかなり強引に!
なのになんだ?
こいつのこの不機嫌さ全開のオーラは‥
妙な空気に一人気を使う俺
司の不機嫌さが感染している総二郎
そして全く気にしていない類
「司?機嫌悪いね?」
「悪くねぇーよ!」
あ~あ~このまま行くと
類の悪気の無い嫌味に司が乗っかってエスカレートしていって
最後は総二郎が参戦して怒鳴りあいの殴り合いになってお終いってパターンだな
手に取るようにシュミレーションが出来てしまう
ハァ~、面倒くせぇーけど軌道修正してみますか
「どうしたんだよ?
仕事でトラブルでもあったのか?」
「ねぇーよ!」
仕事じゃねぇーって事は牧野だな
こいつの人生は今のところ牧野と仕事の2部構成になっている
記憶を失くしていた10年間が第1幕の仕事だったから
今後の第2幕は牧野しか残っていない
残りの長~い人生、司の最優先事項は牧野
牧野にとってはいい迷惑だろうけどな
「お前、牧野と上手く行ってんじゃねぇーのかよ?」
「上手くいってるよ!クソッ!あのバカ女!」
どっちなんだよ?
NY 朝7時 清々しい朝
マンハッタンを見下ろすメープルホテルのスィートルームのベッドで爽やかな目覚め
シャワーを浴びてメイクも完璧
ディオールの新作ワンピースに袖を通しリビングへと入っていくと
「桜子~おはよう~」
「おはようございます、先輩、滋さん。」
ニッコリと完璧な微笑を浮かべるけど
すぐにその完璧な微笑みが桜子の顔に貼り付いてしまった
「お二人とも‥なんて格好してるんですか!?」
「なにって?桜子こそなんて格好してんのよ?
そんな格好でマラソン教室に行くつもりなの?」
なんですって?
マラソン教室?
「せ、先輩?
なんですか?そのマラソン教室って?」
「アレ?夕べ言ったでしょ?
私は毎週金曜日にセントラルパークのマラソン教室に参加してるって。」
「それは聞きましたけど‥」
「じゃあ早く着替えてきてよ!
時間無いんだから行くよ!」
「行くよって‥滋さんまで何やってるんですか?!
確かに先輩が金曜日にマラソンクラスに参加しているのは聞きましたけど、
私も行くなんて言ってませんよ!それに今日ぐらい休んだっていいでしょ?!」
「もうお金払ってあるんだから休んだらもったいないでしょ?
大丈夫だって!私もまだ初心者だから1キロのクラスだし、
無理せずに自分のペースで走ればいいんだから!」
そういう問題じゃないんですけど
「ねぇ、セントラルパークでマラソンなんて楽しそうじゃない!行こうよ~!」
「滋さんまで‥」
「ホラ!ぐずぐずしてないで行くよ!
マッチョの外科医紹介してあげるから!」
「い、行きます!」
「で、牧野と何があったんだ?」
「なんもねぇーのに愛しのつくしちゃんの事をバカ女なんて言ってんのか?」
「うるせぇー!誰が愛しのつくしちゃんなんだよ!
つくしちゃって歳かよ!気持ち悪い言い方すんな!」
「お~お~怒ってるねぇ~!
牧野に浮気でもされたか?」
おぅ!
ほんの冗談のつもりだったのに‥
ビンゴなのか?
「マジか?あの牧野が浮気って‥
相手はどんな奴なんだよ?!」
「マラソンクラスとかで知り合った外科医のヤローだよ!!」
「ハァ~気持ち良かったねぇ~!?」
「全然、気持ちよくなんてありません!!」
「そう?滋さんは楽しくなかった?」
「私は楽しかったよ~!
ねぇねぇつくし?この他にはどんなクラスに通ってるの?」
「え~っと後はねぇ‥ボクシングジムと陶芸教室と
日曜大工の教室とヨガのサークルに通ってるの。」
「楽しそう~!私も日本で通おうかなぁ~」
「滋さん!止めてください!
私はこれ以上付き合いませんからね!」
「どうしたの桜子?
機嫌悪いね?」
「当たり前じゃないですか!?
したくもないマラソン走らされておまけに
マッチョでゲイの外科医を紹介されて嬉しいわけないでしょ?!」
「あっ!桜子って同性愛者に対して偏見とか持ってるわけ?」
「別にそんなもの持ってませんよ!」
「じゃあどうしてゲイじゃ嫌なのよ?」
「恋人の居る人はいいでしょうけど、
私にはマッチョでも外科医でもなくて結構なので
ノーマルな男性を紹介してください!」
「ノーマルな人ってまともな人って事?
NYのマンハッタンで?そんな人居るの?」
「ハァ~もういいですよ!
それより汗かいちゃったんでシャワー浴びたいんですけど?」
「じゃあホテルに戻る?」
「ねぇねぇ、つくしが司と住んでる部屋ってこの近くなんでしょ?」
「うん、そこに見えてるそのアパートだけど?」
「ねぇ、部屋見せてよ~~!」
「えっ!?い、いいけど‥」
「先輩!私も早くシャワーを浴びたいので近い方がいいです!」
「いいけど‥ビックリしないでね‥」
「ビックリなんてしませんよ!
いいから早くスッキリさせてください!」
「分かったわよ!じゃあ行くよ!」

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