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螺旋 5

こんばんは。


『螺旋』です。🎶

あまり進んでおりません…m(__)m


それではどうぞ~✴



12月も半分が過ぎてしまって…早いですねぇ~😓
12月といえば!のイベントごとを全てスルーしそうです…😅












病室に残ったのは私と彼だけ

「ねぇ、お腹すいてないの?
 何も食べてないでしょ?」

「大丈夫だ!腹は減ってない!」

「でも何か食べたほうがいいわよ。
 軽い物でも用意してもらう?」

「いらねぇ!
 いいから何処にも行くな!
 俺の側から離れるな!」

再び私の腕を掴んでいる手に力が込められた

跡がつくほどの強い力でつかまれ激痛に顔をしかめると
彼は慌てて力を緩めた

「悪ぃ!!
 大丈夫か?」

「うん、大丈夫よ。
 ねぇ、何処にもいかないから手離してくれない?」

「ごめんな・・」

「大丈夫よ」

てっきり腕を掴み続けていた事だと思っていたから
笑顔で軽く大丈夫だとかえしただけだった

「違う‥」

「えっ?」

「違うんだ‥
俺、分かってる自分が普通じねぇって事ぐらい分かってる
またお前に迷惑かけちまったよな‥」

「それも大丈夫よ。迷惑だなんて思ってたら今ここには居ないし。
それにあなたが変わってるのは昔っからでしょ?」

俯き気味に話す彼に軽い口調で答えると昔みたいに額に青筋を立てた彼が顔を上げた

「昔っから変なのはお前の方だろーが!」

「クスクスクス‥」

「何が可笑しいんだよ?!」

「ん~やっと調子出てきたなぁ~って思って!
 やっぱりあなたはこうでなくちゃ!
 俯いてるあなたってらしくないわよ!」

「そうか・・?」

「そうよ!
 ねぇ、3ヶ月もお休み取ったんでしょ?」

「ああ・・・」

「ずっとこっちに居るの?」

「あぁ、そのつもりだけどな・・」

「どうしたの?」

急に言葉を切って黙り込んでしまった彼が心配で声を掛けた


「なぁ、つくし?」

「なに?」

「そこにある上着取ってくれ。」

言われた通り上着を手渡すと彼はポケットから何かを取り出した

「つくし?」

「ん?」

「コレ、お前に‥」

そう言って彼が差し出したのはベルベット生地のジュエリーBOX

中にはダイヤのリングが入っていた

「ど、どうしたの・・コレ?」

「今日、お前に渡そうと思ってたんだ。
 本当は洒落たレストランかどこかで食事した後に渡そうと思ってたんだけな‥
 こんな病室でムードも何んもねぇけど
俺の気持ちだから受け取って欲しい。」

「で、でも‥」

「ダメか?
 俺からのなんて受け取れねぇか?」

「そういう訳じゃないけど‥
貰う理由がないでしょ?」

「どうして?
好きな女に指輪をプレゼントしちゃ悪いのか?」

「そ、そんな事は言ってないけど‥」

「なぁ、つくし?
俺ともう一度やり直してくれないか?
俺はお前が居ないとダメなんだ!
もうお前が一緒じゃなきゃ生きてる意味がないんだ!」

「それは結婚したいって事?」

「ああ、道明寺つくしとしてNYで一緒に暮らして欲しい。」

全く予想していなかった突然のプロポーズに
喉の奥に声が張り付いてしまったようで上手く言葉が繋げない

「気持ちは嬉しいんだけど‥
今すぐには返事は出来ないの‥
ねぇ?私達、今のままじゃダメなの?」

「俺じゃダメなのか?
お前、またあの男んとこへ行くつもりなのか!!」

再び道明寺が興奮し始めた

「なぁ!答えろよ!
またあの男と一緒になりたいのかよ!」

「ちょっと落ち着いて!
そんな事言ってないでしょ?!
興奮しないで!
彼の事は関係ないわよ!
まさかあなた?
今朝、彼が家に来てた理由をそんな風に考えてたの?
だからあんなに興奮したの?」

「違うのかよ!?
また俺を置いて行くつもりだったんだろーが!?」

「違うわよ!
彼と会ったのだって1年ぶりぐらいなのよ。
今朝、彼が家に来た理由は再婚する事が決まったから
その事を伝えに来てただけよ。
私が彼とやり直すなんて事有り得ないわよ。」

「本当なのか?」

「本当よ。」

「ハァ~よかった。
俺はずっと怖かったんだ‥
ずっと夢に見てたから‥
夜、一人で寝てると夢の中に必ずお前が出てくるんだ
夢の中のお前は最初は俺の横で笑ってんのに急に居なくなるんだよ
でも次の瞬間にお前は俺の前に居て呼んでも応えてくれなくて
俺じゃない男と手繋いで行ってしまうんだ‥
何度もお前の名前呼んで
追いかけようとするんだけど足が動かなくて
だんだんとお前の姿が見えなくなって‥
いつもそこで目が覚めるんだ‥」

「それで睡眠薬なんて飲み始めたの?」

「あぁ、薬飲むと夢なんて見ねぇーで寝れるから‥
でも、夢の中だけしかお前に会えないから
本当は薬なんて呑みたくなかったから限界まで起きてて‥」

「ねえ、正直に答えてね。
今日みたいな発作って初めてじゃないわよね?」

「あぁ、今日みたいにひでぇーのは初めてだけど
急に眩暈がしたり手が痺れたりした事はあった。」

「いつ頃から?」

「2年ほど前からだ。
でもお前に会いにLAに来るようになってからは治まってたのに
今朝、お前ん家の前に見慣れない車が止まってるの見た時から急に苦しくなり始めて‥」

その時の事を思い出したのかまた苦しそうに話し始めた彼を止めた

「分かったから、もういいわよ。」

「ダメだ!最後まで聞いてくれ!
 俺、ずっとお前に恨まれてるって思ってたんだ。
だから会いたかったけど我慢してた‥
でももう限界だったんだ‥
会いたくて会いたくて‥
お前にも大きくなった駿と莉緒にも‥
俺にはそんな権利なんて無いって思ってたけど
やっぱり諦められなくて電話した
正直会ってくれるなんて思ってなかったから嬉しくて
LAに来るたびにもう一人でNYに帰りたくねぇって思ったけど
お前の気持ちが分からなかったから‥
何度か話しをしようとしたけど上手くはぐらかされてたから‥」

「私はあなたの事恨んだ事なんて一度もないわよ。
あなたの婚約発表をTVで見た時はどうしていいのか分からないくらいショックだったし悲しかったけれど
あなたも知らなかったって後になって花沢類が教えてくれてたから。
それに私じゃあなたの助けにはならないって思ってたから
守られるのは嫌だったし、それ以上に私と子供の事があなたの負担になるのが嫌だったの
だからあなたが婚約者の人と幸せになってくれればって思ってた。」

「俺はお前と別れてから一度だって幸せだって思った事ねぇーよ!」

「あの時、あなたがLAまで来てくれて嬉しかったけどね、
慣れない場所で子供を抱えて一杯一杯になってた私を助けてくれた
彼の事を裏切る事が出来なかったの‥
それに子供達も彼に懐いてたから混乱させたくなかったの‥
あなたと一緒に行きたかったけど出来なかったの‥
ごめんね‥
あなたをこんなにも苦しめてたなんて思いもしなかった‥」

「だったら俺とやり直してくれるのか?」

やり直すって言葉には少し引っ掛かったけれど
今、拘る所はそこじゃないと思い直し
微笑みながら小さく頷くと彼の長い腕が伸びてきてゆっくりと私を包み込んだ

しばらくは彼の腕の中で脈打つ鼓動を聞いていたんだけど

だけど‥

目の前にはクリアすべき問題が沢山残っている・・


「司、私もあなたと一緒に居たい
だけど、今すぐにNYへ行くことは出来ないの。」

「どうして?
 俺の傍に居てくれるんだろ?
 俺とやり直すんだろ?!」

「そうよ」

「だったらどうしてだよ?!」

また私を掴む彼の手に力がこもる

「駿と莉緒は高校3年生でしょ。
莉緒はこれからもバイオリンをやりたいみたいで
ドイツの音大への留学を希望してるの。
駿は多分バスケを続けるだろうから
UCLAに進学すると思う。
今、私があなたと一緒になったら当然、二人の事も世間にバレてしまうの。
あの子達が産まれた時あなたは結婚してたの。
二人共もう大人だから事情はある程度理解してくれてるけど
私はやっぱりあの子達が自分の将来を自分の足でしっかりと歩きはじめるまでは
世間の好奇な目には晒したくないの。
自分の将来は自分で決めて欲しいから。」

「だったら俺がこっちに移ってくる!
 それに駿と莉緒にとって道明寺って名前が足かせになるんだったら俺が道明寺を捨てる!
道明寺にはもう十分すぎる程尽くしてきた!恩なら返した!」

真面目な表情で大変な事を言わないでよ‥

「バカな事言わないで。あなた道明寺財閥のトップなのよ?
そんなセリフ、社員の人たちが聞いたら卒倒しちゃうわよ!
とにかく今すぐには答えは出せないし、あなたの体調を回復させる事が先決でしょ?
3ヶ月あるんだから一番の方法をみんなで考えましょ。いいわよね?」

「分かった。」

何とか納得してくれたようでホッと一息ついていると
椿お姉さんが戻ってきたんだけど

彼はお姉さんの顔を見るなり

「姉ちゃん!俺はいつまでこんなとこに居なきゃいけないんだ?
もうなんとなぇーんだから帰っちゃダメなのかよ?」

いきなり大きな声を出す彼にお姉さんは険しい顔で歩み寄ると

『バコッ!!』

鈍い音が病室に響いて彼がベッドの上で頭を抱え込んだ










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kirakira
Posted bykirakira

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