ミッションインポッシブル 3
こんにちは。🎵
ミッションインポッシブルです。♥
それではどうぞ~✴
「道明寺君」
「!!!!!!」
道明寺君?
その名前にも驚愕したけれど
名前を呼ばれて男性と共に振り返った
連れの女性の顔を見て心臓が止まる程の衝撃を受けた
振り返った女性の顔は昨日も隣のデスクで仕事をしていた牧野先輩にそっくりだった・・・
いや・・・
いつもの先輩よりずっとずっと綺麗だ・・・
背中が大きく開いたピンクゴールドのドレス姿で
同色のピンヒールを履いていて
いつものナチュラルメイクとは違い・・・
普段と違うところを数え上げればキリがない
全てが俺が知っている先輩と違っていて
ただポカーンとだらし無く口を開けて先輩を見ているだけだった
「浦添君?」
俺の名前を呼ぶその声も
確かに牧野先輩のもので・・・
ますます混乱する意識に
返事をするのも忘れて
ただ突っ立っていた
「オイ!つくし!こいつ知り合いなのか?!」
「うん、同僚だけど・・・どうして浦添君がここに居るの?」
牧野先輩は俺の方を見たままで隣に立つ道明寺さんにそう答えた
「オイ!お前!なんでここにいるだ?!答えろ!」
道明寺司・・・云わずと知れた日本を代表する道明寺財閥の御曹司で
完璧すぎるその容姿は毎週のように週刊誌を賑わせている
実物を見たのは初めてだけど・・・
どうしてこんな有名人にさっき気が付かなかったんだ俺?
実物を見たのも初めてなら声を聞いたのも初めてだけど
近寄りがたい威圧感とそのぞんざいな物言いから
なんかすっげえ威嚇されてるみたいで
背中に嫌な汗が伝う
はっきり言ってビビっている・・・
この場から走って逃げ出したいくらいビビっている・・・
「オイ!俺様の質問に答えろ!!」
「・・・・・・・・・」
怒気が強くなった道明寺さんにますます恐怖心が大きくなり
何も答えられない俺を助けてくれたのは牧野先輩だった
「こら!初対面の人を威嚇しないの!!」
「浦添君、ごめんね。
こいつの事は気にしなくていいから!」
「オイ!つくし!気にするなってどういう事だよ?!
この男とどういう関係なんだよ?!お前?!・・・まさか?!
俺が側に居ないのをいい事に・・・?!」
『バコッ!!』
道明寺さんの言葉は最後まで言わせてもらえなかった・・・
「なにくだらない想像してんのよ!
いい加減にしないと殴るわよ!」
もう殴ってますが・・・
俺の突っ込みは声になり牧野先輩に届くことはなく
目の前ではヒートアップしていく二人の
漫才のような言い争いが始まってしまった
「もう殴ってんじゃねぇーかよ!?」
「五月蝿いわね!男のくせに細かい事、言わないで!」
「俺様をセコイ男みたいに言うんじゃねぇ!
お前こそ俺様に後ろめたい事があるんじゃねぇーのか?!」
「なんも無いわよ!」
「だったらこいつは誰なんだよ?!さっさと答えろ!!」
口を挟めるような状況では無いけれど
どうも言い争いの原因は俺のようなので
勇気を振り絞ってみる
「あ、あの・・・弟です!
弟なんです!!」
「ハァ~?!弟だと?!
つくしの弟は進だけだ!!」
勇気を振り絞った結果・・・
俺の答えも半分しか正解じゃないけど
それをそのまま受け取るこの人も見かけによらず案外、天然なのか?
「ハァ~浦添君が私の弟なわけないでしょ!彼は私の同僚よ!」
牧野先輩は大きなため息を一つ吐き出した後
呆れたように道明寺さんから俺へと視線を移し
「浦添君が孝行君の弟さんだったなんて全然気が付かなかったわ」
「は、はぁ・・・お、俺も兄貴と牧野先輩がお知り合いだったなんて・・・」
「本当に奇遇だね。
けど道明寺君は相変わらずでつくしちゃんも大変だね」
ずっと黙って事の成り行きを面白そうに眺めていただけの兄貴がやっと口を開いた
「オイ!鉄屑野郎!
慣れ慣れしく俺の女房の事をつくしちゃんなんて呼ぶな!!」
「コラ!芸術をゴミみたいに言わないの!
ごめんね孝行君」
つくしちゃんに孝行君?
いや!それよりも・・・
俺の女房?????
牧野先輩が道明寺司の奥さん?
ダメだ・・・
訳が分からない・・・
浮いた話しの一つも無く
社内でも目立たない存在の牧野先輩が
大財閥の御曹司と結婚していて
おまけに兄貴の命の恩人だったなんて・・・
俺のキャパを超えていて
脳みそがプスプスと音を立てている
オーバーフロー状態・・・
鉄屑野郎なんて言われても兄貴は
全く気にしていないようで
数々の衝撃を受けまくっている俺には気付かないまま
楽しそうに二人の言い合いに参戦している
「いいんだよ、つくしちゃん」
「道明寺君?じゃあ僕はつくしちゃんの事をなんて呼べばいいんだい?」
「お前は呼ばなくていいんだよ!つくしに話しかけるな!
つくしを見るな!一生、目も口も鼻もなにもかも全部閉じてろ!!」
「それは出来ないよ。だってつくしちゃんは僕の命の恩人だし、
僕の一番の理解者なんだから。言わばつくしちゃんは僕の運命の人なんだから」
「つくしの一番はお前じゃねぇ!俺様だ!それに運命の相手もこの俺様なんだよ!
お前なんて出る幕ねぇ!引っ込んでろ!!あー!だから俺はあの時、こんな野郎を助けるは嫌だったんだよ!
どうなろうとほっときゃよかったのに!」
「あの時だって道明寺君は僕をセーヌ河に投げ込もうとしたし、
去年の暮れだって走ってる車から突き落とそうとしたじゃないか?
立派な殺人未遂だと思うけどまだ足りないのかい?」
「もう!二人ともいい加減にして!」
低俗な男二人の言い争いをストップさせたのは牧野先輩
お互い何処までが本心なのか俺には分からないけれど
兄貴とこの二人の付き合いが長いって事は分かったし
命の恩人って言うのもどうやら本当らしい・・・
それに今のやり取りで俺が勝手に抱いていた道明寺さんのイメージがガラリと変わってしまった
牧野先輩の一言で言い争いは収まったけれど
怒りは収まらない道明寺さんは
”帰るぞ!”
と強引に牧野先輩の腕を引っ張り連れ帰ってしまった

応援ありがとうございます。
ミッションインポッシブルです。♥
それではどうぞ~✴
「道明寺君」
「!!!!!!」
道明寺君?
その名前にも驚愕したけれど
名前を呼ばれて男性と共に振り返った
連れの女性の顔を見て心臓が止まる程の衝撃を受けた
振り返った女性の顔は昨日も隣のデスクで仕事をしていた牧野先輩にそっくりだった・・・
いや・・・
いつもの先輩よりずっとずっと綺麗だ・・・
背中が大きく開いたピンクゴールドのドレス姿で
同色のピンヒールを履いていて
いつものナチュラルメイクとは違い・・・
普段と違うところを数え上げればキリがない
全てが俺が知っている先輩と違っていて
ただポカーンとだらし無く口を開けて先輩を見ているだけだった
「浦添君?」
俺の名前を呼ぶその声も
確かに牧野先輩のもので・・・
ますます混乱する意識に
返事をするのも忘れて
ただ突っ立っていた
「オイ!つくし!こいつ知り合いなのか?!」
「うん、同僚だけど・・・どうして浦添君がここに居るの?」
牧野先輩は俺の方を見たままで隣に立つ道明寺さんにそう答えた
「オイ!お前!なんでここにいるだ?!答えろ!」
道明寺司・・・云わずと知れた日本を代表する道明寺財閥の御曹司で
完璧すぎるその容姿は毎週のように週刊誌を賑わせている
実物を見たのは初めてだけど・・・
どうしてこんな有名人にさっき気が付かなかったんだ俺?
実物を見たのも初めてなら声を聞いたのも初めてだけど
近寄りがたい威圧感とそのぞんざいな物言いから
なんかすっげえ威嚇されてるみたいで
背中に嫌な汗が伝う
はっきり言ってビビっている・・・
この場から走って逃げ出したいくらいビビっている・・・
「オイ!俺様の質問に答えろ!!」
「・・・・・・・・・」
怒気が強くなった道明寺さんにますます恐怖心が大きくなり
何も答えられない俺を助けてくれたのは牧野先輩だった
「こら!初対面の人を威嚇しないの!!」
「浦添君、ごめんね。
こいつの事は気にしなくていいから!」
「オイ!つくし!気にするなってどういう事だよ?!
この男とどういう関係なんだよ?!お前?!・・・まさか?!
俺が側に居ないのをいい事に・・・?!」
『バコッ!!』
道明寺さんの言葉は最後まで言わせてもらえなかった・・・
「なにくだらない想像してんのよ!
いい加減にしないと殴るわよ!」
もう殴ってますが・・・
俺の突っ込みは声になり牧野先輩に届くことはなく
目の前ではヒートアップしていく二人の
漫才のような言い争いが始まってしまった
「もう殴ってんじゃねぇーかよ!?」
「五月蝿いわね!男のくせに細かい事、言わないで!」
「俺様をセコイ男みたいに言うんじゃねぇ!
お前こそ俺様に後ろめたい事があるんじゃねぇーのか?!」
「なんも無いわよ!」
「だったらこいつは誰なんだよ?!さっさと答えろ!!」
口を挟めるような状況では無いけれど
どうも言い争いの原因は俺のようなので
勇気を振り絞ってみる
「あ、あの・・・弟です!
弟なんです!!」
「ハァ~?!弟だと?!
つくしの弟は進だけだ!!」
勇気を振り絞った結果・・・
俺の答えも半分しか正解じゃないけど
それをそのまま受け取るこの人も見かけによらず案外、天然なのか?
「ハァ~浦添君が私の弟なわけないでしょ!彼は私の同僚よ!」
牧野先輩は大きなため息を一つ吐き出した後
呆れたように道明寺さんから俺へと視線を移し
「浦添君が孝行君の弟さんだったなんて全然気が付かなかったわ」
「は、はぁ・・・お、俺も兄貴と牧野先輩がお知り合いだったなんて・・・」
「本当に奇遇だね。
けど道明寺君は相変わらずでつくしちゃんも大変だね」
ずっと黙って事の成り行きを面白そうに眺めていただけの兄貴がやっと口を開いた
「オイ!鉄屑野郎!
慣れ慣れしく俺の女房の事をつくしちゃんなんて呼ぶな!!」
「コラ!芸術をゴミみたいに言わないの!
ごめんね孝行君」
つくしちゃんに孝行君?
いや!それよりも・・・
俺の女房?????
牧野先輩が道明寺司の奥さん?
ダメだ・・・
訳が分からない・・・
浮いた話しの一つも無く
社内でも目立たない存在の牧野先輩が
大財閥の御曹司と結婚していて
おまけに兄貴の命の恩人だったなんて・・・
俺のキャパを超えていて
脳みそがプスプスと音を立てている
オーバーフロー状態・・・
鉄屑野郎なんて言われても兄貴は
全く気にしていないようで
数々の衝撃を受けまくっている俺には気付かないまま
楽しそうに二人の言い合いに参戦している
「いいんだよ、つくしちゃん」
「道明寺君?じゃあ僕はつくしちゃんの事をなんて呼べばいいんだい?」
「お前は呼ばなくていいんだよ!つくしに話しかけるな!
つくしを見るな!一生、目も口も鼻もなにもかも全部閉じてろ!!」
「それは出来ないよ。だってつくしちゃんは僕の命の恩人だし、
僕の一番の理解者なんだから。言わばつくしちゃんは僕の運命の人なんだから」
「つくしの一番はお前じゃねぇ!俺様だ!それに運命の相手もこの俺様なんだよ!
お前なんて出る幕ねぇ!引っ込んでろ!!あー!だから俺はあの時、こんな野郎を助けるは嫌だったんだよ!
どうなろうとほっときゃよかったのに!」
「あの時だって道明寺君は僕をセーヌ河に投げ込もうとしたし、
去年の暮れだって走ってる車から突き落とそうとしたじゃないか?
立派な殺人未遂だと思うけどまだ足りないのかい?」
「もう!二人ともいい加減にして!」
低俗な男二人の言い争いをストップさせたのは牧野先輩
お互い何処までが本心なのか俺には分からないけれど
兄貴とこの二人の付き合いが長いって事は分かったし
命の恩人って言うのもどうやら本当らしい・・・
それに今のやり取りで俺が勝手に抱いていた道明寺さんのイメージがガラリと変わってしまった
牧野先輩の一言で言い争いは収まったけれど
怒りは収まらない道明寺さんは
”帰るぞ!”
と強引に牧野先輩の腕を引っ張り連れ帰ってしまった

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