続・ミッションインポッシブル 3
こんばんは。🎵
スーパーサラリーマンシリーズのミッションインポッシブルの続編です。🎶
それではどうぞ~✴
頼みの綱の牧野先輩がいなくなってしまい
ますます緊張感が増してくる
まともに顔を上げる事も出来なくて
自分の靴先と睨めっこ状態
そんな俺の様子を見て西門さんが声をかけてきた
「しかしあの鉄屑アーティストの弟が牧野と同僚とはね・・・・・・」
「は、はい・・・俺も驚きました・・・」
「NYで会ったんだろ?」
「はい、ギャラリーでお会いして・・・
まさか牧野先輩が兄貴の命の恩人だったなんて・・・本当に驚きました」
「俺達も牧野から聞いて驚いてたんだよ。
まさかあの変人の弟がこんな近くにいたなんてな!」
鉄屑野郎に鉄屑アーティスト・・・
果てはストレートに変人と・・・
兄貴が変人なのは幼い頃から身に浸みて分かっているけれど
一体、兄貴はこの人達とどんな付き合いをしてきたんだ?
「あの・・・皆さんも兄貴とは親しくしていただいているのでしょうか?」
「親しいも何も牧野があいつを拾ってきた時、俺達も一緒だったんだよ」
ゴミ扱いされている兄貴・・・
「じゃあパリから・・・」
「ああ、俺達の幼なじみの結婚式に出た後すぐに
牧野が厄介なのを拾ったもんだから
その後の予定が全部崩れて司は暴れるし
俺達も巻き込まれて大変だったんだよ!」
「はぁ・・・なんか兄貴がご迷惑をおかけしてすみません・・・」
責められているわけじゃないけれど
あの兄貴の事だから皆さんに迷惑をかけたって事は容易に想像出来る
今さら俺が謝っても意味無いと思ったけれど
自然と謝罪の言葉が口をついて出た
「あの・・・言い訳でもなんでもないのですが・・・
兄貴が日本を飛び出してからは両親も俺も何処で何をしていたのかよく分からなくて・・・
今回も個展を開くって連絡が来て初めて兄貴がずっとNYにいた事を知ったぐらいなんです・・・」
「俺達も全部知ってるわけじゃないけど、
司と牧野の結婚が早まったのは確実にお前の兄貴のせいだな!」
「ああ、そうだな・・・あの時は大変だったもんな!」
「俺は反対したのに」
「お前も牧野を追い掛けてNYに留学したじゃねぇーかよ?!」
「牧野が居ない大学なんて通う気しないからね」
「そんな理由で留学すんな!」
「俺の勝手でしょ?」
「お前の勝手でこっちが迷惑すんだよ!?」
「好きで巻き込まれてるくせに」
「好きでやってねぇーよ!」
俺そっちのけで口々から繰り出される言葉の数々
言葉は辛辣なんだけど仲間内の会話だからかどこか飄々としていて
楽しそうに感じてしまう
この人達が本当に信頼しあい仲のいい友人同志だって事が会話で分かる
「どうしたの?大きな声出して?」
手に綺麗に盛り付けられたオードブルが乗ったお盆を持って部屋に戻ってきた牧野先輩
「今、あきらがこいつに兄貴が
いかに俺達に迷惑を掛けたかを力説してやってるんだよ」
ワイングラスを手に少し意地悪げにそう答えたのは西門さんだった
「孝行君は迷惑なんて掛けてないでしょ?!
変な事を浦添君に言わないでよ!」
「俺達には十分迷惑掛かってんだよ!
お前の結婚が早まったのだってあいつのせいだろ?!」
「それは・・・そうかもしれないけど・・・孝行君の事だけが理由じゃないし・・・」
「いいや!確実にあいつのせいだ!それと類!お前もだ!」
「そんなに決めつけないでよ!」
「そうだよ俺は牧野で結婚には反対だったんだから」
「お前が余計な口出しするからあのバカが暴走するんだろ?!
いい加減気付けよ!」
「そんな何でもかんでも俺のせいみたく言うの止めてくんない?」
「もう!今さらそんな昔の事で喧嘩しないでよ!」
「昔の事じゃねぇーよ!現在進行型だ!
お前は一体いつまでここに居るつもりなんだよ?!
いい加減NYに帰ってやれよ!」
「分かってるわよ!だから今日こうしてみんな集まったから・・・
そろそろ言おうかなぁ・・・って思ってたんでしょ!
そんなに責めないでよ!」
「マジか?!」
「うん・・・私もいつまでもこのままって訳にもいかないし・・・
司をずっと一人にしておくのも申し訳けないし・・・
これでもいろいろと考えてたのよ!」
おっ?!なんか予想外の展開になってきたぞ!
「あ、あの・・・牧野先輩?
NYにお帰りになるんですか?」
「ごめんね、急にこんな話しして・・・
本当はちゃんと決まってから話すつもりだったんだけど・・・」
「い、いいえ・・・びっくりしましたけど・・・嬉しいです!」
「嬉しいの?」
ヤベェ!
「あっ!?いえ、違うんです!そういう意味じゃなくて・・・
道明寺さんもきっと喜ばれるだろうなと思って・・・すみません・・・」
あ~俺!何言ってんだよ?!バカ!!
牧野先輩が変な顔してるじゃないか!?
危ない危ない!
予想外の告白に嬉しくなってつい口を滑らせてしまった・・・
慌てて弁解したけどこんなしどろもどろの言い訳で納得してくれただろうか?
一人ドキドキしてる俺だったけど
他の皆さんはそんな事よりも
牧野先輩の突然の告白に気を取られている
「牧野!今の言葉は嘘じゃねぇんだな?」
「嘘じゃないわよ」
「だったら今、ここで俺達が見てる前で司に電話しろ!」
「そんな今すぐにじゃなくてもいいでしょ?
司には後でちゃんと電話するわよ!」
「いいや!今すぐ司に帰るって言え!俺達が証人になってやる!」
美作さんが強い口調でそう言うと
横から西門さんが携帯を牧野先輩に差し出した
牧野先輩は携帯電話を受け取るのを躊躇している様子だったけれど
美作さんと西門さんの眼力には勝てなかったみたいで
小さくため息のような息を吐き出すと
携帯電話を手に取りダイヤルし始めた
しばらくの呼び出し音の後、
電話に出た道明寺さんの声が漏れ聞こえてくる
「もしもし司?」
『つくしか?どうした?これ総二郎の携帯だろ?なんかあったのか?!』
「う、うん・・・ごめんねこんな時間に・・・寝てたでしょ?」
『いや!そんな事はどうでもいいんだよ!
それよりなんかあったんじゃねぇーのか?!』
「うん・・・あのね・・・たいしたことじゃないんだけど・・・
美作さん達が今すぐ電話しろって言うから・・・」
『だから何なんだよ?!そこにあきらも居るのか?
言いにくい事だったらあきらに代われ!』
「い、いい!自分でちゃんと言うから!」
『だったらさっさと言えよ!』
「あ、あのね・・・私そろそろそっちに帰ろうと思ってるんだけど・・・ダメかな?」
『・・・・・・・・・』
「もしもし?司?聞こえてる?」
『”あ、あぁ・・・ちゃんと聞こえてる・・・けどお前それ自分で決めたのか?
それとも誰かになんか言われたか?』
「美作さん達には前からいろいろ言われてたけど・・・一応、自分で決めたわよ・・・
私もいつまでもここに居られないのは分かってたし三年って約束はとっくに過ぎてるし・・・」
『そ、そうか・・・お前が戻ってきてくれるのは嬉しいよ。
そうか・・・あきら達なんだな?弟には・・・』
「もしもし?司?声が小さくて聞こえにくいんだけど?
弟?進がどうかしたの?」
『あっ!いや!なんでもねぇ!とにかくお前が帰って来てくれるのは嬉しいよ!
いつ頃こっちに来れる予定なんだ?俺が迎えに行ってやるよ!』
「仕事あるのにいいわよ!
それに私もまだ仕事の引き継ぎだとかいろいろあるからすぐには無理よ。
ちゃんと決まったら一番に知らせるから」
『そ、そうか・・・分かった!
けど待ってるから一分でも一秒でも早く帰って来いよ!』
「うん、分かった。寝てたのにごめんね。
また電話するから、おやすみなさい」
『ああ、おやすみ』
牧野先輩の電話を固唾を飲んで見守っていた俺
牧野先輩が携帯を西門さんに返したのを合図に美作さんが
「よし!これで厄介な問題がとりあえず片付いたな!
今日は祝いだ!飲むぞ!」
と自身のワイングラスを目の高さに掲げた
「牧野がNYに行くんだったら俺もNY支社に転勤しようかな?」
ボソリととんでもない事を呟いた花沢さん・・・
「おぉ!行け!行け!その間、俺と総二郎は日本から一歩も出ねぇから!なぁ?総二郎?」
「おぉ!ぜってぇ出ない!
出たとしてもNYには近付かねぇからお前ら勝手にやってろ!」
「なんかムカつくんだけど」
「勝手にムカついてろ!俺達の事はほっといてくれ!」
「もう!美作さんも西門さんもいい加減にしてよ!
類も馬鹿な事考えないで!」

応援ありがとうございます。
スーパーサラリーマンシリーズのミッションインポッシブルの続編です。🎶
それではどうぞ~✴
頼みの綱の牧野先輩がいなくなってしまい
ますます緊張感が増してくる
まともに顔を上げる事も出来なくて
自分の靴先と睨めっこ状態
そんな俺の様子を見て西門さんが声をかけてきた
「しかしあの鉄屑アーティストの弟が牧野と同僚とはね・・・・・・」
「は、はい・・・俺も驚きました・・・」
「NYで会ったんだろ?」
「はい、ギャラリーでお会いして・・・
まさか牧野先輩が兄貴の命の恩人だったなんて・・・本当に驚きました」
「俺達も牧野から聞いて驚いてたんだよ。
まさかあの変人の弟がこんな近くにいたなんてな!」
鉄屑野郎に鉄屑アーティスト・・・
果てはストレートに変人と・・・
兄貴が変人なのは幼い頃から身に浸みて分かっているけれど
一体、兄貴はこの人達とどんな付き合いをしてきたんだ?
「あの・・・皆さんも兄貴とは親しくしていただいているのでしょうか?」
「親しいも何も牧野があいつを拾ってきた時、俺達も一緒だったんだよ」
ゴミ扱いされている兄貴・・・
「じゃあパリから・・・」
「ああ、俺達の幼なじみの結婚式に出た後すぐに
牧野が厄介なのを拾ったもんだから
その後の予定が全部崩れて司は暴れるし
俺達も巻き込まれて大変だったんだよ!」
「はぁ・・・なんか兄貴がご迷惑をおかけしてすみません・・・」
責められているわけじゃないけれど
あの兄貴の事だから皆さんに迷惑をかけたって事は容易に想像出来る
今さら俺が謝っても意味無いと思ったけれど
自然と謝罪の言葉が口をついて出た
「あの・・・言い訳でもなんでもないのですが・・・
兄貴が日本を飛び出してからは両親も俺も何処で何をしていたのかよく分からなくて・・・
今回も個展を開くって連絡が来て初めて兄貴がずっとNYにいた事を知ったぐらいなんです・・・」
「俺達も全部知ってるわけじゃないけど、
司と牧野の結婚が早まったのは確実にお前の兄貴のせいだな!」
「ああ、そうだな・・・あの時は大変だったもんな!」
「俺は反対したのに」
「お前も牧野を追い掛けてNYに留学したじゃねぇーかよ?!」
「牧野が居ない大学なんて通う気しないからね」
「そんな理由で留学すんな!」
「俺の勝手でしょ?」
「お前の勝手でこっちが迷惑すんだよ!?」
「好きで巻き込まれてるくせに」
「好きでやってねぇーよ!」
俺そっちのけで口々から繰り出される言葉の数々
言葉は辛辣なんだけど仲間内の会話だからかどこか飄々としていて
楽しそうに感じてしまう
この人達が本当に信頼しあい仲のいい友人同志だって事が会話で分かる
「どうしたの?大きな声出して?」
手に綺麗に盛り付けられたオードブルが乗ったお盆を持って部屋に戻ってきた牧野先輩
「今、あきらがこいつに兄貴が
いかに俺達に迷惑を掛けたかを力説してやってるんだよ」
ワイングラスを手に少し意地悪げにそう答えたのは西門さんだった
「孝行君は迷惑なんて掛けてないでしょ?!
変な事を浦添君に言わないでよ!」
「俺達には十分迷惑掛かってんだよ!
お前の結婚が早まったのだってあいつのせいだろ?!」
「それは・・・そうかもしれないけど・・・孝行君の事だけが理由じゃないし・・・」
「いいや!確実にあいつのせいだ!それと類!お前もだ!」
「そんなに決めつけないでよ!」
「そうだよ俺は牧野で結婚には反対だったんだから」
「お前が余計な口出しするからあのバカが暴走するんだろ?!
いい加減気付けよ!」
「そんな何でもかんでも俺のせいみたく言うの止めてくんない?」
「もう!今さらそんな昔の事で喧嘩しないでよ!」
「昔の事じゃねぇーよ!現在進行型だ!
お前は一体いつまでここに居るつもりなんだよ?!
いい加減NYに帰ってやれよ!」
「分かってるわよ!だから今日こうしてみんな集まったから・・・
そろそろ言おうかなぁ・・・って思ってたんでしょ!
そんなに責めないでよ!」
「マジか?!」
「うん・・・私もいつまでもこのままって訳にもいかないし・・・
司をずっと一人にしておくのも申し訳けないし・・・
これでもいろいろと考えてたのよ!」
おっ?!なんか予想外の展開になってきたぞ!
「あ、あの・・・牧野先輩?
NYにお帰りになるんですか?」
「ごめんね、急にこんな話しして・・・
本当はちゃんと決まってから話すつもりだったんだけど・・・」
「い、いいえ・・・びっくりしましたけど・・・嬉しいです!」
「嬉しいの?」
ヤベェ!
「あっ!?いえ、違うんです!そういう意味じゃなくて・・・
道明寺さんもきっと喜ばれるだろうなと思って・・・すみません・・・」
あ~俺!何言ってんだよ?!バカ!!
牧野先輩が変な顔してるじゃないか!?
危ない危ない!
予想外の告白に嬉しくなってつい口を滑らせてしまった・・・
慌てて弁解したけどこんなしどろもどろの言い訳で納得してくれただろうか?
一人ドキドキしてる俺だったけど
他の皆さんはそんな事よりも
牧野先輩の突然の告白に気を取られている
「牧野!今の言葉は嘘じゃねぇんだな?」
「嘘じゃないわよ」
「だったら今、ここで俺達が見てる前で司に電話しろ!」
「そんな今すぐにじゃなくてもいいでしょ?
司には後でちゃんと電話するわよ!」
「いいや!今すぐ司に帰るって言え!俺達が証人になってやる!」
美作さんが強い口調でそう言うと
横から西門さんが携帯を牧野先輩に差し出した
牧野先輩は携帯電話を受け取るのを躊躇している様子だったけれど
美作さんと西門さんの眼力には勝てなかったみたいで
小さくため息のような息を吐き出すと
携帯電話を手に取りダイヤルし始めた
しばらくの呼び出し音の後、
電話に出た道明寺さんの声が漏れ聞こえてくる
「もしもし司?」
『つくしか?どうした?これ総二郎の携帯だろ?なんかあったのか?!』
「う、うん・・・ごめんねこんな時間に・・・寝てたでしょ?」
『いや!そんな事はどうでもいいんだよ!
それよりなんかあったんじゃねぇーのか?!』
「うん・・・あのね・・・たいしたことじゃないんだけど・・・
美作さん達が今すぐ電話しろって言うから・・・」
『だから何なんだよ?!そこにあきらも居るのか?
言いにくい事だったらあきらに代われ!』
「い、いい!自分でちゃんと言うから!」
『だったらさっさと言えよ!』
「あ、あのね・・・私そろそろそっちに帰ろうと思ってるんだけど・・・ダメかな?」
『・・・・・・・・・』
「もしもし?司?聞こえてる?」
『”あ、あぁ・・・ちゃんと聞こえてる・・・けどお前それ自分で決めたのか?
それとも誰かになんか言われたか?』
「美作さん達には前からいろいろ言われてたけど・・・一応、自分で決めたわよ・・・
私もいつまでもここに居られないのは分かってたし三年って約束はとっくに過ぎてるし・・・」
『そ、そうか・・・お前が戻ってきてくれるのは嬉しいよ。
そうか・・・あきら達なんだな?弟には・・・』
「もしもし?司?声が小さくて聞こえにくいんだけど?
弟?進がどうかしたの?」
『あっ!いや!なんでもねぇ!とにかくお前が帰って来てくれるのは嬉しいよ!
いつ頃こっちに来れる予定なんだ?俺が迎えに行ってやるよ!』
「仕事あるのにいいわよ!
それに私もまだ仕事の引き継ぎだとかいろいろあるからすぐには無理よ。
ちゃんと決まったら一番に知らせるから」
『そ、そうか・・・分かった!
けど待ってるから一分でも一秒でも早く帰って来いよ!』
「うん、分かった。寝てたのにごめんね。
また電話するから、おやすみなさい」
『ああ、おやすみ』
牧野先輩の電話を固唾を飲んで見守っていた俺
牧野先輩が携帯を西門さんに返したのを合図に美作さんが
「よし!これで厄介な問題がとりあえず片付いたな!
今日は祝いだ!飲むぞ!」
と自身のワイングラスを目の高さに掲げた
「牧野がNYに行くんだったら俺もNY支社に転勤しようかな?」
ボソリととんでもない事を呟いた花沢さん・・・
「おぉ!行け!行け!その間、俺と総二郎は日本から一歩も出ねぇから!なぁ?総二郎?」
「おぉ!ぜってぇ出ない!
出たとしてもNYには近付かねぇからお前ら勝手にやってろ!」
「なんかムカつくんだけど」
「勝手にムカついてろ!俺達の事はほっといてくれ!」
「もう!美作さんも西門さんもいい加減にしてよ!
類も馬鹿な事考えないで!」

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