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2009 ホワイトデー 1

こんにちは。🎵

本日は今さらですが‥😅

『2009年のホワイトデー』話をUpします。

このお話しは2007年クリスマス話→2009年バレンタイン話から続いておりますので
そちらのお話しがまだの方はそちらから先にお読みいただいた方がいいと思います。(#^.^#)

少し長いので数話に分けさせていただきます。

そして後程『Family』をUpする予定です。

それではどうぞ~✴



私信です
☆様
こんにちは。🎵
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
つくしちゃんほどややこしくはないのですが
本質は似ていると思います。♥
つくしちゃんよりは素直かも?です🎵


l○○mm○n様
こんにちは。🎶
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
はい!ズバリ!その通りです❗(笑)
気持ちはすっごく良く分かるんです❗😆💕✨


ア○○ィーチ○○ク様
こんにちは。(#^.^#)
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
つかつくが大切に育てたお兄ちゃんが選んだ女の子なので
しっかり者で英徳にはいないタイプの女の子だと思います。
なので健君に対しても態度を変えなくてその態度がつくしちゃんと被って
ママが理想のタイプの健君も気になったのだと思います。(#^.^#)









あの悪夢のようなバレンタインデーから早三週間

季節も少しづつ春に近付いてきているはずなのに

今日の天気予報は雪

まだ二月だと言うのに20℃近くまで気温があがり
アイスクリームがバカ売れしたり

三月に入った途端、身を切るような寒さで雪が降り冬に逆戻りしたり

最近は異常気象を肌で感じるようになって

気候も経済も地球規模で連動している

世間では野球の世界大会なるもので盛り上がっているようだけど

異常気象も経済危機とも全く無関係で

俺はコルセットが手放せない‥

あの暴力バカ男に飛び蹴りされて以来

腰が痛くて

弱冠27歳にして男盛りの腰がコルセットのお世話なしでは痛くて歩けない有様

イライラとストレスの溜まる毎日で唯一少しだけ気が晴れるのは

バレンタインデーの翌日に牧野から送られてきた
バカ男が必死の形相で走る写真を見る時だけ

だからイライラがピークに達したら
俺は携帯に保存されているバカ男の走る姿を見て気晴らししている

俺が暗いだと?!

今、俺の事を根暗だって思った奴いるだろ?!

断じて根暗なんかじゃねーぞ!!

根暗なんかじゃねぇ!

そんな事を考えながらも俺は今日も
携帯のバカ男の写真で気晴らしをする

仕事の合間

ほんの少し気を抜く瞬間

オフィスで一人
誰にも邪魔されず有意義に過ごしていた所を
邪推なノックに中断された

オフィスへと入って来たのは第一秘書と
例のビルの管理責任者をしている幕田という男だった

「専務、お忙しい所申し訳ないのですが
 緊急の事態が発生いたしまして」

ビルの管理責任者を伴っての緊急事態に
あの複合施設で何か起こったのかと心配になる

「どうした?事故でも起こったのか?!」

「いえ、事故ではありませんが
 これをご覧下さい。」

そう言って幕田が茶封筒から取り出し

俺の目の前に置いたのは
どこかの週刊誌の試し刷り原稿のようだった
見開きのページにデカデカと踊っていた文字は

   ”都内で新種の鳥発見か?!”

ゲッ!?なんだこれ?!

書かれていた記事の内容は
都内に新しく出来た人気の複合型施設の周辺で
最近、見た事の無い鳥の目撃情報が寄せられていて
ビルを管理している会社が秘密裏に調査を始めている

この鳥を目撃者した人の話しによると
その鳥は大きさが鳩ほどでクチバシの色は赤く
羽は茶色(黒との情報もある)で
鳴き声は鶏の首を絞めたようで
その鳴き声を聞いた者には災いが降り懸ると話す目撃者もいる

って‥新手の都市伝説かなんかか?!

記事にはまだ続きがあって

編集部でも独自に調査したが

現在、国内に棲息が確認されている野鳥の中に
該当する種は確認出来ず

海外から飛来し昨今の地球温暖化の影響で
日本でも越冬出来るようになった外来種か
土壌汚染などの影響で誕生してしまった突然変異か?!

結論は出なかった

となっている‥

一見すると下世話な男性週刊誌のたわいもない記事に思える
記事の内容自体は裏も取れていないし
その鳥の写真だって載っていない

単なる噂話しのレベルで
取り立てて騒ぐ程の物ではないけれど
問題なのは鳥でも突然変異でも無い!

記事の中にはビルの名前こそ出ていないが
ビルの外観とその周辺に配されている遊歩道などの写真が白黒だけどバッチリ載っている

この写真を見ればこの鳥が目撃されているのが
美作が運営しているビルだとすぐに分かってしまう

土壌汚染だと?!

そんなもんあってたまるか!?

ビルを建てるにあたって周辺の環境を十二分に考慮し
設計から建築‥その後に至るまで万全の体制を敷き

エコロジーにリサイクル、リユースをビルのコンセプトに掲げ
新しいタイプのビジネスモデルとして
俺が心血を注いできたプロジェクトだぞ!!

間違っても土壌汚染の突然変異なんてありえねぇんだよ!!

ざけんな!一体どこのどいつだ?!

こんなふざけた記事書いた奴は!

「これ書いた出版社はどこだ?!」

「○×△社の週刊誌で来週発売予定の原稿のようですが」

○×△社だと?!

それって司んとこの出版社じゃなかったか?

ん?!新種の鳥にあのビル?

思い起こされるのはバレンタインデーの悪夢‥

クソッ!腰の痛みがぶり返してきた!

あんのバカ男!!

「いかがいたしましょうか?
 いくら記事の内容に信憑性が無くても一度世に出てしまいますと
 ビルのイメージダウンは避けられませんので
 出版社の方には記事の差し止めと厳重な抗議の申し入れをしたいのですが。」

差し止めも抗議も正攻法で攻めた所で
この記事を書かせているのがあのバカ男だったら
そんなもの通用しない‥

「分かった、この件は俺が処理しておくから
 通常の業務に戻ってくれ。」

「畏まりました。
 よろしくお願い致します。」

この件は俺が処理すると宣言して秘書と幕田を下がらせた後

司に連絡を取ろうと携帯を手に取ったけれど

直接出向いて話しをした方が早いと思い直し

上着を掴みオフィスを出た

勝手知ったる司のオフィス

一応、秘書室に顔を出してから案内は請わず
バカ男のオフィスの扉を軽くノックして中へと入った

中へ入ると司が一人
デスクの上に何やら広げそれを眺めながらニヤついていた

俺が入って来た事に気付いて顔を上げ驚いてやがる

「ウォッ!いきなり入ってくんな!」

「ちゃんとノックしただろ!」

「だとしても勝手に入ってくんな!」

何を焦ってんのか知らねぇけど
目茶苦茶な事を言いながらデスクの上に広げていた物を慌てて隠してやがる

「それよりもこれなんなんだよ?!」

バカ男の戯言は無視して

ここに来た目的である原稿をデスクに放り投げた

「おぉ!お前もこれ読んだか?
 なかなか上手く出来てんだろ!?
 これならあのバカ女も信用するぞ!」

バカはお前だろーが!

そう怒鳴りたい気持ちをグッと堪える

「やっぱりお前かよ!?
 こんな捏造記事今すぐボツにしろよ!」

「なんでお前に指図されなきゃいけねぇーんだよ!?
 俺様に命令すんな!」

「お前なぁ‥ちゃんとその記事読んでのかよ?!」

「今度はバカにしてんのか?!」

バカにしてんじゃねぇーよ!

バカだっつってんだよ!

頭悪すぎるぞ!

「お前その記事もう一度よ~く読んでみろよ!
 未確認の鳥は構わねぇーけど土壌汚染ってなんだよ!?
 あのビルは環境に配慮してるってのがウリの一つになってんだぞ!
 土壌汚染なんてあるわけねぇーだろ?!
 それにあの土地は元々お前んとこが造成したもんだろーが!
 お前んとこは有害物質に汚染されたままの土地を俺に売り付けたのか?!」

「そんなわけねぇーだろ?!
 あの土地は公的な専門機関の土壌検査もきちんとクリアしてんだよ!
 変な言い掛かりつけんじゃねぇ!」

「言い掛かりじゃねぇ!
 この記事読んだら誰だってそう思うだろーが!
 こんな記事が世に出たらビルはイメージダウンになるんだよ!
 ちょっとは頭使え!これを記事にしたら営業妨害で訴えるからな!」

「分かったよ!とりあえずこれはボツにしてやるから
 代わりにお前これ手伝え!」

訴えるぞ!の脅し文句が効いたとは思えないけれど
とりあえず記事はボツにすると言った司は
偉そうに何やら手伝えとファイルを投げて寄越した

何の代わりだよ?!

何で取引みたいな事しなきゃなんねぇんだ!?

おかしいだろ?

おかしいと思うだろ?

だけど目の前のバカ男にそんな事を言ったところで
通用しないのは分かっているから
とりあえず投げて寄越したファイルを広げてみる

ファイルの中身はある企業の買収計画書だった

「おまっ!これ牧野の勤めてる会社じゃねぇかよ!?」

「あぁ、そうだ」

「お前‥牧野の会社買収してどうするつもりだよ?」

「あいつ素直じゃねぇからな!」

それが買収の理由か?

理由になってねぇぞ!

「そんな事聞いてんじゃねぇーんだよ!
 ここ買収してどうすんのか聞いてんだよ!」

「そんなもん決まってんだろ!
 買収して道明寺の傘下に入れてやるんだよ!
 そしてあいつを社長にしてやるんだよ!」

そう言い切った司‥

「お前‥大丈夫か?」

「何がだよ!?」

全部がだよ!!

あ~マジで頭痛くなってきたぞ!!

「お前なぁ‥こんな事してあいつが喜ぶと思ってんのか?」

「社長にしてやるんだぞ!喜ぶに決まってんだろ?!」

喜ばねぇって‥

「そんな訳ねぇだろ!」

「喜ぶに決まってんだよ!

あいつはいつも仕事が忙しくて
俺様とデートする時間もねぇぐらい残業ばっかしてんだよ!」

それは仕事を理由に体よくデートを断られてるだけだ!

「悪い事言わねぇから買収も社長にすんのも諦めろ!」

「お前、こんなちっせぇ企業一つ買収する自信ねぇのかよ?!」

ムカつくな!

このバカ男!

「そんなわけねぇだろ!?
 俺はこんな事加担したくねぇだけだよ!
 お前こそこんなの部下にやらせればいいだろ?!
 なんで俺に振ってくんだよ?!」

「誰かが邪魔してんだよ!」

邪魔するって‥

お前の邪魔出来る奴なんて
この世の中にいんのか?

司の邪魔する奴がいるなんて!?

この話しちょっと興味が湧いてきた

「どういう事だよ?」

「経営は堅実だけど今回の金融危機で財務状況はかなり悪化してる
 そんな状況でこっちから持ち掛けた買収の条件は悪くないはずなのに乗ってこねぇんだよ!」

「それはそれぞれ考え方があるし経営方針だってあるだろうから
 道明寺の傘下に入る事を利益だって感じる企業ばっかじゃねぇだろ?」

「いっその事潰してやるか?!」

話しが飛躍しすぎだ!

「止めとけ!
 牧野にバレたらそれこそマラソンぐらいじゃ許してもらえねぇーぞ!」

「うるせぇ!とにかく邪魔してる奴ぶっ殺して
 この会社買収してこい!」

マラソンが効いたのか‥

最後は命令かよ‥!?

「お前なぁ‥」

「俺様は忙しいんだよ!
 期限は一週間だからな!」

偉そうに当然のように指図してんじゃねぇよ!

「牧野にバレてどうなっても俺は知らねぇからな!
 それだけは覚えとけよ!」

そう言い捨てると後ろから司が

  ”バレねぇようにしろよ!”

なんてほざいてやがったけど
その言葉は無視してオフィスを出た

なんだか分からないが
捏造記事をボツにしに来ただけなのに
厄介なもんを抱え込んでしまった

まぁ‥後はどうなっても責任はあのバカ男が取ればいいだけなのだから

とにかく司の邪魔してるってチャレンジャーな奴の探り入れてみますか






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kirakira
Posted bykirakira

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