Fly High 2
こんばんは。(#^.^#)
本日も
『Family 97』
『月夜に 2』
『Fly High 2』
の3本立てです。🎶
それではどうぞ~✴
道明寺邸では
NYへと向かう司の見送りのためにみんな集まって来ていた
「あ~あ~司、とうとう行っちゃったね」
「ああ、これで俺達は当分の間は平和だな」
「ねぇ、つくしはやっぱり来なかったね」
「そうですね。先輩大丈夫ですかね?」
「う~ん、明日にでも会いに行ってみようよ!」
「そうですね!いきなり押しかけて驚かせてちゃいましょう!」
「牧野なら大丈夫だって!
なんてったってあいつは雑草だからな!」
「そうだね、私達なんかより全然強いし」
そんな会話を交わしている間、総二郎だけがずっと時計を気にしている
「どうしたの、総二郎?さっきから時間ばっかり気にしてるけど」
「なんだよ?デートの約束でもあんのかよ!?」
「えっ・・・あぁ、そんなところだ!
俺、そろそろ行くわ!」
「え~ニッシー帰っちゃうの?」
「あぁ、悪いな。じゃぁまたな!」
そう言い残すと総二郎は早足で部屋から出て行ってしまった
「あ~あ、つまんない!ねぇ、アッキ~これから飲みに行かない?」
「飲みにって‥まだ昼間だぞ!?」
「いいじゃん、そんなの別に!
ねぇ行こうよ!」
「あぁ、分かったよ!類、お前も行くだろ?」
「いいよ」
「お~し、じゃあ~行くか!」
俺達の会話を聞いていた海がいつもの甘い声で
「ねぇ~海も行きた~い!海も連れてって~!」
ハァ~うぜぇ女だな!
空気読めよな!
司が居たからこの女とも一緒にいただけで
仲間だと認めたわけじゃねぇ!
司がNYに行ってしまった今、お前の相手をするつもりはねぇーんだよ!
海のその一言でその場の雰囲気が一気にしらけてしまい
類なんて表情を変えずに
「あの子が行くんなら僕は帰るよ、じゃあね。」
そう言うと後ろ手にヒラヒラとさせながらさっさと帰ってしまった
桜子と滋も無言で帰って行った
サイアクじゃねぇーか!
一人残されてしまった
けどこの女と二人でなんて・・・俺も帰ろ
「じゃあな!」
そう一言だけ残すとあきらも道明寺邸を後にした
先に一人帰った総二郎はつくしを見送るために
自ら運転してきた車で空港へと向っていた
夕べ、優紀ちゃんからの電話で
今日、牧野が留学する事を聞いた
見送りはいらないと言っていたらしい・・・・
だけど・・
俺が会いたかったんだ
約束はしていない
だから空港まで行っても会えるという保証はどこにもない
けど・・
なぜかその時の俺は牧野に会えるような気がしていた
空港に着いたのは午後3時
優紀ちゃんから牧野の乗る飛行機は
夕方に出発する便だという事だけ
広い成田空港の北ウイング
なんとなくこっちだと思った
行き交う大勢の人々の間を縫って歩いて行くと
やがて俺の目に見慣れた後ろ姿が飛び込んできた
いた!
「牧野!」
後ろ姿に声をかける
あいつは俺の声に驚いた顔を向けている
「に、西門さん・・・?!」
あいつの元へと駆け寄るともう一度名前を呼ぶ
「牧野!」
「ど、どうしたの・・・?」
「見送りに来てやったぞ!」
「へっ・・?!」
「夕べ、優紀ちゃんに電話貰った。
お前、見送りはいらないって言ったんだろ?」
「・・・う、うん」
「俺はお前を見送りたいから来た」
「・・・う、うん」
「逃げるんじゃねぇよな?」
俺の言葉にだんだんとうつむいてくる牧野は涙を堪えているようだった
「・・うん、私ね、自分らしく生きる為に行ってくるよ!」
「そうか。
何処へ行くのかは聞かない、けど必ず帰って来いよ!
待ってるから!」
「・・・うん、分かった!」
「こら、泣くな!顔を上げて、前を向いて胸張って行ってこい!
俺が見ててやるから!」
「うん、ありがとう!
行ってくる!」
「おう!それからコレ、お前に渡しとく」
西門さんがそう言って私に渡してくれたのは小さな紙切れ
「何?コレ?」
二つ折りにされていたそれを開いてみると数字が書いてある
「俺の携帯の番号だ。何かあったら連絡して来い!
何もなくてもいいから掛けて来いよ!」
「ありがとう。
じゃぁ、そろそろ時間だから行くね!」
「あぁ、元気でな!」
「西門さんもね!」
そう言って前を向いて歩き始めたあいつの背中へエールを送る
「がんばれよ!勤労処女!」
周りの人が驚いて俺を見ているけどそんな事どうでもいい
牧野も驚いて振り返ったが
その顔はすぐに笑顔に変わって
「バ~カ~!」
再び前を向いて歩き始めたあいつの背中にもう一度声をかける
「がんばれよ!牧野!」
あいつはもう振り返らずに手だけを上に挙げて
左右に千切れそうなほど腕を振っている
俺はあいつの姿が見えなくなっても
しばらくその場から動けなかった
空港を出て車を滑走路が見える位置に止め
屋根のハッチを開けオープンカーにするとエンジンを止める
どの飛行機が牧野の乗った飛行機なのかは分からない
けどそんな事はどうでもいい・・・
何本かの飛行機が飛び立つのを見送った
ただ、この先の彼女の人生が幸多からんことを
フッ
こんな心配あいつには必要ないな
なんて言ったってあいつは雑草なんだから
がんばれ!牧野!
俺はここで俺らしくがんばるから

応援ありがとうございます。
本日も
『Family 97』
『月夜に 2』
『Fly High 2』
の3本立てです。🎶
それではどうぞ~✴
道明寺邸では
NYへと向かう司の見送りのためにみんな集まって来ていた
「あ~あ~司、とうとう行っちゃったね」
「ああ、これで俺達は当分の間は平和だな」
「ねぇ、つくしはやっぱり来なかったね」
「そうですね。先輩大丈夫ですかね?」
「う~ん、明日にでも会いに行ってみようよ!」
「そうですね!いきなり押しかけて驚かせてちゃいましょう!」
「牧野なら大丈夫だって!
なんてったってあいつは雑草だからな!」
「そうだね、私達なんかより全然強いし」
そんな会話を交わしている間、総二郎だけがずっと時計を気にしている
「どうしたの、総二郎?さっきから時間ばっかり気にしてるけど」
「なんだよ?デートの約束でもあんのかよ!?」
「えっ・・・あぁ、そんなところだ!
俺、そろそろ行くわ!」
「え~ニッシー帰っちゃうの?」
「あぁ、悪いな。じゃぁまたな!」
そう言い残すと総二郎は早足で部屋から出て行ってしまった
「あ~あ、つまんない!ねぇ、アッキ~これから飲みに行かない?」
「飲みにって‥まだ昼間だぞ!?」
「いいじゃん、そんなの別に!
ねぇ行こうよ!」
「あぁ、分かったよ!類、お前も行くだろ?」
「いいよ」
「お~し、じゃあ~行くか!」
俺達の会話を聞いていた海がいつもの甘い声で
「ねぇ~海も行きた~い!海も連れてって~!」
ハァ~うぜぇ女だな!
空気読めよな!
司が居たからこの女とも一緒にいただけで
仲間だと認めたわけじゃねぇ!
司がNYに行ってしまった今、お前の相手をするつもりはねぇーんだよ!
海のその一言でその場の雰囲気が一気にしらけてしまい
類なんて表情を変えずに
「あの子が行くんなら僕は帰るよ、じゃあね。」
そう言うと後ろ手にヒラヒラとさせながらさっさと帰ってしまった
桜子と滋も無言で帰って行った
サイアクじゃねぇーか!
一人残されてしまった
けどこの女と二人でなんて・・・俺も帰ろ
「じゃあな!」
そう一言だけ残すとあきらも道明寺邸を後にした
先に一人帰った総二郎はつくしを見送るために
自ら運転してきた車で空港へと向っていた
夕べ、優紀ちゃんからの電話で
今日、牧野が留学する事を聞いた
見送りはいらないと言っていたらしい・・・・
だけど・・
俺が会いたかったんだ
約束はしていない
だから空港まで行っても会えるという保証はどこにもない
けど・・
なぜかその時の俺は牧野に会えるような気がしていた
空港に着いたのは午後3時
優紀ちゃんから牧野の乗る飛行機は
夕方に出発する便だという事だけ
広い成田空港の北ウイング
なんとなくこっちだと思った
行き交う大勢の人々の間を縫って歩いて行くと
やがて俺の目に見慣れた後ろ姿が飛び込んできた
いた!
「牧野!」
後ろ姿に声をかける
あいつは俺の声に驚いた顔を向けている
「に、西門さん・・・?!」
あいつの元へと駆け寄るともう一度名前を呼ぶ
「牧野!」
「ど、どうしたの・・・?」
「見送りに来てやったぞ!」
「へっ・・?!」
「夕べ、優紀ちゃんに電話貰った。
お前、見送りはいらないって言ったんだろ?」
「・・・う、うん」
「俺はお前を見送りたいから来た」
「・・・う、うん」
「逃げるんじゃねぇよな?」
俺の言葉にだんだんとうつむいてくる牧野は涙を堪えているようだった
「・・うん、私ね、自分らしく生きる為に行ってくるよ!」
「そうか。
何処へ行くのかは聞かない、けど必ず帰って来いよ!
待ってるから!」
「・・・うん、分かった!」
「こら、泣くな!顔を上げて、前を向いて胸張って行ってこい!
俺が見ててやるから!」
「うん、ありがとう!
行ってくる!」
「おう!それからコレ、お前に渡しとく」
西門さんがそう言って私に渡してくれたのは小さな紙切れ
「何?コレ?」
二つ折りにされていたそれを開いてみると数字が書いてある
「俺の携帯の番号だ。何かあったら連絡して来い!
何もなくてもいいから掛けて来いよ!」
「ありがとう。
じゃぁ、そろそろ時間だから行くね!」
「あぁ、元気でな!」
「西門さんもね!」
そう言って前を向いて歩き始めたあいつの背中へエールを送る
「がんばれよ!勤労処女!」
周りの人が驚いて俺を見ているけどそんな事どうでもいい
牧野も驚いて振り返ったが
その顔はすぐに笑顔に変わって
「バ~カ~!」
再び前を向いて歩き始めたあいつの背中にもう一度声をかける
「がんばれよ!牧野!」
あいつはもう振り返らずに手だけを上に挙げて
左右に千切れそうなほど腕を振っている
俺はあいつの姿が見えなくなっても
しばらくその場から動けなかった
空港を出て車を滑走路が見える位置に止め
屋根のハッチを開けオープンカーにするとエンジンを止める
どの飛行機が牧野の乗った飛行機なのかは分からない
けどそんな事はどうでもいい・・・
何本かの飛行機が飛び立つのを見送った
ただ、この先の彼女の人生が幸多からんことを
フッ
こんな心配あいつには必要ないな
なんて言ったってあいつは雑草なんだから
がんばれ!牧野!
俺はここで俺らしくがんばるから

応援ありがとうございます。
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