月夜に 3
こんばんは。(#^.^#)
長編のお引越しです。🎶
それではどうぞ~✴
本日も
『Family 98』
『Fly High 3』
『月夜に 3』
の3本立てです。
リビングに今野医師が入ってきたのを確認するとあきらは
立ち上がりすぐさま駆け寄った
「先生!彼女の具合は?!」
「まぁまぁ。そう慌てなくても大丈夫だよ。
今から説明するから座らないかね」
「は、はい」
「まず彼女の体の状態だけど、疲労が溜まってるのと睡眠不足や栄養失調なんかが
重なっていてかなり衰弱している。
それから子供の方だけど私は専門医じゃないからはっきりした事は
言えないが恐らく6週目~7週目ぐらいだと思う」
「今のところ彼女にもお腹の子供にも命の危険はないと思うが。
熱がかなり高い点滴でなんとか押さえているがこの状態が長く続くようなら
子供にとって危険な状態になる可能性がある。
一度、ちゃんとした専門医に診察を受けることを勧めるよ」
やっぱり、牧野は妊娠していた・・・
「それから彼女の熱は2・3日は続くと思う。
点滴をしているからもう少ししたら落ち着いてくる思うんだがね。」
「…分かりました。
先生、こんな時間にお呼び立てして申し訳ありませんでした」
そう言うとあきはが立ち上がり頭を下げた
今野医師はあきらが立ち上がり頭を下げた事に驚いた様子だったが
すぐに笑顔になり
「頭を上げてくれないかね、あきら君。
ところで、差し支えなければでいいんだが
彼女のお腹の子供は君の子供かね?」
「いいえ、違います」
「そうか」
「先生、一つお願いがあります」
「何かね?」
「今夜の事はどうか内密にお願いします」
「分かっているよ、口外はしない」
「ありがとうございます」
再びあきらは頭を下げた
「ハハハハ!いやー 今夜の事は驚いたが、あきら君、君は少し見ない間に
ずいぶんと立派になったんだね。君を幼い頃から見てきた私はうれしいよ。
それじゃ、私はそろそろ帰るとするよ。何かあったらいつでも呼んでくれたまえ」
「はい、ありがとうございました」
今野を見送ろうと立ち上がったあきらだったがそんな彼を今野が手で制し
「見送りはいいよ。
それより彼女のところに行ってあげたまえ
それじゃ私はこれで」
その言葉を受けあきらはリビングで今野医師を見送った
今野が出て行った後のリビングで一人考え込んでしまった
牧野が妊娠している
司の子供だろう‥
牧野の性格からして一人で生んで育てると言うだろう
言うのは簡単だ
だけど‥
現実はそんなに簡単には行かない
俺はこのまま見過ごせるのか?
牧野が苦労するのを分かってて黙って見てるだけなのか?
いくら考えたところで簡単に答えの出せる問題じゃないよな
とにかく今はあいつの体調を戻す事が重要だ
子供の事はそれから考えよう
その時の俺はそう思っていた
まさかこの数日後、あんな事になるなんて想像だにしていなかった
全ては牧野の意志を聞いてから考えればいいのだから
あきらは考えを中断しつくしの様子を見るためにゲストルームへと向かった
ノックをして部屋に入るとお袋が牧野に付き添っていた
「悪かったな、急に」
声を掛けながらベッドに近づく
ベッドには顔色は悪いが思いのほか穏やかな表情で牧野は眠っていた
「いいのよ。でもつくしちゃん・・どうしちゃったの?」
牧野は何度か家に遊びに来た事があったのでお袋も牧野の事は知っていた
「やっぱり司くんの事が関係してるの?」
そして司の記憶の事も何となく知っているらしい
俺はお袋の問いかけに答えずに
「牧野の様子はどう?」
「うん、熱はけっこうあるけどお薬が効いて来たみたいで
少し呼吸も落ち着いてきたわ」
「そっか、よかった」
「ねぇ、あきら君?つくしちゃんも落ち着いてきたし
少しリビングでお話しましょうか?」
「分かった」

応援ありがとうございます。
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本日も
『Family 98』
『Fly High 3』
『月夜に 3』
の3本立てです。
リビングに今野医師が入ってきたのを確認するとあきらは
立ち上がりすぐさま駆け寄った
「先生!彼女の具合は?!」
「まぁまぁ。そう慌てなくても大丈夫だよ。
今から説明するから座らないかね」
「は、はい」
「まず彼女の体の状態だけど、疲労が溜まってるのと睡眠不足や栄養失調なんかが
重なっていてかなり衰弱している。
それから子供の方だけど私は専門医じゃないからはっきりした事は
言えないが恐らく6週目~7週目ぐらいだと思う」
「今のところ彼女にもお腹の子供にも命の危険はないと思うが。
熱がかなり高い点滴でなんとか押さえているがこの状態が長く続くようなら
子供にとって危険な状態になる可能性がある。
一度、ちゃんとした専門医に診察を受けることを勧めるよ」
やっぱり、牧野は妊娠していた・・・
「それから彼女の熱は2・3日は続くと思う。
点滴をしているからもう少ししたら落ち着いてくる思うんだがね。」
「…分かりました。
先生、こんな時間にお呼び立てして申し訳ありませんでした」
そう言うとあきはが立ち上がり頭を下げた
今野医師はあきらが立ち上がり頭を下げた事に驚いた様子だったが
すぐに笑顔になり
「頭を上げてくれないかね、あきら君。
ところで、差し支えなければでいいんだが
彼女のお腹の子供は君の子供かね?」
「いいえ、違います」
「そうか」
「先生、一つお願いがあります」
「何かね?」
「今夜の事はどうか内密にお願いします」
「分かっているよ、口外はしない」
「ありがとうございます」
再びあきらは頭を下げた
「ハハハハ!いやー 今夜の事は驚いたが、あきら君、君は少し見ない間に
ずいぶんと立派になったんだね。君を幼い頃から見てきた私はうれしいよ。
それじゃ、私はそろそろ帰るとするよ。何かあったらいつでも呼んでくれたまえ」
「はい、ありがとうございました」
今野を見送ろうと立ち上がったあきらだったがそんな彼を今野が手で制し
「見送りはいいよ。
それより彼女のところに行ってあげたまえ
それじゃ私はこれで」
その言葉を受けあきらはリビングで今野医師を見送った
今野が出て行った後のリビングで一人考え込んでしまった
牧野が妊娠している
司の子供だろう‥
牧野の性格からして一人で生んで育てると言うだろう
言うのは簡単だ
だけど‥
現実はそんなに簡単には行かない
俺はこのまま見過ごせるのか?
牧野が苦労するのを分かってて黙って見てるだけなのか?
いくら考えたところで簡単に答えの出せる問題じゃないよな
とにかく今はあいつの体調を戻す事が重要だ
子供の事はそれから考えよう
その時の俺はそう思っていた
まさかこの数日後、あんな事になるなんて想像だにしていなかった
全ては牧野の意志を聞いてから考えればいいのだから
あきらは考えを中断しつくしの様子を見るためにゲストルームへと向かった
ノックをして部屋に入るとお袋が牧野に付き添っていた
「悪かったな、急に」
声を掛けながらベッドに近づく
ベッドには顔色は悪いが思いのほか穏やかな表情で牧野は眠っていた
「いいのよ。でもつくしちゃん・・どうしちゃったの?」
牧野は何度か家に遊びに来た事があったのでお袋も牧野の事は知っていた
「やっぱり司くんの事が関係してるの?」
そして司の記憶の事も何となく知っているらしい
俺はお袋の問いかけに答えずに
「牧野の様子はどう?」
「うん、熱はけっこうあるけどお薬が効いて来たみたいで
少し呼吸も落ち着いてきたわ」
「そっか、よかった」
「ねぇ、あきら君?つくしちゃんも落ち着いてきたし
少しリビングでお話しましょうか?」
「分かった」

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